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阿良々木「僕でいいのなら何度でも死んでやる」part2





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65:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/18(日) 21:08:33.69


「あ、そういえば特徴と言うかなんというか、常に地面を歩かないって拘りを持ってるんで多分塀の
上を歩いてると思います。それと少女を連れているんですがその子、怪異なんで手を出さないほうが
いいです」

自分で言っててなんだが、それもバリバリに職務質問の対象だな。
なんで忍野といい貝木といい専門家は変なやつが多いんだ?

「そういやさ、怪異って言ったけ。なんなんだそれ?」

そういえばまだ潤さん達は怪異のことを知らなかったんだっけ。
この数ヶ月怪異に深く関わり過ぎたせいなのか、怪異の存在が当たり前のような物に思えていた。
……駄目だ、僕の常識はいつの間にか崩壊していたらしい。
と、まあそういうことで僕はいーさんを呼んでから怪異について掻い摘んで説明した。
――ほとんど忍野からの押し売りと体験談だけど。
ただし僕の体質――人間もどきであるということは言わなかった。
今はいらぬ混乱を避けたい、というよりは僕が話したくないというほうが大きい。


66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/18(日) 21:10:41.53


「車よりか走ったほうが機動性がよさそうだな。ま、ここならレッカー移動とかないだろ」
「え? ちょっと潤さん、どうするつもりですか」
「どうするって探しに行くんだよ。あたしは一人の方がやりやすいから、暦っちはいーたんと一
緒に行動してくれ。あっそうだ暦っち、これ返しとく」

潤さんはいきなり僕に向かって何かを投げてきた。
いきなりのことに慌てたが、なんとか落とさずに受け取る。
それは――僕の携帯だった。
……なんで?
僕のじゃない? いや間違いなく僕のだ。
僕は確かに携帯を仕舞ったし、潤さんに渡した記憶もない。

「あたしの番号といーたんの番号、登録しといたからなんかあったら掛けて来い」
「潤さ――」

僕が喋ろうと思った時には潤さんは目の前から消えていた。
かろうじで砂埃の隙間から角を曲がる赤色が見えたくらい。
あの人本当に人間か? 
実は怪異でしたって言われても僕は驚かないぞ。
なんてしばらく僕が呆然と立ち尽くしていると軽く肩を叩かれた。

「じゃあぼく達も行こうか。何か心当たりはある?」

全然、無かった。


67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/18(日) 21:12:24.92


★★B★★

探し人について暦くんは見当もつかないそうなので、取敢えず適当に歩き回って探すことにした。
暦くんはぼくの調子を気遣ってくれたが、神社から出ると良くなったので問題無し。
今は比較的人通りの多い市街地を模索中である。
しかし暦くんの言った怪異云々ってのはにわかに信じ難いな。
ま、実際ぼくもこの目で見たわけだし、自分に嘘をついてまで無かった事にするつもりは無いけど。
そういや友は怪異って存在知ってたのかな。
あいつの言う四つの世界の中にはそんなの入ってなかったしな。
銀河系で分からないことがない《ちぃくん》なら知ってたかも。
それにしても『死神』か……。
死神というと萌太くんを思い出すな。
――石凪、殺し名第七位死神。
でも、ぼくの方が死神だったってオチなわけだ。

「戯言、だけどね」
「なにか言いましたか?」
「いや、いいんだ気にしないで」


68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/18(日) 21:14:42.73


不思議そうな顔をしてぼくを見る暦くん。
しかし彼も随分変わった人生を歩んでるな。
怪異に詳しいという事は今回が初めてという訳じゃなさそうだし、どちらかと言うと何度も修羅場を
潜った、そんな雰囲気だ。
ぼくも人のことは言えないけどね。
中でもあの七ヶ月は濃かったなあ。
――鴉の濡れ羽島から人類最強の喧嘩まで。
何度死にかけて入院したことか。そのたび、らぶみさんに絡まれるし。
なんてぼくが過去に思いを馳せていると隣に暦くんがいなかった。
はて、木の実さんの再来か、などとふざけてみるまでもなく暦くんが立ち止まっただけだった。

「どうかした?」
「あ、いえ僕の友達に目撃情報がないか聞いてみようかと思いまして」

そういうとおもむろに暦くんは携帯電話を取り出して誰かに掛けだした。
ぼくもそのまま立ち止まって待つ。
すると暦くんの十メートルほど後ろで歩いていた制服姿の女の子の携帯が鳴った。
偶然かと思いきや、女の子が電話に出ると暦くんが話し始める。
ふむ、暦くんは気付いてないようだな。
女の子は気付いているけどそ知らぬ顔で会話を続ける。
なかなかの演技力だ。
しかし気付かない暦くんも暦くんだな。
――なるほどね、大体分かった。
と、ここでネタばらし。
ぼくは手を振って暦くんの注意を惹きつけ、後ろの彼女を指差した。
指を差された彼女は不思議そうな顔をして、暦くんは小首を傾げて振り返る。






69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/18(日) 21:16:46.94


「羽川っ!? なんで?」
「やっほー阿良々木くん」
「や、やっほー。じゃなくて何時からいたんだ」
「暦くんが電話掛けようとした時からいたよ。ね?」
「そうだよー。ほんと、阿良々木くん気付かないから私の悪戯心に火が着いちゃったじゃない」
「気付いてなかったの僕だけ!?」
「というよりあの距離で気付かないほうかおかしいんだけどねー。ところでさ、話が変わるんだけど
そちらの方は? はじめましての人ですよね?」

至極もっともな質問だ。
ちゃっかり会話に参加したけどぼくは彼女にとって知らない人だからね。

「あー、この人は――」
「待って、阿良々木くん。自己紹介というものは聞いた方が先に名乗るものよ。それとも阿良々木く
んは私を礼儀知らずにさせたいのかな」
「……ごめん」 「ふふっ冗談」


70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/18(日) 21:18:22.28


……なんだかいい雰囲気だな。
ぼくが場違いな感じ。というよりもお邪魔者。
なんて思っていると彼女はぼくに向き直り軽く頭を下げる。

「はじめまして、私立直江津高校三年、羽川翼と申します。阿良々木くんとはクラスメイトです」

自然に差し出される手をぼくは握り返す。
ふむ、なんとも絵に描いた優等生といった感じだ。
見た目もまんま委員長タイプだし。

「ぼくは請負人見習い。本名で呼ばれるの苦手だから好きに呼んでくれたらいいよ」

ぼくは暦くんに言ったように二つ名からあだ名までを並べて自己紹介を終わらせる。
しかし大概普通の人は(暦くんも)なにやら微妙な顔をするのだが翼ちゃんは至って平常な顔でにっこ
りと微笑む。
――なかなかどうして、変わった子だな。


