宿主を洗脳しマインドコントロールする恐るべき5種の寄生生物（閲覧注意） : カラパイア

　11月に発売されたナショナルジオグラフィック誌の「マインドサッカー」という記事の中では数々の「宿主を洗脳し心を操る寄生生物」を見ることが出来る。アナンド・ヴァルマ氏によって撮影された見た目もそうとうインパクトがある寄生生物たちを見ていくことにしよう。

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1.テントウムシに寄生するテントウハラボソコマユバチ

　この写真は既に洗脳されたテントウムシで、腹に抱えているのは「Dinocampus coccinellae（ディノキャンパス・コキナーレ）」　という種の寄生蜂である。和名はテントウハラボソコマユバチという。

　メスのテントウハラボスコマユバチは、宿主であるテントウムシに自身の卵を寄生させる。卵は孵化するとテントウムシのお腹まで移動して、繭を作り上げるのだ。テントウムシからすれば体外へ寄生蜂が移動したので、繭を守る必要性はないのだが、彼等はそれでもなお洗脳されているのだ。そして、テントウムシはテントウハラボソコマユバチの繭が成虫になるまで守るという役割を全うする。

2.クモに寄生するクミヒメバチ

　シロカネグモ属の一つである「ルーケージ・アルガイ（Leucauge argyra）」は寄生蜂である「クモヒメバチ（Hymenoepimecis argyraphaga）」に洗脳される。クモヒメバチは針に含まれる毒でシロカネグモを麻痺状態にし、その間にシロカネグモの腹部に卵を植え付ける。卵が孵化すると、幼虫はシロカネグモの体液を一週間ほどすすった後、シロカネグモを洗脳し、新しい蜘蛛の巣を作るようにシロカネグモを動かす。巣が完成すると、幼虫はシロカネグモの体液を息絶えるまで吸い続け、巣に寄り添う形で自らの繭を形成する。これにより、クモヒメバチの幼虫は外敵からの攻撃を巣によって守られながら、成虫へと成長するのだ。

3.ウシカエルに寄生するリベイロイア（扁形動物）

　「リベイロイア（Ribeiroia ondatrae）」という扁形動物は、カタツムリの体内で無性生殖的に数を増やし、オタマジャクシ状態のウシガエルを見つけて、皮膚を食いちぎりウシガエルの体内へと侵入する。この時リベイロイアはウシガエルの足に被嚢を作りだす。これにより、成長段階のウシガエルの足は数が増える（もしくは減る）。

　足の本数がいびつとなったウシガエルは生存率が下がり、カエルを主食とするサギ科の鳥にいとも容易く捕食される。ウシガエルの一生はここで終わるが、リベイロイアはその後サギに寄生し、性生殖を行い、作り出された卵はサギのフンとして水へ帰り、カタツムリを見つけるという新しいサイクルへと繋がっていく。

4.コオロギに寄生するハリガネムシ

　ヨーロッパイエコオロギは自分の人生と心を全てをハリガネムシへ捧げる事になる場合がある。虫の死体に潜むハリガネムシの幼生は、死体を捕食しにきたヨーロッパイエコオロギを宿主とする。コオロギは陸上生物だが、成虫になり繁殖期を迎えると水辺へと帰っていく。この為、水が必要なハリガネムシにとっては最高の宿主となるのだ。

　ハリガネムシは水辺へと向かうヨーロッパイエコオロギを洗脳し、自ら入水自殺するように指示を出す。見事に水へと飛び込んだヨーロッパイエコオロギは溺死し、成虫と化したハリガネムシが姿を現す。その姿は時に全長30センチを超えるという。

ハリガネムシが巻きつきすぎて、もはや謎生物と化してしまった昆虫（観覧注意）

5.カニに寄生するフクロムシ

　「フクロムシ（Heterosaccus californicus）」という甲殻類蔓脚下網に属する寄生生物は、生殖が可能になったオスのカニに寄生する。寄生されたオスガ二は、ハサミの成長が止まり、腹部が大きくなり、フクロムシの卵を守るためのスペースが異常な成長により確保される。そうしてカニの甲羅に硬く守られたフクロムシが孵化することになるのだ。

via:sploid・原文翻訳：riki7119

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1. 匿名処理班

2015年01月22日 23:08
ID:Ne.onfik0 #

絶対ロウコクロリディウム出るだろと思ったら出なかった(๑•́ω•̀๑)

2. 匿名処理班

2015年01月22日 23:10
ID:einUJxPm0 #

この策士っぷりは頭があるようにしか思えん

3. 匿名処理班

2015年01月22日 23:12
ID:NhmDvAQp0 #

ゾンビバエがない

4. 匿名処理班

2015年01月22日 23:14
ID:ddwwb5aA0 #

一番最後のカニの写真は、「遊星からの物体X」かと思ったよ。寄生生物の特集だけに。ところで絶対いるだろうと思っていたアイツ…「ロイコクロリディウム」がいなかったな。ハリガネムシに関しては、宿主の虫の小さな体の中に30センチもの長い体をどんな風に収めているんだろう？束ねた電気コードみたいに、折り畳んでいるんだろうか？それと、カマキリに寄生していたハリガネムシがカマキリの腹の中から、ニュルーっと出てくる動画を見た事があるのですがしばしトラウマになりました。

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