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電気自動車レース フォーミュラE、最終戦ロンドンePrixをダブルヘッダー開催。初年度は全11戦へ - Engadget Japanese
 
2014年9月にスタートした電動フォーミュラカーによるシリーズ戦、フォーミュラ E 選手権が、最終戦としてロンドンでの2日連続開催を発表しました。今月初めに追加が発表されたロシアのモスクワ ePrix を含め、開催初年度となる2014-2015シーズンは2015年6月27-28日の2連戦で幕を下ろします。
フォーミュラ E は国際自動車連盟(FIA)によって設立された電動フォーミュラカーによる選手権。開催期間は9月から翌年6月までとなっており、冬季は暖かい地域を転戦します。マシンの動力にはバッテリー駆動のモーターのみを使用します。騒音の問題がないため、シリーズ全戦が市街地の公道を利用した特設コースで行われます。

昨年9月に開催された初のレース、北京 ePrix では優勝争いがもつれ、ファイナルラップの最終コーナーで1、2位が接触。うち1台が宙に舞う派手なクラッシュを演じる劇的な幕切れとなりました。ドライバーにとっては堪ったものではありませんが、その映像はニュースとして世界中に流され、フォーミュラ E の認知度を高める格好の宣伝材料にもなりました。
 

現在は第4戦までが終了しており、アルゼンチンで開催されたブエノスアイレス ePrix では、1990年代に F1 で活躍した鈴木亜久里 氏がチェアマンを務めるアムリン・アグリチームが初勝利を収めています。次戦は3月14日、米国マイアミでの開催予定です。

フォーミュラ E 選手権は開幕当初、全10戦での開催を予定していました。ところが開催地として決定していたのは9か所。残る1戦の候補地モスクワでのレースは、なかなか開催交渉がまとまりませんでした。このため、フォーミュラ E はモスクワでの開催ができない場合に備え、ロンドンのバターシーパークを使った市街地コースでの最終戦を2日連続開催のダブルヘッダーとすることを検討。現地との交渉に入っていました。

そして今月初めになり、ようやく赤の広場付近にコースを設定してのモスクワ ePrix 開催が決定。ロンドンは当初の予定どおり1戦のみの開催に落ち着くと思われました。ところが蓋を開けてみれば、ロンドンの2連戦も現実のものに。最終戦はシーズン最後の盛り上がりが期待される2連戦となり、全11戦での開催が確定しました。

フォーミュラ E は F1 に比べれば遅く、モータースポーツの醍醐味とも言えるエンジン音もありません。そのため開幕前には迫力に欠けるのではないかといった懸念もありました。ところがまだ各チーム EV に関するノウハウの蓄積が少ないこともあり、いたる所で接戦が繰り広げられ、見応えあるレースが続いています。

来シーズンからは、共通で使用されているマシン「Spark-Renault SRT_01E」に各チーム独自の改良を加えられるようになるほか、新しいメーカー、新設計のマシンでの参戦も許可される予定です。さらにシリーズのテクニカルパートナーを務めるクァルコムは、コース上に充電設備を埋め込むワイヤレス充電システムを開発中です。もしこれが導入されれば、レース中のマシン乗り換えに水を差されず、さらに激しいレース展開となることが期待されています。

ちなみにロンドン ePrix の舞台となるバターシーパークは、毎年クリスマスシーズンにサンタのコスプレで走る「Santa Run」や、夏に相撲取りに扮して走る「Sumo Run」といったチャリティマラソンの開催場所。走るイベントには縁の深いところです。
 
電気自動車レース フォーミュラE、最終戦ロンドンePrixをダブルヘッダー開催。初年度は全11戦へ

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