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CP+ 2015:シグマdp0 Quattroは「ディストーションゼロ」を追求。交換レンズの部品展示も注目 - Engadget Japanese


横浜で開催中のカメラ・写真イベント CP+2015から、シグマブースの様子をお届けします。以前はコストパフォーマンスの高い一眼レフ用交換レンズメーカーとしての顔が中心だった同社ですが、昨今は独自構造のイメージセンサー『Foveon』(フォビオン)を搭載した本体にも注力しており、高級カメラメーカーとしてのイメージが強くなりつつあります。

今回の展示でもブースの目立つ箇所に置かれていたのは、レンズ一体型カメラdp Quattroシリーズ。中でも2月10日に発表したばかりのdp0 Quattro(タイトル写真)とdp3 Quattroの2モデルが注目を集めていました。ただしdp3 Quattroは試用可能状態でしたが、残念ながら注目のdp0はショーケース内のみの展示でした。

CP+2015 シグマブース

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43 枚





dp0 Quattro(以下、dp0)が大きな注目を集めていた理由は、若干説明が必要でしょう。まず一つは、同時発表されたdp3が昨年のCP+2014からプレビューされていた製品のため。



もう一つはdpシリーズの歴史にあります。シリーズ構成は「広角、標準、望遠と焦点距離別に複数の単焦点レンズ搭載機をラインナップする」というもので、広角のdp1 Quattro(上の写真)、標準であるdp2 Quattro、そして望遠であるdp3 Quattroは従来シリーズから引き継がれているラインナップです。

対してdp0は、従来シリーズになかった14mm(35mm判換算で約21mm)という超広角レンズを搭載した新規モデルでもあるため、とくに注目度が高いというわけです。



そのdp0は角度を変えた複数台が展示されていましたが、中でもレンズの長さを強調するかのような斜めの角度からの展示機にはかなりの注目を浴びていました。発表時に公開された側面写真では、dp1から3に比べてレンズが非常に長く見えるものでしたが、これはほぼ同じレンズ長となるdpシリーズの中でも異例のスタイルでした。

こうした事情から本当にここまでレンズが長いのかが正直疑問だった方が多いようで、実物を見て「あ、やっぱり長いんだ」と納得した感じの方が多かった印象です。




どうしてここまでレンズが長いのかという点を説明員に尋ねたところ、「dp0のレンズは超広角レンズとしては難しい、ディストーション(歪み)ゼロを目指したためこのサイズとなっています」との回答が。となると気になるのはレンズ構成。続いてこちらについて尋ねましたが、それについてはまだ答えられないとのことでした。

発売時期に関しては、dp3が3月予定、dp0は夏前予定ということなので、意外と早い印象もあります。なお、価格に関してはまだ未定とのこと。



さて、dp3を含む他のdpシリーズに関しては、多数の試用機をコーナーに配置し、常時試写が可能な状態。イメージセンサーの独自性や独特のスタイリングなどはいまだにフォロワーのいない個性派モデルということもあり、常時人気でした。



もう一方の軸となる交換レンズに関しては、2月10日に発表されたばかりの24mm F1.4の高級単焦点レンズ『SIGMA 24mm F1.4 DG HSM | Art』と望遠ズームレンズ『SIGMA 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM | Contemporary』を中心とした展示。



とくに後者は、焦点距離や明るさ(F値)が同仕様ながらレンズ構成や本体サイズが異なる(より大きい)『SIGMA 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM | Sports』が先行して登場していたため、その違いを紹介する展示にも力が入っていました。



この「基本仕様が同じレンズを複数用意する」という戦略はカメラメーカーを含めても非常に珍しいため、この展示に関しても注目度が高いものでした。

余談ですが、同社の高画質レンズであるArtシリーズの説明員に、5060万画素のセンサーを搭載するキヤノンEOS 5Dsシリーズへの対応をお聞きしたところ、「弊社のデジタル一眼レフであるSD1は4600万画素相当の解像度で、この解像度を活かせるレンズ設計を行っている。対応製品などをまとめる予定はないが、SD1以降に登場したレンズであればボディの解像度を活かせると考えています」との回答を得ています。






さて、展示もう一つ注目となるのは、いくつかのレンズのカットモデルと全パーツの展示。同社の製品は自社会津工場による生産と品質の高さをアピールしていますが、その主張の一端として、詳細な箇所までのこだわりが見られる趣向です。ここは他ではまず見られないものだけに、来場予定のある方は必見のポイントのひとつでしょう。



さらに同社の現行交換レンズは一通り試写可能な状態で展示。もちろん、弊誌のCP+見どころ総まとめ記事(下記を参照ください)でも紹介されていた「エビフライ」こと超望遠ズームレンズAPO 200-500mm F2.8 / 400-1000mm F5.6 EX DGの試写コーナーも設置されており、人気でした。

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シグマは高品質かつコストパフォーマンスの高いレンズやdpシリーズのユニークさから、昨今のCP+では大手メーカーに肩を並べるほど注目集めるブースとなっていますが、その存在感は2015年でもますます大きなものとなっているようです。

こうした展示会では比較的珍しい、落ち着いた印象を受けるコンパニオンさんたちと合わせて、CP+2015に訪れたら必見の価値ありと呼べるブースとなってます。
CP+ 2015:シグマdp0 Quattroは「ディストーションゼロ」を追求。交換レンズの部品展示も注目

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