ジョジョリオン #042 ウルトラジャンプ2015年05月号 感想
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天獄が最終回を迎えましたので、ジョジョリオンが一応UJでの最古参(但しBASTARDは除く)となりました。
何かよく分からんが凄いですね、と言いますか意外と入れ替わり早くないですか。それとも月刊誌だとこんなものかしら。
またBASTARD(とGRANDEEK)に関してはついに休載のお知らせすら載らない始末。
来月「長歌行」が連載再開で「ぎんぎつね」は休載とのお知らせは載っていたのに。
それでは今月号のジョジョリオンと、「荒木飛呂彦の漫画術」もちょっとだけ感想です。よろしくお願い申し上げます。 - 荒木飛呂彦の漫画術
- 漫画家志望でなくともファンなら間違いなく楽しめる一冊。
荒木さんが「蟲師の世界観」だとか「孤独のグルメの主人公、井之頭五郎の人間像」について語っているところなどが
個人的には特にまさかって感じですが、グッときました。庭いじりは落ち着くよ、ネコのウンコは嫌いだよ的なシンパシーです。
他には「映画の掟」、「ホラー映画論」や「JOJOmenon」でも言われていたような内容と似ていることも書かれています。
むしろ、違うことを書かれていたら、物忘れがひどすぎるにもほどがあるので、ここは安心するポイントです。
グラフ付きでディスられてしまった「キック・アス・ジャスティス・フォーエバーのヒット・ガール」は可哀想ですが
ある意味笑える弄られ方のような気もします。荒木さんもヒット・ガールのファンだと文中で明言していますし。
また、三部の最初の承太郎が実は牢屋内で自殺しようとしていただとかの裏話(?)がサラリと言われています。
お前みたいな自殺志望者がいるか、って感じですが…。牢屋内でオカルト関係を色々と調べ、自殺しかないと思ったのでしょうか。
「岸辺露伴は動かない」の密漁海岸と富豪村の裏話も勿論、公開されています。
特に富豪村についてはこの話ができるまでのほぼ1から10まで公開されているのではないでしょうか。
スタンド使いが自分のスタンドをばらす、ジョジョリオン風に言えばケツの穴を見せるが如き大サービスの一冊でした。 - ジョジョリオン#042 さらなる追跡
- 大年寺山愛唱、その過去…。ビッチ系ビッチにこれでもかと毟られた過去でした。マジで泣けます。
愛唱自身としてはベッドの上で行われていたことは岩男の睡眠の性質的に、多分気付いておらず
夜露に起こされて始めて、恋人が裏切って逃げたのには気付いたという事のようですので。さらに泣けます。 - わりと無関心なバスの乗客たち
- 当然、スタンドが見えていませんので女子供がうるさく遊んでいる程度の認識だったのでしょう。
康穂ちゃん達がバスから走り降りる際に竜巻スタンドがガラス割りまくったので結構な大騒ぎにはなるはず。
これ後々に、迷惑なモンスター乗客みたいに思われて、お巡りさんが出動みたいにならないでしょうね。
仮に乗客たちが、下手に康穂ちゃんに興味を示して「大丈夫ですか」なんて接したら、スタンドバトルに巻き込まれて
ミンチよりひどい目に遭いかねませんでした。OVAの方のDIO様にえぐられたエジプトの人達は本当に気の毒でした。 - 唇と鼻がスパーンな康穂ちゃん
- これは痛い、ダメージ的には小さいかもしれませんが見ているだけで痛い。
ここまで来て、ついに康穂ちゃんも敵スタンド「ドゥービー・ワゥ」が殺す気でいる事に気付いたようです。
命の危機感じるの遅いですが、康穂もスタンド使いになったとは言え覚悟的なものが出来ていたわけではありません。
戸愚呂風に言うなら「まだ自分は死なないと思っていた」わけです。とは言え、ペイズリー・パークで
簡単なラッシュ攻撃をドゥービー・ワゥに放ちましたし、追い詰められて闘志も少なからず湧いてきた模様。
相手が自動追跡タイプなので、全然効果なしでしたが。そもそもパワーは人間並みであろうペイズリー・パークじゃ
ラッシュにもどれほどの効果があるのか疑問です。シュレッダーぐらいなら壊せるかも。 - 常敏登場
- 四部康一君の前に吉良吉影が現れた時のような迫力ある登場っぷり。あとついでに愛唱も。
しかも、その後何コマにもわたって周りが大慌ての中、常敏は何も喋らず重厚な雰囲気を醸し出していました。
この場面展開には、相当ドキドキしました。早く次のページを読みたいという強い感覚です。 - ペーパー・ムーンの禁じ手
- 常敏は幻覚でした。えげつないにもほどがある能力です。ぬ~べ~の玉藻も「走るトラック」を「車道を歩くお婆さん」に
見せかけ、ぬ~べ~がお婆さんを助けようとして自らトラックに突っ込んでしまうという幻視の術を使った罠を使いました。
ぬ~べ~はトラックに轢かれても何とか生きてましたけど、愛唱はそうはいかずバラバラです。
頭部まで御丁寧にバスの前輪で粉砕!玉砕!大喝采!レベルの粉々です。これで生きてられるはずありません。
バスの運転手さん、ここロータリー内だったしもうちょっと前方注意してろよって気もしますが
愛唱がいきなり前に回り込んできたというのであれば、避けようがなかったのかもしれません。
もしくはペーパー・ムーンの能力で運転手さんは愛唱を別な物(葉っぱとか)だと認識していたのでしょうか。
同じ幻覚症状を多人数に同時に見せるのは、ペーパー・ムーンをその多人数に触れさせれば可能であることは
既に描写されていますが、異なる人物に異なる幻覚まで見せられるのかはちょっと分かりません。無理っぽい気もします。
つるぎが康穂ちゃんにまでバス=常敏の幻覚を、特に前説明もなく見せていたのはちょいと危険でしたが
愛唱にバスを悟られないためにするためのものでしょう。敵を騙すならまず味方(読者)から。綺麗に騙されてしまいました。
と言いますか、バスを人間に見せかけるとは思わないです。サイズ差とか、サイズ差とか、サイズ差とか。
おそらくは真面目に働いていたはずのバスの運転手さんやバスが色々と被害を負ってしまった今月号でした。
窓ガラスとか、タイヤ前輪とかあんなでかい岩を轢き潰したら下手したらパンクです。最近のタイヤは丈夫だからか
轢いた物は人間体の柔らか愛唱だったのでと言う理由で何とかタイヤは無事だったのでしょうか。とは言え
結果的には物的被害のみで居合わせた乗客がミンチになったりしなかった分優しい決着であったと言っても良いのでしょう。
以上、愛唱が一気に不遇キャラ化した今月号の感想でした。ありがとうございました。