1: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/03/31(火) 22:58:13.492 ID:jRqfZOEdM.net
風紀「それって、トイレの花子さんとか、深夜にひとりでに鳴り響くピアノの音とかってやつ?」
不良「ああ。怪奇現象にみんなほとほと困ってんだよ」
風紀「まぁ別にいいけど……。じゃあ、深夜0時に校門前集合でいいかな」
不良「はぁ!? 私も行くのかよ!?」
風紀「もちろんさ。君もしかして、ビビってる?」
不良「な、何言ってんだテメー! 私がオバケ風情にビビるわけねぇだろうが!」
風紀「それなら決まりね」
不良「お、おう。お前こそ逃げねーでちゃんと来いよ」
風紀「うん。ところで、最初の七不思議は何?」
不良「>>5」
2: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/03/31(火) 22:59:21.293 ID:Q0quFxTtd.net
トイレのウンコが流れない
3: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/03/31(火) 22:59:35.903 ID:SmuAqwmK0.net
花子さん
4: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/03/31(火) 23:00:09.192 ID:2fiXJovh0.net
風紀がカマっぽい
花子さん
5: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/03/31(火) 23:03:00.892 ID:FXkkHwRO0.net
お姉さんタイプの花子さん
9: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/03/31(火) 23:07:07.552 ID:jRqfZOEdM.net
〜深夜0時過ぎ・校門前〜
不良「お、おせーぞこの馬鹿野郎。ビビっちまって来ないのかと思ったぜ」
風紀「ごめんごめん。ちょっと髪の毛乾かすのに時間かかっちゃって」
不良「くだらねー理由で遅れてんじゃねぇよ! 怪異は待ってくれねぇんだぞ!」
風紀「だからごめんってば。……で、なんだっけ。お姉さんタイプの花子さん?」
不良「あ、ああ。なんでも、今では使われてない旧校舎の4階のトイレの一番奥の個室に、
なんとも艶めかしい花子さんが現れるらしい」
風紀「……そうなんだ」
不良「馬鹿にしてんじゃねぇぞオメー! 私のダチっ子が誘惑されて大変だったんだからな」
風紀「そう。じゃあ行こうか」
不良「ええ……。ホントに行くの……」
11: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/03/31(火) 23:09:53.049 ID:jRqfZOEdM.net
〜旧校舎4階・トイレ前〜
不良「ひいいいいっ!?」ビクウッ!
風紀「どうしたの?」
不良「い、今! 何か音が聞こえたぞ!」
風紀「古い木造の校舎だから軋んでるだけだよ。存外君も気が小さいんだね」
不良「ああ!? んなわけねぇだろッひいいいいっ!!!!???」ビクウッ!
『チューチュー』
風紀「ただのネズミだって」
不良「な、なんだよ。ビビらせやがって」
12: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/03/31(火) 23:13:09.014 ID:jRqfZOEdM.net
〜旧校舎4階・トイレ内〜
風紀「……あんまりくっつくのやめてくれる?」
不良「わ、私鳥目だから……。暗いとよく見えなくて怖い……じゃなくて、不安なんだよ……」
風紀「そう。一番奥の個室、ここかな」
不良「……なんかやばい匂いがプンプンするぜ」
風紀「そりゃあトイレだからね。で、どうするんだっけ」
不良「ああ、確か……。どうすると出てくるんだっけかな」
風紀「ベタなとこだと3回ノックすると、とかだよね」
不良「あ、思い出した。>>15すると出てくるんだ」
15: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/03/31(火) 23:17:02.213 ID:kb+OXawgx.net
おもらしする
16: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/03/31(火) 23:20:12.238 ID:jRqfZOEdM.net
風紀「そうなんだ。じゃあ僕は外で待ってるから」
不良「ああ!? 私にお漏らしさせる気かオメー!」
風紀「うん。だって僕お漏らしとかしたくないし」
不良「私だって嫌に決まってんだろうが!」
風紀「えいっ!」ドンッ!
不良「きゃああああっ!!!!! って、何してんだよオメーは! 早く出せよ!」バンバンッ!
