ハクメイ「幻想郷?」針妙丸「マキナタ?」
これはハクメイとミコチと東方プロジェクトのクロスSSとなります。
ハクメイ「ふわぁ。今日も良い天気だな、って」
針妙丸「」
ハクメイ「行き倒れか? こんな場所で?」
ハクメイ「………息はあるみたいだな。ミコチーッ! おーいミコチーっ!」パタパタ
ミコチ「どうしたのよ、朝っぱらから」
ハクメイ「行き倒れだ。ベッドまで運ぶぞ」
ミコチ「へ? こんなところで?」
ハクメイ「私もそう思うんだが、ミコチ足の方持ってくれ」
ミコチ「せーので持ち上げるわよ」
ハクミコ「せーのっ!」
ミコチ「はぁ、はぁ、結構、この子重いわね」
ハクメイ「頭にお椀なんか載せてりゃそりゃな」
ミコチ「旅、をしてるようには見えないし、でも旅行なら行き倒れることはないし」
ハクメイ「財布をスラれたんじゃないのか?」
ミコチ「まさか、ハクメイじゃあるまいし」
ハクメイ「いや、結構スリは恐ろしいんだからな」
ミコチ「あんたの場合は自業自得じゃなかったかしら?」
ハクメイ「うぐっ。でも珍しいもの食べさせてくれるって言ったらうれしいだろ?」
ミコチ「………否定できない自分が悲しいわ」
ミコチ「それで、この子は大丈夫なの?」
ハクメイ「っていわれても私は医学に精通してるわけじゃないからなぁ。知り合いで知ってそうなのと言えば。あぁ、居たな」
ミコチ「誰?」
ハクメイ「ほらミコチも知ってるだろ、あの―――」
セン「だからアタシが呼ばれたのか」
ミコチ「でもなんでセンを呼んだの?」
ハクメイ「ほら、センって生命について研究してただろ?」
セン「確かに生命について研究しているが、生きている方は専門では」
ハクメイ「じゃあできないのか?」
セン「できる。少なくとも君たちよりはできるはずだよ」
ハクメイ「じゃあ頼んだ」
セン「………まぁいい、ミコチには服の借りがあるからね」
ミコチ「そんな、ただ私が作りたかったから作っただけなのに」
ハクメイ「押し付けたようなもんだからミコチの方が借りがあるんじゃないのか」
セン「いや、あの服はアタシも気に入ってるから」
ミコチ「本当っ!? じゃあ今度また服作るわねっ! 今度はどんな」
セン「そ、その話はまた後にしよう。先に調べなくちゃいけない」
ミコチ「あ、そうね」
ハクメイ「こっちのベッドに寝かせてる」
セン「この子か」
ミコチ「ここら辺じゃ見たことないし、服もここら辺のものじゃないわ」
ハクメイ「かと言って旅をしてるような服装に見えないんだよなぁ」
セン「謎が深まるな。さて色々調べるから二人は外で待っていてくれ」
ミコチ「美味しいお茶とお菓子用意してるわね」
セン「うん。楽しみにしているよ」
ハクメイ「カヌレか?」
ミコチ「カヌレは、自分が自信をもって作れるようになってから作るわ」
ハクメイ「そうか、まぁシグレカヌレは美味いからな」
ミコチ「お菓子作りはケイトさんに適わないから。それが憧れでもあり、妬ましくもあり」
ハクメイ「なんか複雑だな」
ハクメイ「このお茶美味しいな」
ミコチ「先に飲まないの」
ハクメイ「でも冷めたら不味いだろ?」ズズー
ミコチ「そうなのよねぇ。結構時間がかかってるみたい。誤算だったわ」
ハクメイ「なんか怪しい実験してたりしな」
ミコチ「センが? そんなことあるわけ」
セン『ふはは、この骨で新しい研究が出来る! さぁ、このリズムで生き返るのだーっ!』
ミコチ「………」
ハクメイ「何考え込んでるんだ?」
ミコチ「いや、なんでもないわ」
セン「怪しい研究とは心外だね」
ハクメイ「うおっ」
ミコチ「せ、セン。もう終わったの?」
セン「命に別状はなかったよ。栄養失調でもないし、体のどこにも異常はない。まるで寝ているだけみたいだったよ」
ハクメイ「人の家の前で野宿? はた迷惑だな」
ミコチ「いやあれは野宿じゃないでしょ」
セン「ふむ。だとすれば何か持病を持っているのかな」
ハクメイ「まぁ、無事なら良かった」
セン「ミコチ、アタシもお茶をもらえるかな」
ミコチ「はい、どうぞ」
セン「ふむ、いい香りのお茶だ。味は「きゃっーここどこ!?」げほっ、げほっがふっ」
ハクメイ「大丈夫か? セン」
セン「だ、大丈夫だ。びっくりしただけ」
針妙丸「ここはどこ!?」バァンッ!
