山城「提督とお話し」
扶桑「はい」
提督「今日もお疲れ様、扶桑。明日は特に予定がないから、ゆっくり休んでくれ」
扶桑「ありがとうございます、提督」
提督「お前にはいつも頑張ってもらっているからな」
提督「本当に感謝しているよ」ニコ
扶桑「そ、そんな・・・私は当然のことをしているだけです」
提督「それでも、さ」
扶桑「は、はい・・・///」
扶桑「それでは提督、お先に失礼します」ペコ
提督「おやすみ、扶桑」
コンコン
提督「(ん? 誰だ?)」
提督「どうぞ」
??「失礼します・・・」ガチャ
提督「あぁ・・・」
提督「山城じゃないか」
提督「どうしたんだ?」
山城「はい。少し、提督にお話が・・・」
提督「ん? おぉ、良いぞ?」
山城「少し、私の話を聞いてくれますか?」
山城「何を話そうかしら・・・って」
山城「うっかり、考えていませんでした」
山城「そうですね・・・では、私が扶桑姉様と」
山城「そして、提督と過ごした思い出話でもしましょうか」
― 『ようこそ、我が鎮守府へ』 ―
妖精「センカンデキタヨー」
提督「おぉ、そうか! どれどれ」
山城「ここは・・・? 私は一体どうして・・・」
提督「やぁ、こんにちは」
山城「ふぇっ!?」ビク
提督「これは驚かして申し訳ない」
提督「君は・・・扶桑型戦艦、山城だね?」
山城「え? は、はい、そうですけど・・・」
提督「ここはとある鎮守府。そして、私はここの提督だ」
提督「君は前世を戦艦として生きてきたが、今日から新しく」
提督「艦娘として生まれ変わったんだ」
山城「???」
提督「あれ・・・?」
扶桑「山城は、まず何が起きているのか、わかっていないみたいですから」
山城「扶桑姉様!?」
扶桑「ふふ・・・山城、久しぶりね」ニコ
山城「扶桑姉様! 会いたかったです!」ブワワ
扶桑「私もよ、山城。まったく、貴女は相変わらず甘えん坊さんなんだから」
山城「うぅ・・・!」グス
提督「感動の再開ですな」
扶桑「提督、山城には私から事情を説明しておきますね?」
提督「あぁ、申し訳ないが頼む」
提督「山城が落ち着いたら、後で執務室に来てくれ」
扶桑「はい、わかりました」
扶桑「えぇ・・・そんな中、深海棲艦に太刀打ちできる兵器として誕生したのが」
扶桑「私達、艦娘よ」
扶桑「私達はレイテ沖で沈み・・・そして、ここで新たな人生を歩み出すの」
山城「でも、悪く言えば人間側が勝手に私達をつくり・・・」
山城「戦争の道具にしているようにも思えます」
山城「今も昔も、私達の運命は変わらないのですね・・・」
山城「不幸だわ・・・」ズーン
扶桑「例え平気であっても、私達は人間と同じ姿をしている」
扶桑「戦艦として生を受けたあの頃ではできなかったことが」
扶桑「今は楽しむことができるわ」
扶桑「それに、ここは良いところよ? みんな優しいし」
扶桑「何より、提督が私達のことをとても大切にしてくれるの」
扶桑「兵器としてではなく、1人1人人間として見てくれたわ」
扶桑「だから、この戦争が終わるまで、また一緒に頑張りましょう?」
山城「扶桑姉様・・・」
山城「どんな苦難が待ち構えていたとしても、頑張っていけます!」
扶桑「ふふ・・・ありがとう、山城。良い妹を持ったわ」
山城「はへぇ!?///」ビク
扶桑「提督は、戦争しか知らなかった私達に」
扶桑「様々な、生きる喜びを教えてくれた人・・・」
扶桑「提督のおかげで、こうして私達も会えることができたの」
扶桑「感謝、しなくちゃね?」
山城「は、はい・・・」
山城「(あの人・・・どんな人なんだろう?)」
― 執務室 ―
提督「扶桑、説明ありがとう」
提督「ということで、よろしくな? 山城」
山城「は、はい・・・よろしくお願いします」
提督「急なスケジュールで悪いが、近日君のステータスを見るために」
提督「演習をしようと思う」
提督「俺も資料とかを見てみるから」
提督「それまでは、ゆっくりしてくれ」
提督「扶桑もいることだし、久しぶりに姉妹での会話を楽しんでくれ」
山城「はい! それはもちろん!」クワッ
提督「」ビク
提督「えーと・・・早くここの生活に慣れると良いな?」
山城「扶桑姉様がいれば、それだけで満足です!」
提督「(この子、よっぽどお姉ちゃん子なんだな)」
扶桑「え?」
提督「ん?」
山城「何か他の艦娘よりも、上の立場にあるような・・・」
山城「それに、随分と提督と親しい感じがして・・・」ギロ
提督「(ぬぉっ!?)」ビク
扶桑「えっと・・・私、提督の秘書艦なの」
山城「秘書艦?」
扶桑「えぇ。といっても、事務仕事をするのがほとんどで」
扶桑「出撃時には旗艦として海に・・・」
山城「はい!?」
提督「ひぃっ!?」ビクビク
扶桑「や、山城!?」ビク
山城「扶桑姉様に雑務をさせて・・・」
山城「おまけに旗艦だなんて、危険な目に遭わせているだなんて・・・!」プルプル
山城「言語道断です!」ダン ベキン
提督「ふぁいっ!」ビクビク
扶桑「山城! 落ち着きなさい!」
扶桑「秘書艦はそんな酷いものではないわ」
扶桑「それに、旗艦であるかないかはそれほど関係ないわ」
扶桑「だから、ね?」
山城「・・・そうですか」
提督「」ビクビク
扶桑「はぁ・・・」
山城「あ、提督。1つお話が」スッ
提督「ん?」
山城「扶桑姉様に手を出したら、呪いますからね?」ニタァ
提督「」
山城「ふふ・・・」
扶桑「?」
山城「扶桑姉様、私まだ鎮守府の構造とかわからないので・・・」
扶桑「あぁ、そうだったわね」
扶桑「提督、少し山城を案内してきますね?」
提督「」
― 夜 ―
提督「扶桑、山城の様子はどうだ?」
