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シンジ(24)「久しぶり」|エレファント速報:SSまとめブログ

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シンジ(24)「久しぶり」

1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/22(日) 16:24:56.97 ID:yzvSBKAAO

カヲル「……」キョロキョロ

シンジ「あ、カヲル君! こっちこっち~」

カヲル「やあ。すまない、待たせてしまったかい?」スタスタ

シンジ「ううん、僕もちょうど今来たとこだから。久しぶり」

カヲル「そう、よかった。久しぶりシンジ君。相変わらず変わらないね君は」

シンジ「それって褒めてるの?」

カヲル「もちろん。それにしても喉が渇いたよ、とりあえず先に飲み物頼もう。ビールでいい?」ガタッ

シンジ「うん」

カヲル「すいません、注文いいですか?」

店員「はーい」トテトテ…

カヲル「生二つお願いします」

店員「かしこまりました。すぐお持ち致します~」






2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/22(日) 16:33:31.89 ID:yzvSBKAAO

シンジ「……うーん」

カヲル「ん? なに?」

シンジ「いや、今更だけどカヲル君が居酒屋でビール頼んでるってなんかすごい変な感じするなあって」

カヲル「そう?」

シンジ「ほら、カヲル君はなんていうかこう、お洒落なバーでお洒落なカクテルとか飲んでるイメージだから」

カヲル「そういう店の方がよかったかい?」

シンジ「いや、僕はそういうのはちょっと……それより食べるものどうする?」ペラッ

カヲル「僕は唐揚げと焼き鳥とサラダかな。あとたこわさ」

シンジ「たこわさ食べるカヲル君か……」

カヲル「美味しいよねたこわさ」ニコッ

シンジ「……爽やかだなあ」

カヲル「ところで君は今日仕事の方はよかったのかい?」

シンジ「うん。つい最近大きいプロジェクトが片付いてさ、今日は早く上がれたんだ。それに明日は休みだし」

カヲル「そうか、ならいいんだ。僕も明日は休みだから、じゃあゆっくり出来るね」




3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/22(日) 16:43:50.54 ID:yzvSBKAAO

店員「お待たせ致しました、生ビールとお通しです~」

シンジ「あ、どうも。ついでに注文いいですか?」

店員「おうかがいします」

シンジ「えーと、唐揚げと焼き鳥とサラダとたこわさと……それから枝豆に刺身盛り合わせで」

店員「以上でよろしいですか?」

シンジ「はい」

店員「ではごゆっくりどうぞ~」スタスタスタ…


カヲル「さて。それじゃあまずは乾杯といこう」スッ

シンジ「ん……そうだね」スッ


シンジ・カヲル「「かんぱーい」」ガチャンッ!


シンジ「ゴクッゴクッゴクッ……ぷはっ! あ~美味しい……」ジーン…

カヲル「いい飲みっぷりだねシンジ君」

シンジ「あはは。昔はミサトさんが飲んでるの見てこんなの何が美味しいんだろって思ってたのにね」

カヲル「そういうものさ。ところでそっちは近頃どうだい?」

シンジ「んー、特にこれといって何かあったわけじゃないかな。
    あ、そうそう。そういえば今年ミサトさん家の子が小学生になるんだよね」

カヲル「あれ、もうそんな年になるっけ。へえ、僕達も年を取るわけだね。確か女の子だったよね?」

シンジ「うん。あんまりミサトさんに瓜二つ過ぎて正直会う度ちょっと笑っちゃうんだけどね」

カヲル「ふふ、じゃあきっと将来は彼女も酒豪になるね」

シンジ「あははっ!」




5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/22(日) 16:49:20.96 ID:yzvSBKAAO