風紀「その個室、花子さんが出るんだってね」
不良「分かってるっての! 早く出せコラァ!」バンバンッ!
風紀「……」グググッ……
不良「ふざけんなァ! 開けろ……っ! お願いだから開けてえええっ!!!!!」
17: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/03/31(火) 23:23:13.002 ID:jRqfZOEdM.net
風紀「……」
不良「おい! 風紀いるんだろ!? 返事しろよ! つーか開けろ!」バンバンッ!
風紀「……」
不良「お願いだから返事してええええっ!!!!!」バンバンッ!
風紀「ウウウウウウウウウウ……」ヒュゴー……ヒュゴー……
不良「わああああああっ!!!! なんか変な声が聞こえるよおおおおおおっ!!!!
おかあさああーーーーーーんっ!!!!!」ジョバジョバジョバー
花子さん(お姉さんタイプ)「あら、何よ。騒々しいわねぇ」
不良「ひぎゃあああああっ!!!!! 出たああああああっ!!!!!」
風紀「ふむ。噂は本当だったか」
19: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/03/31(火) 23:26:16.389 ID:jRqfZOEdM.net
花子「あらあら。いい歳してめそめそしないのよ」フキフキ
不良「だって……。だってぇ……」ヒック……ヒック……
花子「まったく……。あなたも男の子なんだから、女の子を泣かせちゃダメよ。
男が女に流させていいのはね、うれし涙だけなの」
風紀「面目ない」
花子「それで。あなた達は何しに来たの?」
風紀「不良ちゃんが怪異に困ってるからなんとかしてくれと」
花子「あら……。じゃあ、私を退治しに来たのかしら?」
風紀「さあ。不良ちゃん、どうなの?」
不良「>>22」
21: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/03/31(火) 23:28:04.690 ID:FXkkHwRO0.net
>>20
20: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/03/31(火) 23:27:19.154 ID:ZYYGkq/P0.net
おうちかえるぅ……
23: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/03/31(火) 23:31:39.367 ID:jRqfZOEdM.net
風紀「え、僕?」
不良「ううん……。違う……」フルフル
花子「じゃあ、私?」
不良「うん……」コクン
花子「うふふ。甘えんぼさんねぇ」チュッ
不良「……」チュー
花子「……。これで少しは落ち着いた?」
不良「うん……。ママの味がした」
花子「あらあら。まだそんな歳じゃないわよ?」
不良「……ごめんなさい。花子お姉ちゃん」
風紀「当初の目的を忘れつつあるな」
24: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/03/31(火) 23:34:18.128 ID:jRqfZOEdM.net
花子「たまには遊びに来てね? 狭いところに押し込められて、とても退屈しているのよ」
不良「うん。またね、お姉ちゃん」
風紀「見事に懐柔されてしまったな」
花子「あ、そうだ。他の怪異で困ったら力になるわ。
呼び出してもらえれば、旧校舎の中なら自由に動けるから」
不良「ありがとう」
風紀「うむ。有事の時には声をかけよう」
花子「じゃあね」ポワポワポワーン
25: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/03/31(火) 23:37:11.707 ID:jRqfZOEdM.net
〜旧校舎4階・トイレ前〜
風紀「花子さんには害がなさそうだ。あれなら放っておいても問題ないね」
不良「ああ。そうだな」
風紀「で、次はどこに行くんだい」
不良「うーん……。そうだなぁ……」
風紀「できたら旧校舎内で片づけておきたいね。
理科準備室の人体模型とか、屋上から飛び降り自殺した女生徒の霊とかかな」
不良「次は>>28」
26: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/03/31(火) 23:39:04.058 ID:FXkkHwRO0.net
小さな子供の影がうつる踊り場の鏡
27: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/03/31(火) 23:40:01.669 ID:6nhas2QG0.net
ラブホテル
28: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/03/31(火) 23:40:07.370 ID:cdVB3oLT0.net
ハゲを馬鹿にされて自殺した大田くん
30: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/03/31(火) 23:44:57.198 ID:jRqfZOEdM.net
風紀「ああ……。あれはとても悲しい事件だったね……」
不良「別に死ぬほどハゲてたわけでもねぇのにな。ただハゲ散らかしてただけで」
風紀「生まれたてのヒヨコみたいでかわいかったのに」
不良「死後3か月で七不思議にカウントされるなんて、あいつも思わなかっただろうな」
風紀「そうだね。じゃあ彼の自殺した、旧校舎1階の教室に行こうか」
不良「なんだって大田もあんなとこで死んだのかねぇ」
31: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/03/31(火) 23:47:24.928 ID:jRqfZOEdM.net
