【スチームパンク】仮面ライダー ″スチーム″ 【オリジナル】
ここは蒸気の世界
男「~~♪」
バスン! バスン!……プシュー
男「なんだ?」
おっさん「だあぁ! クソ…」
少女「パパ…大丈夫?」
おっさん「あぁ、大丈夫だ。すぐ 直るからな」
男「!…どうかしましたか?」
その世界の、とある町
少女「パパのオートモービルがこわれちゃったの…」
男「少し、見せてもらえます?」
少女「パパ?」
おっさん「良いが…お前さん、直せるのか?」
男「大丈夫ですって。僕、蒸気エンジンの技師なんですから」
男「ほら、仕事道具の工具もバッチし!」
おっさん「ほぉー」
とある町の、ある青年
カチャカチャ…モァ〜〜〜
少女「キャ!」ビク!
男「大丈夫。ただ蒸気がもれただけだよ」カチャカチャ
おっさん「…ば…爆発しないよな?」
男「しませんよ……おそらく」カチャカチャ
おっさん「……おそらく?」
ある青年の物語
バン!
男「うっし! 直った!」
少女「お兄さん、ありがとう!」
男「ふふふ、どういたしまして」
おっさん「ありがとうな! 見ず知らずの兄ちゃん!」
男「いやいや、対したことはしてませんよ。ただズレてた歯車を元の位置に戻しただけですよ」
おっさん「いやいや! それでも俺等が助かった事には変わりないぜ」
男「いやぁ〜」テレッ
少女「あっ、そうだ! お兄さん」ガサガサ
男「ん? なんだい?」
少女「お駄賃!! あげる」
男「お、ありがとう」
おっさん「そんじゃあ、さいなら。兄ちゃん、また何かあったら頼んだぞぉー」
少女「さよなら〜」
ブロロロロッ!
男「あっ! えぇーと……何かございましたら、『M&Dの蒸気機関工房』までぇぇ〜〜!!」
おっさん「はいよぉー」ノシ
ブロロ……ロロ………
男「……ふふふ」
男「アメ玉もらっちゃった」
・
・
・
・
〜【M&Dの蒸気機関工房】〜
メガネ「うーむ…」
デブ「いやさ、ココを真鍮(しんちゅう)製のバルブにしたらより高圧に耐えれるようになるだろ?」
メガネ「だけどな……真鍮は高いからな…どうしても、これ自体が高くなるよな…」
デブ「かまやしないさ!」
タン…
タン…
タン…
デブ「お? 誰か登って来る」
メガネ「従業員に30だ」
デブ「そんじゃあ、客に30!」
タン…
タン…
デブ「……」
メガネ「……」
……ガチャ
男「ただいま戻りました」
デブ「なんだ…男か」
メガネ「ほれ、30よこせ」
デブ「ツケでな……そんな事より。男、修理と点検お疲れさん」
メガネ「乙〜」
男「いやいやそんな///」
メガネ「業務上のお約束な、なにマジになってんだよ」
男「……」ムス‥
メガネ「そういや、整備点検はいいとして、営業の方はどうだった? 上手くいった?」
男「………」
デブ「……」
メガネ「……」
男「……ごめんなさい」
メガネ「えぇ〜〜……」
デブ「まあ、売れるわけないわな……あんなの」
メガネ「あんなのって言うなよ! 小生の最高傑作だったんだぞ!!」
デブ「へぇー、蒸気機関の目覚まし時計がね…」
メガネ「そりゃさ、デカくて、重くて、燃費悪いけど……俺の傑作だったんだぞォオ!! 馬鹿にするな!」
デブ「なあ、自分で言ってて悲しくない?」
メガネ「むっちゃ悲しいし、むっちゃ不憫」
デブ「つかさぁ〜、あんなガラクタを超える傑作なんて、もうあるじゃん」
メガネ「違いねぇ」
男「……なんですか? その傑作って?」
デブ「あ……やべ、極秘だったのに喋っちゃった」
男「何だか、すっっごく気になります。教えてください!」
デブ「どうしよっかな」
男「教えてくださいよぉ〜〜」ユサユサ
デブ「どうしよっかなぁ〜〜」ユラユラ
メガネ「どうしよっかなぁ〜〜」
デブ「そんじゃあ、俺がジャンケンをして、右手が勝ったら教える。左手が勝ったら教えないにしよ!」
メガネ「おう! 実に合理的」
男「よし! そうしましょう」
デブ「そんじゃあ行くぞ!」
男「がんばれ、右手」
デブ「最初は…グー!」
男「……」
デブ「ジャンケン……」
メガネ「……」
