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祐巳「瞳子のいちゃつき分が足りない」





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2:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 12:51:45.17 BE:1190779564-2BP(1005)


「瞳子のいちゃつき分が足りない」
穏やかな春の昼下がり、福沢祐巳さまが突然そんな事を言い出した。
ここはリリアン女学園高等部の生徒会本部である薔薇の館の2階。

「それは大変ですね」
ドキっとしたが、とりあえず当たり障りのない受け応えをしておく。
私のお姉さまが天然なのは今に始まった事ではないのだ。
特に祐巳さまのお姉さまである小笠原祥子さまが卒業なさってから、時折こうして気が抜けたような表情をする。
まだ卒業式から数日しか経っていないのだから無理もないだろう。

「瞳子のいちゃつき分が足りない」


3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 12:51:57.85 BE:1984632285-2BP(1005)


「で、お姉さまは私にどうしろと言うのですか?」
いちゃつき分、という言葉の意味は計りかねるけれど
いつまでもぶつぶつ呟いていても始まらない。
そしてこれは私の問題でもあるのだから。

「え、私何か言ってた?」
「ええ、瞳子のいちゃつき分がなんとか」
驚いた顔から察するに独り言だったようだ。
そしてくるりと向き直ったお姉さまは

「あ~、聞こえちゃってたのかな。心の声が……」
恥ずかしそうに頬をかいた。

「いや、私にも聞こえたんだけど。祐巳さんの心の声」

由乃さまが挙手。
お姉さまの心の声は相当の範囲でまわりに届くようだ


4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 12:52:09.71 BE:2778485287-2BP(1005)


現在薔薇の館には私とお姉さま、由乃さまがいる。
志摩子さまと乃梨子の白薔薇一家はまだ来ていない。
3年生を送る会、卒業式も無事に終わり仕事という仕事もなく
ただ各自で勝手に集まってお茶を飲んでいるだけだ。

「で、祐巳さん。瞳子のいちゃつき分て何なのよ」

由乃さまがテーブルから身を乗り出す。
面白いおもちゃを見つけたぞ、って顔に書いてある。

「なんというか、その。最近祥子さまの卒業があって」

お姉さまは頭の中を整理するように、ゆっくり話し始めると

「それでその……瞳子分が足りないなと」

一気にティベレ河の向こうに着地した


5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 12:52:27.19 BE:396927124-2BP(1005)


何を言ってるか分からない。分からないってレベルじゃない。
間がすぱっと抜けている。
私は縦ロールの髪が逆立ちそうになるのを抑えて由乃さまのほうを見た。
私には分からない事でもお姉さまと付き合いの長い親友の由乃さまなら少しは理解できるかもしれない。

「由乃ん(ry」
「ちょっとなに言ってるか分かんない」
「ですよねー」

「祐巳すけや、ゆっくりでいいからちゃんと喋ってくれぬか」
「何の真似なの、それ?」
「あーもう、しっかり説明しなさいって事よ」


6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 12:52:41.17 BE:1984632858-2BP(1005)


バシっバシっ、A4のプリントを丸めて即席で作った剣でテーブルを叩く。
イライラしている由乃さまをなだめる役目は志摩子さまなのだが、残念ながらここにはいない。
とにかく話を進めさせるしかない。

「お姉さまは先ほど
『瞳子のいちゃつき分が不足すると疲労や集中力・思考力の低下等の症状が表れる 』
とおっしゃっていましたが」
「そう、それっ」

2つに束ねた髪を揺らしビシ!っと指をさす。正直かっこいいと思ったけど黙っておいた。
それだ!と言われても残された2人は何がそれなのか分からない。
親友の由乃さまなら(ry

「何がそれだ!なのよ。分かるように説明して」
「痛い。つっつかないでよ~。
 瞳子、由乃さんにつっつかないように言いなさい」

「『つっつく』『つっかない』はおめーらの問題だ」


「え?」

え?