ハクメイ「おいおい、ドアは静かに開けろよな」
ミコチ「あ、起きたのね。お茶はいかが?」
針妙丸「あ、良い匂い、じゃなくてここはどこ!? あとなんで小人族が!?」
ハクメイ「私の家だ(小人族?)」
ミコチ「正確には私の家ね(小人族って?)」
針妙丸「なんで私はここにいるの!?」
ハクメイ「落ち着けよ」
ミコチ「はい、お茶」
針妙丸「ふぅ、美味しい」ホッコリ
セン「記憶喪失、かな」
ミコチ「聞きたいんだけど、なんで貴方は私の家の前で倒れてたの?」
針妙丸「え、倒れてた?」
ハクメイ「あぁ、玄関を出てすぐそこにな」
針妙丸「でも私昨日はちゃんとベッドで寝たのに」
セン「夢遊病?。いやしかし。君はどこに住んでるんだ?」
針妙丸「博麗神社だけど」
ミコチ「博麗神社、ってどこ?」
ハクメイ「私は知らないな、その博麗神社とやらはどこにあるんだ?」
針妙丸「どこって。幻想郷だけど」
ミコチ「幻想、郷?」
ミコチ「幻想郷ってどこ?」
ハクメイ「知らん」
セン「アタシも知らないな」
針妙丸「え、幻想郷じゃなかったらここはどこなの!? また鬼の世界!?」
ハクメイ「その鬼の世界ってやつがなんだか知らないが」
ミコチ「ここはマキナタだけど」
針妙丸「幻想郷でも、鬼の世界でもない、の?」
ハクメイ「あぁ」
ミコチ「町からはちょっと外れるけどね」
針妙丸「一体何が起きたのー!?」バンッ
針妙丸「小槌!? 小槌のせい!?」ワタワタ
ハクメイ「なんか面白い奴だな」
セン「………面倒なことになった気しかしないのだが」
セン「それで話をまとめると、君は自分の家で寝ていたのに、気付けば地面の上で寝ていた。しかも知らない場所で、ということだね」
針妙丸「はい………何が起きたのぉ………?」
セン「それはアタシにも分からない」
ハクメイ「んー。でも幻想郷なんて場所は知らないしなぁ」
針妙丸「いったい私はどうすればいいのよー………」
ミコチ「ねぇ、あなた」
針妙丸「? なんですか?」グスッ
ミコチ「よかったら貴方の帰る場所が見つかるまでここにいる?」
針妙丸「いいんですか?」
ハクメイ「おう。住民が増えるのは大歓迎だ。あ、代わりにその幻想郷とやらの話を教えてくれよな」
針妙丸「ぐすっ。ありがとうございます」
セン「アタシの方でも色々調べてみるよ。それでは失礼する」
ミコチ「あ、セン。良かったらお菓子持って帰って」
セン「あぁ、助かるよ。自分で菓子を買う習慣がなくてね」
ミコチ「あら勿体無い。良かったら夢品商店にいらっしゃい。色々なお菓子やお茶を取り揃えてるわよ」
セン「近いうちに寄らしてもらうよ」ガチャ
ハクメイ「あ、そうそう」
針妙丸「なに?」
ハクメイ「私はハクメイよろしくな」
ミコチ「私はミコチ。よろしくね」
針妙丸「ハクメイさんにミコチさんですか?」
ハクメイ「あんたの名前は?」
針妙丸「少名 針妙丸よ。よろしく」
針妙丸「それでえっと、ハクメイとミコチ」
ハクメイ「おう、何だ?」
針妙丸「いや、なんだか知り合いに似てるのよ。雰囲気が」
ハクメイ「ほぉ。それは幻想郷のか?」
針妙丸「うん。私やハクメイよりもずっと大きいけど」
ハクメイ「へぇ、イタチとかか?」
針妙丸「いや人間だけど。私より10倍以上は大きいわ」
ミコチ「何その化け物」
針妙丸「? でも人間ってこれくらいが普通でしょ」
ハクメイ「………」ピタ
針妙丸「な、なに? いきなり私のおでこ触って」
ハクメイ「いや、熱でもあるのかなって」
針妙丸「なんで!?」
ハクメイ「だって、なぁ」
ミコチ「ねぇ」
針妙丸「?」
ハクメイ「そんなにでっかくちゃ巨人だ」
針妙丸「人間見たことないの?」
ハクメイ「何言ってんだ。私たちが人間じゃないか」
針妙丸「え?」
ミコチ「うーん。やっぱり町中の病院に連れてったほうがいいのかしら」
針妙丸「えぇえぇえええぇええええ!?」
ハクメイ「うおっ」
ミコチ「あうっ」
ハクメイ「耳が。こりゃ大声コンテストに出たらぶっちぎり一位だな」
ミコチ「コンジュといい勝負だわ」
針妙丸「え、あなたたち人間なの?」
ミコチ「えぇ。その口振りだと貴方、自分が人間じゃないみたいだけれど」
針妙丸「え、小人族じゃないの?」
ハクメイ「うーん、そこ出身ではないな」
ミコチ「針妙丸が生まれた場所って結構珍しい場所なのかしら」
ハクメイ「緑尾狼ならわかるかもしれないけど」
ミコチ「ミミの話の中にも出てこなかったわよねぇ。自分たちを小人族って呼ぶところなんて」
