キョン「俺の上に女子高校生がいた」
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1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/02(金) 02:21:15.04
キョン「いたんだよ」
古泉「あなたどうしたんですか」
2:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/02(金) 02:25:42.31
キョン「それがだな、寝転がったら現れるんだ」
古泉「はぁ」
キョン「試しに寝転がろうか?」
古泉「すみません、僕には何がなんだか」
キョン「じゃあ寝転がるからさ、みててくれよ」
古泉「はぁ」
3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/02(金) 02:28:48.13
キョン「ほら!な!いまいるだろ!」
古泉「……」
キョン「な?」
古泉「……?」
キョン「だろ?俺も最初は驚いたんだ」
古泉「……は、ははは」
キョン「……お前信じてないだろう」
古泉「すみません、やはり僕には何がなんだか」
キョン「……」
4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/02(金) 02:31:54.20
古泉「あ、もしかしてジョークですか?」
キョン「もういい」
古泉「えっ」
キョン「もういい」
古泉「すみません」
キョン「お前がそんなんだから女子高校生も怒ってしまった」
古泉「コミュニケーション取れるんですか?」
キョン「ペラペラだぞ」
古泉「は、ははは」
キョン「英語だがな」
古泉「外国の方なんですか!?」
キョン「金髪だな」
5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/02(金) 02:36:07.00
古泉「どんな子なんですか?」
キョン「かわいいやつだ」
古泉「うらやましい限りです」
キョン「だが最近、食事が偏ってるのが心配でな」
古泉「食事するんですか!?」
キョン「かなりの食事家だ」
古泉「今も居るんですか?」
キョン「寝転がっている限り女子高校生は現れるんだ」
古泉「それは何かと大変ですね」
キョン「全くだ」
7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/02(金) 02:41:52.10
古泉「いつまでそうやって寝転がっているんですか」
キョン「女子高校生とのコミュニケーションを満喫しおわるまでだな」
古泉「なるほど」
キョン「ふふふ」
古泉「どうしたんですか?」
キョン「こいつが今転んだんだ」
古泉「転ぶ?」
キョン「ああ、何につまずいたのかわからんが転んだんだ」
古泉「……失礼ですが、サイズはどれくらいなんですか?」
キョン「ざっと20cmってとこか」
古泉「ちっさ!!」
8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/02(金) 02:45:01.82
キョン「お前がちいさいと言うから不機嫌になったぞ」
古泉「す、すみません」
キョン「許してやると言っているぞ」
古泉「あ、ありがとうございます……」
キョン「背が小さいのを気にしてるなら偏食を直せばいいんだ」
古泉「そうですよね」
キョン「だから俺は野菜も食べろと言うんだ!」
古泉「……」
キョン「ふふふ」
古泉「……」
キョン「ふふふ」
9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/02(金) 02:49:25.87
古泉「あの」
キョン「なんだ?」
古泉「いつまでそうしてるんですか?」
キョン「?」
古泉「いつまで廊下で寝転がっているんですか?」
キョン「大丈夫だ、廊下はひんやりしているが寒くはない」
古泉「そういうことでは」
キョン「まあ気にするな、眠いわけじゃないんだからな」
古泉「放課後で人が少ないから良いんですけどね」
キョン「まあ皆普通は部活だからな」
11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/02(金) 02:53:52.32
キョン「そうだ団活にいかないとな古泉」
古泉「そうですよ。廊下で偶然話し込んでしまって遅れた、なんて涼宮さんも許してくれませんよ」
キョン「そうだ、ハルヒにも紹介しよう」
古泉「ちょっと」
キョン「よし、急いで団活にいくぞ」
古泉「は、はい」
12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/02(金) 02:55:37.09
キョン「うふふ」
