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穂乃果「前もこんなことがあったような...」


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1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2015/01/07(水) 05:24:33.60


海未「穂乃果!起きてください!」

ことり「穂乃果ちゃん!!」

穂乃果「う、うーん」

二人に呼ばれて眠りから覚めると、そこはいつもの部室だった。

海未「全く穂乃果は... いつまで寝ているつもりですか?」

穂乃果「あれぇ?何してたんだっけ?」

ことり「ミーティングの後、眠たくてしょうがないって言うから少しの間だけ待ってたんだよ!」

そうだったかな。そんな気もするけどはっきり思い出せない。

でも何かを忘れているような気がする。

海未「どうしたのですか? 珍しくぼーっとして」

穂乃果「なんでもない! じゃあ帰ろっか!」


2:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2015/01/07(水) 05:33:37.21


不安にさせても仕方がないので一先ず今日は帰ることにした。

海未「穂乃果はいつもだらしがありません!」

穂乃果「そんなことないよー!」

ことり「海未ちゃんは穂乃果ちゃんのお母さんみたいだねー」

穂乃果「海未お母さん!」

海未「もう! やめてください!」

―私は本当にいい友達に恵まれたと思う。

μ'sの皆も、それを応援してくれる他の皆も。

でも何でだろう...まだもやもやが消えない。

部室で目を覚ました時から違和感がずっと心の中に残っている。

穂乃果「じゃあねー!」

海未「はい、また明日」

ことり「穂乃果ちゃんばいばーい!」

2人と別れ、家に帰る。

穂乃果「ただいまー!お腹空いたー」

家の中はいつも通りだ。何も変わったところはない。 今日は早く寝てよく休もう。


4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2015/01/07(水) 06:01:53.72


夜、目が覚めた。 嫌な夢を見た。

でも内容が思い出せない。夕方と同じだ。

何かを失ったような気持ちを感じる...

忘れてしまったものは仕方ない。 早く寝よう。



---学校---

今日は寝てしまったりすることはなく、いつも通りの生活だった。

しいて言えば全校朝礼があった。 不審者が出たらしく注意するように、ということだ。

部活でも昨日のようなことはなく練習が終わった。

穂乃果「皆お疲れ!」

ことり「おつかれさまー」

凛「お疲れにゃー! 凛お腹ぺこぺこ...皆でラーメン食べに行きたいにゃ!」

絵里「いいわね、たまにはラーメンも食べたいわ」

花陽「賛成です!」

海未「私もいいと思いますが今日はやめておいた方がいいのでは...?」

穂乃果「えー! なんで?」

海未「理事長が言っていたじゃないですか。最近不審者が出没していると。」

にこ「そうよ!私たちみたいなスーパーアイドルは特に危ないわ!」

希「んー。確かに今日はやめといた方がええかもしれんねえ」

凛「残念にゃ...」シュン

海未「次の日曜に皆で一緒に行きませんか?」

穂乃果「そうしようよ! ついでにどこか遊びにいこう!」


5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2015/01/07(水) 06:22:54.01


私の提案で、次の日曜は皆で遊びに行くことに決まった。

今の気分を吹き飛ばすには皆で遊ぶのが一番だ。 一緒にいると安心するし、何より楽しい。

今日は金曜日。日曜までは後二日ある。楽しみだなぁ...



その日の夜、海未ちゃんから連絡があった

件名:明日の土曜日
本文:明日、ことりと3人で遊びにいきませんか?
2日連続で遊ぶことになってしまいますが...




