手術時にゴミとして捨てられていたものが膝痛治療の光明となる
膝の痛みって、たまらないものがありますよね。
慢性的ではないにせよ膝の痛みに襲われたことのある人は多いと思いますが、あの痛み、なんとも言えずつらいものです。
膝の痛みに苦しむ人は日本で850万人いると言われています。その大部分は、半月板や軟骨がすり減る「変形性膝関節症」の患者。
膝にかかる衝撃のクッションとなる半月板は、一度すり減ると二度と元に戻ることはなく、それによって今度は軟骨がぶつかり出し、軟骨もすり減ってしまうのだとか。そうすると、大腿骨と脛骨の骨の個所が直接ぶつかるようになり、知覚神経が刺激され痛み始めるのだそうです。
この問題に、東京医科歯科大学再生医療研究センター長の関矢一郎教授は世界初の試みで挑んでいます。
着目したのは滑膜。これまで膝の手術ではゴミとして廃棄されていたものです。これを培養して幹細胞を採取し、膝の患部に注入して組織の再生をうながすという治療法が考案され、2014年8月から臨床治療が始まりました。
変形性膝関節症は、加齢だけでなくスポーツのケガなどでも引き起こされる症状だけに、だれにとっても身近な話題と言えそうですよね。
「高価な人工材料や薬品を使わず低コストで、しかも手術の痛みや大きな傷を残さず、できるだけ多くの患者さんを膝痛から解放してあげたい」と語る関矢教授のインタビューが無限大(mugendai)で読めます。
そこで語られている詳しい治療手順や成果などを読むと、先端医療に興味が沸くと同時に、夢のある話でなんだか勇気づけられますよ!
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source: 無限大(mugendai)前編、後編
(奥旅男)