7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 12:52:56.33 BE:2381558786-2BP(1005)


バシっバシっ、A4のプリントを丸めて即席で作った剣でテーブルを叩く。
イライラしている由乃さまをなだめる役目は志摩子さまなのだが、残念ながらここにはいない。
とにかく話を進めさせるしかない。

「お姉さまは先ほど
『瞳子のいちゃつき分が不足すると疲労や集中力・思考力の低下等の症状が表れる 』
とおっしゃっていましたが」
「そう、それっ」

2つに束ねた髪を揺らしビシ!っと指をさす。正直かっこいいと思ったけど黙っておいた。
それだ!と言われても残された2人は何がそれなのか分からない。
親友の由乃さまなら(ry

「何がそれだ!なのよ。分かるように説明して」
「痛い。つっつかないでよ~。
 瞳子、由乃さんにつっつかないように言いなさい」

「『つっつく』『つっかない』はおめーらの問題だ」


「え?」

え?


8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 12:53:14.26 BE:1786169366-2BP(1005)


「まぁいいわ」

一通りからかって満足したのだろう。由乃さまはお姉さまの方へ向き直した。

「瞳子ちゃんのいちゃつき分が足りてないのね?」

子供を諭すような優しい目でお姉さまに質問をする。
長期戦も覚悟の上か。
親友が落ち着いたのを見て安心したのだろう。
お姉さまもわずかながら考えをまとめつつある。

「うん」
「で、祐巳さんはそのいちゃつき分はどうしたら補えると思うの?」
「分からない、けど……」

ちらり、いやゆったりと私へ視線を投げかけ目が合う。

「えへへ」

その笑顔で何故だか理解できてしまう、何故だか暖かい気持ちになる。


9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 12:53:30.57 BE:2679254069-2BP(1005)


「まぁいいわ」

一通りからかって満足したのだろう。由乃さまはお姉さまの方へ向き直した。

「瞳子ちゃんのいちゃつき分が足りてないのね?」

子供を諭すような優しい目でお姉さまに質問をする。
長期戦も覚悟の上か。
親友が落ち着いたのを見て安心したのだろう。
お姉さまもわずかながら考えをまとめつつある。

「うん」
「で、祐巳さんはそのいちゃつき分はどうしたら補えると思うの?」
「分からない、けど……」

ちらり、いやゆったりと私へ視線を投げかけ目が合う。

「えへへ」

その笑顔で何故だか理解できてしまう、何故だか暖かい気持ちになる。


10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 12:53:45.13 BE:2083864267-2BP(1005)


ポカポカと肩を叩く私の気持ちなんて分かってないんだから。
自然とそういう笑顔を見せるのだから
だからお姉さまはズルいのだ

「ちょ、ちょっと瞳子ちゃん」

由乃さまが何か言ってるみたいだけど聞こえない。

「瞳子ちゃん、それくらいにしないと……」

何か言ってるかどうかも分からないくらいのぼせてしまっている。

「可愛さ余って可愛さ百倍ってやつね」

もう何も聞こえなかった。
これはお姉さまのせいなのだ。だからこの気持ちはお姉さまにどうにかしてもらわなくてはいけない。


11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 12:54:00.11 BE:1587705784-2BP(1005)


「瞳子」

はっきりと、それでいて柔らかく私を呼ぶ声。
ぴたりと止まる空間。
この場をまとめるためにロサキネンシスが出したカードは

「えへへ」

二度目の反則だった


12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 12:54:13.98 BE:1389243247-2BP(1005)


姉の飾らない笑顔を与えられた妹はそりゃもう黙ってうなずくしかない。
はい、もうお好きなようにしてくださいと。

「瞳子」

もう一度、そう何度でもお姉さまは名前を呼ぶ。

「で、どうしらいいんだっけ?」
「もうお姉さまったら、しっかりして下さい」
「あはは」
「うふふ」


……ガタっ

何かの音がした。目の前で向き合っているお姉さまの方からではない。
う~ん、他に誰かいただろうか。

……ガタタっ

やはり音がする。お姉さまにも聞こえたようで可愛いリボン(あ、耳も可愛い)をくるりと半回転させる。


「いい加減にしなさいよねっ」

怪獣が暴れていた


13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 12:54:30.01 BE:694621272-2BP(1005)


「さっきから10分間」

ガタっ

「はいっ」
「私何も喋ってないんだけど」
「はい」
「そりゃ、祐巳さんも瞳子ちゃんといい感じになるだろうよ」
「えへへ」

ガタタっ

「すみません」
「二人の世界に入れてくれなんて言わないわ。
 ただ場所を考えてもらわないとね。私が出ていくわけにもいかないし」

というような由乃さまのお説教が20分ほど続いた。音の正体は椅子をがたがたと蹴った時のものだったが
リリアンの生徒が椅子を蹴るわけがないのでたまたま足が当たったのだろう。

