ヒナタ「ナルトくんなんて……!」
- 2015年01月30日 22:40
- SS、NARUTO -ナルト-
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一楽にて。
ナルトはたまたま出会ったキバとシノの二人と食事を共にしている。
そして三人ともが食べ終わり一息入れた頃、キバが突然切り出した。
キバ「そう言えばナルト! お前とうとうヒナタと同棲し始めたらしいじゃねぇか」
ナルト「ん? あぁ、ちょっと前にな」
シノ「別に構わないが少し早すぎるんじゃないのか。
何故なら、二人が交際を始めてまだ日が浅いからだ」
ナルト「そうか? どうせいつかは一緒に暮らすんだし、いつ始めてもおんなじだろ?」
キバ「同棲ってことはよ……やっぱアレか? 夜は楽しんでんのか? なあ!」
ナルト「へへっ、まぁな。
晩飯の後とか、一緒に住むまではあんまりゆっくり出来なかったからな。
二人で映画見たりとか、そうやってのんびりするのがすっげぇ楽しいってばよ!」
キバ「……いや、そうじゃなくてだな」
ナルト「?」
キバ「オレが言ってんのは夜の……」
シノ「キバ、その辺にしておけ。
何故なら、これ以上は他人が無闇に首を突っ込むべきではないからだ」
キバ「……ま、そりゃそうか。それにあのヒナタのことだ。
そこまで行くのにはまだまだ時間かかりそうだしな」
ナルト「お前らさっきから何言ってんだ?」
シノ「気にするな。それよりナルト、お前はそろそろ返った方がいいんじゃないのか。
なぜなら、ヒナタが家で待っているからだ」
ナルト「おっと、そうだってばよ! んじゃまたな二人とも!」
キバ「おーおー走っちまって、お熱いことで」
シノ「仕方ないことだ。何故ならあいつらは互いに愛し合っているからだ」
キバ「愛し合ってるとかサラッと言うなよ小っ恥ずかしい……」
シノ「恥ずかしいなどということはない。何故なら」
キバ「あーもうわかったよ! ほら、オレらもさっさと行くぞ!」
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ナルト「ただいま!」
ヒナタ「おかえり、ナルトくん。ちょうど今お菓子作ってたんだ。食べるでしょ?」
ナルト「おおっ、すっげぇ美味そう! もちろんいただくぜ!」
2人が交際を始めてからまだ日は浅い。
が、こうして既に同棲生活を送っていた。
仲はもちろん良好。
忍としての仕事は忙しく、
特にナルトは実力を買われて様々なことに駆り出されることも多かったが、
それでも二人は幸せな生活を送っていた。
互いが相手を心から愛し、思いやり……。
二人の間に亀裂が入るようなことなど有り得ないと、当人たちを含め誰しもがそう思っていた。
ただ、歯車が狂うとすれば……それはほんの些細なことからなのだろう。
ヒナタ「あのね、ナルトくん……」
ナルト「ん、どうした?」
ヒナタ「明後日なんだけどね。その……任務とか、何か予定は入ってる?」
ナルト「明後日? 確か何もなかったと思うけど」
ヒナタ「それじゃあ、えっと、い、一緒に居られるんだよね?」
ナルト「……あ、いや待てよ」
ヒナタ「えっ……何か、あるの?」
ナルト「そう言えば木の葉丸の修行に付き合う約束があったな……昨日そう約束したんだった」
ヒナタ「……そ、そっか」
ナルト「悪い……もしかして、どっか行きたいとことかあったか?」
ヒナタ「ううん! 大丈夫だよ、気にしないで! 修行、頑張ってきてね!」
ナルト「……?」
ナルトはこの時わずかに疑問を抱きつつも、
ヒナタに言われたこともあって特に気にせず、すぐに忘れてしまった。
そして明後日を迎え……。
ナルトは一日、木の葉丸の相手をして夕飯頃に帰宅し、
ヒナタ「ナルトくん、お帰りなさい」
ナルト「おう、ただいま!」
ヒナタ「もうご飯出来てるけど、どうする? 先にお風呂にする?」
そんな風に、あとはいつも通りの時間を過ごした。
特に何も特別なことなどない、いつも通りの時間。
いつも通りに夕飯を食べ、いつも通り会話をし、
そして……いつも通りに眠りについた。
そして、その翌朝。
ナルト「そう言えば今日はヒナタ、家に帰るんだったよな?」
ヒナタ「ごめんね、ハナビが帰ってこいってうるさくて……」
ナルト「気にすることはねぇってばよ。
せっかくの休日だし、姉ちゃんに会いたいんだろ。あいつもお前のこと大好きだからな」
ヒナタ「あははっ……そうなのかな」
少し前から、ヒナタはこの日は実家に戻ることになっていた。
朝食を済ませ、できる限りの家事をし、そしてナルトに見送られ実家へと向かう。
朗らかな日が照る中しばらく歩き……数日ぶりに日向邸の門をくぐった。
靴を脱ぎ、長い廊下を通って自室へと向かう。
と、角を曲がる直前、その角から小さめの影が顔をのぞかせた。
ハナビ「昨日はお楽しみでしたかー?」
ヒナタ「……もう、何言ってるの」
いたずらっぽい笑顔を浮かべるハナビに対し、変わらず落ち着いた様子のヒナタ。
ハナビはぴょんと角から全身を出し、ヒナタとの距離を詰める。
ハナビ「おかえり、姉様! 久しぶり!」
ヒナタ「久しぶりって、そんなことないでしょ? ちょっと前にも帰ってきたじゃない」
ハナビ「忘れ物取りに来ただけじゃん。あんなの帰ったうちに入らないよ」
ハナビ「やっぱりアレかなー?
