寄生虫尿1滴”がんの判別”成功したと報じられています。

画像:【線虫C・エレガンス】
線虫C・エレガンス
http://en.wikipedia.org/wiki/Caenorhabditis_elegans

12日、九州大学などの研究チームは、がんの有無を人間の尿1滴から高い精度で判別することに成功

したと発表。

広津崇亮助教と伊万里有田共立病院(佐賀県有田町)の園田英人外科医長らの研究チームは、人間の

体内に寄生した体長1ミリほどの「線虫」アニサキスを手術で取り除こうとした際、未発見の「胃がん」

部分に集まっていたことに注目

これにヒントを得て、犬と同じ程度の嗅覚受容体を持ち、好きな臭いに集まり、嫌いな臭いを避ける習性を

持つという「線虫C・エレガンス」を用意。

がん患者の呼気や尿には、特有の臭いがあることが知られていますが、実験により、「線虫」はがん細胞

の臭いを好むことが判明

がんの発見には「がん探知犬」を使った診断方法もありますが、犬の成育や探知させるまでに時間や費用

がかかっていました。

画像:【がん探知犬】
がん探知犬
http://www.telegraph.co.uk/lifestyle/pets/9935073/How-my-beloved-dog-found-my-cancer.html

研究チームでは健常者218人、がん患者24人の尿を採取。

実験皿の上に尿を1滴垂らして「線虫」に判別させてみたところ、健常者207人、がん患者23人を正確

嗅ぎ分けたとのこと。

またがん患者24人のうち、尿採取の際にがんと診断されていなかった5人のがんについても、この「線虫」

は発見できており、従来のがん検診では見つからない早期がんも嗅ぎ分ける能力があるとみています。

研究チームは

「精度の向上などを進め、10年程度で実用化を目指したい」

と話しています。

寄生虫というと良いイメージはありませんが、がん発見に役立つとはすごい発見ですね。