お説教はやはりと言うか途中から令さまの愚痴に変わり、最後は完全に悪態をついていた。
毎回これに付き合うお姉さまは大変じゃないかと顔を伺ってみたがけろりとしていた。






14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 12:54:44.60 BE:3572338098-2BP(1005)


「結局いちゃつき分はどうなったのよ?」

言いたい事を言ってすっきりしたのだろう、由乃さまは話を元に戻した。

「う~ん。はっきりした答えが出ないというか、自分でも分かったような分からないような」
「そう、瞳子ちゃんは分かったの?」

お姉さまの笑顔により何か理解できた、そんな感覚はあった。
ただそれを言葉にして説明するとなると難しい。

「すみません、私も上手く説明できそうもありません」

正直な気持ちなのだから仕方ない。
少しの間3人は何かを考えているみたいで部屋の中は沈黙に包まれた。
重苦しい空気ではないが何となく喋り出しづらい雰囲気。
その時、窓から風が入ってきた。
春一番、南風。
由乃さまの三つ編みを軽く揺らし、お姉さまの髪をふっと持ち上げる。

「お茶、入れ替えますね」

私が立ち上がると同時に

「やっほー」

親切なサンタさんがやってきた


15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 12:54:58.31 BE:1736553375-2BP(1005)


ある時は親切なサンタさんであり
ある時はセクハラ親父であり
ある時はセクハラ親父であり
だいたい四六時中セクハラ親父であられる前ロサギガンティアこと
私の親友のお姉さまのお姉さまでもある佐藤聖さまがビスケット扉を開けた。

「どうしたんですか?」
「どうしたもこうしたも
 優しい聖さんは可愛い祐巳ちゃんが困ってると聞いてわざわざやってきたんだよん」

手をヒラヒラさせて笑う聖さま。嬉しそうなお姉さまと急な来客に驚く由乃さま。

「誰に聞いてやってきたんです?」
「そりゃあ志摩子でしょう。あ、ノリリンもいたよ」

確かこの方は乃梨子をノリリンと呼んでいたっけ、なんて思い出していると

「いや~バス停で偶然二人に会ってさ、祐巳ちゃんとドリドリが何やら困ってるからって」
「ふむふむ」


ほう、私にも喧嘩を売る気ですか

「ドリドリっていうのやめてくださいませんか?元ロサギガンティア」
「ちょっと、瞳子」

およしなさい、とお姉さま。


16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 12:55:14.56 BE:1389242674-2BP(1005)


「まぁまぁ、祐巳ちゃん抑えて。
 んでね、帰りに薔薇の館に寄って行こうと思ったら3人で考え事をしてるみたいだったって」
「そうですか」
「そんなに深刻そうな悩みじゃないみたいだからそのまま帰って来ちゃったって話をしててね
 これは私の出番だとやってきたわけよ。どう?嬉しい?」
「聖さま」
「ん?」
「暇なんでしょ」

「だって荷物がないし」
「う……」
「大学生って2月から休みなんですよね?」
「行く所なくてフラフラしてたんじゃないですか?」

思いがけない後輩たちの攻撃に口数が減って萎れていく聖さま。
図星をつかれると以外と弱いらしい。確かにひねくれものというのは直球が苦手な所がある。

「とにかく、私は祐巳ちゃんのピンチならいつでも駆け付けるからね」
「きゃあー」

抱きしめられたお姉さまの叫び声は台本通りの棒読みで、聖さまは少し笑った


17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 12:55:29.36 BE:595389762-2BP(1005)


新客の分もあわせて4つのお茶を入れ、一息つくことにした。
新客の佐藤聖さまはお姉さまの隣に着席、私は由乃さまの隣に移動して4人が正方形の形で並ぶ。
「祐巳ちゃんの近くがいい~」とはしゃいでいた聖さまはご満悦な様子。
さっきの春一番が連れて来たお客様はマイペースに本題に入った。

「しかしあの祐巳ちゃんがいちゃつき分が足りないとはねえ」
「聖さま、いつから聞いていたんですか?」
「さてどーでしょう」

とお姉さまの頬をつつく。嫉妬は芽生えなかった。
だってお姉さまが楽しそうだったから。

バキッ

「瞳子ちゃん、ボールペン折れてる」
あらいやだ、由乃さま。折れてるんじゃあなくて折ってるんですよ


18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 12:55:45.66 BE:3175411788-2BP(1005)