ナルトさんとの毎日が幸せ過ぎて日向家のことなんか頭から飛んで行っちゃった?」
ヒナタ「そんなことないよ。確かに幸せだけど、ハナビのこと忘れたりなんかしないよ」
ハナビは冗談めかして言ったつもりだったが、
それに対してヒナタは穏やかな表情ながらも真面目に返す。
一瞬意表を突かれたような顔をしたハナビだが、それは嬉しそうな笑みに変わった。
ハナビ「えへへ……それじゃあそんな姉様に、ハナビから渡すものがあります!」
そう言ってハナビはずっと背後に回していた両手を、勢いよくヒナタの前に突き出した。
これこそが彼女がヒナタを家に呼び戻した理由だった。
ハナビ「じゃじゃーん! ハナビお手製ヒナタ人形ー! 誕生日おめでとう、姉様っ!」
突然のプレゼント。
今度はヒナタが意表を突かれ、そしてハナビと同じように嬉しそうに笑った。
ヒナタ「ありがとう、ハナビ……」
そう言い両手で人形を受け取るヒナタ。
両の手のひらに収まる小さな人形だったが、
細かな装飾が凝っており少なくとも片手間で出来るようなものではないと分かった。
ヒナタ「すごいね……でもこれ、大変だったんじゃない?」
ハナビ「それはもう! 特に胸の部分の綿が足りなくて足りなくて!」
気遣う言葉にハナビはからかいを返す。
余計なことを考えず素直に喜べば良い、そう言われたような気がして、
ヒナタはもう一度、今度は何も言わずににっこりと笑った。
そんなヒナタを見て、ハナビも満足そうに笑う。
互いに笑い合う姉妹。
しかし、妹の次の一言で姉の笑顔は少し引きつったものになった。
ハナビ「それで? ナルトさんには何もらったの?」
ヒナタ「あ……」
ハナビ「服かな? それともマフラーのお返し? あっ、もしかして結婚指輪だったりして!」
本人そっちのけで色々と推測するハナビだが、
それに対してヒナタはバツの悪そうな笑顔で目を逸らした。
そしてハナビはそれを見逃さなかった。
ハナビ「……まさかとは思うけど、何も貰ってないってことはないよね?」
その質問にヒナタは答えない。
それはつまり肯定を意味していた。
ハナビ「えっ、うそ。ほんとに!? なんで!?」
ヒナタ「なんでって、それは……」
ハナビ「恋人の誕生日だよ! なのにプレゼント渡さないなんて……はっ!」
そこまで言いかけ、ハナビの思考は一つの可能性にたどり着いた。
そして恐る恐る、確認をとる。
ハナビ「えーっと、まさかのまさかだけど……」
ヒナタ「し……知らないんだよ。ナルトくん、私の誕生日……」
伏し目がちにそういうヒナタに、ハナビはあんぐりと口を開ける。
そして一転、今度は怒ったようにヒナタに詰め寄った。
ハナビ「おかしいじゃんそんなの! 普通聞くでしょ! 聞いておくでしょ!」
ヒナタ「落ち着いて、ハナビ。そんなの仕方ないよ。私が言ってなかったんだから……」
ハナビ「姉様、でも……」
ヒナタになだめられ、ハナビはなんとか心を静める。
そして今度は静かな声で訊いた。
ハナビ「……姉様は悲しくないの? ナルトさんから誕生日祝ってもらえなくて」
ヒナタ「私は……平気だよ。ナルトくんと一緒に居られるだけで、幸せ」
ハナビ「ほんっとーに? 全然? まったく? これっぽっちも? 丸っきり気にしてないの?」
そう言ってヒナタの目をじっと見つめながらぐいぐいと詰め寄るハナビ。
するとヒナタはたじろぎ、目をそらして、僅かな沈黙のあとに囁くように言った。
ヒナタ「それは……やっぱり、ナルトくんに祝って貰えたら素敵だなって、
思ったりはしたけど……。でも、言えないよ。自分の誕生日を祝って欲しいだなんて……」
それっきりヒナタはまた黙ってしまう。
それを見てハナビは、深い深いため息をついた。
ハナビ「あのねぇ姉様。姉様はナルトさんともう恋人同士なんだよ?
姉様の気持ちも分かるけど、もうちょっとワガママになってもいいんじゃない?」
ヒナタ「……そう、なのかな」
ハナビ「そうよ!」
ヒナタ「う、うん……わかった。今度から気を付けるね。でもお願い。
誕生日のこと、ナルトくんには言わないでね。
ナルトくん優しいから、きっと気にしちゃうもの」
優しいのは自
コメント一覧
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- 2015年01月30日 22:47
- これはまとめる為に追ってたな
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- 2015年01月30日 22:48
- 素早くまとめる為にずっと追ってたと見た
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- 2015年01月30日 22:48
- ナルトの甲斐性なさにイライラする
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- 2015年01月30日 22:51
- 最近マジキチナルトしか読んでなかったから全部読める体力がなかったぜ…
途中で力尽きた
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- 2015年01月30日 23:20
- なげぇってばよ...
でも、まともなssは貴重だから読むでごさる
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- 2015年01月30日 23:23
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