--次の日--

もちろん断る理由がなかった私は、海未ちゃんとことりちゃんと一緒に遊んだ。

ことりちゃんオススメの店でランチとか、ゲームセンターでいつものダンスゲームとか。新しい曲についての話も盛り上がって、とても楽しい1日だった。

久しぶりに3人で、ということもあってはしゃぎすぎてしまったような気もする。

日はもう沈み、時刻は18時。 冬にしては少し遅くなりすぎた。

海未「では、また明日」

ことり「また明日ー!」


帰宅すると、急に疲れが出てきた。

久しぶりに思いっきり遊んだせいか、抗えないほどの眠気に襲われる。

ああ、今日は楽しかったな。 そう思いながら横になった。

――眠りに落ちる瞬間、携帯が鳴っている気がした。


7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2015/01/07(水) 07:02:52.00


差出人:音ノ木坂高校
件名:不審者情報
内容:一昨日の朝礼で連絡した不審者についてですが、
同一人物と見られる男が本校の生徒1名に斬りかかる事件がありました。
その生徒は腕を怪我しましたが、幸い大怪我には至りませんでした。
しかし不審者は逃走しています。 十分に注意してください。


朝目覚めた私は、このメールで一気に不安な気持ちに逆戻りした。

もし、これが海未ちゃんやことりちゃんなら。

それ以外の人でも困るが、とにかく頭が回らない。

昨日私だけ先に別れたせいで二人のどちらかが...