軽く震えている由乃さまを尻目に向かい側の会話は続く。

「まさか扉にくっついて話を聞いてたとか?」
「いやーなんか由乃ちゃんが爆発してたからちょっと待った方が面白いかなあと」

その由乃さまは今震えていますけどね。

「じゃあ大体の話は分かってるんですか?」
「そういうこと」
「どの辺から説明したらいいかな。えーっと」

目下聖さまの祐巳ちゃんとなったお姉さまは思案している。
何かを考えている時のお姉さまの顔は確かに面白い、それは妹である私も認めよう。
だからそれを聖さまが楽しそうに眺めているのだって自然な事だ。


バキッ

「あ、二本目」






19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 12:56:01.74 BE:793853928-2BP(1005)


「う~んそうだなあ」

お姉さまは話の取っ掛かりが見つからず唸っている。
こういう時に助け舟を出すのが妹のつとめ、という事は分かっているのだが
さっきから聖さまが手出し無用って感じのサインを送っている。

「どんな会話をしてたか思い出せばいいんじゃない?」
「あ、いい考えですね」
「どう?瞳子ちゃん」

久々にこっちにボールが来たぞ、とキャッチしようとしたがそのボールはお姉さまにカットされてしまった。

「でもっ。聖さまがどんな会話から聞いていたかが分かれば2人で考えられますよ」
「確かにねえ」

扉の前で盗み聞きしていたのだから、その後は
会話に参加していたのと同じだってわけだ。

「で、扉の前に来た時中ではどんな話をしていましたか?」
「ん~と確か
 『苺ケーキが食いてーんだよっ!!俺は!!』
 の下りだったかなぁ」


いや、そんな下りなかったのですけど


22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 12:57:09.91 BE:2083864076-2BP(1005)


「おかしいなぁ~」
「いや、まず苺ケーキすら出てきてませんから。ねぇ、由乃さん?」
「ああ、そうだったですわよ」

ん?なんだか由乃さんの様子がおかしいぞ。
微妙に震えているような、怯えているような。

「それよりお姉さま」
「うわっ。びっくりした。なに?瞳子」

さっきまで静かだった瞳子が口を開いた。
縦ロールをブルンと揺らして、何かを遮るみたいに。

「えっと、その……」
「何か提案があったんじゃないの?」
「そう、そうです!聖さまはからかっていらっしゃるだけだと思いますけど」
「うん、多分そうね」
「いや~ばれちゃったか」


23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 12:57:35.84


キター!!!!!!!



24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 12:57:45.75 BE:396927124-2BP(1005)


最初からからかい目的この場にいるんだし、聖さまとは元々そういう人なのだ。
聖さまとじゃれ合うのが久しぶりでつい遊んでしまった。
それじゃあ、ということで改めて聖さまに聞いてみると。

「で、結局瞳子のいちゃつき分が足りないときはどうすればいいんですか?」
「それ簡単だよ祐巳ちゃん。私にチューするんだ」

バギギっ

「あ、一気に2本いった」


25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 12:58:01.35 BE:1587706548-2BP(1005)


「あれ~どうしたのドリドリ?」
「どうもこうもありません。お姉さまを返していただきます」

ドスドスドス。
ものすごい勢いでこっちへ向かって来る瞳子。
これには流石の聖さまも

「え、何?瞳子ちゃんがチュウしてくれるの?」

なんて唇を突き出していた。やはりというかあっぱれと言うか。
まだからかって楽しんでいるのだ、この人は。

「もういいです」

そうはき捨てると瞳子はこちらに向けた足をそのまま扉の方へ変える。
ちょ、変なことになって来たぞ。


26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 12:58:13.29 BE:1488474465-2BP(1005)


「瞳子、ちょっと待ってよ」
「待ちません。お姉さまはそうやって聖さまと遊んでいればいいんですっ!!」

ばたん。扉が勢いよく閉められ、ギシッギシッっと階段を下りる音がする。

「ふふふ」
「笑ってる場合ですか」
「私はね。でも祐巳ちゃんは違うんじゃあないかな?」
「言われなくても」

席を立ち、頬をぺしっと叩く。

「瞳子!!!」
「いってらっさーい」


27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 12:58:30.53 BE:4018880399-2BP(1005)


