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姫「王子の代わりに戦う使命を負った」|エレファント速報:SSまとめブログ

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姫「王子の代わりに戦う使命を負った」

1: ◆WnJdwN8j0.:2015/01/20(火) 16:22:14.03 ID:v18eES5U0

少女漫画っぽいかもしれないです。



2: ◆WnJdwN8j0.:2015/01/20(火) 16:22:29.09 ID:v18eES5U0

私は姫であり、王子である――


氷河魔人「貴様が人間達の希望、王子か」

姫「そうだ」

男装に身を包んだ私は嘘をつく。
声を太くし、不安な気持ちを顔から消し去って――

姫「魔王軍、氷河魔人。我が国の平和の為、切らせてもらう!!」

氷河魔人「面白い!」

相手から繰り出される氷のつぶてを剣でなぎ払う。
女の身であっても、剣では男と対等に戦えると私は自信を持っている。
つぶてが顔をかすったが、私は痛みを無視し氷河魔人に接近していく。

氷河魔人「捉えた!!」

氷河魔人の手から大きなつららが生え、その先端がこちらに迫ってきた。

刺さる――

姫「てやあぁ――っ!!」

それを、私は正面から叩き落とした。
つららの氷が弾け、それは氷河魔人の視界から私を一瞬だけ消した。

その一瞬。

氷河魔人「がっ――」

急所は外さない。

姫「終わりだ――氷河魔人」



3: ◆WnJdwN8j0.:2015/01/20(火) 16:23:08.77 ID:v18eES5U0




王「ご苦労だったな。ほとんどの国が魔王に屈服する中、お前の活躍は我が国の誇りだ」

姫「…はい」

氷河魔人を倒した報告をし、父である王は事務的に言った。
「王子」を讃える兵士達の声があたりから聞こえる。だけど兵士達は私が私であると知らない。
今この空間で私を知っているのは、たった3人――

王妃「これからも頼みますよ、王子」

姫よりも王子を愛する母。

獣人「…」

無愛想な私の側近。

王「では下がれ」

そして、私に王子であれと命じた父――


私を知る人達の温かみのない態度にはもう慣れた。
私は廊下に出て、部屋まで戻ろうとしたが…


王子「よぉ帰ったのか」

女装に身を包んだ王子――私の双子の兄に出くわした。
周囲に人がいない所では、彼は男口調で話す。



4: ◆WnJdwN8j0.:2015/01/20(火) 16:23:49.87 ID:v18eES5U0

王子「氷河魔人倒したってマジ?いやぁ、流石だねぇ「王子」は」

姫「…いえ」

王子「うっわ!顔に傷ついてんじゃん!顔は国民へのアピールポイントなんだから大事にしてくれよ~?」

姫「すみません」

王子「あ、そだ。ついでに飴買ってきてくれた?」

姫「いえ、言われなかったので」

王子「うわぁ気がきかねー。女は気遣いが大事だぞ…って、常時男装してるガサツ女にそんなん期待しても駄目かぁ」ハァ

姫「すみません」

王子「ま、いいや。あ、明日は俺王子として街で皆から賞賛を頂いてくるから、お前は女の格好してろよ」

王子「それじゃーこれからも頼むよ、俺の代わりとして~」ハハハ

姫「…」

この兄に好き勝手言われるのは慣れている。反論すれば火がついて喧嘩になり、そうなったら周囲は兄の肩を持つ。
小さい時からそうだ。だから兄はワガママになったし、私は今更腹が立ったり傷ついたりしない。

思うのはただ、この兄の相手は面倒だということだけ。



5: ◆WnJdwN8j0.:2015/01/20(火) 16:24:17.94 ID:v18eES5U0

私と王子はたまに入れ替わる。
私の役目は王子として魔物達と戦い、国の人々に希望を与えること。
本物の王子は剣の心得がないわけではない。しかし世継ぎとして大事にされ、私の振りをしながら安全に暮らしている。それでいて、私の戦歴だけを盗っていく。
それを知る者は国の重役でもごくわずか。知っていて、皆黙認している。
私は王子の為に存在していて、王子の代わりに危険を背負う。それしか価値しかない人間。

姫(あぁ疲れた…)