72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/18(日) 21:19:49.56


「請負人なんて変わったお仕事してるんですね。有名な人は哀川潤さんだったかな」
「え、哀川さんのこと知ってるの?」
「羽川は何でも知ってるんですよ」
「何でも知らない。知ってることだけ。でもね、これを知ってるのは偶々なんだよ。この前忍野さん
のことを調べてたらその名前があっただけ。結局忍野さんのことは何も分からなかったけど、哀川さ
んってのは裏の世界じゃ相当有名な人なんだってね」

確かに有名だけど普通の人なら調べたってそこまで行き着くことはないと思うんだけど。
うーん、どうやら翼ちゃんも普通とは言えないのかな? 外見は可愛らしい普通の女の子なんだけど。

「そういえばね、その人ブログ持ってていろんな漫画の感想書いてるの。しかも全部ベタ褒めで悪口
なんて一切無し。そうそう、春休みに阿良々木くんに貸した漫画もあって今度実践してみようって書
いてるの。変わった人でしょー」

……まだあのブログやってるのか。
翼ちゃん、哀川さんは漫画みたいなことを実際にやってのける変人なんだよ。
戯言と言えればいいんだけど。

「へえ、潤さんってそんなに有名なんだ。まあ、ただ者には見えなかったけど」
「てことはその哀川さんも来てるんだ。んん? もしかして阿良々木くんまた何かに頭をつっこんで
ない?」
「えっいやそんなことないさ……ははは」

暦くんはどうやら顔に出るタイプらしい。
まあ『立てば嘘吐き座れば詐欺師、歩く姿は詭道主義』なんて言われるぼくよか幾分マシだけどね。
否定はしないけど。


73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/18(日) 21:22:23.07


「んー、まあいいか。困ったことがあったら言ってね。私も手伝ってあげる」
「悪いな、羽川。恩に着る。で、早速で悪いんだがここ数時間の間に塀か郵便ポストに立ってる女の
人見なかったか?」
「随分具体的に奇妙なことを言うんだね。んー、そうだね、私の覚えてる限りでは見てないなあ」
「そうか、ありがとな。見かけたら僕に電話してくれ。くれぐれも引き止めようなんて考えるなよ」
「はいはい、了解です」
「そういや羽川どこに行くんだ?」
「ふふっ内緒」
「ふーん、そうか。じゃあまたな」
「うん、またね」

ということで僕らはまた歩き出そうとしたのだが、翼ちゃんがぼくを呼んだ。

「うん? どうしたの」
「ちょっと質問いいですか?」
「どうぞ」
「いーさんの本名、《あ》を1として《ん》を46とすると、その総数と母音と子音の数教えてもら
えませんか」

おおっ、まさか子荻ちゃん出したクイズを聞かれるとは思っていなかった。
ちょっと感動。


74:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/18(日) 21:24:42.73


「そうだね、総数は134で母音が8、子音が7だよ」
「なるほど、×××××さんですか。いい名前ですね」

暦くんに聞こえないようにそう言ってにっこりと微笑む翼ちゃん。
ちなみに暦くんは頭を抱えてぼくの言ったことを復唱している。
――凄いな。
子荻ちゃんでも少し考えてたのにこの子は即答した。
もしかして翼ちゃんは……

「うーん、全然分からん。羽川は分かったのか?」
「うん。とても素敵な名前だよ」
「教えて」 「だーめ」

素敵って言われるとなんか恥ずかしいな。
ぼくはこの名前嫌なんだけど。
とはいえま、翼ちゃんについては少し分かった。
この子は俗に言う『天才』なんだろう。
どのレベルとまでは分からないが少なくとも友ほどぶっ飛んでるわけじゃなさそうだし。
と、今度こそ翼ちゃんとバイバイしてから暦くんと歩く。






75:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/18(日) 21:26:26.37


「暦くん、もしかして翼ちゃんって天才だったりする?」
「え、ああ羽川は本物の天才ですよ。本人は普通だと言ってますけど」
「とっても優しそうだね、彼女」
「ええ、危うい程の善人ですよ、羽川は」

なんだか苦い顔をして笑う暦くん。
善人の天才か。
いつだったか天才は人よりも余裕があるから善人だなんて言ってた人がいたな。
……誰だったけ、ぼくの記憶力ではもう思い出せそうにないな。

「そういやさ、翼ちゃんが暦くんの彼女だったりする?」
「……違いますよ。僕にはちゃんと彼女いますから」

あれ? 慌てるかと思ったんだけどなんだか落ち込んだみたいだ。
なんか悪いことしちゃったな。

「ごめんね、変なこと聞いちゃって」
「いえ、全然いいですよ」

そう言って笑う暦くん。
うーん、複雑な関係なんだろうな。
と、正面から凄いスピードで女の子が走ってくる。
爽やかそうなんだけど、スカート姿なもんだから風で捲れて中のスパッツが丸見え。
……パンツじゃないから恥ずかしくないのかな?
そのまま走り去るのかと思ったが、彼女は暦くんを確認するとぼくたちの前で急激にスピードを落と
し停止する。
急激な減速によって、靴の底の溶けた匂いが鼻をつく。
そして彼女は口を開いた。

「おや、阿良々木先輩ではないか、奇遇だな――」


94:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/18(日) 22:30:10.41


★★A★★

「おや、阿良々木先輩ではないか、奇遇だな。ん? ところでそちらのお兄さんは誰だ?」

僕が羽川を間接的に振ったことを思い出して落ち込んでいたら、神原が走ってきてそう言った。
そしてそのまま僕らの周りをじっくり一周してうなずく。

「ふむ、なるほど。さすが阿良々木先輩だ。私が見込んだだけのことはある」
「……? 何を納得してるんだ」
「いや、阿良々木先輩は私の百合に対抗して薔薇で勝負を賭けてきた、ということだろう。いやはや
私も阿良々木先輩には度肝を抜かされるな」
「違う! 断じて違うっ!!」

そんなことがあってたまるかっ! 何で僕がお前に対抗しなくちゃならないんだ。
いーさんも見てないで拒否して下さい。

「なに? 違うのか。しかしだ、阿良々木先輩、BL本で鍛えた私の妄想をなめてもらっては困るな。
ふふふ……これはいい。次はこうしてもらおうか……。ふははっそんなことまでっ! 大胆だ、さす
が阿良々木先輩! 正に眼福物だと言う事だよ」
「やめろっ僕を勝手にお前の世界に連れて行くな! 僕らを汚すな!!」