スカートのプリーツは気にしていられない。
見つけなくちゃいけないものがそこには多分ある。
扉を開けるとき由乃さんがウィンクしてくれた。

瞳子はどこへ行ったんだろう。
きっと私がぼーっとしていたせいなんだ。
瞳子のことをちゃんと見ているって決めたんだから、しっかりしなくちゃ。
しかし、探すとなると一体どこへ行っていいやら。
気合を入れたところでエスパー能力に目覚めるわけでもないし。
まさか社会科準備室なんて都合のいい場所にはいないだろうしなぁ。
困ったぞこれは。なんてとぼとぼ歩いていると身長179センチくらいの人影が

「どうされたのですか、祐巳さま?」
「あ、可南子ちゃん」


28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 12:58:43.03 BE:595389762-2BP(1005)


~そのころの薔薇の館~

「相変わらずお節介ですね」
「ああ、祐巳ちゃんのこと?」
「わざわざ瞳子ちゃんまで怒らせて」
「いいのいいの。あの子は甘えかたを知らないんだから。それにこれはね」
「え~!!そうなんですか?」






29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 12:58:54.73 BE:496158252-2BP(1005)


瞳子は可南子ちゃんの言っていた通り図書館にいた。
薔薇の館を飛び出した時とは裏腹に、落ち着いた様子で閲覧室の入り口に立っていた。
縦ロールの髪もキチンと整っている。
多分、私を待っていたんだ。
少し前の自分なら自惚れているじゃあないかと思う場面だけど今は違う。
私はお姉さまなんだから。
妹が待っていたら出迎えに行くのが姉の役目だ。
そんな簡単なことに気づくまで回り道しまう私を許してね。
心の中でごめんねをしている私へ瞳子はゆっくりと近づいて

「お姉さまはズルいです」

その憎まれ口が聞きたかったんだから。


33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 13:01:52.93 BE:496158825-2BP(1005)


リリアン女学園を出発したバスは順調に走る。
窓に写る景色が一定のスピードで流れていく。
土曜の昼過ぎの交通事情はたいていこんな感じだ。
さて、あちらの方もスムーズにいってるといいのだが。
乃梨子は手の上に顎を乗せ、推理のポーズをしてみた。

「上手くいってるかしらね?」

志摩子さんが話しているのは乃梨子が考えていたことと同じ、
現在薔薇の館で行われいるちょっとした「作戦」のことだ。

「まぁ聖さまが余計なことをしなければ……」
「あら、お姉さまはちゃんとやってくださるわよ」
「そうかな……
「そうよ」

と志摩子さんが花のように微笑む。
何となく上手くいくような気がしてくるのだ、妹ってやつは。


34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 13:02:31.59 BE:396927124-2BP(1005)


そもそもの発端は瞳子のため息と共に吐き出された一言だった。
「お姉さま分が足りない」
夕日が差し込む放課後の一年松組。
乃梨子の親友、松平瞳子がふっと言い放った。
そうか~確かに最近不足気味だよね、なんて返しそうになるのを抑えて
「何それ?」
「お姉さま分が不足すると疲労や集中力・思考力の低下等の症状が表れる」

それから乃梨子はお姉さま分というものが何か、とか
どうしたら補充されるのか、等の質問をしてみたが
「よくわからない」
という答えしか返ってこなかった。


36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 13:03:08.21 BE:1587706548-2BP(1005)


「たいしたことじゃないわ。最近色々あったもの」
「一人でそんなことつぶやくのは大丈夫なんて言わないから」

色々あったとういうのは、おそらく祥子さまの卒業を指している。
素敵な卒業式だった。
祥子さまも祐巳さまも晴れやかな表情で後を引くような感じはしなかった。
それでも乃梨子自身、三年生の訪れることのない薔薇の館に
ぽっかりと穴が開いたような感覚を覚えたのも事実だ。
今までいた人がいなくなる、それはやはり寂しいもので。


38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 13:03:25.34 BE:595390043-2BP(1005)


「さて、どーしたものかな」
「ねぇ乃梨子、私はもういいって」
「私が気になるからよくないの。いい?これは私の趣味だからね」
「趣味って……」

それ以上は追求されなかった。
瞳子のためになにかする、世話焼きと言われようが私はそれが好きだから。

「こうなったら徹底的に突き止めましょう」
「勝手にすれば」

勝手にしろと言ったので帰るかと思いきや
瞳子は椅子に座りなおした。
素直になってきたもんだと感心し、乃梨子も前の席に座った。
夕日が大分傾いてきたようで影が入り口の扉の方まで伸びている。


