男「幼馴染みがエ口ゲーしてる......」
幼馴染み「......」カチッカチッ
男「......」
幼馴染み「 ......やっぱりルナ様は最高ね 」カチッカチッ
男「おい」
幼馴染み「............」カチッカチッ
男「おいっ!!!!」
幼馴染み「うわっ!?」ガタッ
ドサッーガラガラガッシャーン
男「だいしょうぶか!?」
幼馴染み「い、いったーい」サスサス
男「ここが痛いのか?」ナデナデサスサス
幼馴染み「っ......も、もっと下......かな」カァァ
男「いや、そこは打ってないだろ」
幼馴染み「......もういい」
男「なにかあったら俺を呼んでくれ」
幼馴染み「わ、わかったわよ」
男「幼馴染みのためならどこにでも駆けつけるからな」
幼馴染み「っ......ぁ......ぅ......ぁ......あ、ありがとう」
男「ところでなにしてたんだ?」
幼馴染み「うん? 友人を飛ばすフラッシュゲームしてただけだよ?」
男「とぼけても無駄だ。俺は見た」
幼馴染み「はて、なんのことやら?」
男「パソコンの画面を見せてくれないか」
幼馴染み「......」サッ
男「隠しても無駄だ、というか俺は後ろからずっと見てたし」
幼馴染み「人のプライベートを覗くなんて最低だよっ!」ビシィ
男「......」
幼馴染み「さて、わたしに謝ってもらおうかしらっ!」
男「ここは俺の部屋だ」
幼馴染み「......」
男「......」
幼馴染み「............」
男「............」
幼馴染み「......」スッ
男「逃げるな」ガシッ
幼馴染み「やめてよーそんな乱暴しないでっ」ウルウル
男「うっ」ビクッ
幼馴染み「ふっ......」スッ
男「パッケージ忘れてるぞ」
幼馴染み「あっ」ズルッ
男「ふっ」ダキッ
幼馴染み「えっ」
男「帰るな」
幼馴染み「っ...... ゎヵっタョ」
男「で、俺のパソコンでなにやってたんだ?」
幼馴染み「エロゲー」
男「......」
幼馴染み「18禁ゲーム」
男「......」
幼馴染み「アダルトゲーム」
男「も、もういい」カァァ
幼馴染み「いまなら公式アプリになっていてスマートフォンでもできるよ」
幼馴染み「だけど正直簡単になってるよ」
男「い、いきなりどうしたんだ?」
幼馴染み「なんでもないよ」
男「でも、エロゲーもお前やるんだな。アニメだけだと思ってた」
幼馴染み「PCゲーム一緒にやったでしょ」
男「あれは一般PCゲームだろ」
幼馴染み「そういえばそうね。失念してたわ」
男「なんでエロゲーやってたんだ?」
幼馴染み「べ、別にいいじゃないの」
男「それになんで俺のパソコンなんだ?」
幼馴染み「だ、だって......」
男「?」
幼馴染み(な、なんて言えばいいのかしら......)
幼馴染み(エロフォルダ漁ってたついでに、ついインストールしてプレイしたくなったとか言えない......)
幼馴染み(だ、だってしょうがないじゃん!)
幼馴染み(わたしのやつのモニターが合わなくて、フルスクリーンじゃないとできないんだもん)
男「......どうした」
幼馴染み「おとこ、思い出しなさいっ!」
男「なにをだ」
幼馴染み「わたしがあんたにアニメを教えたときのことよっ!!」
男「それがどうした」
幼馴染み「わたしは日本人だからプレイするのよっ!」
男「なるほど、エロゲも同じことなんだな」
幼馴染み「そうよっ!!!!」
男「また、俺は失礼なことをしてしまったな。申し訳ない」ドゲザ
幼馴染み(えっ、またこのパターン)
男「ごめんな」
幼馴染み「う、うん」
男「また、俺にエロゲについて教えてもらえませんか」
幼馴染み「う、うん! わかったよ」
男「とりあえず、さっきやってたやつからお願いいたします」
幼馴染み「わかったわ。とりあえずスリープ状態から戻すから」カチッ
男「!?」
男「い、いきなりなんていうシーン見せるんだ!!」カァァ
幼馴染み「あーそういえば、終わりのほうだったわね」
男「......なんでそんなけろっとできるんだ?」
幼馴染み「?」
男「だ、だって......」モジモジ
男「......うぅ」
幼馴染み「あーなるほど。恥ずかしいのね」
男「あ、当たり前だろっ! むしろなんでお前が恥ずかしがらないんだっ、おかしいだろ!」
幼馴染み「もう慣れたわ」
男「な、慣れたって......」
幼馴染み「それにこのメーカーのエロはあんまりよくないわよ」
男「は、はあ?」
男「じ、じゃあなんでエロゲやるんだ?」
幼馴染み「楽しいからに決まってるじゃない」
男「えっ、でもエロゲってそういうのを見るためのものだろ」
幼馴染み「間違ってないわ。エロゲはそのためのものよ」
男「で、でもさっき楽しいって......」
幼馴染み「エロゲにもねジャンルがあるの」
男「エロゲってAV みたいなものじゃないのか?」
幼馴染み「まあまあ説明を聞きなさい」
男「ご、ごめんなさい」
幼馴染み「まあ、どのようにジャンル分けするかっていう問題もあるけど大体3つに大別できるわ」
男「それはなんだ?」
幼馴染み「第一に抜きゲー。これはさっきあんたが想像したものよ」
男「AV みたいな感じか」
幼馴染み「そう。まあ、実際は絵より文章で楽しむから、少し違うわね」
幼馴染み「第二に萌えゲーよ」
男「ん? 萌え?」
幼馴染み「正直この言葉は死語だけど分かりやすいから使われてるわ」
男「あれか、よくあるアニメみたいなかんじか」
幼馴染み「う~ん......まあそれでいいわ」
幼馴染み「最後がシナリオゲーよ」
男「し......しなりお?」
幼馴染み「2000年前後に大量発生したジャンルよ」
男「なんでだ?」
幼馴染み「泣きゲーと言われることもたまにあるけど、このタイプの作品が人気になったからよ」
男「ふぅーん」
幼馴染み「わたしがやってたのがそれに当たると思う人が多いわ」
男「へえ」
幼馴染み「言っとくけど、ちゃんとゲームとして成り立っているものもあるから注意してね」
男「おう」
幼馴染み「さらにこれらのジャンルは細分化できるけど、その先は人によって変わるからね」
男「わかった」
幼馴染み「ごめん、まだあったわ」
男「なに?」
幼馴染み「特定の作品ライターに対して、エロゲーマーはやけに信心深い人が多いことよ」
男「まじかいな」
幼馴染み「だから、特定の作品を否定したり過度に称賛すると怒られるからしないように」
男「肝に命じる」
幼馴染み「このようにわたしがやっていたものは、ストーリーに力が入っているものだから、エロにあんまり反応しなかったわけよ」
男「なるほど」
幼馴染み「さて、じゃあこのゲームからやってみようか」
男「これはおもしろいのか?」
幼馴染み「良いわよ~」
男「どこらへんが?」
幼馴染み「まずはルナ様ね」
男「なんで様付けなんだ」