古泉「……」
ハルヒ「……」
長門「……」
みくる「……」
キョン「ははは」
古泉「……」
ハルヒ「……」
長門「……」
みくる「……」
キョン「ふふふ」
13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/02(金) 03:00:12.50
ハルヒ「ねえ古泉君」
古泉「なんでしょう」
ハルヒ「アレ、なんなの」
古泉「いや……」
ハルヒ「?」
キョン「ふふふ」
ハルヒ「なんでキョンは部室の端に寝転がってニヤニヤ独り言言ってるのよ」
キョン「おまえなあ……ふふふ」
古泉「ど、どうやら……」
ハルヒ「?」
古泉「いや、僕にはサッパリです……」
14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/02(金) 03:04:26.29
みくる「キ、キョン君~お茶ですぅ~」
キョン「あっ、ありがとうございます。床においておいてください」
みくる「お、お茶はちゃんと座って飲んだ方がぁ……」
キョン「大丈夫ですよ、こいつは正座してますから!いや、させてると言った方が正しいですかね」
みくる「ふぇぇぇ」
キョン「うふふ」
みくる「じ、じゃあ床に置きますね」
キョン「はい、ありがとうございます」
17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/02(金) 03:08:53.60
キョン「ほらお茶だぞ」
みくる「……」
キョン「おい慌てるなよ、溺れるぞ?」
ビチャビチャビチャ……
ハルヒ「なにあれ……お茶を自分のお腹にぶちまけてるわよ……」
古泉「……は、ははは」
キョン「どうだ?朝比奈さんの煎れたお茶はうまいだろ?」
長門「……」
キョン「ははは、そうか少し苦かったかぁ」
キョン「うふふ」
20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/02(金) 03:11:40.71
ハルヒ「古泉君なんとかしなさいよ」
古泉「なんとか……、ですか?」
ハルヒ「そうよ、なんでもいいわ。何が起きてるのか、何をしてるのか、何を考えてるのか」
古泉「わ、わかりました」
みくる「が、頑張ってください~」
23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/02(金) 03:15:52.79
古泉「すみません」
キョン「お、どうした古泉」
古泉「えっと……、寝転がったまま首をあげてて、首が痛くならないんですか?」
キョン「ああ、最初は筋肉痛になったが今は慣れたな。この一週間で首が太くなったよ、ははは」
古泉「は、ははは……」
キョン「ん?……ああ、こいつは俺の友達だ」
古泉「友達……」
キョン「?……ああ頼れるいい奴さ」
古泉「……」
25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/02(金) 03:19:13.32
ハルヒ「どう?」
古泉「友達って、言ってくれました」
ハルヒ「はぁ?」
古泉「彼は僕の事を友達って言ってくれたんです、友達って」
ハルヒ「どうしたの古泉君!」
みくる「なんで泣いているんですかぁ~」
古泉「ううっ……友達……」
長門「泣かないで」
古泉「僕の事、友達って思ってくれてたんですね……、ううっ……」
26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/02(金) 03:25:05.69
ハルヒ「ちょっと!なんで泣いてるのよ!」
古泉「昔から親が転勤族で……、友達って、思っても一方通行でっ……うっ……」
キョン「うふふ」
ハルヒ「わかっ、わかったから、わかったから古泉君泣かないでよ」
古泉「すみません……、とりみだしてしまって」
みくる「友達って大切ですよね」
古泉「……はい、やっぱり大切ですよね」
長門「……あなたにとっても彼は大切」
古泉「……はい、一番始めの友達ですから!長門さん」
キョン「なんだ?おかわりか」
ビチャビチャビチャ
キョン「うふふ」
27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/02(金) 03:28:53.91
ハルヒ「で、何がわかったの?」
古泉「彼は僕の友達、あと最近首の筋肉が育ったようです」
ハルヒ「首?」
古泉「あ、はい。あの体勢だからだと彼は言っていました」
ハルヒ「なによそれ!もうっ!たいした情報じゃないじゃない」
古泉「すみません……」
ハルヒ「みくるちゃん、行きなさい!」
みくる「ふぇぇぇ、わたしですかぁ?」
ハルヒ「いいから行きなさい!」
29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/02(金) 03:35:43.40