〜旧校舎1階・とある教室〜
風紀「うわぁ……。ハゲの怨念が凄まじいよ……」
不良「こっちまで思わずハゲそうだな」
大田「……あんまりハゲハゲ言わないで」
風紀「ごめんごめん。ハゲてるんじゃなくて、人より髪の毛が細くて量が少ないだけだよね」
不良「生前は気にならなかったけど、こうして改めて見てみるとやっぱりハゲてんだな」
大田「……」
32: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/03/31(火) 23:51:04.936 ID:jRqfZOEdM.net
不良「髪の毛何本あるか数えていい?」
大田「……君たちは何しに来たの」
風紀「怪異にみんなが悩まされてるって聞いてね。成仏させに来たのさ」
不良「おう。ハゲなんて気にしてねーで、さっさと成仏しろ」
大田「君達のせいで、またこの世に対する怨嗟が倍増してきたよ」
風紀「太田君だってそんなネガティブな性格変えたいだろう? なら、さっさとこの世から消えた方がいいよ」
不良「そうだぞオメー。私たちが鎮魂歌うたってやるから、お前を成仏させる方法教えろよ」
大田「>>35」
35: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/03/31(火) 23:53:37.005 ID:iKWTCle+0.net
36: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/03/31(火) 23:55:01.934 ID:DKUYotaB0.net
アートネイチャーワロタwww
37: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/03/31(火) 23:57:01.399 ID:jRqfZOEdM.net
風紀「ふむ。つまり、君の悩みを解決してやれば成仏するというんだな」
不良「簡単じゃねーか」
大田「随分軽く言ってくれるね……。頭皮を活性化させるのに、いったいいくらかかると思ってるんだい……」
風紀「金のことなら問題ないさ。僕の親は世界を裏で牛耳る黒幕だから」
不良「私の家も世界トップレベルのアパレルメーカーだから」
大田「そ、そうなの……?」
風紀「だからno more悩み無用さ」
不良「あなたの髪きっと生えてくるー」
大田「それは別の会社だけど……」
39: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/03/31(火) 23:59:31.760 ID:jRqfZOEdM.net
風紀「はい。終わったよ」
大田「え……。そんなにすぐ……?」
不良「おらよ、鏡」
大田「嘘……。これが私……」ポワポワポワーン
風紀「おお。太田君がどんどん薄くなっていく」
不良「頭じゃなくて身体の方がな」
大田「ありがとう……。ありがとう……」シュウウウウウ……
風紀「成仏したか」
不良「つーかハゲたらスキンヘッドにすりゃあいいのに。私にはあんな程度で死ぬなんて理解できねぇ」
40: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/01(水) 00:01:45.155 ID:rv7RFoT8MUSO.net
〜旧校舎前〜
風紀「これでもう2件解決か。案外チョロイかもね」
不良「まぁ私が楽そうなのチョイスしてやってたからな。こっからはそう簡単には行かねぇぞ」
風紀「そうなんだ。まぁなんでもいいよ」
不良「おう。じゃあ次は>>43」
43: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/01(水) 00:07:23.997 ID:RPRtQ/i30USO.net
kskst
44: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/01(水) 00:10:35.645 ID:ODJ1R64E0USO.net
メドゥーサの魔力によって石化してしまった二ノ宮金次郎
45: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/01(水) 00:12:13.825 ID:rv7RFoT8MUSO.net
〜校庭の片隅〜
風紀「これか」
不良「おお。こいつだ」
二宮金次郎「……」
風紀「……」
不良「……」
風紀「ねえ」
不良「おう」
風紀「石化してるなら……、別に害なくない?」
不良「確かに」
46: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/01(水) 00:15:12.813 ID:rv7RFoT8MUSO.net
風紀「僕はこの像より、メデューサの方がやばいと思うんだ」
不良「だけどよぉ、メデューサは私らの手に負えないしなぁ」
風紀「そうだね。そっちは僕の親に頼んで対処してもらうことにしよう」
不良「おう。助かるぜ」
風紀「でも……。この人も、実は被害者なんだよね」
二宮金次郎「……」
不良「まぁしょうがねぇだろ。悲しみってのは連鎖するもんさ」
風紀「……そう、だね」
47: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/01(水) 00:17:57.320 ID:rv7RFoT8MUSO.net
〜新校舎前〜
不良「じゃあさくさく行くぞ。夜が明ける前に決着付けねぇと」
風紀「うん。怪異ってのは夜行性だからね」
不良「それもあるけど、学校のセキュリティごまかすにも限界あるからな」
風紀「なるほど。で、次は何だい? プールで泳ぐ人面魚?