ここの所魔物達との戦いが激化している。
連日の戦いで私は疲弊しているが、貧しさにより兵力の弱い国からのバックアップはまるで期待できない。
英雄に仕立て上げられた私がたまたま剣の才能に恵まれていたのは、この国にとってそれなりに大きな利益だったに違いない。



6: ◆WnJdwN8j0.:2015/01/20(火) 16:25:12.08 ID:v18eES5U0

獣人「王子!」

姫「どうした!?」

部屋のドアが乱暴に叩かれ、獣人が入ってくる。
まだ男装をといていない私は、王子として獣人に返事をする。

獣人「西の森に、魔族と思われる群れが現れたそうです」

姫「そうか…今行く」

私は剣を手に取り、部屋を出る。
幸い氷河魔人との戦いで大した怪我は負っていない。だからまだ戦える。
疲れは顔に出さない…だって私は、皆の希望である王子なのだから。

「王子様、流石頼りになる」
「頑張って下さい王子!」
「王子、ご無事を祈っています」

誰も私を見ていない。皆が期待をかけているのは王子。

例えそうでも――

姫「ありがとう、行ってくる」

私は、王子として人々を守る。それだけが、私の必要とされる理由だから。



7: ◆WnJdwN8j0.:2015/01/20(火) 16:25:43.37 ID:v18eES5U0

>西の森

姫「魔族はどこに…?」

獣人「あちらから匂いがします」

気配を殺して獣人の後を着いて行く。
すると…

姫(あっ)

遠くてよくは見えないが、魔族と思われる者達が5人程集まって何やら話をしている。

姫「話の内容…聞こえる?」

獣人「…どうやら街への侵入方法を話し合っているようですね」

姫「そうか…」

今まで魔物達が国に攻め入ってきたことはないが、最近は争いが激化している。
彼らが国に襲撃を仕掛けようと企てていても、何ら不思議ではない。

姫「奴らの作戦を知っておけば、対策がとれるかもしれない」

獣人「そうですね」

私達はここでの戦いは避け、このまま聞き耳をたてようと企てた。
しかし…

翼人「コソコソ何をやっている?」

姫「!」

獣人「!」

上空に翼の生えた魔族――しまった、見つかった。
翼人の大声に、集まっていた魔族たちもこちらに気がついた。



8: ◆WnJdwN8j0.:2015/01/20(火) 16:27:31.98 ID:v18eES5U0

翼人「王家の紋章…お前が王子だな」

翼人は私の胸にあった紋章を見て言った。
魔族たちはざわつき始める。

姫「そうだ。我が国に攻め入ろうというのなら、切らせてもらう」

私は剣を構える。相手は6人――少々つらいが、獣人と協力すれば戦えない人数ではない。

?「今日はやり合うつもりは無かったが…仕方ないな」

翼人「魔王子様」

リーダー格と思わしき魔族が前に出た。
さっきから気になってはいた。仮面のせいで表情は伺えないが、こいつだけさっきから闘気がだだ漏れだった。
魔王子と呼ばれた男は無言のまま、大きな剣を抜いた。そして…

魔王子「…」

そのまま躊躇なく私に飛びかかってくる。私は瞬時に反応して剣を受け止める。
力強い――だが、乱暴な振りだ。

姫「はぁ!」

今度はこちらの攻撃。魔王子はこれを回避し、すぐに攻撃に転換する。
だだ漏れの闘気からもわかる通り、彼の戦い方はかなり攻撃的だ。
次々放たれる連続攻撃に回避と防御を交え、私はダメージを避ける。

姫(守っているばかりでは勝てない)