念のためμ'sのメンバー全員に電話をかけよう。

集合時間まで待ってられない。



■■■■



穂乃果「皆おっはよー!」

結局、少なくともμ'sのメンバーではなかった。

よかった、と言っては被害者に申し訳ないけれど。

希「それにしても物騒やなあ」

海未「そうですね... まさか本当に誰かが襲われるとは」

絵里「そういえば亜里沙がそれらしき人を見た、って言ってたわ」

真姫「私も見たわ、金曜日の帰り道だったかしら」

凛「ええ!亜里沙ちゃんも真姫ちゃん大丈夫だったの?!」

真姫「何もなかったわ。人通りが多いところだったからかもしれないけど。
   でも何かブツブツ言ってたわね。」

花陽「怖いです...」

凛「不気味だにゃー」

穂乃果「まあまあ、暗い話はそのへんにしといてさ!早く遊びにいこうよおー」

あまり嫌な事を考えたくない。

にこ「そうよ!皆揃ってるんだからもっと楽しいことをしにいくわよ!」

海未「確かにそうですね、行きましょう」


8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2015/01/07(水) 07:04:32.34


穂乃果「もう歩けないー!海未ちゃんおんぶしてえ...」

海未「ダメです!しっかり歩いてください!」

ことり「もうちょっとだから頑張って、穂乃果ちゃん」


今はもう帰り道で、3人で歩いている。

昨日よりも多く遊んで、もう足が棒みたい。

9人一緒にいるとやっぱり目立つのか、ファンの人達に囲まれたりして大変だった。

穂乃果「限界だよ...ちょっと休ませて...」

海未「もう、仕方ありませんね。少しだけですよ。」

ことり「海未ちゃん優しい!」

海未「しょうがなくです!」



多分鬱ルート入ったけど表現力足りないからなんとも


9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2015/01/07(水) 07:21:25.56


■■■■

穂乃果「はぁ...はぁ...」

目が覚めた。また夢だ。それも悪夢。

今回は内容を覚えている。この前のことが殆どそのまま夢に出てきた。

この前、というのは凛ちゃんのラーメンを食べに行く時の話だ。

■■■■


凛「お疲れにゃー! 凛お腹ぺこぺこ...皆でラーメン食べに行きたいにゃ!」

絵里「いいわね、たまにはラーメンも食べたいわ」

花陽「賛成です!」

海未「いいですね、私もいきたいです」

にこ「そうと決まったら早く行くわよ!」

希「じゃあ帰りにいこかー」

凛「やったにゃー!」

■■■■

この後皆でラーメンを食べ、解散。

そして私は海未ちゃん、ことりちゃんと帰宅。

...でも。

絵里ちゃんが通り魔に会う。 救急車は間に合わなかった。

夢の中の私が聞いたのはそれだけ。

何でこんな夢を見たんだろう。

昨日は何も嫌なことはなかったのに。

まだ深夜だ。寝て忘れよう。


所詮は夢なんだから。


12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2015/01/07(水) 07:49:24.23


朝だ。起きたくないなあ。

起きたばかりだっていうのにまだ夢のことを覚えてるし。

学校を休みたい。

でも絵里ちゃんが心配だな。夢で何かあるわけがないけど。




---部室---

絵里「あら?もう皆揃ってたの?」ガチャッ

穂乃果「ぅ絵里ちゃーん!」ガシッ

絵里「苦しいわよ穂乃果...どうしたの?」

穂乃果「何でもなーい!」スリスリ

絵里「ぐぬぬ」

真姫「絵里が来た途端に穂乃果が元気になったわね...」

ことり「穂乃果ちゃん、今日はずっと元気なかったもんね」

花陽「何かあったんですか?」

穂乃果「悪い夢を見ただけだよ!」スリスリスリ

絵里「私なら大丈夫よ」

穂乃果「本当によかった...」

海未「どんな夢を見たんですか?」

穂乃果「それはちょっと言えないかなぁ...」

にこ「そんな夢のことなんて気にしないの!穂乃果はμ'sのリーダーなんだからしっかりしなさい!」

穂乃果「うん...そうだね!」

よかった。

でも最近殆ど毎日悪い夢を見ている気がする。

悪い夢は嫌だな。


14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2015/01/07(水) 08:26:33.25


先生「x=1/2でこれがこうでこう」

授業退屈だなあ。 海未ちゃんは何を...って睨まれた

海未「珍しく起きているのはいい事ですが前を向いてしっかり授業を受けてください!」ヒソヒソ

穂乃果「わかったよぅ...」

といいつつやっぱり授業には集中できないや。



■■■■

最近寝るのが怖い。また悪い夢を見る気がするから。

実際何度も見た。その度に誰かが...

勿論現実では、皆無事なんだけど。

■■■■



お母さんにおつかいと、絵里ちゃんの家まで雪穂の迎えを頼まれた。

もう夕方だっていうのに外に出るなんて酷いよ!風邪引いちゃうよ!

--絵里の家--

買い物だけ先に済ませて絵里ちゃんの家に着いた。

インターホンを押すと絵里ちゃんが出迎えてくれた。

話を聞くと二人はコンビニまでいってるらしい。もう帰ってくるみたいだ。

私が寒い中迎えにきたのに!

絵里「最近元気ないけどどうしたの?」

穂乃果「よく悪い夢を見るから寝れなくて...」

絵里「なるほどね。穂乃果が元気なくて皆心配してるわよ」

穂乃果「はは、気づいてたんだ」

絵里「それは気づくわよ。穂乃果は皆のリーダーなんだから!」

穂乃果「うん...ありがと、絵里ちゃん。ちょっとだけ元気出たよ」




雪穂乃果「「お邪魔しましたー」」

絵里「また着てね」

亜里沙「バイバイー!」

しばらくして二人が帰ってきて、私と雪穂も家に帰ることになった。


16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2015/01/07(水) 08:39:34.23


穂乃果「今日は何してたの?」

雪穂「亜里沙と一緒にμ'sの映像をみたりとかかなー」

いつも亜里沙ちゃんと見ている気がする。そんなに何度も見て飽きないのかな?