それとも保健室で呻くミイラ男かな」
不良「>>50」
50: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/01(水) 00:21:21.750 ID:ZH/GtXzh0USO.net
ミイラ男かと思ったらミイラ女だった
51: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/01(水) 00:24:16.035 ID:rv7RFoT8MUSO.net
〜新校舎・保健室前〜
『ウウウウウウウウウウウウ……』
不良「……っ」ギュウッ
風紀「また鳥目かい?」
不良「……うん」ガタガタ
風紀「まぁいいけど。……じゃあ、開けるよ」
不良「……っ!」ギュウッ
風紀「っせーの……!」ガラガラガラガラッ!
ミイラ女「きゃあああああああああああああっ!!!!!!!!!!!!!」
不良「ぎゃああああああああああああああっ!!!!!!!!!!」ジョバジョバジョバー
52: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/01(水) 00:26:45.919 ID:rv7RFoT8MUSO.net
〜新校舎・保健室内〜
ミイラ女「ごめん、君達がいきなり入ってくるから……。私の替えのパンツあげるから……、ねっ?」
不良「ううっ……! ぐす……っ!」
風紀「ははは。お漏らしして泣くなんて幼稚園児みたいだね」
不良「……っ!」ギリッ!
風紀「あはは。あんまり睨まないでよ。怖くてお漏らししちゃうからさ。……君みたいに」ボソッ
不良「ううううう……っ!」ポロポロ
ミイラ女「ああ……。謝るからもう泣かないでよぉ……」オロオロ
53: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/01(水) 00:31:41.661 ID:rv7RFoT8MUSO.net
風紀「で、君はなんで七不思議に?」
ミイラ女「……私、アトピー持ちでね。学校ですごくいじめられてて。
それが嫌で嫌で、学校にいる時間の大半を保健室で過ごすようになったの」
不良「……アトピーはつらいよなぁ」
ミイラ女「ありがとう。……それで、ある日気付いたのよ。
包帯で醜い痕を隠せば、みんなと同じように教室で授業を受けられるんじゃないか、って」
風紀「ふむ」
ミイラ女「それで、保健室にあったありったけの包帯を身体に巻いて、意気揚々と教室に向かったんだけれど……」
不良「……」
ミイラ女「考えが甘かったの。……いや、ただ単に私が馬鹿だったのかもしれない。
それまではからかうような軽いいじめだったものが、その日を境に、
まるでこの世の地獄のような、苛烈な物へと変貌していったのよ」
54: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/01(水) 00:36:59.172 ID:rv7RFoT8MUSO.net
ミイラ女「私の席の後ろにいた子が、まぁ絵に描いたような不良だったんだけれど、
その子がね、私の包帯にジッポオイルを染み込ませたのよ」
不良「……まさか」
ミイラ女「うん。君の想像通り。そのまま火をつけられて、私は火だるまになったわ」
風紀「……ひどいね。馬鹿なことをする」
ミイラ女「当時はいじめが必要悪として、半ば公認されていたようなものだったから……。
ただの事故として処理されて、その子はお咎めなし。
救急車も呼んでもらえず、私は保健室でそのまま死んだわ」
不良「……そんなやつ、今目の前にいたら私がぶっ殺してやるけどな」
ミイラ女「ああ、その必要はないわよ。その子は私が呪い殺してやったから」
55: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/01(水) 00:39:48.872 ID:rv7RFoT8MUSO.net
風紀「へぇ……」
ミイラ女「その子だけじゃない。見て見ぬふりをしたクラスメートも。
何もしてくれなかった担任も。校長も。生徒指導のゴリラも。
全員殺してやったわ。私の味わった苦痛を与えてやれなかったのが心残りだけど」
不良「……」
ミイラ女「同罪よ。全員ね」
不良「……そう」
ミイラ女「そうよ。何もしてくれないんだから。死んで当然。
みんな殺してやるの。……君達もね」
不良「え」
風紀「っ!? 不良ちゃん! 危ない!」
56: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/01(水) 00:42:22.297 ID:rv7RFoT8MUSO.net
不良「あ……。ああ……」
風紀「……っ!」ギリッ!