39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 13:03:49.42 BE:893084663-2BP(1005)


「お姉さま分って言うんだからさ」
「うん」
「祐巳さまに噛みついてちゅーって吸い出せばいいんじゃない?」
「は?」
「それとも祐巳さまの髪の毛を瞳子のドリルにねじ込むとか」
「帰る!!」

バン、と荒々しい音を立て立ち上がろうとする瞳子の腕を乃梨子がつかむ。

「待ってよ」
「ふざけてるだけじゃない!!」
「ふふふ」
「何笑ってるの?」

「瞳子はさ、そうやって怒ってるほうが可愛いよ」
「か、可愛いですって?乃梨子さっきからおかしいわよ」


40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 13:04:02.60 BE:1190779946-2BP(1005)


まったく。真っ赤になって文句を言うんだから。
そんな顔見せられたら誰だって白旗上げちゃうよ。

「白薔薇だけにね」
「え?」
「いや、何でもない」

「だからそんなに悩まずに祐巳さまに甘えたらいいんだよ」
「甘えるって、そんな簡単に言わないでよ」
「簡単よ。こうやって、えいっ」
「え……乃梨子……」

私たちの影は一つに重なって、そのままどこまでも伸びていきそうだった。

「やっぱ少し恥ずかしいね」
「もう、乃梨子の馬鹿」


41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 13:04:23.40 BE:1041931973-2BP(1005)


「という事がありまして」
「ふむふむ。で、ノリリンはどんなアドバイスをしたのかな?」
「今日薔薇の館でそれとなく祐巳さまに甘えてみてはどうかと……」
「祐巳ちゃんがそんなことで気づくかな~」
「志摩子さん。ノリリンて呼ぶのやめさせてください!!」

バスに揺られている現在から遡ること15分。
背の高い門をくぐり抜けた辺りで聖さまにつかまってしまった時点で、こうなることは覚悟していた。
けれど文句の一つも言わなきゃやってられない。
あだ名というのは定着するまでの間が勝負なのだ。

「え?じゃあ今薔薇の館に行ったら面白いものが見れるわけだ」
「邪魔するんですか?」
「まさか。二人ががちゃんと仲良くできるようにお手伝いしに行くんだよん」
「暇なんですね」
「うっ……」

台風みたいにやってきた親切なサンタさんこと聖さまはリリアン女学園へ戻っていった。
二人きりですら上手くできないのに、聖さまの乱入する余地なんてないように思えた。
まぁでも焦ることはない。
瞳子と祐巳さまは固い絆で結ばれているのだから。






43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 13:05:46.85 BE:1786168894-2BP(1005)


流れていく景色はさっきより少しだけゆっくりで、でもちゃんと進んでいて。
乃梨子の隣に志摩子さんがいるように、瞳子の隣に祐巳さまがいれば
それだけで瞳子は幸せに、下手っぴだけど素直にいられる気がした。

「どうしたの?さっきから難しい顔をしてると思えばにやにやして」
「え、私そんな顔してた?」
「ええ、祐巳さんみたいだったわ」
「志摩子さんってば」

白薔薇がやさしく揺れた。


45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 13:07:57.50 BE:3125796179-2BP(1005)


二人は薔薇の館に戻ってきた。
図書館では話しにくいし元々祐巳は連れ戻しに出かけたのだ。
というわけで今薔薇の館の二階には空のカップが二つに人数も二人。
瞳子を探しに出かけた時にいた聖さまと由乃さんの姿はなく、
代わりにテーブルの上に洗い立てのカップが二つ寄り添うようにして並んでいた。
二人が戻ってくることが分かっていたのだろう。
簡単な片づけがしてあり、「ごゆっくり」という書置きがあった。

「私が」

瞳子が立ち上がる。

「いいから瞳子は座ってて。たまには私が入れたお茶も言いでしょ?」

さっきまで憎まれ口を叩いていたのにやるべき事はちゃんとやる。
自分の感情と役割にキチンと線を引くことができるのは演劇をしているからなのか、
それとも心の深い所にある何かがそうさせるのか。
今は瞳子が隣にいる、その安心感でお姉さまらしい事がしたくなったのだ。


48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 13:15:20.22 BE:1587706548-2BP(1005)


