ソニーが 4K ハンディカムの新製品 FDR-AXP35 と FDR-AX30 を発表しました。4K ハンディカムとしては初となる空間光学式手ぶれ補正機構を搭載しながら、従来モデルの FDR-AX100 からは体積で約30%、重さで約20%の小型化をはたしています。
空間光学式手ぶれ補正機構は、鏡筒(きょうとう)と呼ばれるレンズ群を収めたユニット全体が上下左右に動いて映像のぶれを抑えるしくみ。通常の手ぶれ補正のように補正用レンズの動きだけでなく、イメージセンサーまでもレンズと一緒に動くため、撮影時のぶれが大きくても補正効果と画質を保てる特徴があります。
FDR-AX100 では1.0型だった4K 解像度の ExmorR CMOS イメージセンサーは1/2.3型へと小型化しました。有効画素数は約829万画素。4K 撮影には XAVC S フォーマットを採用し、3840 x 2160px で30p もしくは24p での撮影が可能です。
XAVC S による4K 撮影は100Mbps の高ビットレートにも対応し、ノイズが顕著になりがちな水しぶきや、紙吹雪の映像でも解像感のある撮影が可能です。さらにセンサーの読出しを1/60に短縮しており、高速で動く被写体が斜めに歪む現象を抑えます。
FDR-AXP35 は撮影した映像をそのまま白い壁などに映し出せるプロジェクターを搭載するのも大きな特徴です。光源の明るさは、プロジェクター搭載ハンディカムの中でも最も明るい HDR-PJ800 と同じ50ルーメン。HDMI 入力を使えば HDD レコーダーやPC、スマートフォンなどの映像も投影できます。解像度は854 x 480px。投影サイズは最大200インチ。
そのほか、便利機能としてはソニー製のアクションカムやサイバーショットなどと WiFi で接続し、撮影操作を同期できる「マルチカメラコントロール」機能があります。たとえば FDR-AXP35 /FDR-AX30 にオプションのカメラシューマウント VCT-CSM1 を使ってアクションカムを取り付ければ、ハンディカムで被写体にズームで寄りつつ、アクションカムは広角で同時撮影するといったことが可能です。
主な仕様は、1/2.3型有効約829万画素 Exmor R CMOS センサー、最大広角29.8mm の ZEISS バリオ・ゾナーT* レンズを搭載。ズームは光学10倍、デジタル120倍。
AVCHD 撮影時のみの対応ながら、最大5.1chサラウンド音声の記録に対応。撮影者の声を消せる「マイボイスキャンセリング」機能も搭載します。
映像記録方式は XAVC S で最大3840 x 2160px/30p、AVCHD で最大1920 x 1080px/60p。MP4 形式では1280 x 720/30p。MP4 形式は XAVC S 形式または AVCHD 形式と同時に記録可能です。
内蔵ストレージは64GB。SD/SDHC/SDXC カードおよびメモリースティック PROデュオ /PRO-HGデュオ/XC-HG デュオスロットを備えます。ただし、XAVC S で記録する場合は Class 10 以上の SDXC カードが必要。さらに XAVC S の100Mbps 記録モードでは UHS-I U3 以上の SDXC カードが必要となります。
カメラ本体の大きさは FDR-AXP35 が75 x 78.5 x 155mm、重さは約725g(バッテリー含む)。FDR-AX30 は71 x 78.5 x 155mm、重さ約685g(バッテリー含む)。EVF(液晶ビューファインダー) は FDR-AXP35 のみの搭載です。
発売日は2月20日。いずれもオープン価格。店頭予想価格は FDR-AXP35 が 14万5000円前後。FDR-AX30 が13万円前後。
ちなみに FDR-AXP35 は1月15日、FDR-AX30 は1月下旬より銀座ソニーショールーム、ソニーストア名古屋、ソニーストア大阪にて先行展示されます。