Phone Arenaは5日(現地時間)、米Qualcommの最新SoC「MSM8976」と「MSM8956」のスペックシートが新たにリークされたことを伝えています。
上が、そのスペックシート。CPUコア構成や他のスペックの項目を確認する限りでは、どうやらMSM8976はオクタコア、MSM8956はヘクサコアの ”ミッドレンジ級SoC” として開発されている模様です。
Phonearenaでは、両者がそれぞれ「Snapdragon 620」と「Snapdragon 618」として登場する可能性があると指摘。また、リストの中に確認される「Maia」というコードネームを与えられた新CPUコアこそが、先日、英ARMによって正式発表されたばかりの次世代アーキテクチャ「Cortex-A72」(過去記事)であるとしています。
なお、Cortex A15と比べて最大3.5倍の処理性能を実現しつつ、最大75%の消費電力削減に成功したことがARMによって明言されており、高いワットパフォーマンスと適度に低い消費電力が求められるミッドレンジ級SoCに用いるには、最適とも言えるアーキテクチャのようにも思えます。
先日リークされたQualcommの最新ロードマップ
そして、GPUにはQualcommの独自GPUアークテクチャの最新モデル「Adreno 510」が採用され、高い画像処理能力を実現していることが判明しました。
ただ一つ気になるのは、製造プロセスの項目に記載される「28nm HPm」の文字。ARMの発表によると、Cortex A72には台湾TSMC製の16nm FinFET+が用いられるとのことですので、明らかに情報が食い違っています。
また、今回流出したスペックシートに記載される情報が、先日リークされたQualcommの2015年の製品ロードマップ(過去記事)に記載されていたものと多くの点で異なることも気がかりです。
ただ単にどちらかが ”古い段階の情報” なだけなのか、それともどちらかがフェイク情報なのか。真偽の程は定かではありませんが、期待しつつ続報を待ちたいと思います。
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著者
2014年10月1日より、縁あってGGSOKUメインライターに正式に就任。ここ最近は、スマートフォンやタブレットを始めとするガジェット類全般から、各種周辺機器にデジタルカメラ。果ては自作PCパーツやソフトウェア類にまでも食指を動かすに至る始末。イロモノ・キワモノガジェットもこよなく愛する、興味と好奇心の赴くままに生きる元人力車夫。2015年元日より、Twitterアカウント開設。
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