美少年「えぐっ…えぐっ…」 女「なに泣いてるんだよきめーな」
美少年「…」グシュグシュ
女「アイス間違って食べちゃっただけじゃん」
美少年「…」ジロ
女「そっちのバニラ食べればいいじゃん」
美少年「…」フルフル
女「バニラ嫌いなの?」
美少年「…」コクン
女「好き嫌いすんなガキ。チョコばっか食べてると女性ホルモン出るぞ」
美少年「…」
女「ま~た~泣~く~」
美少年「ぐすっ、ひぐっ」
女母「ちょっと!何美少年君泣かせてるのよ」
女「いや私じゃないし」
女母「そうなの?」
美少年「…」ブンブン
女母「あんたじゃないの!!!」
女「違っ!アイス間違ってチョコ食べちゃっただけなのに!!」
女母「少年君がバニラ嫌いって分かっててやったでしょ」
女「存じ上げない」
美少年「…」フルフル
女「お前…あとでどうなるか分かってるでしょうね」
美少年「…」ビク
女母「脅すな!あんた、今からコンビニ行ってきてチョコアイス買って来なさい!」
女「ちくしょう」
女「…行けばいいんでしょ!お金」
女母「自分のお小遣いから出しなさいよ。あんたのミスでしょ」
女「はあぁああい!?」
女母「はよ行け」ゲシ
女「これは酷い」
美少年「…」ガシ
女「ん?何よ」
女母「一緒に行って選びたいんじゃない?」
女「我儘なガキだなー…。はいはい、連れて行けばいいんでしょ」
コンビニ
女「選んだかー」
美少年「…」ニコニコ
女「…ハーゲンダッツ?贅沢言うなしばくよ」
美少年「…」
女「何よその目は…」
女「この100円台のやつでいいじゃん。子供の舌を肥やすわけにはいかないし」ヒョイ
美少年「…」フルフル
女「…チッ」
女「買えばいーんでしょ買えば。…私もこんなの食べた事ないのに」
アリガトウゴザイマシター
美少年「…」ワクワク
女「歩きながら食べるならコーンアイスにしろよ。要領わっる」
美少年「…」ペリペリ
女「無視すんな小坊主」
美少年「…」モグモグ
女「ちぇっ。いいなぁ」
美少年「…」スッ
女「は?い、いらないよ」
女「だいたいスプーン…使用済みだし」
美少年「…」グイグイ
女「親切の押し売りじゃん…。あー、はいはい。いただきます」パク
美少年「…?」
女「うおおおお」
女「の、のうっこう…!濃厚!すごいチョコ。高級感すげぇ」
美少年「…」ニコニコ
女「私食レポ向いてないな」
美少年「…」コクン
女「賛同すなボケ」バシ
美少年「…」クスクス
女「もう一口ちょうだい」
美少年「…」フルフル
女「いいじゃんケチ。元はといえば私のお金で…」
ブーッブーッ
美少年「!」ビクッ
女「あ、電話鳴ってるじゃん」
美少年「…」アタフタ
美少年「…」チラ
女「お母さんからの呼び出し?」
美少年「…」コク
女「そっか。んじゃ帰れ。送ってやるから」
美少年「…」
美少年宅前
女「相変わらずすっごい豪邸だなぁ」
美少年「…」
女「んじゃ、ばいばい」クル
美少年「!」ガシッ
女「もおおお何!?早く帰りたいんだけど」
美少年「……」ポチポチ
女「人止めておいてスマホっすか」
美少年「…」スッ
「きょうもありがとう またあしたね」
女「…」
女「うん。また明日ね」
美少年「…!」ニコ
女「…早く家入りなよ」
美少年「…」コクン
女「あ、」
美少年「?」
女「…明日は、声…出るといいね」
美少年「…」
美少年「…」コクン
女「んじゃ」
美少年「…」
美少年「…」ピンポーン
「…はい。あ、坊ちゃん」
「只今お開けします」
ガチャ
美少年「…」
メイド「お帰りなさいませ」
美少年「…」ペコ
メイド「門限を三分過ぎております。奥様がお待ちです」
美少年「!」
メイド「さ、早く」ツカツカ
美少年「…」ハァ
女「ただいまー」ボン
女母「靴揃えなさい馬鹿」
女「何で!何で見て無いのに分かったの!?」
女母「母親のカンよ!!」
女「おっそろしいいい」ソソクサ
女「はーつかれたー」
女母「あれ?美少年君は?」モグモグ
女「母上様から連絡来たから家まで送ってった」
女母「あらそう。泊まっていくと思って夕飯奮発しようと思ったのにな」
女「連れ戻すか…」
女母「やめなさい馬鹿」
女「ってかなんでバニラアイス食べてんの!」
女母「はぁ?」
女「帰ったら食べようと思ってたのにぃいいいい!」
=翌日
女「いってきまーす」
女母「ほーい。車に気をつけるのよー」
女「はいはい」タタタ
美少年「…」ソワソワ
女「よっす」
美少年「!」ジロ
女「何その目。何にらんでんの」
「ちこく」
女「ちょっと遅れただけじゃん!こまけーぞガキ。走ってきたからいいじゃん」
美少年「…」ジト
女「はいはい、じゃあ行くよ」グイ
美少年「…」コク
=有名私立小学校前
女「はいいってらっしゃいボンボン」ドン
美少年「…」ハァ
女「きばれきばれ」ドンドン