針妙丸「え、なに。また私大きくなってるの? 小槌なしで? いやこれ小槌の暴走? いやいやでも小槌の魔翌力は回収期で使えないし、そもそも小槌はちゃんと封印してるし、あぁもういったい何が起きてるのよ。また正邪なの? 実は外でドッキリのプラカードでも持ってるの? 多分そう、きっとそう」ブツブツ
ハクメイ「おーい、どうした。聞こえてるかー?」
ミコチ「とにかく外を出歩いてみましょうか。何か思い出すかもしれないし」
ハクメイ「そうだな。ならあそこはどうだ? あのイワシが見てた店」
ミコチ「あぁ、バールカミトーリね。そういえば結局行かなかったわね」
コメント一覧
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- 2015年03月07日 18:29
- 確かにハクメイとミコチは魔理沙と霊夢っぽい
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- 2015年03月07日 18:39
- ハクメイとミコチは読んでて本当ほのぼのする。
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- 2015年03月07日 19:16
- イイネ・
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- 2015年03月07日 20:36
- なんか作者が以前、東方の同人書いてたって噂がなかったっけ?
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- 2015年03月07日 20:38
- ハクメイとミコチssとかマジかよ
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- 2015年03月07日 21:02
- ハクメイとミコチってまたマイナーな作品やな
作者さんが東方で同人活動してたってのは聞いたことあるな
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- 2015年03月07日 21:13
- ハクメイとミコチSSとか俺得。
ああ^〜イワシ親方可愛いんじゃ^〜
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- 2015年03月07日 21:20
- なかなか良い雰囲気の作品だったな
続きがあるなら読みたいもんだ
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- 2015年03月07日 21:47
- ハクレイのミコ?
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- 2015年03月07日 22:19
- 結局コイン当てれたのかイワシ
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- 2015年03月07日 22:24
- 服をこっそりジョージに自慢するセンがかわいいんじゃあ^~
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- 2015年03月07日 22:40
- こんなとこでハクメイとミコチの名前を見るとは…
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- 2015年03月07日 22:44
- いいゾ〜これ
ハルタ繋がりで乙嫁みたいにどうせ絵ではクオリティ真似できない作品はもっとss増えて、どうぞ
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- 2015年03月07日 23:07
- まさかハクミコssが見られるとは…ありがたやありがたや
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- 2015年03月07日 23:11
- あー乙嫁語りの語りの単行本に宣伝チラシ入ってたやつか。
なんか無性に興味わいてきた。読むは
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