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【名無しの鬼女】 さんありがとうございます！
[投稿日時] 2015年03月31日 20:46
■体験談
伯母の壮絶な半生記を聞いてしまった。
伯母は若い頃に女手一つで会社を興し、信頼と技術でバブルやリーマンを乗り越え今も堅実にバリバリ働く肝っ玉母さん的な人。私もその会社に必要な技術を持ってた為、時々お手伝いしている。
ある日、会社に40代半ばくらいの男性が訪ねて来た。飛び込み営業かと思ったが、スーツは着ているけどヨレヨレでサイズも合ってないし名刺も出さない。一応事務の女の子が男の名前を聞いて奥にいる伯母に取り次いだけど、伯母は出て来ず。女の子が「申しわけありませんが、お引き取り下さいとのことです」と告げると、男はいきなり奥へ向かう。そこには私と事務の子の2人しかいなかったが、こりゃまずいと押し留める。3人で揉み合ってると奥から伯母が出てきて大量の塩をぶちまけ「出ていけ！」と一喝。男は逃げるように出て行った。とばっちりで塩まみれになった私達…。事務の子が半分冗談で「こんだけ塩被ったんだから訳を聞かせて貰いましょうか～」と言ったら、伯母は分かったわよ、と話し始めた。
あの男は伯母が産んだ子（息子とは言わなかった）で、顔を見たのは20年振りらしい。伯母が×1なのは母からそれとなく聞いていたが、子供がいたことは知らなかった。
伯母は若くして結婚し、ほどなく男の子（上記の男）を出産。暫くは幸せに暮らしていたが、ある日伯母トメから泊りがけの用事を言いつけられ、用事を済ませて家に戻ってきたら義実家全員（夫、子供も）居なくなっていた。家財道具も伯母の持ち物も全て持ち去られ、家の中はからっぽ。半狂乱で行方を捜したが、親族は皆知らぬ存ぜぬ。警察も碌に相手してくれず、役所に行ったら離婚届けが勝手に出されていた。
残っていたのは着ていた服と財布の中のわずかなお金。実家に電話してもなぜかｶﾞﾁｬ切り。途方に暮れて友人を頼って糊口をしのぐ日々が続いた。友人が何とか実家と連絡を取ってくれて、救援電話をｶﾞﾁｬ切りした訳を聞いたら義実家から「嫁（伯母）が不倫して、間男に金を貢いだから離縁した」とウソをつかれていた事が分かり絶句。誤解を解いて実家には戻れたが実家も当時はあまり裕福ではなく、今のように情報も知恵もないので義実家の行方を探すのも訴えるのも出来ず結局泣き寝入り。取りあえず今は生きていくことが大事と、過去はすっぱり忘れる事にした。
数年して、偶然義実家の居場所と状況が分かった。伯母の嫁入り道具や貴金属を売った金を元手に会社を興していた。元夫も再婚して自分の産んだ子の他に今嫁との間に娘もいるらしい。それを知った伯母は復讐を決意した。
まず必死に働き、元義実家と同じ業種の会社を起ち上げた。まだ若いし女性だったから相当苦労したが、寝食忘れて会社経営に打ち込み、軌道に乗せることに成功。次に元義実家の取引先を徐々に引き抜くことに。そして見事元義実家の会社を傾けさせる事になった。伯母の存在に気付いた元義実家が怒鳴り込んできたが伯母の「人の物盗んだ事、勝手に離婚届出した事、実家に嘘ついた事を訴える」と言ったら大人しくなった。
今度は子供使って泣き落としに来たが、子供が「何でこのおばちゃんにお母さんと言わなきゃならんの？」と呟いた事で叔母に残ってた僅かな情も消し飛び失敗。元義実家会社は倒産。 続きます
まあ伯母が手を出さなくても元ウト亡き後、後継いだ元夫と元トメがあまり商才が無く、いい加減な取引してたものだから取引先が逃げるのも時間の問題だったらしい。しかも伯母に対する非道な扱いが皆に露見したから総スカンを喰らい元義実家は夜逃げ。たまに金の無心に来る事があったが「訴える」と言って追い返しているうちにいつの間にか来なくなった。
で、今20年振りにあの子供が来た訳だが、事務の子が「もしかしたらあの人謝りに来たのかも知れないのでは？」といったら、伯母「取引先から嫌でも情報が入ってくるの。元夫一家は性懲りもなく私（伯母）の悪口言い回って商売の邪魔してんのよ。皆相手にしてないから良いんだけどね。そのくせしれっと金の無心に来るんだから。商売向いてないくせに店開いては潰して…。相当借金たまってるそうよ。バカみたい」
伯母の離婚話は親族内では禁句だったので、詳しいことは初めて知った。
会社を興す事の苦労は聞いていたけど、その裏にはこんな酷い話があったなんて。事務の子が「結婚するのが怖くなった」と怯えてたけど、伯母は「今はそう言う事態になった時に必要な情報が簡単に手に入るでしょ。後は男だけでなくその背後（実家）もよく見極める事ね」と「女の道」をトクトクと説かれてしまった。はい、よく肝に銘じておきます。
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