新創刊『漫画ゴラクスペシャル』連載、「男塾外伝　伊達臣人」の第1話(通算では10話)
連載していた『別冊漫画ゴラク』が昨年12月末に休刊。新たに『漫画ゴラクスペシャル』が創刊され約3ヶ月ぶりに復活連載となりました。現在は毒蝮四兄弟との殺万罹獄兇制覇の真っ最中。1回戦で雷電・月光が死亡。二回戦となり飛燕は蝙蝠蝮(こうもりまむし)と戦い、天稟掌波（てんぴんしょうは）を食らって柱に串刺しとなったところから再開です。詳しくは前回のレビュー記事をご覧ください。
　男塾外伝 伊達臣人　神の領域に棲む男の正体は まさかアイツなのか？

蝙蝠蝮という男、将来は蝙翔鬼と名乗るんじゃないだろうか？　という推測はさて置き、串刺しとなって微動だにしない飛燕。毒蝮は「あの男…生きちゃ～いねえぜ」と言い、蝙蝠蝮も自慢げに伊達を見る。そしたら鬼のような視(死)線で睨み返され、死のイメージを瞬時に抱く！　全身から汗が吹き出して止まらない蝙蝠蝮です。
　この私に… 一点の迷いもなく死を暗示させるほどの殺気…
　伊達臣人…　恐ろしき男よ!!

全く動かない飛燕に王小人は脈も心臓も止まっていることを確認して蝙蝠蝮の勝利を宣言！ しようとしたところで大きな声が掛かった。それは大林寺の不戒和尚と僧侶一同でした。
　その男　本当に死んだと思うか？
　心臓が止まろうが血が無くなろうが…
　男の誓魂　息絶えぬ！！

僧侶一同が持ってきたのは大きな釣鐘。但し鐘を打つのは撞木(しもく)ではなく人間。正しくは頭を打ち付けて鐘を鳴らそうというのだ！　これぞ大林寺秘鐘　活魂鐘!!
ここでお馴染の民明書房の一節が入ります。戦での後方支援を目的として作られた大きな鐘を打つ際、人頭を用いて戦友の士気を鼓舞した。増幅された念じる心は千里を超えて届いたが、少しでも撞(たた)き手に迷いがあると鐘の音は響かないとされたんだそうだ。
要するに大鐘音の釣鐘版といったところか。見た目の痛さではこちらが圧倒的ですが。

師範代の竹倫を吊るして綱をかけ、打つのは不戒和尚。何度も何度も打ちつけて鐘を鳴らすも飛燕は全く動かないまま。打ち付けられてる竹倫の頭は当然 血で真っ赤だ。なぜ竹倫も不戒和尚もここまでして飛燕を復活させたいのか？　毒蝮四兄弟に寺を荒らされた怨みもあるだろう。けれど死闘を尽くす姿に感化されて成り行きを見届けたいという思いが、二人を狂気なまでに熱くさせてるのだと思います。
全身全霊を込めた最後の一振りが不戒和尚によって打ち込まれるや、竹倫の身体は釣鐘を打ち砕いた！

それどころか竹倫の精神波動は目に見える物体と化して飛燕の身体を直撃。トゲから抜け出すと共に心臓の動きも復活し、貫通した傷口さえも塞がりました。これを奇跡と言わずして何と奇跡と言うのかーっ!?

背中に浮かぶ鶴のタトゥーは怒ったときだけに現れる怒魂掟。飛燕の復活に期待を掛けずにいられません。　つづく

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