ラ・トゥールの「青年」と山本芳翠の「乙女」が出会う。夜の画家たちの展覧会が3/22まで

夜の画家たち- 蝋燭(ろうそく)の光とテネブリスム-
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とても変わったコンセプトの面白そうな展覧会が広島県のふくやま美術館で開催されています。「夜の画家たち- 蝋燭(ろうそく)の光とテネブリスム-」は暗闇の中で灯る蝋燭や月の光などをモチーフにした作品を集めた展覧会です。狩野一信、高橋由一、高島野十郎、レンブラント・ファン・レインなど約120点が展示されます。かなり有名な画家たちではありますがかなりマニアックな作品から有名作まで出品されるナイスキューレションと言える展覧会です。
この展覧会の注目はジョルジュ・ド・ラ・トゥール作の「煙草を吸う男」(1646年)と山本芳翠の「灯を持つ乙女」(1892)の2つの作品を同時に展示し比較しているということでしょう。西洋絵画を見習ったと日本人画家の絵画の明暗の法と本場の作品を見比べることで新しい発見があるかもしれません。
※会期中に展示替えがありますのでご注意下さい。

この展覧会は、これら日本人画家たちの挑戦と、彼らが残した夜の絵の世界を、のべ120点の作品を通して初めて包括的にふり返り、明らかにしようとするものです。彼らの出発点となった西洋美術の古典、現存する世界的にも貴重なラ・トゥール作品《煙草を吸う男》(1646年 東京富士美術館)が西日本で初出展となり、近代日本の明暗表現の白眉といえる山本芳翠の名作《灯を持つ乙女》(1892年頃 岐阜県美術館寄託)とおそらくは最初で最後となる邂逅を果す様は必見です。

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左:ジョルジュ・ド・ラ・トゥール「煙草を吸う男」1646年東京富士美術館©東京富士美術館イメージアーカイブ/Dnpartcom
右:山本芳翠「灯を持つ乙女」1892(明治25)年頃 岐阜県美術館寄託

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高橋由一「中州月夜の図」1878(明治11)年 宇都宮美術館

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歌川国貞「月の陰忍逢ふ夜(八間)」江戸時代個人蔵 展示期間:1月24日―2月6日

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小林清親「大川岸一之橋遠景」

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狩野一信「五百羅漢図」第二十五幅江戸時代東京国立博物館

展覧会名:夜の画家たち- 蝋燭(ろうそく)の光とテネブリスム-
期間:2015年1月24日(土)〜3/22(日)
休館日:月曜日
時間:午前9時30分から午後5時
場所:ふくやま美術館
住所:広島県福山市西町二丁目4番3号
入場料:無料

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