ミイラ女「どうして邪魔をするの。殺せるチャンスだったのに」
不良「お、おかしいよ……。変だよお前……」
ミイラ女「この姿見たら分かるでしょう。元々変なのよ、私は」
風紀「……やるしかないよ、不良女ちゃん。こいつは……、成仏させてあげないと」ボソッ
不良「……」
ミイラ女「きゃははははっ! 二人とも仲良くあの世に送ってあげるっ!」
風紀「来るぞっ! こいつはどうやったら成仏させられるんだッ!?」
不良「>>59」
59: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/01(水) 00:50:32.029 ID:T9OO2ApZ0USO.net
包帯を巻き取る
60: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/01(水) 00:56:19.657 ID:rv7RFoT8MUSO.net
ミイラ女「さっさと死んどきなァ!!!」ドガァッ!
風紀「ち……っ! あんだけ動き回ってるのに、どう包帯巻き取ればいいんだよ!」ザザザッ!
不良「よく見ろッ! あいつの包帯、右側の肩口のところがほつれてんだよッ!」
ミイラ女「きぃぃぃいいいいーーーーっはっはっはははははあははははは!!!!!
ちょろちょろ逃げ回ってねぇでこっち来なよぉおおおおっ!!!!!!」
風紀「……っ!」ヒュバッ!
ミイラ女「え」
風紀「ぐう……っ!」グググッ……
ミイラ女「ああああ……」ヘタッ……
不良「やったか……!?」
ミイラ女「見ないで……。私の……。私のカラダ……」
61: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/01(水) 00:59:21.992 ID:rv7RFoT8MUSO.net
風紀「はぁ……。はぁ……」
ミイラ女「う……っ。うううう……っ」ガタガタ
不良「お前……」
ミイラ女「醜いでしょう……? 全身焼けただれて……」
不良「……」
ミイラ女「これを隠したくて……、必死に包帯を巻きつけていたけど……」
風紀「そう……。ごめんね、無理やり引きはがしちゃって」
ミイラ女「生きてる時も……。亡霊と化した今も……。結局やっていることは変わらないのよ……」
不良「……」
62: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/01(水) 01:02:38.254 ID:rv7RFoT8MUSO.net
ミイラ女「私が包帯で覆っていたのは……、このカラダだけじゃなかったの……」
風紀「……」
ミイラ女「私は……。私の本心も隠してた……」
不良「……言えよ」
ミイラ女「……」
不良「今まで言えなかったんだろ。じゃあ今言えよ。もう最期だ。
聞いてやれるのは、私たちしかいねぇけど」
ミイラ女「私……。みんなともっと仲良くしたかった……」
不良「そうか」
ミイラ女「みんなと机を並べて勉強して……。お昼も一緒に食べたかったの……」ポロポロ
63: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/01(水) 01:05:55.706 ID:rv7RFoT8MUSO.net
不良「そう。お前が生きてる頃に、会えてたら良かったな」ギュウッ
ミイラ女「えっ……」
風紀「そうだね。少なくとも僕達は、そんなくだらないいじめなんて許さないよ」
不良「……ごめんな。救ってやれなくて」
ミイラ女「ううん……」ポワポワポワーン
風紀「……」
ミイラ女「救われた……。私、今救われたんだよ……」スウウウウウウ……
風紀「次の人生は……、うまくいくことを祈ってるよ」
不良「……じゃあな」
64: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/01(水) 01:08:01.712 ID:rv7RFoT8MUSO.net
〜校門前〜
風紀「……これで4件。折り返し地点だね」
不良「なぁ」
風紀「うん?」
不良「もう、やめねぇかな」
風紀「なぜ?」
不良「なんつーか……。心がいてぇ」