男「……」
デブ「……いやさ、こんな事しなくてもチャンと教えるよ」
男「あぁ、ボケでしたか」
メガネ「マジでこれやってたら、こいつアウトだろ」
デブ「そんじゃあメガネ、例の物を」
メガネ「了解ぃ〜〜とって来るわ」
タッタッタッ……
男「なんでしょうね、ワクワクして来ました」
デブ「きっとそのワクワクに応えれる物だぞ! なんてったって、世界を新歓させる物だからな!!」
男「世界を…」
ガラガラガラガラ
メガネ「お待た〜」
メガネ氏が台車で、シーツに包まれた、その世界を新歓させる発明とやらをスキップしながら陽気に運んで来た。
男「おぉ…」
デブ「ムフフ、それじゃあ…」
デブ「ご対面といこうか!!」
そう言うと、ワシッとシーツを掴み。
スルスルと慎重に、焦らしながら、シーツを剥がしていった。
スル…
デブ「パンパカパーン!」
男「……これは?」
デブ「ムフフフフ。男、お前にはこれが何に見えるよ?」
デブ「ちな、俺には希望に見える」
メガネ「小生には光に見える」
男「僕には……」
台車に載せられた発明をマジマジと見る男。
だが、いくら見ようと男には二人のように特別な物には見えなかった。
男「……鎧に見えます」
デブ「そう、まあ鎧に見えるわな」
鎧。圧倒的、鎧。
中世ヨーロッパの騎士が着込んだような、金属板で構成された鉄仮面の鎧そのもの。
しかし鎧は間接部から見え隠れするシリンダーや、歯車で、自分はただの鎧では無いと訴えている。
男「……これ何なんですか?」
メガネ「これは、『蒸気機関式 駆動補助鎧』なり」
男「蒸気機関式……駆動補助鎧?」
デブ「そそ、何と! これを着ると、ほんのチョロっとした力でも重い物が持てたり」
メガネ「100Mフラットで世界記録を出したり出来るのさ」
男「おぉ〜……スゴイ…」
男「きっと多くの人の役に立つ物になるでしょうね!! 医療機関や、土方や……えぇーと」
男「……」
男「……えぇと…まあ、とにかく多くの人に喜ばれますね!」
男「……なんだかそう考えると、この鎧がみんなを救うヒーローに見えてきました!」
デブ「うむうむ、ヒーローか…」
メガネ「良い表現だ!……発表する時に使おう」
男「……というより」
デブ「え?」
メガネ「なんぞ?」
男「二人ともこんなスゴイ物、僕に隠して……」
デブ「まあ、そう膨れるなよ」
男「……」ムス~
メガネ「あぁ〜めんどくさ……」
メガネ「……あっ、おいデブ氏、耳かせ」
デブ「なんぞ?」
メガネ「あんな……」
デブ「……あぁ……スー…まあいいか」
デブ「なあ、男」
男「……なんですか?」
デブ「これ、今から着てみたくない?」
男「!…いいんですか!!」
メガネ「いいよ、男には…まあ、これのこと言わなかったのあるし」
デブ「そそ。まあ、テストプレイヤーのついでだけど。どう?」
男「是非是非! お願いしますッ!!」
デブ「それ来た!」
メガネ「男、運ぶの手伝え! 小生のオートモービルに載せるぞ」
男「え? どっか行くんですか?」
デブ「ここで動かすわけにはいかないだろ、常識的に考えて」
メガネ「そうそう、だから運ぶぞ」
男「はい!」
デブ(怪我とかしたくないし、丁度テストプレイヤーをさがしてたんだよな)
メガネ(まあ、安全面は多分だいじょうぶだと思うし、男が怪我することはないよな…多分メイビーアーミー)
〜【倉庫】〜
ガタガタ! ゴトゴト!
男「重い〜〜」
メガネ「辛い〜〜」
デブ「えぇーと…そおい〜〜」
メガネ「男! モービルに上がれ!」
男「はい! あ…ちょっと待って下さい! なんか引っかかって……」
コメント一覧
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- 2015年03月31日 22:57
- なんか好きだ
-
- 2015年03月31日 23:04
- 今回も面白かった、次はなんだ? 仮面ライダー・リーフか?
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