カチャカチャとカップとポットを動かす音だけが聞こえた。
瞳子は今どんな顔をしてるだろうか。
ふくれっ面だったらいいのにな、って何故だかそんなことを考て準備をする祐巳。
ガタッという椅子から立ち上がる音を聞いて振り返ってみると
瞳子は窓を開け、そして静かに座った。
風は葉っぱが重なるザァって音を連れてきてカップにお茶を注ぐ音と混じり合う。

「はい。どうぞ」
「ありがとうございます」

さっきより少しは機嫌よさそうな顔をしてるけれど
その目にはまだ不満が残っていた。


51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 13:18:20.58 BE:595390234-2BP(1005)


「あ、おいしい」
「えへへ。私も一年半、ここでお茶を入れてきたからね
 瞳子の好みは把握してるつもり」
「もう、すぐそうやって無防備な顔をするんですから」
「するんですから?」
「ズルいんです」

ぷいっとそっぽを向いて今日何度目かの「ズルい」を言い放った瞳子の声。
その言葉とは逆に少し嬉しそうに聞こえるのは、姉バカというやつだ。
それで何が悪い。

「私はズルいかもしれないね」

後ろを向いたままの瞳子を抱きしめて祐巳は続けた。

「でもね、瞳子のこと大好きだよ」
「お姉さまっ?」

驚くというよりビックリした瞳子は体を向き直そうとした。
それをぐいっと戻して、さっきよりも少し強く抱きしめる。


53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 13:20:03.00 BE:595390526-2BP(1005)


「そのまま」
「そんな。それじゃあお姉さまの顔が見れないじゃないですか」
「妹を抱きしめている時のお姉さまの顔が気になる?」
「ううう……」

首まで赤くして黙りこくる瞳子。「しまった」とうのが見て取れる。
実は祐巳も同じくらいに真っ赤になってるのは内緒。

「紅薔薇だけに」
「え?」

自分の顔が瞳子のすぐ横にある。
抱きしめながら、それこそ吐息が感じられるくらいに。
二つに縛った髪の右側が縦ロールに触れる。
びくっと体が動いた。


54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 13:20:32.19 BE:3125795797-2BP(1005)


「どうしたの?」
「いえ、昨日乃梨子に言われた事を少し思い出して」
「志摩子さんのこと?」
「お姉さまに甘えろと言われました」
「どんな風に?」
「もういいじゃないですか」
「えーやだ。聞きたい聞きたい」

こつん。
ズルいお姉さまの顎を肩に乗せられた瞳子は一瞬ドキっとしたようだが
ふーっと深呼吸をして息を整えた。
ドキドキする音が聞こえないな、耳をつけてないからか
なんてちょっとズレたことを祐巳が考えていたら

「お姉さまと髪を重ねるとか」
「とか?」
「あっ何してるんですかお姉さま!!」
「髪を重ねるってこうかな……えーっと」
「くすぐったい」


55:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 13:21:25.69 BE:198463722-2BP(1005)


赤き花びらですか。
しかし祐巳の癖っ毛と瞳子の縦ロールは中々結びづらい。
断念して今度は頬をくっつける。
すごく熱い。熱は熱い側から冷たい側に移動するって聞いたけれど
二人とも熱い場合は行ったり来たりして
どっちの熱だったか分からなくなってお互いの体を巡っているんじゃないかと思わせた。

「ねぇ瞳子」
「なんですか?」
「乃梨子ちゃん他になにか言ってた?」
「他には何も……ないです」
「な~んだ、残念」
「戯れが過ぎます」
「戯れね。戯れも必要だよ。
 好きな人の近くにいれらない関係だってあるんだからさ」

足りないものも、その満たし方も人それぞれ。
こうしてゆっくり見つけていければいいんだって祐巳は分かった。
そういうえば、と思い出したように瞳子は口を開いた。


57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 13:24:02.32 BE:1389242674-2BP(1005)


「で、お姉さまのいちゃつき分はどうなったんですか?」
「もう大丈夫。瞳子が隣にいればそんな大した問題じゃないって分かったから」
「私も乃梨子に甘えてみたら、なんて言われて少し気が立ってました。だけど!!」

あ、これはやばいなと一瞬で感じられた祐巳はそーっと体を離して逃げようと

「ダメです!!今度は私の番ですから」
「ちょ、ちょっと何するのよ瞳子ー」
「ふふ。お姉さまって本当何でも顔に出るんですね。じゃあ後ろ向いてください」
「後ろ?こ、こうかな」
「ぎゅー」