風紀「そう。君らしいね」
65: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/01(水) 01:11:22.218 ID:rv7RFoT8MUSO.net
不良「もし、残りの3件が、あのミイラ女みたいなやつだったら。きっと私耐えられねぇよ」
風紀「うん。僕もそう思う」
不良「だから。いいんじゃねぇか。残りは怪異のままで放っておいてやろうぜ」
風紀「確かに。花子姉さんみたいなのもいるしね」
不良「……お姉ちゃん、会いたいな」
花子「呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン!」
不良「きゃあああああああああああっ!!!!!!!??」ビクビクビクウッ!
花子「ちょっとぉ! せっかくなんだから一回くらい呼んでよぉ!」プンプン
風紀「……姉さん。キャラ変わりましたね」
66: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/01(水) 01:15:42.526 ID:rv7RFoT8MUSO.net
不良「……私がやったことって、ただのエゴだったのかな」
花子「別にあなたが気に病むことはないわよぉ。他の七不思議は私に任せといて」
風紀「……知ってるんですか?」
花子「もっちろん。残りは、深夜にピアノを弾くベートーベンと、花壇の花を食べる化け猫。
あとは通気ダクトの中を自由に移動する妖怪ジジイよ」
不良「……なんかおちゃらけてて安心しました」
花子「全員マブダチだからねぇ。……ミイラ女ちゃんは、最後まで心を開いてくれなかったけど」
不良「そう……、ですか」
67: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/01(水) 01:18:57.904 ID:rv7RFoT8MUSO.net
花子「でも。君達には、ちゃんと本心を話してくれたんでしょう?」
不良「……」ウルウル
風紀「……はい。そう、みたいです」
花子「だったら、君達のやったことはエゴじゃない。ちゃんと価値のあることよ。胸を張っていいと思うわ」
風紀「……そう言ってくれると、助かります」
不良「……」ポロポロ
花子「こっちはこっちで適当にやってるから。生きてる人が死人のことまで考えることないのよ」
風紀「……はい」
不良「うううううう……っ」
68: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/01(水) 01:22:06.930 ID:rv7RFoT8MUSO.net
〜帰り道〜
風紀「どうだった?」
不良「別に……。拍子抜けだわ……」
風紀「そう」
不良「ああ。……なんだろうな、この気持ち」
風紀「……優しいんだね。君は」
不良「ああ!? 別に優しくねぇし!」
風紀「……正直、僕にはよく分からないよ。彼らが何なのか。……僕らが、なんなのか」
69: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/01(水) 01:26:30.087 ID:rv7RFoT8MUSO.net
不良「そんなんどうだっていいだろ。別に違いなんてねぇよ」
風紀「……そうかい」
不良「ああ。悲しんだり、悩んだり、怒ったり、喜んだり。
感情に生きてるも死んでるもねぇんだ」
風紀「……なのかもね」
不良「私はそう思う」
風紀「……僕も、そう思うよ」
不良「はっ。お前も話の分かるやつになったじゃねぇか」
風紀「……ありがとう」
不良「さぁて。明日はどんな日になるかなぁ」
終わり
71: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/04/01(水) 01:29:13.863 ID:rv7RFoT8MUSO.net
呼んでくれた方、レスくれた方、ありがとうございました。
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ぽかぽかあったかく仕上がりました。うまい。安価も空気読んでたしww