僕の清純が神原の中で犯されていく。
……しかし神原、お前女としてその顔はどうなんだ。
涎がとめどなく溢れているぞ。
――――――――――
支援ありがとうございます。再開です


95:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/18(日) 22:31:13.97



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      !         ヽ          l            ヾヽ
     l.          ヽ          ノ_,... --‐ '''"´ ̄ ̄ ̄`` ー、._
.     !        ヽ  (`ー‐''"´ ̄_,. ---、......____           ヽ
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.        i            l     ヽ、 l-‐r'   ̄` ー  ,!..._,r‐‐、       .!
       l            ヽ      `ー! (  _ i、       r i !      ,!
       !           ヽ     l j jiiiiiiiiiii、       イi     ,..イ
         ヽ             ヽ、   .l jil''""ヾlli. i    `´ ll!..-‐' ´
            ヽ             ` ー、.ヽ" !、__,ノ ゛ !        !
             ヽ            ,..l ,ー‐'  ./       .ト-、
              ヽ          r'´ l´ i  ノ   /     ソ !、
              ヽ        ,r'   _,..ゝ、  _,.-'´     //  `ヽ、_



96:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/18(日) 22:32:22.67


「面白い子だね」
「面白くないですよ! ほら、神原、戻って来い」
「うへへ、そこを攻めるのか、おおっ……あれ? どうした阿良々木先輩。服を着て」
「僕は最初から脱いでねぇよ!」
「そうだったのか、すまないな阿良々木先輩」

頬をぺちぺち叩いてたら何とか戻ってきた神原。
……手に涎付いちゃったよ、汚いな。

「おお、私は神原駿河だが、その殿方はどちら様だ」
「ぼくは請負人。名前は好きに呼んでくれていいよ。そうだね――」

いーさんは僕にしたようにあだ名やらをつらつら並べる。
しかしそれは駄目だ。神原に好きように呼ばせるのは絶対やってはいけない。

「なるほど、それじゃあアニキさんと――」
「駄目だ!」
「なぜ? 阿良々木先輩も言ってたじゃないか」
「言ってない!! 妄想と現実ごっちゃにすんな!」
「しかたない、阿部さんと呼ば――」
「それはもっと駄目だ!」
「じゃあなんと呼べばいいんだ!!」
「逆切れ!?」

結局いー様なんてどっかの韓国俳優みたいな呼び名で治まった。
なんで様付けなのかというと神原曰く、『阿良々木先輩の知り合いということは相当崇高な方に違い
ないからだ』だ、そうだ。
――どうして神原はそこまで僕を持ち上げるのだろうか。


97:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/18(日) 22:34:11.50


「ところでいー様、戯言遣いとは一体なんなのだ? 博識な阿良々木先輩ならともかく、愚鈍な私で
は幾分分かりかねる単語でな」
「んー、説明しろって言われたら難しいんだけどね、一般的には戯言は冗談って意味だよ」
「つまり冗談好きの楽しい人というわけか」
「いや、そうじゃない。ぼくの戯言はね、そうだな人の思考を曖昧に煙撒く感じかな」
「えーと、人を混乱させるってことですか」
「別にそんなつもりはないんだけどね。結果的にそうなっちゃうというか」
「ふむ、私にはさっぱり分からんな。おや? これが戯言と言うことなのか?」
「ちょっと違うかな。ま、ぼくがいると周囲が落ち着かないなんて言われるけどね。そんなのを全部
ひっくるめて戯言遣いってことかな」

うーん、神原じゃないが僕にもやっぱり理解し難いな。
まあつまり曖昧な称号ってことでいいのかな。


98:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/18(日) 22:38:20.25


「そういえば神原、こっちお前の家の方じゃないだろ。なんか用事があったのか」
「おお、そうだ。実はな、とても美しい女性を見かけて追いかけていたんだ」
「なにをしてるんだお前は……」
「いやはや阿良々木先輩にも見せてやりたかった。しかし恐ろしい速度で走っていてな、足の速さを
願った私ですら追いつけないとは思ってもいなかった」
「それって哀川さんじゃないかな?」
「あー、そうかもしれませんね。神原、その人全体的に赤くなかったか?」
「おおっもしかしてお二人の知り合いか! それはいい、ぜひ私を紹介してくれ!」
「いや、それは出来ない」

おい、なんて悲しそうな顔をするんだ。
神原が捨てられた子犬に見える。
でも潤さんと神原の相性が良さそうで、危ない一線を軽々と越えてしまいそうだ。
潤さんノリ良さそうだしな……。

「哀川さんもいろいろ走り回ってるみたいだね」
「ええ、僕らも頑張りましょう」
「おおっ! 男の友情を確かに頂いたぞ」

……もう神原さんは黙って下さい。


100:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/18(日) 22:41:49.57


「あ、そうだ神原」
「なんだ、私も交ぜてくれるのか?」
「交ぜるか! じゃなくてだな、お前塀の上を歩いてる女の人見てないか?」
「うん、可愛らしい女の子を連れていたのなら見たぞ」
「ほ、本当か!?」
「ああ、私があの美しい女性を逃してしまった後、色々走り回った折にな。うーむ思い出しても可愛
い子だったな。それに私が聞いた限りあの子は僕っ子だぞ」

うおっ妙に興奮してギラギラした目が怖い。
しかしまあ、神原の話からして影縫さんに間違いなさそうだ。

「それでその二人は何処にいたんだ?」
「そうだな、私も適当に走ったからあまり正確には覚えていないのだが――」

そうして神原からやっと影縫さんの情報を手に入れることが出来た。
けれど――やはり忍野の言った通り、影縫さんはこの町にいる。
ということはまだ月火ちゃんを狙っているのだろうか。
見つけたとしてもまだ問題が残るな……。

「じゃあ、いーさん行きましょう」
「うん、早く見つけよう。それじゃ駿河ちゃん、じゃあね」
「おお、いー様、私なんぞに声を掛けてくれるとは。なんと至高の極み」
「お前何キャラ目指してんだよ……」
「私は私だ。では阿良々木先輩もさらばだ」

なんだか深い台詞を残してそのまま神原は走り去った。
本当に加速装置ついてんじゃないのか?
……しかしあいつでも追いつけなかった潤さんって一体何者?






101:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/18(日) 22:43:45.79


★★B★★

暦くんは面白い友達を持ってるなあ。
変な人が集まるのは、ぼくだけの特典って訳じゃないんだ。
なんて、戯言に決まってるけどね。
さて、ぼくはこの町の地理には全く詳しくないので、当然暦くんの後ろについて歩くことになってる
んだけど、ま、見た感じ平和ないい町だな。
怪異なんてものがいるとは思えないほどに。

「暦くん、駿河ちゃんの言ってたところって近いのかな?」
「どうでしょう、そんなに遠くはないと思うんですが、正確ではないって言ってましたから」
「あー、そうだね。それに結構時間が経ってるから、相手が動くぶん分からないよね」
「うーん、やっぱり難しいですね」

「おっ、暦兄ちゃんだ」 「あ、ほんとだ」

はて、また別の女の子の声。
暦くん女の子を引き寄せるフェロモンでも出してるのかな。
さて、ぼくと暦くんが向いた先には女の子が三人。
三人とも崩子ちゃんくらいの歳といったところか。
ん? その内二人は暦くんにとても似ている。
暦兄ちゃんなんて呼んでたから兄妹だろうか。


103:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/18(日) 22:45:19.39


「あれ? 火憐ちゃんに月火ちゃん、それに千石じゃないか」
「や、やあ、暦お兄ちゃん」

千石と呼ばれた女の子はおずおずと返事をする。
ふむ、暦くんに偶然出会えた喜びと知らないぼくに対する恐怖が半々といったところかな。
目を隠すような前髪と帽子から見るに相当顔見知りするタイプと見た。
隙間から見える顔は可愛いのにもったいない。

「珍しいな、三人で遊んでるのか」
「ああ、それがな、せんちゃんがにーちゃんを――」
「だめーっ!」
「火憐ちゃん、内緒にしとくって言ったばかりじゃん」
「もぶだっだ」

なるほど、千石ちゃんは暦くんに思いを寄せてるんだな。
でも当の本人は「楽しそうだな」なんて考えていそうな感じに微笑んでるんだけど。
……もしかして暦くん鈍感だったりするのかな。


106:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/18(日) 22:46:58.25


「おう、兄ちゃんその人誰だ?」

ぼくを指差す背の高い女の子。
気の強そうな顔だな。
暦くんたちの会話から見るにこの子が火憐ちゃんだろう。

「ぼくは請負人見習い、戯言遣いなんて――」

なんだか今日の決まり文句張りに連発している口上を三人に向けてする。

「ふーん、変人だな」
「いや、奇人でしょ」
「火憐ちゃんっ月火ちゃんっ思ってもそんなこと言っちゃだめだよ。変な人って言わなくちゃ」

……つまり三人とも同じ感想をぼくに持ったってことだね。
さすがにぼくも落ち込む。
戯言にしたいな……。

「……すいません、いーさん。後できつく言っておきますから」
「いや、いいんだよ。気にしてない」

そんなやり取りを済まして火憐ちゃんは暦くんに言った。


107:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/18(日) 22:53:28.05


「そういや兄ちゃん、さっき凄い人見たぞ」
「凄い人? もしかして塀の上を歩いてたりするか?」
「違う、違う。あの身体の軸がぶれない姉ちゃんのことじゃない」
「ああ、そういやお前もあの時いたんだっけ」
「そうだよ、まあそれでさ、その人一瞬見ただけなんだけどさ、もう私なんかと次元が違うんだよ。
もう凄すぎて強さがわかんないくらいに」
「もしかしてその人、全身赤くなかったかな」
「おう、変にい、その通りだ。よくわかったな! さてはエスパーか?」
「いや、知り合いだからね」

哀川さん滅茶苦茶目立ってるな。
まああの容姿で走り回ってるんだから当たり前といえば当たり前か。

「いーさん、潤さんってそんなに強いんですか?」
「うん、自他共に認める『人類最強』だよ」

「かっけー」「かっこいい」「……何ですかそれ」「…………」

阿良々木三兄妹はそれぞれの反応を示したが千石ちゃんはイマイチ話の輪に入れないようだ。
と、言うよりかは暦くんをちらちら見るのに忙しくて、話を聞いてないのかもしれない。
暦くんは全然気付いてないけど。


138:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/19(月) 05:42:15.35


「それでお兄ちゃんは、奇兄ぃと何してるの?」
「ん、まあ人探しかな」
「じゃあ、あたしらも手伝おうか」
「駄目だ!」 「「「わっ」」」

暦くんの必死な叫びに驚いて女の子の声が三つ重なる。

「なんだよ兄ちゃん。でかい声出して」
「……すまん。でもいいんだ、もうそろそろ見つけれそうだし」

うん? 暦くんは火憐ちゃんたちに何か隠してるな。
ま、ぼくには関係ないことだろうけど。
と、ここで千石ちゃんがおずおずと口を開いた。

「あの……、暦お兄ちゃん」
「何だ千石?」
「暦お兄ちゃんに彼女いるって本当?」
「あれ? そういや言ってなかったな。でも何で知ってるんだ?」
「私が教えたんだよ。この前お兄ちゃんが言ってたから」
「月火ちゃん、あまり言い触らさないでくれ……」
「いいじゃん、減るもんじゃないんだし」

なんて兄妹が言い合ってる後ろで千石ちゃんはわなわなと震えてぼそぼそと何かを口走っている。
何を言っているのか聞き耳を立ててみると……


139:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/19(月) 05:44:35.74


「……暦お兄ちゃんに恋人、恋人がいる、ほ、本当だったんだ……でも、そ、そうだ、だったら撫子
は暦お兄ちゃんの愛人になって、なってから奪い取って……」

……大変恐ろしいことを言ってたね。
暦くんはというといつの間にか兄妹ゲンカに発展してて一方的に殴られていた。
月火ちゃんの的確な指示で暦くんの死角から火憐ちゃんが攻撃。
軍師と兵士みたいなコンビだな。
うーん、強い。
暦くん、千石ちゃんの言葉聞こえてないみたいだけど、これって良いことなのか悪いことなのか……
どっちにしてもドロ沼だね。
戯言だけど。
と、どこからか携帯電話の着信音。
どうやら暦くんに掛かってきているらしい。
暦くんは殴られながらも器用に携帯電話を取り出すことに成功した。
あ、火憐ちゃんの右フック。勢いで電話は千石ちゃんの足元で滑っていく。
千石ちゃんはそれでやっと正気を取り戻したようで、足元の電話を拾い上げる。
おや? しかし電話を見た千石ちゃんの様子がおかしい。
一瞬、顔が青ざめてから赤く染まる。
そして一言。

「暦お兄ちゃんのばかーっ!!」

そうして投げつけられた携帯電話を暦くんは顔面でキャッチして、それがトドメとなって倒れる。
千石ちゃんはというと駿河ちゃんの走りを彷彿させるフォームで去っていった。