シンジ「それでカヲル君の方はどうなの? 最近」

カヲル「いや、それが実は少し前に刺されちゃって」

シンジ「ふーん……」



シンジ「は?」

カヲル「ん?」

シンジ「え、ちょっと待って……え? 刺された? 今刺されたって言った?」

カヲル「うん」

シンジ「待って待って待って待って。え? 刺されたってカヲル君が?」

カヲル「そう」

シンジ「………誰に!? っていうかなんで!?」

カヲル「いや、ストーカーの子に」

シンジ「ストーカー!!??」



7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/22(日) 16:55:58.31 ID:yzvSBKAAO

カヲル「うん。前々から仕事帰りに尾けられたりポストに直接手紙何通も入れられたり無言電話が何度もかかってきたりはしてたんだけどね」

シンジ「……え、ええ~? いきなり重いな……」

カヲル「で、この前会社出た時にとうとうサクッて」

シンジ「軽っっ!!」


シンジ「いやいやいやいや、サクッてそんなクッキーの食感みたいな!! なんでそんな軽い感じなの!?」

カヲル「実際別に大したことなかったからね」

シンジ「……だって怪我は?」

カヲル「ほら、僕は自在にA.T.フィールドを操れるだろう?
    今回は咄嗟のことだったから反応が遅れて少しだけ刺されてしまったけど、命に関わるような怪我はまずしないから平気さ」

シンジ「……そ、そう。まあとりあえずカヲル君が無事で良かったけど……」

カヲル「ふふ、僕のことを心配してくれるのかい? 相変わらずシンジ君は優しいね」

シンジ「むしろこの状況で心配しない人がいたら鬼畜どころじゃないよ」

カヲル「しかしその騒動のせいでしばらく君に連絡する暇がなかったんだ。ご無沙汰してすまなかったね」




8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/22(日) 17:00:57.92 ID:yzvSBKAAO

シンジ「全然いいよそんなの、こっちも仕事忙しくてなかなか連絡出来なかったし。
     っていうかお見舞いとか行けなくてごめん、まさかそんなことになってたなんてまったく知らなくて……」

カヲル「こっちが言わなかったんだから当たり前さ、気にしないで。それより久しぶりに君に会えて嬉しいよ」

シンジ「うん、僕もだよ。……ところでさ」

カヲル「うん?」

シンジ「えーと、それでそのストーカーの子って結局その後どうなったの? あ、ごめん。言いにくかったら別に……」

カヲル「あ、実は今その子と付き合ってるんだ」シレッ

シンジ「なん……だと……」




11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/22(日) 17:11:07.88 ID:yzvSBKAAO

シンジ「えっ、ちょっ、待っ……え? 本当に? なっ、なん、なんで!?」

カヲル「シンジ君、落ち着いて」

シンジ「いやいやいやいや、逆になんでカヲル君はさっきからそんなに落ち着いていられるの。
    とりあえず話が飛躍し過ぎててまったく付いていけないんだけど」

カヲル「……? 飛躍?」キョトン

シンジ「いや、キョトンじゃなくて。
    だから一体何がどうまかり間違ったら自分を刺したような子と付き合うなんてことになるのさ……」

カヲル「いやあ、そこまで思い詰めるくらいこの子は僕のことが好きなんだなって思ったらなんだか愛情が湧いてきちゃって」

シンジ「器がデカいとかいうレベルじゃない」

カヲル「???」

シンジ「……あの、失礼かもしれないけどそれって大丈夫なの?」

カヲル「うん。付き合い始めてからは精神的に落ち着いて今はもう普通になってるからね。別に元々は根は悪い子じゃないんだよ」

シンジ「そ、そう……それならいい、のかな? その、お、おめでとう……?」

カヲル「ありがとう」ニコニコ

店員「大変お待たせ致しました、ご注文の品お持ちしました~」カチャカチャ




12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/22(日) 17:29:00.87 ID:yzvSBKAAO