雪穂「お姉ちゃんちょっと止まって」

雪穂の表情が何時に無く真剣だ。

穂乃果「どうしたの?」

雪穂「あれって噂の不審者じゃない?怪しいし亜里沙に聞いた外見に似てる。」

全身が強張り、肌を刺す冷気をより強く感じる。

雪穂の視線を追うとそこには何かいた。

人とは思えない何か。

穂乃果「不審者...?」

雪穂「そうだよ、あの人。ポケットに手を入れて背が高くて黒いコートでマスクをつけてうつむいてる。」

私から見たそこには。

コートもマスクもつけていない、グチャグチャの体表と長い爪を持った猫背の何かがいる。

そもそも、そんな生き物がいるはずがないので私の恐怖と寝不足が作り出した幻だと思いたいが。

穂乃果「あ、ああ...いるね...」

雪穂に余計な心配をかけるわけにはいかない。

雪穂「遠回りして気づかれないように帰ろう?」

穂乃果「うん...」

そう言って家へ帰ったものの。

私から見たソレの顔はもうこっちを向いていた気がした。





18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2015/01/07(水) 09:07:13.81


■■■■

雪穂には何も異常なものは見えてなかったみたいだけど。

私はあれを見たことがある。

夢の中で。

もう偶然では済ませられない。

■■■■


穂乃果「それでねー!昨日不審者を見つけてすっごい怖かったんだよ!」

ことり「えー!大丈夫だったの?」

穂乃果「大丈夫だからここにいるんだよー。 雪穂と一緒に見つからないように帰ったよ!」

海未「本当に...気をつけてくださいね」

穂乃果「なんでそんなに心配してるの海未ちゃんはー!平気平気、穂乃果は全然大丈夫だから!」

花陽「穂乃果ちゃん...」

真姫「穂乃果」

穂乃果「な、なに?」

真姫「そろそろ説明してくれない?」

にこ「穂乃果には隠し事なんて似合わないわよ」

希「穂乃果ちゃん最近様子が変やからねぇ、皆気にしとるんよ」

絵里「もう大丈夫かと思ったけどやっぱりダメね、酷くなってるわ」

自覚は半分あって半分なかった。

大丈夫、と言い聞かせる自分と大丈夫なわけがない、と助けを求める自分。

穂乃果「...わかった」






全部説明した。

悪い夢を見ること。 必ず誰かが死ぬこと。 不審者が人間ではない何かに見えたこと。 もしかしたら、見られていたかもしれないこと。

余程私の様子がおかしいのか、誰も疑ったりしなかった。


20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2015/01/07(水) 09:28:02.83


ああ、夜になっちゃった。

また寝なくちゃいけないのか。 嫌だな。

あの後、話し合ったけど何も案が出なかった。

当然だよね。穂乃果だってどうしたらいいか分からないよ。

目を閉じて色々考えてるうちに眠気が強くなってくる。

だんだん...意識が遠のいて...


21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2015/01/07(水) 09:31:09.34


ガタン



私は飛び起きた。

今のは何の音? 外で聞こえたような気がするけど。

窓から覗く気にはなれない。 あれがいたらもうどうしようもないから。



カッ...カッ...


何かを叩くような音が聞こえる。

怖くて仕方がないがどうしても窓を見てしまう。

携帯で誰かに助けを求めたいが、光が漏れてしまう。

家の中を移動してもこの部屋に戻ったときに中にいたら...



ハァ...ハァ...



息遣いが聞こえる。

息遣い?

ここは2階のはずなのに、窓越しで?