……スカートの中身見えちゃったな。

――以上、一部始終でした――






140:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/19(月) 05:47:41.16


★★A★★

僕は月火ちゃんに戦場ヶ原のことをあまり言い触らすなと言った。
しかし月火ちゃんはそれに減るもんじゃないと返す。
そして続けざまに、

「そもそも、お兄ちゃんなんかに彼女なんているのがおかしいんじゃない。妹二人の初キス奪ってそ
の上、胸揉んで、鬼畜の極みのくせに」

……酷い。
僕は泣きそうになるのを堪えながら言ったんだ。

「なんだとっ、僕は二人のためを思って――ぐはっ」

訂正、言えなかった。
なぜなら――月火ちゃんの指示で火憐ちゃんが僕の後頭部に蹴りを決めてきたから。
頭がサッカーボールの如く飛んで行きそうな衝撃を受けて僕は倒れそうになるが、何とか軸足に力を
込めて踏みとどまる。
――元吸血鬼を舐めるなよ。
僕は反撃に出ようと身構えた。
けれど、そこには火憐ちゃんはいなかった。


141:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/19(月) 05:54:41.73


「火憐ちゃん右30度から左で攻撃」
「あいよっ!」

そう聞こえたときには僕の視界外から拳が飛んできた。
火憐ちゃんの拳は左頬をえぐるようにぶつかり、打ち抜かれる。
顎が外れる音が僕の中に響き、そしてすぐに元に戻る嫌な音。
無茶苦茶痛かったが、なんとか拳を引こうとした火憐ちゃんの腕を掴み取る。

「投げっ!」 「よっしゃ」

僕の世界は反転。
そのまま背中から叩きつけられた。
背骨は軋み、肺から空気が勝手に吐き出される。
追撃するように火憐ちゃんは僕に蹴りを入れてきた。
それをどうにか掌で受け止め、勢いで僕は立ち上がる。
――その代償に小指と薬指が変な方向に向いたのだが。
まあ、指は逆再生するかのように回復したから問題無い。
そのまま僕は火憐ちゃんに拳を伸ばす。
だが、それに呼応して蛇のように滑ってくる火憐ちゃんの拳。
漫画のようなカウンターが顔面に入った。
首がもげるんじゃないかというレベルの衝撃。
一瞬、身体が痺れて力が入らなかった。
――つまり、頚椎を損傷したのだろう。
しかしそんなの僕には関係ない、めげずに蹴りを入れる。
そしてそれは失敗だった。


144:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/19(月) 06:00:20.33


「チャンスだ」 「おう」

開いた僕の体に火憐ちゃんは入り込み、超近距離からのボディブロー。
怪我はすぐに治るが内臓系に弱い僕にはこれほど無い効果的な攻撃だった。
悶絶する僕に火憐ちゃんは追撃、追撃、追撃――。

――この前闘った時はこんなに出鱈目な強さじゃ無かったはず。
少なからずともまともに戦えていたはずなんだが……ああ、そうかあの時火憐ちゃんの体調が最悪だ
ったんだな。
そして今回は月火ちゃんと組んだ『ファイヤーシスターズ』である。
なるほど、これが完全体の強さか。
全然、拳が見えねえや。
殴られて強制的に視野をずらされた先に壁にもたれて僕へのリンチを傍観しているいーさんが目に入った。
……いーさん、見てないで加勢して欲しいんですけど。


145:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/19(月) 06:07:20.58


と、戦うことを諦めた僕の耳に携帯の着信音が届いた。
――これは僕のだ。
僕は殴られつつもポケットに入れていた携帯を取り出すことに成功する。
しかしそこで、火憐ちゃんの右フックが僕の顎に打ち込まれた。
携帯は僕の手の中から弧を描くようにどこかへ飛んでいく。
飛びかけた僕の意識を取り戻したとき、千石が今まで聞いた事の無いような声で叫んだ。

「暦お兄ちゃんのばかーっ!!」

僕の顔に携帯が飛んできて、そのまま僕は後ろに倒れこんだ。
身体的よりは精神的に千石に馬鹿と言われたことの方が痛かった。
あの千石が言うんだから間違いなく僕は馬鹿なのだろう。
……でも全然心当たりが無いのだけれども。
今度会ったときに謝っておこう……。
走り去る千石の後姿を見ながら僕はそう思った。
火憐ちゃんたちも千石の豹変に驚いて手を止めたので取敢えず僕は安全圏まで離れて携帯を見る。
でそこに横へと流れている発信者の名前。

「なんだこれ……」


146:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/19(月) 06:10:56.32


――着信中『愛人一号』

……千石これを見たのかな。
というよりも誰だこれ?
僕は恐る恐る通話ボタンを押す。

『おらー! 暦っち出るのが遅ぇぞ!』

……潤さんだった。
そういや確認してなかったな。

「えと、すいません。潤さんどうしました?」
『おう、ターゲットらしいのを捕捉したぞ。だから確認のために暦っちに来てもらいたいんだが』
「本当ですか! いまどこに?」
『ああ、『暦お兄ちゃんのばかーっ!!』って聞こえたから近いはずだ。ちょっと待てよ、そうだな
お前らの位置からきっかり五百八十七メートル南の場所にいる』
「え、何でそんな正確に分かるんですか?」
『あたしを誰だと思ってるんだ、んなの声の大きさと響き具合で導き出せるだろうが』

いや、そんなの僕には出来ないんですが。
というよりその距離で千石の声が聞こえていること自体が凄い。


147:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/19(月) 06:13:09.95


『じゃあ、さっさと来いよ。もちろんいーたんとな』
「はい、すぐに向かいます」

そうして電源を切りいーさんに言う。

「影縫さんを見つけたそうです」
「哀川さんから? じゃあ行こうか」

いーさんと共に走り出す。
背後から火憐ちゃんと月火ちゃんの、

「お兄ちゃんっ逃げるなー」 「男らしくないぞ!」

なんて声が聞こえてきたけどそんなの気にしない。
だって僕あいつら嫌いなんだもん。
しかし、漠然と南五百八十七メートルって言われても、もちろんその方向には家があるし、まっすぐ
突き抜けることは出来ない。
仕方なく迂回しておおよそで探すと派手な赤色が目に入った。
――潤さんだ。


153:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/19(月) 06:42:39.27


「潤さん!」
「おう、暦っち。お、いーたんも調子良さそうだな」
「ええ、おかげさまで」
「で、影縫さんは何処ですか?」
「あん? 六百メートルくらい先にいるだろうが。見えねぇの?」