さっと身構えた祐巳の横をすり抜けてカップを持って立ち上がった。


58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 13:24:36.27 BE:595389762-2BP(1005)


「そろそろ帰らないと。瞳子夕方から用事があるんです。
 あれ、どうしたんですかお姉さま?」
「瞳子」
「何ですか?聞こえませーん。もしかして抱きしめられると思いました?」
「瞳子の方がズルいっ」

仲良く掃除をして薔薇の館を出る紅薔薇姉妹。
マリア様の前で手を合わせてお祈りをして、
さぁ帰ろうかとくるりと背の高い校門へ歩き出した所で

「きゃあっ」
「何びっくりしてるんですか?まるで怪獣みたいなお姉さま」
「も~」
「あはは」
「じゃあ行こっか」
「はい、お姉さま」

瞳子が腕を絡めてきた、瞳子が私の腕を取って前に進んでいく。
それが嬉しくて
だから祐巳は怪獣になったっていいと思った。

「また」
「うん」
「ぎゅーってしてください」






59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 13:29:50.29 BE:744237735-2BP(1005)



  ~おまけ~

             r-─-、
           __辻ZZz \          / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
        ,ィ7 ////\  \     /  これでおしまい
        / ̄ ̄ ̄ ̄`\,ノヽ   ヽ     l  なのかい?  
      / / / │ │_|_ハ -ヘ  l     ノヘ     
     ‘什!弋¨ ̄ ̄ ノ | リ 二}   |     \_______
.      レイ ●     ● |/⌒Y′ |
      に⊃     ⊂⊃ _ノ    |
.  i⌒ヽ,、 ヽ  ‘T^T′ /!/⌒i  l
  ヽ / /`ー->-`ニ’-イーァ辷フ /
    `ヽ、  \ ヽ / /  / /
       \   `ー只‐'´    {ヽ/


      ,. -イ¨ ̄`\
     /   j、   \ヽ       / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   /    /  ` く,r ヽ}      /  残念だけど
  ノ _,/─  ─\ \     l    これくらいしか
  `T´ヽ!   ̄ i  ̄ 仄「`    ノヘ    書けないです
   ヽ__,     │  }′       \_________
    Vレヘ  _ /
      _|` ーr‐'´
      ノ \  「\
   /    ヽ! \
  ∠_     l! /ヽ
 /    ̄`ー-K´   |



60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 13:30:04.70 BE:1389242674-2BP(1005)


瞳子ちゃんみたいにいじらしく言えば大丈夫。
聖さまも上手く追い払ったし空も晴れてる、マリア様が味方してくれてるに違いない。
そう、私は猫になるんだ。女優になりきってそれで菜々と……。
待ち合わせの時間になったってのにまだ来てないじゃない。
向こうから走ってくるのは、あぁ違う生徒だ。

「あの~由乃さま?」
「うわあ、なんだ菜々。ちゃんと来てたんじゃない」
「ええ、何やら考え事をしてらしたみたいなので面白いなと見てました」
「なに~」

ここで怒ってたらいけない。今日の私にはちゃんと目標があるのだ。
ちょっとうつむき気味に、甘えた声で。

「菜々といちゃつき分がほしい」
「間抜けた声で何言ってるんですか?ほら行きますよ、お姉さま」
「ちょっと待ちなさい、あ~もう菜々!!」


61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 13:32:17.37


よしのんwww



62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 13:32:29.26 BE:1389243247-2BP(1005)



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 \|\ト ,, _` ̄    ,,-=''´ ` t`,ト、
 \` ` __,,=     ~`=- ,,(ヽヽ))
`iー-r!'|'´iiiiiiii      iiiiiiii } | //
 | |! ! ! |     ,──,   ///{                      
. | ',   丶_  |    |  /  ( ( ヽ
. | _i.>、   )__.|    .|─ヽ/ヘヽ´::::.ヽ
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::::::::::::::ヾ/ ). \ | ..丶 ヽ:::::ヽ:::::} }::::/
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    ̄|`-´::::/ / |::|  )::/   /

┼ヽ  -|r‐、. レ |
d⌒) ./| _ノ  __ノ



63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 14:06:36.21


おぉ終わった
>>1



69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/11(日) 15:26:16.64


よかったよん





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