毎日6回慰安所通った? 誇張も指摘 米教科書の「慰安婦」記述
米国の教科書によれば、旧日本兵は毎日4~6回、慰安所に通ったことになる-。現代史家の秦郁彦氏ら日本の有識者19人が発表した声明では、事実無根の記述とともに荒唐無稽な誇張表現も指摘した。
「慰安婦たちは、一日あたり、20人から30人の男性の相手をさせられた」。マグロウヒルの教科書では、慰安婦の勤務実態について、こう表現している。
その前段で慰安婦の人数を「約20万人」と記述していることから、秦氏らの声明は、単純計算で旧日本陸軍は
慰安婦から毎日400万~600万回の性的な奉仕を受けていたことになると指摘。昭和18(1943)年当時の
旧日本陸軍の兵力は100万人だったことを考慮すると、全員が「毎日4~6回」慰安所に通ったことになると分析した。
秦氏は「兵士たちは戦う暇がないほどで、それほど誇大な数字が教科書に記述されている」と話した。
慰安婦の出身も、「大半は朝鮮および中国」と記述されているが、秦氏の推計によれば、約2万人の慰安婦のうち、
最多は日本人で約8千人、朝鮮人は約4千人、中国人やその他が8千人で、誤りだとした。
「戦闘地域に配置され、兵隊らと同じリスクに直面し、多くが戦争犠牲者となった」と、慰安婦たちが厳しい環境下に
置かれたとも記述されているが、「慰安婦と看護婦は戦闘地域ではない後方の安全な場所で勤務していた」と否定した。
「多数の慰安婦が殺害された」との記述については「事実であれば、東京裁判や各地のB、C級軍事裁判で裁かれて
いるはずだ」として事実無根を訴えた。
続く
秦氏とともに声明を出した藤岡信勝・拓殖大客員教授は「事実無根で誇張した記述を『史実に基づく』として訂正を
拒否する出版社や米国の歴史家たちに対しては、今後、証拠に基づく学問的討論を呼び掛けたい」と話した。
秦氏はこの日、日本外国特派員協会で、元慰安婦に一時金(償い金)を支給したアジア女性基金の理事だった
大沼保昭・明治大特任教授との討論会に出席。それぞれが持論を主張する形となり、秦氏は国内外の記者50人
以上を前に「日本の官憲による組織的な強制連行がなかったことと、慰安所における女性たちの生活条件は
性奴隷と呼ぶほど過酷なものではなかったことを強調したい」と訴えた。
大沼氏は、外国人記者から戦後70年が経過しても慰安婦問題が解決しない理由を問われ、「日本が繰り返し
行ってきた謝罪が、韓国など国際メディアに正当に評価されてこなかったことがある」と指摘。「韓国の市民社会の
成熟を期待していたが、残念ながら成熟を示さず、日本に謝罪疲れをもたらした」と話した。
http://www.sankei.com/images/news/150317/lif1503170029-p1.jpg
米世界史教科書の記述訂正を求める声明を発表する現代史家の秦郁彦氏(左)。
右は大沼保昭明治大特任教授=17日午後、東京都千代田区の日本外国特派員協会(鴨川一也撮影)
http://www.sankei.com/life/news/150317/lif1503170029-n1.html
何でだろ