女「じゃーね。朝補習始まっちゃうから私行くね」タタタ
美少年「!」
美少年「…」
美少年「…」トボトボ
=教室
ボンボン「見てみてーw新作のスマートポン買って貰ったぜ~」
取り巻き「えーすっげー!」
ボンボン「うへへ」
美少年「…」ガラガラ
美少年「…」ストン
ボンボン「あ、来たww」
ボンボン「よお、美少年~。おはよお~」ドン
美少年「…」プイ
ボンボン「おはよう~」
美少年「…」
ボンボン「うわひっでーwおはよう返してくれなーいw」
取り巻き「まじだー最低だな美少年www」
美少年「…」グッ
教師「えー、ですから…」
美少年「…」カキカキ
「でねーw」
「なんだよそれww」
美少年「…」ポツン
「あ、今日のお弁当好物入ってる」
「いいなー」
美少年「…」モグモグ
「じゃーな、また明日ー」
「ばいばーい」
美少年「…」ガタッ
美少年「…」ポチポチ
「がっこうおわった?」
美少年「…」
ピロン
美少年「!」バッ
「まだ。ってか今日7限あるし遅いって言わなかったっけ」
「いってない」
「いや絶対言ったし。どこぞの作曲家か耳悪いな」
「はやくして」
「ちょw私だって帰れるもんなら帰りたいわw」
「さむい」
「はいはい、4時半くらいに行けるからそれまで中で待ってて」
「授業始まるからじゃね」
美少年「…」ニマニマ
美少年「…」
女「はぁはぁ、よっす」ポン
美少年「!」パァ
美少年「…」ムス
「おそい」
女「しょうがないじゃん、土壇場で先生に雑用頼まれちゃってさぁ」
女「ってかあんた、校門でずっと待ってたわけ?」
美少年「…」コクン
女「うわー。馬鹿じゃんこのクソ寒い中」
美少年「…」ムス
女「はいはい、早く帰ろうー。家かえってココアでも飲むべ」
美少年「…」
「おい、美少年」
美少年「…!」ビク
女「…お」
美少年「…!」
「何やってるんだ、下校時間はとっくに過ぎてたろ」
女「こんにちは、お兄さん」
美少年兄「…女さん。すみません、迎えに来てくれたんですか?」
女「え?いや、うーん」
兄「お前ももう小学校6年生なんだぞ!一人で登下校くらいできるようになれよ」
美少年「…」
女「いや、帰り道一緒だしついでなんで…」
兄「はぁ…。女さん、こいつに過剰に甘くしないでください」
女「はぁ」
兄「帰るぞ、母さんが待ってる」グイ
美少年「…っ」
女「…じゃあね、また明日」
兄「…」グイグイ
美少年「…っ、…っ!」ブン
兄「なんだ?」
美少年「……っ」フルフル
兄「何泣いてる。このくらいのことで泣くな」
美少年「…っ!」
兄「我儘ばかり言うな。どれだけ迷惑かけたら気が済むんだ」
兄「俺はお前が心配なんだよ。最近はあの高校生とつるむし、帰りは遅いし」
兄「母さんだって頭を抱えてる。そういう気持ちを汲んではくれないのか」
美少年「…」
兄「だんまり、か」
兄「…はぁ。もういい。今日は俺が勉強を見てやる日だろうが、早く帰るぞ」
美少年「……っ」
女「…ただいま」
女母「んー。あれ、美少年君は?」
女「お兄さんが迎えに来てたー」
女母「あらそう。じゃあ、今日は来ないのね」
女「そうーいうこと。お腹減ったー。お菓子ない?」
女母「太るわよ」
女「ちぇ」ガチャ
バタン
女「…ふー」ドサ
女(……あいつのお兄さん、相変わらず良い男だなー)
女(確か医大生なんだっけ。金持ちイケメン医大生…。ステ振りはんぱないな)
女「…っと」ポチポチ
「泣き虫、ちゃんと家帰ったかー」
女「送信」ポチ
…
「うん」
女「……」
女「そろそろ私なしで登下校したら?友達とかいるでしょ、っと」ポチポチ
女(…うーん。やっぱ他人の私が登下校つきそいってのも変だよなぁー。お兄さんも胡散臭そうに私見るし)
ピロン
「女ちゃん、あしたもいっしょに学校いこうね」
女「…」
女「…削除」
「うん。明日は遅刻しないようにしやす
コメント一覧
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- 2015年03月07日 23:12
- 一週間放置しても心配ない、と思える程の説得力は、状況から読み取れないんじゃないかなあ。
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- 2015年03月07日 23:29
- 8888888888
久々に素敵なSSだった 次回作に期待
-
- 2015年03月07日 23:30
- タイトルちょっとアレだったけど読んでみたら神作品やった感動をありがとう
-
- 2015年03月07日 23:57
- 読みやすいし長さもちょうど良いが話が浅い。
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