バルセロナで開催中の携帯見本市
MWC 2015より。クアルコムは受信600Mbps / 送信100Mbpsを達成するカテゴリ 11 LTE-Advancedのデモを実施しています。3つの周波数帯域を束ねる 3xCA と、多値変調方式 256QAMを組み合わせて通信を高速化。会場よりブースレポートをお届けします。
Qualcomm 256QAM demo
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デモンストレーションは2つのアンテナで同時にやりとりする 2x2 MIMO構成で行われました。2x2 MIMO自体は、今日の移動体通信に広く利用されている一般的な技術です。
ではこのデモンストレーションの最大の特徴はというと、「256 QAM」を採用した点。256 QAMは電波の振幅・位相をそれぞれ16段階に増やし合計256通り(8bit)の転送を行なう技術で、これにより1帯域(20MHz幅)あたりのスピードを従来比30%増の200Mbpsに高速化しています。
また3つの周波数帯「780.5MHz」「1842.5MHz」「2655MHz」をキャリアアグリゲーションで束ね、1帯域あたり200 Mbps、これを3つ束ね受信600Mbpsの LTE-Advanced Cat.11を実現しています。
クアルコムによればLTE-Advancedにおける256 QAM デモは世界初。デモではエリクソン製の端末を使用していました。
理論値は受信600Mbpsですが、デモではそれに近い587.5Mbpsを達成していました。
グローバルに目を向けると、ドイツや韓国などでLTE カテゴリ 6 300Mbpsの商用サービスが展開中。国内でもUQが220MbpsのWiMAX 2+「ヤ倍速」を開始、NTTドコモも「プレミアム 4G」の名称で受信225MbpsのLTE-Advanced商用サービスを3月27日に開始します。各社がモバイル通信の大容量化に取り組んでおり、今回のデモも通信大容量化のキーとなる技術の一つです。