扶桑「はい、とてもここを気に入っていましたよ」
扶桑「それに、時雨ちゃんや満潮ちゃん、最上ちゃんにも会えて」
扶桑「とても喜んでいました」ニコ
提督「そうか、それは良かった」
提督「・・・なぁ、扶桑」
扶桑「はい、なんですか?」
提督「あの・・・山城ってさ」
提督「結構なお姉ちゃん子だよな?」
扶桑「はい。私達、とても仲が良いんです」
提督「そ、そうか・・・はは」
提督「(あれは仲が良いというレベルなのだろうか・・・)」
扶桑「仲が良過ぎて困るときもありますが・・・」
提督「やっぱり・・・」
扶桑「えぇ・・・たまに暴走するんです、あの子」
提督「はぁ・・・」
扶桑「はぁ・・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
山城「確か、私が初めてこの鎮守府に来たときは」
山城「こんな感じでしたね」
山城「あのときは、机と床を壊してしまって、ゴメンなさい・・・」
山城「ふふ・・・」
山城「・・・・・・」
山城「・・・それから少し経って」
提督「お疲れ様。2人とも、今回は大活躍だったな!」
提督「これでこの海域は制圧完了だ。お手柄だぞ!」
扶桑「ありがとうございます、提督」
山城「私は扶桑姉様が一緒なら、どんな敵にも負けません」
山城「レイテ沖のときのように、なりたくないですから・・・」
提督「・・・・・・」
扶桑「・・・・・・」
提督「・・・そうだな」
提督「俺もなるべく被害を最小限に留められるように、努力するよ」
提督「艦娘の命は、人の命と同じくらい重いものだ」
提督「提督として、君達を沈ませるわけにはいかない」
山城「提督・・・」
扶桑「提督・・・そんなに私達のことを・・・」ウル
山城「(扶桑姉様!? 涙を・・・)」
山城「」ギロ
提督「ひっ!?」ビクビク
山城「扶桑姉様を泣かせるとは・・・どういうことですか!?」バン バキィ
提督「また机がぁぁっ!?」
山城「扶桑姉様の涙に比べれば、こんなもの塵と一緒です!」
提督「落ち着け、山城!」
山城「 は い ? 」ニタァ
提督「」
扶桑「山城! 提督は何も悪いことをしていないわ!」
コメント一覧
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- 2015年02月04日 19:03
- 山城の顔に俺の46㎝砲をブッ放して「不幸だわ」って言わせたい
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- 2015年02月04日 19:12
- ※1
おうその7.7mm機銃しまえよ
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- 2015年02月04日 19:15
- 妄想みたくならないように山城を解体すべきか否か……
いっそケッコンカッコカリをしないのも手か
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- 2015年02月04日 19:17
- ※1
姑息な屁を……
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- 2015年02月04日 19:18
- 提督の名前を山城にして扶桑と
ケッコンすれば独占出来るし
一隻二鳥だな。(白目
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- 2015年02月04日 19:25
- 不幸姉さまの扶桑汁吸って不幸になりたい
-
- 2015年02月04日 19:46
- 手遅れ淫乱ピンクでもう顔中草まみれや
-
- 2015年02月04日 20:13
- どうして白露型は変態になってしまったんだろう……?
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- 2015年02月04日 20:14
- 五月雨まで染まってしまって…白露型の明日はどっちだ!?
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- 2015年02月04日 20:14
- 咲-Saki-のスタジオアラタSSシリーズを思い出した
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- 2015年02月04日 20:36
- 白露型5番艦は最初っから何をやってるんですかねぇ(すっとぼけ)
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- 2015年02月04日 21:24
- この鎮守府はだめかもしれんね
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- 2015年02月04日 21:33
- 白露型を変態にする風潮
ねーわ
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- 2015年02月04日 21:50
- チョメチョメ
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- 2015年02月04日 22:09
- 布団に春雨汁が染み込んでいる・・・
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