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こちらはコメントにて当サイトに直接投稿いただきました記事です
【名無しの鬼女】 さんありがとうございます!

[投稿日時]
2015年03月24日 13:39
■体験談
叔母の家に行った帰り、駅に向かって歩いていたら、ある家の梅が目に付いた。
とても見事な咲きっぷりで、持ってたデジカメで写真撮りたいな~でもよそのお宅だしな~(前に別なお宅でバラを勝手に撮ったら怒られたので)と思ってたら丁度家の人(おばさん)が出てきたので、
私「すみません(梅が)とっても綺麗なものですから、写真撮ってもいいですか?」と聞いたら
おばさん「え?!…そんな綺麗だなんて~。まーどうしましょ~!でもいいわよ~」明らかに自分(おばさん)を撮るものと勘違い。
おめえじゃねーよ!と喉まで出かかったが、そう言うと修羅場になりそうな(見た目、ほんとにキツそうなおばさん)気がしたので、仕方なく梅をバックにおばさんを激写。でついでにと梅だけ数枚撮らせてもらった。









私「見事な梅ですねー。手入れ大変でしょう」
おばさん「そうよ~『桜切るバカ梅切らぬバカ』と言ってね…」
暫く歓談。撮ったおばさんの写真見せたら欲しいと言うので(確かによく撮れてた)駅前の店でプリントしてあげた。梅撮らせてくれたからと代金は受け取らなかった。
それから数年して、叔母が家に来て母と世間話をしていたのだが、話題が叔母の近所の人の事になった。
叔母「近所にすごい意地悪ババアがいたんだけど、ある日から急に人が変わったかのように優しくなってね、一体何が起こったんだと皆で噂していたのよ。でもこの前亡くなってね…」
私はあの事を思い出し、叔母に例の梅をバックにしたおばさんの写真を見せた(消去するのを忘れてた)ら「そう!この人!何で私ちゃんがこの写真持ってるの?」
叔母に写真撮った事の話をすると叔母は納得。おばさんの事を話してくれた。
 

おばさんは地元の家付き娘で、親から受け継いだ家と庭をそれは大事に手入れして守っていたそうだ。バブルの時代、業者の土地の買いつけにガンとして応じず、かなり嫌がらせを受けたらしい。
周りはみなマンションになったが何とか家を守りきり、そこにずっと住み続けていたのだが、マンションの住人を異常に敵視しており、すれ違いざまに怒鳴ったり、やたら因縁つけたりして皆に嫌われてた。
でも急に大人しくなってニコニコし始めたので?と思ってたらこの前急に病に倒れ亡くなった。遠くに住む娘さんが来て葬儀とかをおばさん家で執り行い、叔母は町内会の役員としてお通夜に顔を出したのだが、遺影がこの写真だったそうだ。
叔母は「寂しかったんだろうね」と言ってた。それなら初めから愛想よくしてれば良かったんじゃないかとは思ったけど、ここ数年はマンションの住人もかなりDQNな奴が増えて来たそうで、いまさら愛想よくはできなかったのだろうな。
あの庭の梅の木はどうなるんだろう。私が口出す権利は全くないけど、願わくばそのままにならないかな。でも多分相続かなんかで人手に渡って切られちゃうんだろうな。せめておばさんの写真は消さずにとっておこう。

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