カヲル「おっと、来たね」

シンジ「うん……正直既に大分お腹いっぱいだけどね……」ゲッソリ

カヲル「? 来る前に何か食べてきたのかい?」

シンジ「そうじゃなくて」

カヲル「……?」

シンジ「うん、なんかもういいや。すいません、ビールもう一杯」

店員「はい~」

カヲル「ペース早いね」

シンジ「飲まなきゃちょっとこれ以上は聞いてられないって判断したからね」

カヲル「? よく分からないけど……それじゃあ僕は次は日本酒にしようかな」

店員「生ビールに日本酒ですね。かしこまりました~」

シンジ「……チョイス渋いなあ」

カヲル「そう?」

シンジ「はー。でもそっか。これだけモテるのにずっと彼女作らなかったカヲル君がついにかあ」

カヲル「自分でも不思議なんだけどね。僕はいまいちそういうことには興味がなかったから」

シンジ「前から気になってたんだけどそれってどうして?」

カヲル「肉体の形自体はリリンと同じとはいえ、本来僕はアダムだから。
    有性生殖に対する必要性というものをどうにも感じられないんだ」

シンジ「……なんか生々しいなー」

カヲル「それに僕とっては君との友情が何より一番大事なものだったから」

シンジ「カヲル君……」




13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/22(日) 18:11:24.99 ID:yzvSBKAAO

カヲル「まあ僕のことは別にいいんだ。それより君こそどうなんだい?」

シンジ「え?」

カヲル「君ももう付き合い始めて長いだろう?」

シンジ「ああ、アスカのこと? そうだね、なんだかんだもう5年になるのかな」

カヲル「そもそも君は何故彼女と付き合うようになったの?
    失礼かもしれないがどちらかといえば君はセカンドよりはファーストの方を意識しているのかと思っていたけど」

シンジ「あーそれは……」

カヲル「言いにくいかい? だったら無理には聞かないけど」

シンジ「いや、その……」

カヲル「うん」

シンジ「んーと。あれは夜僕が自分の部屋で寝てた時のことなんだけど……」




18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/22(日) 19:02:19.16 ID:yzvSBKAAO


 ――シンジ君の回想

シンジ「ん……」スヤスヤ

シンジ「……ん、ん~?」モゾ…

シンジ(なんか重い……)

シンジ「んん……」パチッ



アスカ「……」

シンジ「うっわあああああああああああッッ!!??」ビクゥッ!!



アスカ「……ちょっとなによ。人を化け物みたいに」

シンジ「あっあっあっ、アスカ!? なんでこんなとこにいるの!?」

アスカ「いちゃ悪いわけ?」

シンジ「えっ、いや、わ、悪いっていうか……」

アスカ「……」

シンジ「……と、とにかく。こんな時間にお、男の部屋に女の子が来るのはよくないよ。自分の部屋戻りなって……」

アスカ「イヤ」

シンジ「いや、イヤって……」

アスカ「あたし、分かったの」

シンジ「な……何が?」

アスカ「あんたはこっちから行動起こさない限り、絶対手なんか出してきてくれないってこと」

シンジ「……」

アスカ「だから……あたしは自分から行くことに決めたのよ」

シンジ「……いや。いやいやいや、なにそれ意味が分かんない。ちょっと待っ…」

アスカ「シンジ……」ズイッ

シンジ「いやいやいやいやいや、ちょっ、アスカ!?
    待って待って待って、いくらなんでもそれは展開が早過ぎるっていうか強引過ぎるっていうか!」

アスカ「シンジはあたしのこと、キライ?」

シンジ「……き、嫌いなわけないだろ。でもそういうことじゃなくて、つまりその……」

アスカ「……」ジリジリ…

シンジ「……えっ、本気? 本気なのアスカ? ちょ、まさか……」

アスカ「大丈夫、天井のシミを数えてる内に終わるから」ガシッ

シンジ「それ完全にガチレイプだよね!?」

アスカ「シンジぃ~……」グイッ

シンジ「イヤァァァアアアアア!!??」




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    コメント一覧

      • 1. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2015年03月23日 23:40
      • グイグイがゲイゲイに見えたwww
      • 2. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2015年03月23日 23:49
      • おめでとうじゃねえよで腹筋持ってかれた

    はじめに

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    ありがとうございます(`・ω・´)

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