拡大し続けるスマホアプリ市場。それを支えるテクノロジー
ただのクラウド? それともベアメタルクラウド?
スマホアプリ市場の巨大化が進んでいます。2014年にはiOSアプリ市場だけでもハリウッド市場と同規模にまで成長しているとか。今、特に人気なのはネットワーク通信を利用したゲームアプリ。人気のゲームでは、1日に何十万、何百万ものユーザーが世界中で使っているのです。
実際に事例に基づいて見てみましょう。世界155カ国に250,000人ものアクティブユーザーを保持する音楽ゲーム「Zya」。こちらは、音楽未経験者でも簡単に自分オリジナルの楽曲を制作できるとして人気のアプリ。自分の歌声に好きな楽器の音色をつけるもよし、アプリ内の楽曲データを組み合わせるもよし、さまざまなアレンジを加えて曲を作っていきます。
ただ…250,000人のオリジナル楽曲データって…ものすごい量になりそうですよね。その膨大なデータが保存されているサーバーのこと、考えたことあります?
サーバーの世界は私たちが知らない間に進化を遂げていました。その最たる例が、IBMが提供しているSoftLayerサービスです。SoftLayerとは、クラウドで通常使われている仮想サーバーと、「ベアメタルサーバー」を組み合わせて提供している仕組み。
ベアメタルサーバーとは、OSを搭載していない物理サーバーのことで、より高いパフォーマンスを発揮できるとしてITソリューション界隈で話題のものです。SoftLayerは、そのベアメタルサーバーと仮想サーバーの組み合わせを、実に従来の100倍ほどのバリエーションで提供し、よりきめ細かいサービスを実現しているのです。
Zyaを提供する米国のMusic Mastermind社は、サーバーの環境をSoftLayerで構築することを選択しました。オンラインゲームアプリで懸念なのは、ユーザー数の変動ですよね。
多いときもあれば少ない時もある。通常のクラウドサービスでは、そのピーク時に合わせてサーバー構築するものですが、SoftLayerは違います。というのも、20分〜3時間でベアメタルサーバーを構築してしまうから。通常は2、3週間かかるものなので、そのスピードがものすごいことがわかりますよね。この速さがキーとなって、ユーザーが増えてきたときにはベアメタル、そうでないときは仮想サーバー、という柔軟な選択ができるのです。
企業側からすると、その分コストを抑えられるというメリットもありますし、ユーザー側からすると、タイムラグなくさくさくアプリを使う事ができる、というメリットにもつながっているんですね。
普段考えないアプリの裏側。縁の下の力持ちSoftLayerについてはIBMの無限大に詳しく載っていますので、興味のある方はこちらから見てみてください。
image by shutterstock
source: 無限大
(前田真希子)