ノーゲーム、ノーフューチャー。
<ゲーム禁止運動のルーツとは?> ゲーム禁止運動のルーツについて調べてみると「
特定非営利活動法人子どもとメディア」というNPO団体にたどり着きます。同団体によると「テレビ拒否論ではない」としてこんな説明がなされています。(着色は当サイト)
テレビ、ビデオなどへの長時間接触がもたらす「危険可能性」を回避するために、“メディア漬け”から抜け出すことを目的とする。 テレビを見ない日をつくることにより、家族の会話を取りもどす、親子の関係を見直す、メディアへの関わりを「受け身」から「主体的」に変えることなどが期待できる。 |
なるほど、テレビとか受動的だもんね。そして、「運動のはじまり」としてこんな説明が。
NPO法人子どもとメディアでは、メディア漬けから離れるための実践的な試みとして、2000年に福岡県の浮羽郡の保育園18園の協力を得て、(中略)、一斉に取り組んでもらった。 この体験のなかから、月1日でも、ノーテレビデーの取り組みはメディア漬けから離れる上で効果的な手法であることが確かめられた。(以下略) |
実際に効果があったのかあ。じゃあ仕方ないね。でもこの時点では
まだゲームの“ゲ”の字も出てこないのだ。そもそもゲームって主体的だもんね。
<「ゲーム禁止」誕生はあまりにも付随的だった> しかし、次の表を見て我々はとビックリすることになる。
サムネイル画像:取り組み 赤丸のところに注目してもらいたい。
なんと、テレビゲームはカッコの中、つまり
ついでに禁止されていたのだ。そりゃあ「テレビ禁止」がテレビ自体の使用禁止という意味なら、テレビゲームは物理的にできないということにはなるけど、そもそもの目的である、子どもの主体性うんぬんという趣旨には、あまり関係ないよね……
さらに言えば、実は、当ブログでは3年前にも、このゲーム禁止運動について
同じような指摘をさせてもらったのだが、そのときからURLは変わったものの内容に関しては一言一句変わってないのも驚きだ。運動がはじまって15年も経つのに、何か修正とか、付け加えたいことはなかったのだろうか。
<“子供は大人の背中を見て育つ”って論理なら……> しかしルーツはどうであれ、ゲーム禁止運動が現代も、様々な自治体や行政団体によって推し進められていることも事実であり、それは素直に受け止めるべきだと思う。
冒頭の写真も私オロチが3年前に愛知県某所で撮影したものだ。こんな町には絶対に住みたくないですね(笑)
しかし時代は変わっている。テレビゲームはもはやゲームの中心ではなく、現代はスマートフォン、あるいはタブレット端末でプレイされるアプリゲーム、3DSなどの携帯ゲームが主流になってきている。
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【北海道NEWS】第1・第3日曜はゲーム禁止 (NHKニュースweb)
サムネイル画像:NHKニュースweb これは最近、話題のニュースだが、こちらの取り組みでも主にアプリ、携帯ゲームの禁止を呼びかけているように思える。同記事によると
「子どもたちの学力の低迷はゲームのしすぎにも原因がある」とのことだ。
ゲーム“も”とは言ってるが、たぶん他に何も思いつかないのだろう。とりあえず目先のものを禁止しているような印象を受ける。そうじゃないって言うなら、この運動を推し進めている、北海道教育委員会やPTAの皆さんに1つだけ聞きたいことがあるのです。
それは「あなたがハマってることは何ですか」ってことだ。記事では大人もゲームをしないように呼びかけているが、それが
フェアじゃないことは自分たちが一番よく知っているはず。本当のことを言ってほしい。ゴルフですか、ギャンブルですか、それとも女遊びでしょうか。まあ、何でもいい。とりあえず、それ、禁止しましょうか……
<要するにバランスが大事ってことでは?> でも正直言うと、私オロチにも危機感はあります。
ゲームじゃないが、うちの子の例で言うと、最近ハマってるのが嫁のiPadで見るYouTubeなのです。いつの間にか音声検索を使いこなすほどの実力の持ち主になってたよ。もちろん子どもにiPadを与えるのは、家事や仕事など、どうしても我々が子どもの相手をしてやれないときに限ってるのだが、長時間になる場合もあり、それでも平気で見続けている姿を見ると、罪悪感に近いものをおぼえてしまう。
そんな我が家のコミュニケーションツールは、もちろんファミコンなのだ。記事では「ゲームを禁止することによって、家族だんらんの時間を増やす」みたいなことを言ってたが、我が家では
ゲームで家族だんらんしてるんです。
でも、それだけでも駄目で、他の玩具で遊んだり、公園で遊んだり、ようはバランスが大事なんですね。何でもそう、
栄養でも思想でも、かたよってる奴はだいたい良くないんです。最近、とくに感じますよね!?
したがって、この方たちも、せっかく良い試みをしているのだから
「ゲームは悪」みたいな、かたよった言い方はしないほうがいいと思うんです。1日くらいゲームやらなくても、誰も死にゃあしませんよ。
こんな、かたよったブログやってる奴が言うことじゃないですけどね……
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日本の行政はいまだに“ゲーム=ファミコン”だと思ってるらしい
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読書なんてのも一人でやるわけで、実際には家族団欒を壊すもの。電車ではみんながスマホばっかりと言っても、他方では一人で読書。大昔電車などでの読書自体が批判されたこともあるけど、大昔過ぎてみんな忘れちゃってるだけだし
家族団欒デーと言えば、家族でゲームするのも、何するのも団欒になるけど