あー、言われてみれば確かに米粒くらいの人影がふたつ見える。
塀の上が影縫さんで下が斧乃木ちゃんかな。

「……多分影縫さんと思うんですけど、近づかない限り確実なことは言えませんね」
「んじゃ、ちょっくら行くとするか」

なんて軽いノリで僕らは影縫さんたちに近づいていく。
近づいてみると分かる、やはり間違いなく影縫さんと斧乃木ちゃんだった。
と残り百メートル程でふたりが同時に僕らのほうに振り向いた。
そして僕らを待つように立ち止まる。
――影縫さんは薄く微笑み、斧乃木ちゃんは全くの無表情で。


154:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/19(月) 06:46:29.15


「やあ、鬼畜なお兄やんやないか。お久さしゅうに、元気にしとったか」
「影縫さん、どうしてこの町に……」
「いやぁ、まさか見つかるとはうちも思ってもいなかったよ。もしかしてそちらのお二人さんのおか
げやろうか。うちはおどれから徹底的に隠れとったいうのに迷惑なやっちゃの」
「鬼のお兄ちゃんの気配を僕が読んで出会わないようにしていた――僕はキメ顔でそう言った」
「はっ、あたしらに掛かれば、んなの便所の鍵ほど役にたたねぇよ。な、いーたん」
「まあ、潤さんならそうでしょうね」
「それで、おどれらふたりは何もんや。うちには覚えの無い顔やで」
「はんっあたしらはただの請負人だ」
「へぇ、便利屋っちゅうわけかいな。で、うちらに何の用や? この町から出てけってのは無しやで」

そこで僕は優先すべきことを思い出した。
月火ちゃんの事も気になるがひとまずこれは置いとくしかないか……。

「影縫さんにお願いがあります」
「ん、なんや?」
「お札を――怪異を抑える札を作ってもらえませんか」
「ああ、なんやそんなことかいな。ほれここにある」

そう言うとおもむろに懐から忍野が作ったお札と同じようなものを取り出した。
……でもなんで都合よく持ってるんだ?

「おっと、あれを剥がしたのはうちやないで。ま、うちもこの手の専門家や、異常があればなんとな
しに分かるわ。やから一応作っておいたってわけや」
「でも僕らが行くと影響を出しやすいから出来ない――そう僕はキメ顔で言った」
「じゃあ僕に渡してもらえませんか」
「ええよ、けどな条件つきや――」






157:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/19(月) 06:53:37.96


お札を摘んでもったいぶるようにひらひらと揺らす影縫さん。
――とても悪い顔をしている。
そして再び口を開く。

「うちと喧嘩しようや。前みたいに殺し合いでもいいんやけど、まあ殴り合いや。最近うちストレス
溜めててな、おどれなんかから逃げ回るのに嫌気さしてんね。で、おどれの賞品はうちの永久追放。
今回は契約や。そしてうちの賞品は――うちがおどれの妹に手を出すのを邪魔せんことや」
「なっ――」
「あん時はああ言ったけど、ええ加減うちも獲物を放置するんは嫌なんや。どうや、するか?」

何を――何を言って、

「いいぜ、それでいこう」

困惑して何も言えない僕の肩に腕を回して潤さんはあっさりとそう言った。

「なッ潤さん!?」
「なんやねーちゃん、勝手に。まあ、うちはヤル気まんまんやから別にええけど」
「だったら決まりだ。ただしこちらからも条件つけさせてもらうぜ」
「構わへんよ。言ってみ」

潤さん猛獣のように、それでいて美しく笑い、声高々に言う。

「この喧嘩――」


159:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/19(月) 06:59:47.29


★★B★★

暦くんと余弦さんの一方的な掛け合いを聞いている哀川さんの様子がおかしかった。
顔は笑っているのだが、怒気を無理矢理に押さえ込んでいるような雰囲気が隣にいたぼくにビシビシ
伝わってくる。
ま、哀川さんはこういうの大嫌いだからね。
身内に甘い哀川さんには聞かせてはいけない条件だった。
哀川さんにとってはもう暦くんは身内なのだから。
そして哀川さんは暦くんを差し置いて勝手に了承し、その上、条件を出す。

「この喧嘩――あたしが請け負わせてもらう」

やはりそうきたか。
もっともそれが一番哀川さんらしいんだけど。

「別に構わねぇよな。てめぇは殴り合いがしてぇんだろ? だったらあたしが相手してやるよ」
「なんや、おどれがうちの相手する言うんか」
「だ、駄目です、潤さん! この人は闘っても勝てる相手じゃない!」


160:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/19(月) 07:01:37.27


焦る暦くん。
ま、哀川さんのことよく知らないからそうなるのは当たり前か。
ということでぼくは助け舟を出してあげることにした。

「大丈夫だよ、暦くん。潤さんも闘って勝てる相手じゃないから」
「でもっこの人は素手でコンクリートを突き破る人なんですよ」
「まあなー、うちを素人と思わんほうが身の為やで」
「お姉ちゃんは武闘派陰陽師だから――と僕はキメ顔で言った」
「はっそんな連中腐るほど見てきたさ」
「あー、出夢くんや真心がそうでしたね」

あの二人はもはや別格だけど。
どちらかというと哀川さん寄りの人間だからね。


161:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/19(月) 07:09:26.01


「でもっ……」
「心配すんな、暦っち。あたしは負けないさ」
「じゃあ、ねーちゃんがうちの相手な。変更するなら今のうちやで」
「決まりだ。で、どこでやる? あたしはここでも構わねぇけど」
「ここでやったら迷惑が掛かるやろ。まあうちについてこいや」

そう言って歩き出す余弦さん。
そういや余弦さんってぼくの好みのタイプだな。
やっぱり女性は年上に限る。
でも一番はなんと言ってもみいこさんなんだけどね。
――戯言でした。

空が茜色に染まり始める夕暮れ時にぼくらはある廃墟へと案内された。
しかしまあ、入り組んだややこしいところにある建物だな。
ここに至る道をぼくが記憶できるはずも無く、一人で訪れろなんて言われたら確実に同じところをぐ
るぐる迷った挙句、行方不明になることだろう。
なんてことを考えているとその廃墟のとある一室に案内された。
二階に位置するそこはなぜか天井の一部が陥没しており、瓦礫がそこらじゅうに散らばっている。
――大雑把に見て四階くらいからかな。
ボロボロになった黒板や奥に敷き詰められた机を見る限り学校か塾といった所だろうか。
ただし、建物の構造からして塾というのが妥当だろう。


163:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/19(月) 07:15:27.73


「うん? 血の匂いがするな。こりゃここで誰か死んでるぜ」
「本当ですか? 全然匂いませんけど」
「ああ、大体半年前っていったいところか」
「半年前って……普通匂いは消えるもんじゃないんですか」
「血液ってのは意外と癖があってな、一度染み付いたらなかなかの消えねぇんだよ」

おや、暦くんはどこか驚いたような表情でこちらを見ている。
……何か知ってるのかな。
まあ、過去に誰かが死んでようと今は関係ないからいいんだけど。
と、ぼくは後頭部に突き刺さるような視線を感じた。
何かと思って辿ってみると余弦さんがぼくの方を鋭い目つきで睨んでいる。

「えと、どうかしましたか?」
「……おどれどこか普通やないな。うっすらと怪異の影が残っとるで」
「ああ、暦くんが言うにはぼくの中に死神がいたらしいですよ。今はどっか行っちゃたみたいですけど」
「なッ、死神やて!? おどれ自分がなに言っとんか分かっとんのか?」
「……?」
「あの、影縫さんどうかしましたか?」
「死神がおるってのはほんとか」
「ええ、実は――」

暦くんは神社で起こった事を一通り余弦さんに伝える。

「……なあ鬼畜なお兄やん、おどれは死神についてどこまで知ってるんや」
「忍野の話だと何もしないと言ってましたが」
「なんや忍野くんは相変わらずええ加減やな。ええか、耳かっぽじってよく聞きや――」


165:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/19(月) 07:18:53.32


★★A★★

僕は夜に変わりつつある町を全速で走っている。
足の筋肉を限界まで稼動させ、ギリギリのスピードを保つ。
はやく――はやく死神を見つけ出さないと――
あの廃ビルで影縫さんは言った。

「――ええか、耳かっぽじってよく聞きや。死神ってのはな忍野くんの言うとおり何もせん。けどな、
何もせんちゅうのがあれの一番恐ろしいとこや。そこに存在するだけで生ける者を全て死にやすくす
る。死にやすい者は理不尽な死に見舞われる。さて、ここで重要なことがある。その死神は『どこ』で
具現化した?」
「……神社、ですね」
「そう神社や。そしてその神社は今どういう状況やったかいな」
「……っ!」


166:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/19(月) 07:21:19.73


――そうだった。あの神社は普通じゃない。
素人がかけた『お呪い』が『呪い』になるような、そんな場所なのだ。
簡単に言えば怪異は強力になる。

「その顔を見る限り分かったようやな」
「今、この町にいる死神は普段とは違う」
「そういうことや。聞いた話やと多分暴走しとるんやろな」
「暴走?」
「何もしないはずの死神がおどれらを〝攻撃”して来たんやろ」

そうか、忍野に話を聞いた時の違和感はそれだ。

「だったら死人が出るのは時間の問題やで。リミットは夜になるまで、だな」
「……なぜ夜なんです?」
「闇は一番死に近い空間やで。やから人は恐れるんや。もう時間がない、そろそろヤツは行動を始めるで」
「そんなっどうすれば!」
「方法が無いことはない」
「なんですか!」
「それはな――


169:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/19(月) 07:23:41.22


そうして今僕は走っている。
影縫さんの話を聞いた後、僕は忍に血を限界まで与えた。
辺りは薄暗くなり、もう数分で辺りは真っ暗になるだろう。
時間が無い、焦りが募るばかりで一向に見つかる気配がない。
駄目だ、一度落ち着いて考えよう。
忍野と影縫さんは言った――死に近い者ほど、と。
この町で死に近い人……?
もちろん僕はそんこと知るはずもない。
だからこそ考えるのは怪異に憑かれた者達。
僕、羽川、戦場ヶ原、八九寺、神原、千石、火憐ちゃん、月火ちゃん。
誰が一番死に近かったのか。

春休み――僕は鬼に何度も殺されたが、蘇った。
ゴールデンウィーク――羽川は猫に魅せられ、忍によって戻った。
五月――戦場ヶ原は蟹に体重を奪われ、忍野に救われる。
  ――八九寺は蝸牛で迷い、僕と戦場ヶ原で家に帰した。
  ――神原は悪魔に願い猿の手となり、僕が死にかけ、戦場ヶ原に許される。
六月――千石は蛇に呪われ、忍野に助けられる。
  ――羽川は再び猫に魅せられ、――……あれ?






170:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/19(月) 07:26:23.49


――羽川は二度怪異に憑かれている。
そして――そして春休み、エピソードによって……殺されかけた。
単純に考えれば僕が一番死に近く見えるが、僕は簡単に死なない――死ねない。
しかし羽川は――
僕は慌てて携帯を取り出し、アドレス帳から羽川を呼び出す。
コール音が二度流れた時、電話が繋がった。

『やっほー、どうしたの、阿良々木くん』
「羽川っ! よかった……」
『ん? 何がよかったの?』
「いやこっちの話だ。なあ羽川、お前の近くに妙なのはいないか?」
『うーん、妙なの? いや多分いないと思うけどー』
「お前今どこにいるんだ? 家か?」
『ううん、お友達と一緒に歩いてるよ。えーとね――』

羽川がいる場所はここから程近いところだった。
走れば一分も掛からない。


172:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/19(月) 07:30:50.46


「念のため僕も合流するから電話を切らずにそこで待機してくれ」
『えっちょっと、阿良々木くん!?』

電話を耳から離し、羽川の元へ走る。
そして気付いた。
日は完全に沈み、辺りは暗闇に包まれている。
と、電話の向こうから羽川の声。

『――良々木くん! 何かいるっ! なに顔と指?』
「なっくそ! 待ってろ羽川!」

路地の十字路で羽川の姿を捉えた。
隣にいるのは羽川にかぶって誰かよく分からないがあれが羽川の言う友達だろう。
それよりも羽川の正面には闇に溶け込み、浮かび上がるように白い顔と指。
――死神の姿があった。
ただでさえ限界に近い足に更に力を込める。
筋肉が悲鳴を上げ激痛が走った。
羽川までの距離が十メートルに迫る。
そこで死神が羽川に向かって飛び掛る。
昼間は動きがよく見えなかったが今吸血鬼に近い僕は嫌というほどよく分かった。
このまま走るのでは間に合わない。
どうする?


173:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/19(月) 07:33:21.07


考える前に身体が動いていた。

「うおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉッ」

地面をあらん限りの力を込め蹴り込むと、身体が宙に浮んだ。
助走をつけた分、僕の体は嘘のように突き進み、空気摩擦で皮膚が切れ、肉が焼ける。
そして死神が羽川に辿り着く寸前、僕の方が先に死神へタックルを決めることに成功した。
――その代償として足首から下の消失と全身火傷が付いてきたのだが。
横からのベクトルを加えられた死神は僕と共に数十メートル転がる。
その間に僕の代償は綺麗に回復し、裸足に焦げ臭い服という組み合わせになった。
そのまま僕はマウントポジションを取って胴体目掛けて拳を振り下ろす。
けれど、妙な感触が拳に伝わる。
まるで綿を詰めた布のような、軽々とめり込む質感。
どう考えてもダメージを与えられるようには見えない。
僕はもう一度殴ろうと腕を引くが何故か持ち上がらなかった。
見るといつの間にか指が胴体の中を移動して僕の拳を包み込んでいた。
――指と顔は胴体の中を自由に動かせれるのか!?


175:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/19(月) 07:36:04.48


「っく、この!」

指を引き剥がそうと渾身の力を込めるが全く外れそうにない。
僕は空いているほうの手で今度は浮かんだ顔を殴る。
しかしそれも失敗、嘲笑うかのように顔は移動し、そこにまた指が現れ鷲掴みにされた。
そして――両手から、みしりと軋む音。
見る見るうちに僕の両手は林檎の様に握り潰され皮膚から骨が飛び出す。

「ぐああっぁぁぁぁあああ」

僕は無我夢中で腕を振るい死神の手を払い退けた。
いや、正確には何もしなくても離れたのだ。
――僕の両手は既に潰され、無くなっていた。
手首の断面からは血液が噴き出し、白いものと真っ赤な肉が見えている。

次に移動した指は僕の右太腿を掴む。
――肉の爆ぜる音。

「があぁっ」

僕の右足は付け根から無理矢理に引きちぎられ、無様に転がりながら死神から距離を取る。
春休みほどの回復力は無いが数秒で手首は元に戻った。
しかし足一本となるとなかなか戻らない。
少しずつ肉が盛り上がり足の形を成形し始める。
塀に手を着き片足で立ち上がった。


177:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/19(月) 07:43:47.01


痛みで意識が飛びそうになるが、その痛みで気を失うことは無い。
代わりに強烈な嘔吐感。
酸っぱい唾を無理矢理に飲み込み、呼吸を整える。
死神は暫く僕の足をズタズタにして遊んでいたおかげで、足は生え変わった。
――今この世に僕の足は三本存在してることになるな。
そうして遊んでいた足が灰になって消えると死神は再び僕に意識を向けた。

「……第二ラウンドか?」

死神は何も言わない。
そもそも声を発しないのだろか、
と、死神は音も無くいきなり僕に飛び掛ってきた。
右に腕を薙いで死神を撥ね退ける。
しかしその代償に腕からは骨の折れる子気味いい音が鳴り、変な方向を向く。
そして骨の擦れる音がして痛みを伴いながら元に戻る。
――今の回復力は骨折や一部の破損が比較的早く治る程度のようだ。
春休みのような瞬間完治は望めそうに無いな。
しかし――強い。
桁外れの力に音を出さずに行動する俊敏性。
僕の利点は回復の能力だけか。


178:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/19(月) 07:46:23.34


「やっぱり覚悟を決めないと駄目か」

独り、自分に言い聞かせるため呟く。
当然反応は返ってこない。
そのかわりに僕の体は左に吹っ飛ぶ。
体はくの字に折れ曲がり、腹部には漆黒の塊が抱きついていた。
内臓が破裂したのか口と鼻から勝手に血が溢れ出す。
そして勢いそのままに僕の体はブルーシートを突き破って剥き出しの鉄筋にぶち当たった。
……ブルーシートに、鉄筋?
赤く染まる視界には無骨な鉄筋や鉄板、重機が映し出される。
どうやら吹き飛ばされた先は建設現場らしい。
既に作業員の姿は無く、静かな闇に包まれたそこは正に僕の目的にピッタリな場所だった。
影縫さんの示した方法――
この死神によって犠牲者を出さない方法。
それは僕にしか出来ないこと。
死なないからこそできること。
僕は死神を睨みつけて言う。
それは――


191:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/19(月) 11:25:36.73


――僕が犠牲者になることだ。

「僕でいいのなら何度でも死んでやる。だからお前は僕だけを見ろ。お前が殺すべき相手は僕だ」

僕以外誰もいないところで、僕が殺され続ければいい。
しかし、僕には痛覚がある。
復活するとしても痛みは消えないのだ。
だから僕は抵抗した、倒そうとした。
けれどそれは叶わなかった。
だからこそ覚悟しなければならない。
選択肢は無くなった。
だから、だから、だから――

死神は白い指を握り締めて僕の胸元に振り下ろす。
肉の潰れる生々しい音が僕の耳に届いた――


193:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/19(月) 11:27:35.71


★★B★★

「それはな、どこぞの死なんやつが相手を引き受けるちゅうことや」

《死なんやつ》……ぼくはその単語を聞いて木賀峰助教授と朽葉ちゃんを思い浮かべる。
死なない研究の実験者と実験体。
およそ八百年生きた少女。
もしかしたら朽葉ちゃんも怪異だったのかな?
なんて関係ない事を考えているぼくをおいて余弦さんは続ける。

「そうすれば被害者は一人に収まるやろうな。例えばおどれの妹とか」
「ふざけんな! いいさ、僕がやってやる」
「相変わらずのシスコン振りやね。でもおどれはうちとあのねーちゃんの喧嘩見届けんでええんか?
これもおどれの妹の命が懸かってるんやで」
「……っ」


195:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/19(月) 11:30:37.31


「暦っち行って来い」

ぼくの背後から哀川さんがよく通る声を暦くんに向ける。
――なんというか相変わらず安心感に満ちた声だな、哀川さんって。
暦くんは言葉を忘れたかのように目を丸くして哀川さんを見ている。
そして哀川さんは言う。

「心配すんなって、あたしを信じろ。お前の意地通してこい」
「すいませんっ! 月火ちゃん、いえ妹のこと頼みます!」

大きく頭を下ろして暦くんは走った。

「忍! 頼む、下の階に行くぞ!」
「仕方ないのう、わが主様よ。しかしそのお人好し、いつか身を滅ぼすぞ」

そう声がすると影から忍ちゃんが飛び出しその後を追う。
どんな原理でそんなことが出来るのだろうか。
暦くんの姿が見えなくなった時、ぼくは答えの分かっている質問を哀川さんにした。

「どうして行かしたんですか?」

哀川さんは美しく口の端を持ち上げると当然といった様子で言う。

「あたしは一生懸命なやつが好きなんだ。特に人生に一生懸命なやつがな」



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