東日本大震災当時、教習生たちを適切に避難させず、津波の来襲で死亡させたとして、

 自動車学校多額の賠償が命じられました。

画像:【常磐山元自動車学校】
常磐山元自動車学校

約4年前、常磐山元自動車学校(宮城県山元町)周辺が大津波に襲われ、教習生25人と自動車学校の

役員や従業員など11人、計36人が死亡した事故。

教習生25人のうち23人は事故後も学校に待機し、学校の送迎バスで帰宅途中、津波に飲み込まれま

した。

また女性従業員(27才)は地震後も、学校側から事務所の後片付けを指示され、待機中に津波に飲み込

まれました。

13日、仙台地裁は教習生25人と女性アルバイト従業員1人の遺族が学校に約19億7000万円の賠償

を求めていた裁判で、

「津波浸水域予測が海岸から100メートル未満だったことから、約750メートル離れた学校は予見して情報収集すべき義務はなかった」

としながらも

画像:【事故現場の地図】
事故現場の地図】
http://mainichi.jp/select/news/20150113k0000e040136000c.html

「地震発生から約10分経過して、消防車が避難を呼びかけ始めた後は教官の一部は呼びかけを聞いていたと推認できる」

とし、

「学校の安全配慮義務違反と教習生らの死亡に因果関係が認められる」
「津波襲来の可能性を予見して速やかに避難させることは十分可能だった。
安全なルートで送り届ける義務があった」

と結論付け、約19億1400万円の賠償(教習生1人当たり約4000万~8000万円、従業員に約6400

万円)を学校側に命じました。

震災に関する裁判は判断が難しいですね。

まだ地裁ですから、高裁もどのような判断をするのか注目です。