「国境なき記者団」が世界の報道自由ランキングを発表し、日本の順位が61位と急落したことで注目を集めていますが、アメリカも49位とかなり低い順位だったことから海外で話題となっていました。
ランキング結果と海外掲示板の反応をご紹介します。
「世界報道自由ランキング」 2002年以降、毎年14の団体と130人の特派員、ジャーナリスト、調査員、法律専門家、人権活動家らが、それぞれの国の報道の自由のレベルを評価するため、50の質問に回答する形式で指標が作成される。その指標を基づいて発行されたリストが世界報道自由ランキング (World Press Freedom Index) である。 （国境なき記者団 - Wikipedia）
20位までのランキングの中にも日本だけでなくアメリカやイギリスなどの先進国が入っていません。
2015 World Press Freedom Index
1位：フィンランド
2位：ノルウェー
3位：デンマーク
4位：オランダ
5位：スウェーデン
6位：ニュージーランド
7位：オーストリア
8位：カナダ
9位：ジャマイカ
10位：エストニア
11位：アイルランド
12位：ドイツ
13位：チェコ
14位：スロバキア
15位」ベルギー
16位：コスタリカ
17位：ナミビア
18位：ポーランド
19位：ルクセンブルグ
20位：スイス
TOP20外の国ですが、
日本61位、アメリカ49位、イギリス34位、フランス38位、韓国60位、中国176位、ロシア152位という結果になっています。
この結果に対する海外掲示板のコメントをご紹介します。
●（アメリカ人）え？ オレらナンバー1じゃないの？
●（カナダ人）カナダを確認したら8位で、しばらく得意げに上位者の気分になった。それから自国のメディアもかなり偏向されていて、人々の興味のあることを報道しなかったり、企業に取り繕ったりしていることを思い出した。くそっ。
↑カナダの問題のひとつは、みんなアメリカよりましだと思っているんだけど、でもよく考えるとほとんどの場合で同じようなレベルなんだ。
●スカンジナビア半島（北欧）はすばらしいな。
●地図を見ていたら、北朝鮮が下から2番目だった。エリトリアってのが最悪なんだな。
●日本が61位、イタリア73位か。
↑イタリアはそれでも思ったより高い。2人の政治家がメディアを所有しているのだからトップ100に入ればいいほうだよ。
●アメリカの前にいる国々を見てみたかい？ブルキナファソ、ニジェール、エルサルバドル、南アフリカ、ガーナ、ベリーズだぜ？ どうなっているんだ。どうやってこのランキングを作ったのか見てみたいね。
↑アメリカでは、ジャーナリスト個人を監視していることで知られている。ブルキナファソにそんなテクノロジーやソースがあると思うかい？ アメリカはジャーナリストのメールまで監視してるんだぞ。ニジェールがGoogleに圧力をかける力なんてあると思うのかい？ メディアの自由を規制にするにはある程度、整った強力な政府が必要なんだ。
↑それから企業の興味にも左右されている。
↑政府に力がなかったら簡単なんだよ。
●フィンランド人だけど、どんなもんかなと思ったら1位だった。自分が見てなかったら信じないところだけど、実際とても自由だよ。
↑それは君らが6人くらいしかいないからだろ。
↑フィンランド人としてそれは認める。
●アメリカ人のリアクションが興味深いよ。ジャーナリストのバレット・ブラウン（アノニマスの元スポークスマン）が5年の刑を数週間前に喰らったところなのに。それでもこのレポートが正しくないと言うのかな。
●だいたい拷問が合法で、国民の監視、無期限の拘留のある国から何を期待するんだよ。
アンケートの手法なども含め、どれだけ実態に即したランキングなのかを疑う声もありますが、報道に対する自由度や信頼性について考えるきっかけにはなっているようです。
日本は、2010年まで一桁台の指標が続き世界の中でもトップクラスの順位を誇っていたが、近年の福島第一原発をはじめとした報道の不透明さや政府などから開示される情報量の少なさ、記者クラブ制度の閉鎖性、2013年には政府情報の隠ぺいを可能にしたとも受け取れる特定秘密保護法の制定などから信頼を失墜し、年々指標を下げ続けており、順位も11位から59位まで落としている。また、右図から見ても日本は「問題な状態」に指定されていることが分かる。先進国の中では特に悪い状態で、G7の中では最下位まで転落した。
（Wikipedia）
USA falls to 49th position for press freedoms, Reporters Without Borders
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