カッ



長い爪が。グチャグチャの皮膚が。



カッ



ソレの顔が見えるようになる。

無機質な目。剥き出しになった口。

目と目が合う。


24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2015/01/07(水) 10:01:38.81


■■■■
絵里「話ってなんのこと?」

穂乃果「昨日話したことについて色々分かったことがあるんだ」

海未「っ!何があったのですか!」

穂乃果「海未ちゃん落ち着いて... あれが窓まで上ってきたの。目が合ったら穂乃果は気絶しちゃったけど」

凛「無事でよかったにゃー」

ことり「なんでだろう?」

穂乃果「多分、穂乃果に全部を思い出させたかったんだと思うよ」

真姫「全部?」

穂乃果「うん。穂乃果が見た夢は全部昔あったことなんだ。」

花陽「昔に...?でも私達は生きていますよ」

穂乃果「未来って数え切れないほどあるよね」

海未「どうしたのですか、突然。これから先に私たちが死ぬかもしれない、ということですか?」

穂乃果「そうだけど、そうじゃないよ」

にこ「何よもう、はっきりしなさいよ」

穂乃果「穂乃果は何回も同じ時間を過ごしてたみたい」

希「なるほどなあ」

凛「意味わからないにゃ...」

穂乃果「簡単に言えば、あいつに殺されてまたある日の放課後に戻るっていう繰り返しをずっとしてたんだよ」

絵里「本で読んだことがあるわ。無限ループね?」

穂乃果「私の気が確かならそう。でも今日までこれたのはこのループが初めてだよ」

真姫「なら今から何が起こるかは全く分からないってこと?」

穂乃果「うん、ごめんね。でもあいつに殺されるってことは確かだと思う。」

花陽「そんな...なんとかできないんでしょうか」

希「何が起こるか分からないなら、倒すことも出来るかもしれないんやない?」

海未「やってみる価値はありそうですね」


25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2015/01/07(水) 10:16:53.83


あれから皆で真姫ちゃんの家に泊まり、夜は外に出ず、戸締りをして作戦を立てた。

作戦といっても武器になりそうなものを集めるだけだったけど。

でも不思議なことに、皆で集まればそれでも戦える気がして来るんだ。

希「そろそろ、頃合いやないかな?」

海未「そうですね、そろそろ真姫の家に泊まるという口実にも無理がありますし」

ことり「これ以上アイデアも道具もないからねえ」

絵里「今夜、かしらね」

穂乃果「皆で何としてでも生き延びよう!」






カタッ




私は悟った。

あれは私たちを見逃していたんだ。


26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2015/01/07(水) 10:27:07.38


あれがいた。

私はそれを言い出せなかった。

言ったら今にも襲われそうだったから。


■■■■



夜になった。

各々の扱いやすい物をもって全員で固まって外に出る。

死角がないように歩き、必ず先にあれを見つける。

必ず不意打ちで倒す。そういう計画だった。

でも恐らく気づかれているだろう。

今の皆の様子を見るととても言い出せなかった。

今夜、私たちは死ぬだろう。



真姫「いたわ」

緊張が走る。

穂乃果「海未ちゃん、矢を」

海未「はい」

海未ちゃんが弓を構える。

矢を番えて数秒静止し。

放った。

矢は吸い込まれるようにあの化け物の頭へ向かうと。

確かに、しっかりと刺さった。

海未「や、やりました!」

化け物はゆらりと体を揺らし、地面に倒れこんだ。

私たちは近づくと、念のため、持っている道具で止めをさした。

何十回ものループを経て、今回はようやく勝てたようだ。

人外と言えども、頭への矢は有効だったようだ。


28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2015/01/07(水) 10:55:38.59


海未「しかしこの死体はどうすればいいのでしょう」

真姫「私たちは話を聞いたからか人間には見えないけど...」

絵里「他の人からすると頭に矢が刺さった人間、に見えなくもないわね」

穂乃果「燃やしておこうよ。姿が残ってると不安になっちゃうよ」

凛「集めた道具の中にライターもあるにゃ!」

にこ「私がやるわ!」

花陽「お願いします...」

そういってにこちゃんが火をつけると化け物は燃え上がった。

これでもうあれが蘇ることは無い。無限の先にようやく行ける。

穂乃果「皆...ありがとう」

海未「当然です、私たちは穂乃果の味方ですから」


29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2015/01/07(水) 10:57:55.49


勝利の余韻に浸りながら、皆で抱き合う。



でも。



やがてそれが灰になる頃、変化は訪れた。


ハァ...ハァ...


穂乃果「っ!あの時の声だ。」

にこ「嘘でしょ...もうあれは灰になったはずのに」

近くの茂みが揺れている。

もう、終わりだ。

やがてそこから1匹...ではない。4匹もの怪物が現れた。

一匹ではなかった。 ましてや2匹でもない。

最初から私たちが勝つことなんて出来なかったんだ。


シュッ


肉眼では捉えられない速さで何かが空を切り、右隣にいた誰かの喉を切り裂いた。

もう誰もそっちを見る余裕も、声を上げる余裕もない。

次は誰だ。

誰かが立ち向かって、ナイフを奪われた。

それはその誰かの胸に突き立てられた。

私は目を閉じた。

抵抗をしたり、逃げる者から順に殺されていく。

とうとう、皆の気配が消えた。

残るは私だけ。

冷たい物が首に当たり、切り裂かれる。

痛い。血が喉に詰まって息さえできない。

苦しい。

願わくば、次のループではもう何も思い出しませんように。





30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2015/01/07(水) 10:58:48.81


お、乙……



31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2015/01/07(水) 11:01:06.59


朝からキツイぜ……乙









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