キョン「いや、その、なんだ……。ああ……よく、似合ってるぞ?」
キョン「うっ…」
キョン「いや、ああ…………似合ってるよ」
みくる「キ、キョン君」
キョン「な、なんですか朝比奈さん!今のはアレです!早口言葉のアレです!クイズです!」
みくる「聞いてないですよう」
キョン「よかった……って何か用ですか?」
みくる「……」
キョン「どうしたんです?」
みくる「…………あのっ……、その、いっ、一体誰と話してるんですか!」
ハルヒ「いいわよ!みくるちゃん!」
キョン「? 誰って女子高校生ですが……?」
32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/02(金) 03:40:25.04
みくる「ふぇっ!?あの、そういうことではなくてですねっ……。私は一応女子高校生で……でも、あのっ」
キョン「あ、いや。そういうことではないです」
みくる「ふぇっ!?」
キョン「難しいな……」
みくる「何がですかぁ」
キョン「あの、見えます?」
みくる「ふぇぇ~、キョン君しか見えないです」
キョン「朝比奈さん、そんな急に……」
みくる「ええええ」
キョン「困ったな、女子高校生もいるのに」
みくる「ふえええ」
キョン「うふふ」
34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/02(金) 03:47:45.18
キョン「朝比奈さん!」
みくる「なんですかぁ!寝転がったまま凄まないでくださいいいい」
キョン「俺、決めました!」
みくる「寝転がったまま手までにぎらないでください!」
キョン「次元が違えば愛は何通りだって存在します!」
みくる「寝転がったまま愛を語らないでくださいいい!」
キョン「朝比奈さんはある意味四次元、つまり無限大!愛は無限大なんです!」
みくる「ブリッジしながら近付かないでくださいいい」
キョン「……もちろん女子高校生も大事にするぞ?」
キョン「ふふっ」
36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/02(金) 03:52:54.44
みくる「怖かったです……」
ハルヒ「なによ、使えないわね」
長門「……」
ハルヒ「で、キョン何て言ってた?」
みくる「えっと、あの……」
ハルヒ「なによ」
みくる「愛は無限大って……」
ハルヒ「それって」
長門「……」
ハルヒ「妄想ってこと?」
みくる「……聞かないでください~、私には何がなんだか何です~」
37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/02(金) 03:56:51.37
長門「……」
キョン「どうした長門」
長門「彼女のスペックを」
キョン「どうしたんだいきなり」
長門「私には彼女を視認できない、故に言語でのスペックの確認を」
キョン「あ、ああ……。女子高校生のことか」
長門「できれば過程も」
キョン「……難しいな」
長門「お願い」
キョン「ええとだな」
39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/02(金) 04:01:01.93
キョン「俺の腹の上には女子高校生がいるんだ」
長門「把握」
キョン「……難しいな」
長門「続けて」
キョン「女子高校生は……、えっと……寝転がると現れる、髪は……長い。好きな食べ物はエビフライのしっぽ……、か」
キョン「あと、そうだな……。なぜか俺の上にいる」
キョン「よくわからないんだが、寝転がった俺の腹の上にいるんだ」
41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/02(金) 04:04:59.92
古泉「確か、金髪……でしたね?」
キョン「ああ、だが日本人だ。外国語が得意だな」
長門「……」
キョン「あ、あと踊りが得意だ。大体暇だと踊りを踊っているな」
古泉「なんのダンスですか?」
キョン「競技ダンスだ」
42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/02(金) 04:10:59.40
キョン「だが、そんなことどうでもいいんだ」
キョン「なぜか俺の腹の上にいる、しかも女子高校生なんだ」
古泉「……」
ハルヒ「……」
キョン「話せるのはこれくらいだ……、俺だって何がなんだかわからないまま女子高校生が腹の上にいるんだからな」
長門「……」
キョン「すまん」
こうして、キョンの腹の上に女子高校生が住み着いた。
キョンの旅はまだ始まったばかりだ。
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