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Magic Leap特許にコピペされたUI大集合 : ギズモード・ジャパン

Magic Leap特許にコピペされたUI大集合

2015.02.10 21:00
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150209MagicLeap.jpg


CGと現実世界を融合するヘッドセットを極秘開発中のMagic Leap――その特許申請の事例画像がいろいろスゴイことになってますが、あれ実は自社製の未来図じゃなく、単なるコピペの寄せ集めだったみたいですよ?

まずは比較図でどうぞ。左がMagic Leapの特許申請から抜粋した図、右は誰か他の人が考案したUIコンセプトのスクショです。



最初はこちら。なんか見覚えあるなーと思ったら、学生製作のショートフィルムの秀作「Sight」で、バイオニックアイ(人工眼)の主人公がFruit Ninjaやりながらキュウリ千切りするシーン(1:15-)でした。キュウリもおんなじ。全部おんなじ。

150209MagicLeap_a



次のこれは、UIデザイン学科の学生Ivan Tihienkoさんが2008年に考えた「Ringo Holographic Interface」(0:32-)です。

150209MagicLeap_b

150209MagicLeap_c_FIG48e



で、こちらはインタラクションデザイナー、Joesph JuhnkeさんのARコンセプト「The Future of Firefighting」。

150209MagicLeap_e_FIG48mn

150209MagicLeap_f_FIG48m



これは、デザイナーのMichaël Harbounさん率いるチームが考えた「The Aeon Project」。「渋滞で身動きとれない時、どこか遠くの国に旅できたら」という発想が土台のUIです。

150209MagicLeap_g_FIG48f



以下2点は、今サムスンのデザインを手がけるGreg Tranさんがハーバード大学大学院デザインスクール在学中に卒論で製作した「Meditating Mediums - The Digital 3D」がネタ元。

150209MagicLeap_h_FIG48g

150209MagicLeap_i_FIG48h



最後にこれ。言わずと知れた「マイノリティ・リポート」のトム・クルーズの手袋ですね。

150209MagicLeap_j_FIG45a




ギズも読者からのタレコミで知ったんですけどね。この比較図をimgurにdoctorcosmosというハンドルで公開したのは、Metaio社事業開発トップのBrendan Scullyさんです。MetaioはARテクノロジーの会社なので、同じ業界の人。

さっそく編集部でオリジナルのUI考案者のみなさんに取材してみたら、3人はMagic Leapからは事前になんの連絡もなかったと言ってました(Magic Leapなんて聞いたこともないって人も約1名いた)。

それって大丈夫なのかなと思って、シリコンバレーの著名な弁理士のJohn Ferrellさんにお話を伺ってみたら、やっぱり極めて稀なケースとのこと。図が先行作品にカウントされると出願自体が無効になってしまうので、弁理士は普通、特許申請に使う図には自作のオリジナルを使うように指示するんだそうですよ?

「他人の図をコピーして特許申請に使ったら、たぶん特許はとれないでしょう」、「図は発明の説明・解説に使うものですからね。そこを他の人がつくった図で間に合わせてしまうと、説明内容も発明ではないと思われてしまうんですよ」(Ferrellさん)

ただMagic Leapの場合は少しややこしくて、事例画像のUIで特許をとろうとしてるのではなく、そこに描かれたUIを実現するメカニズムで特許を申請してるという違いがあります。

Magic Leapに取材したら、まさにそのとおりの回答が返ってきました。

「ご指摘の画像は確かに、芸能、医療、教育、商業、その他さまざまな分野のものから拝借したものです。これは現代人がVRとARに求める世界を示すもの。それと同じ画像を使って、当社のテクノロジーが実現する世界を具体的に示したかったのです。我々の特許は画像ではなく、技術にかかるものです」

「社内ではスターウォーズの(ホロ)チェスの画像を使ったら相当インパクトあるよね、という話もあったぐらいですよ」


なるほど。そんなわけで、Magic Leapが誰かのUI画像をコピペしても特許侵害で訴えるのは難しい、ということに。先のFerrellさんも、元画像を批評に使うだけならフェアユースという例外が適用されるし、この場合は無断使用で誰かに損害を与えるとは立証しづらいかもね、と言ってました。

デザイナーさんたちも怒るより、むしろ5億4,200万ドル(約640億円)の巨額投資がついてる企業が夢の実現に動いてると知って喜ぶ人とかいそうです。実際、Michaël Harbounさんはこう語ってました。

「こっちに相談もなしにコピペするなんてちょっとなあ、と思う反面、この新しいメディア、それがデザイナーと開発者に新たな活躍の場を与えることを思うと胸熱ですね」

「Aeonは2010年の当時は、一介の学生が夢の夢のまた夢を描いた作品に過ぎませんでした。それが5年後にこうして特許申請に載ってんですから、作った本人もびっくり仰天ですよ」


米版の原稿公開後にまた3つ報告があったので、貼っておきますね。






Sean Hollister - Gizmodo US[原文
(satomi)
 

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