そう思い、次の首を狙った攻撃を避け―>
飴売り「…何か悪いな王子に。俺を助ける為に突き落とされたようなもんじゃん」

姫「でも、あのまま王子が王に即位していれば、きっと王子は暴君になっていたと思います。だから良かったんですよ、あれで」

飴売り「そっか…ま、姫さんも王子として頑張ってたわけだし、王子も姫さんに追いつかないとな」

姫「父はまだまだ現役ですから、将来がどうなるかはわかりませんね」

飴売り「だよなぁ…。なぁ姫さん」

姫「何です?」

飴売り「俺は嬉しいよ、姫さんが皆に認められるようになってさ」

飴売りは屈託のない笑顔を浮かべる。
その笑顔に、私も自然と笑顔を返した。

姫「…ありがとう」



162: ◆WnJdwN8j0.:2015/01/30(金) 16:42:14.28 ID:Fl0Abt9F0

飴売り「姫さんて最初の頃より素直になったよなぁ」

姫「そ、そう?」

指摘されて私は顔を引き締める。
その様子を見て飴売りは笑った。

飴売り「あーあ笑えば可愛いのにー。でも引き締まれば美人なんだよねー」ウンウン

姫「適当ですね」

飴売り「俺はどっちの姫さんも好き」

姫「…もう」

飴売り「なぁなぁ、姫さんはどっちの俺が好き?」

姫「どっちって、何と何を比べてですか」

飴売り「飴売りと、魔王子」

姫「私は飴売り姫様が1番かしらねー」

飴売り「くそおぉ、姫さんの方が強くて男前で俺、男としていいとこないじゃん」ブツブツ

姫「あら…知らないんですか?自分のいい所」

飴売り「あるの?教えて教え…」クルッ



姫「んっ―――」




飴売り「………へ?」



163: ◆WnJdwN8j0.:2015/01/30(金) 16:42:49.12 ID:Fl0Abt9F0

飴売り「…今……ほっぺに……」

姫「そこ」

飴売り「…はい?」

姫「顔が面白い所」

飴売り「……」

飴売り「何じゃそりゃあああぁぁ!?」

姫「ふ、ふふ…」

飴売り「あーもう、姫さんに1本取られたあああぁぁ、悔しいぃーっ!!」

姫「ふふ、ふふふふ…ほんとだって…」


姫(だって私は、貴方の素直な所が――)


飴売り「もー、俺も剣の修行再開するわー!姫さんにゼッテー負けねー!!」

姫「じゃあ私に勝つまでお付き合いはお預けね」

飴売り「げ。か、勘弁願えませんかそれは~…」

姫「ふ、ふふふっ」

飴売り「うおっ、からかわれた!?」


貴方が本当の私をずっと見ていてくれたから、私は「姫」として素直に笑える――


姫「いいんですよ貴方は、そのままで」


私を変えてくれた彼。彼に望むことは、ただ1つ。


姫「ずっと笑っていて下さい――私の側で」



164: ◆WnJdwN8j0.:2015/01/30(金) 16:44:15.44 ID:Fl0Abt9F0

終わりって入れ忘れた!!Σ(゚д゚lll)

読んで下さりありがとうございました。
今作は姫と王子の入れ替わりや、飴売りと魔王子の入れ替わりがややこしくて苦労しました。
自分は強い男キャラと守られヒロインて関係が好きなんですが、今作は強さが姫>飴売りで、飴売りがヒロインみたくry



転載元
姫「王子の代わりに戦う使命を負った」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1421738533/
良いのよね~」
「ねぇねぇ、もしかして恋人とかぁ?」

飴売り「そうそう、もうラブラブのアツアツのイチャイチャの…」

姫「だ・れ・が!」ギュウゥゥ

飴売り「あだだだだだだ。い、いたのー姫さん…」

姫「全く、デタラメばっかり言って…フン」

飴売り「全くもう…照れちゃって♪」
<
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    コメント一覧

      • 1. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2015年01月30日 19:38
      • 5 難しく考えず、楽しく読めるからこの手の話は見るのを止められない(*´▽`*)

        今度は、もう少し長めのお話を期待しますぞぉ~作者殿~(^_^)ゞ
      • 2. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2015年01月30日 19:46
      • 5 やばい、飴売り可愛くてツボる(*´д`*)
      • 3. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2015年01月30日 20:12
      • BASARAかと思ったら王子が生きてたしクズだしだった
        姫と魔王子の本筋は面白かったけど王子が内省する部分が全くないただのクズのままなのが残念
        もし王になれたとしても反省したふりで終わってこの国早晩滅ぶんじゃないか
      • 4. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2015年01月30日 22:08
      • 面白かった!!
      • 5. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2015年01月30日 23:46
      • オークシリーズから、意味不明な話と続き、勇者関連のSSはもうダメなかなと思ったが、久しぶりの良作だった。

        王子と姫の立場が全く、逆の話はありそうでなかった気もする
        個人的に斬新だったので、楽しく読めた

    はじめに

    コメント、はてブなどなど
    ありがとうございます(`・ω・´)

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