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自分にとっては当たり前のことでも・・・カタツムリと青虫のかわいらしいアニメから学ぶ「人は自分とは違う」ということ : カラパイア

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 このかわいらしいアニメは、今まで気がつかなかった 「自分にとっては当たり前」 という観念を、誰もが素直に受け止める事の出来る、一番効果的な方法で紹介している。

登場人物はカタツムリと青虫。全ての人がこの事実を自覚することができれば世界はもっと住みやすい場所になるだろう。
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Sometimes You're A Caterpillar

●動画のあらすじ
これは、とある庭に住んでいた青虫とカタツムリのお話である。

彼らは大の仲良しで、何をするにも一緒だった。ご飯を食べたり、映画を見たり、手芸品を作ったり、コスプレ遊びをしたり。

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そんなある日、彼らはパーティーに招待された。パーティー会場は庭のすぐ裏。でも、そこへ行くためにはフェンスをどうにかして通過する必要があった。

青虫はいとも簡単にフェンスの下をくぐって、反対側に出た。カタツムリも同じように、と続く。しかし、青虫にはすっとくぐれたフェンスもカタツムリの場合は殻が邪魔して、くぐることができない。困ったカタツムリは青虫に助けをお願いする。

「青虫くん、私にはここは通れないみたい。このワイヤーを持ち上げるとか、橋を作るとか何とかして手伝ってくれないかしら?」

しかし、何の苦もなく通れた青虫には、なぜカタツムリがくぐれないのかが理解できない。「おい、カタツムリ。ただくぐればいいだけなんだぜ。」

そんな事を言われてもカタツムリには無理だ。大きな殻があるから下をくぐる事ができないい。カタツムリは一生懸命、下をくぐり抜けようとはするが、どうにもこうにも通れない。そんなカタツムリにイライラを隠せない青虫。

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「おい、さっさと下をくぐってくれよ。パーティーに遅れちゃうじゃないか。俺はあの可愛いてんとう虫を口説かなきゃいけないんだからさ。」

青虫が何と言うと、カタツムリは殻があるかぎり、下をくぐることができない。やる気がないとかあるとか、パーティーに行きたくない、とかそういう問題では全くないのに、それを理解してくれない青虫にカタツムリもイライラしてくる。

「青虫くんには簡単にくぐれるから楽だろうけど、私の場合はそんなに全てうまくはいかないのよ。だから助けてってお願いしてるの。ねえ、他の道を探してみるのはどうかしら?」

これを聞いた青虫はついにキレてしまう。

「お前、何言ってるんだよ?俺が下をくぐれたからって、俺の人生が全て楽ってわけじゃないんだぜ。お前、16個の足を持つっていうのがどんなことか分かってんのか?分かるわけがないよな。全ての足に靴を履かせるのなんて、俺にとって悪夢以外の何でもないんだぜ。」

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それを聞いたカタツムリは、「誤解しないで。あなたの人生が楽なんて一言も言ってないわ。ただ私には、あなたにはない”この殻”があるからフェンスをくぐれないって言っているだけ。世の中には、あなたには楽に出来るけど私には難しい事もあるでしょ。例えば...靴をはくなんて、私にはそもそも足がないんだもの、どれだけ大変かなんて分かるわけがないわ」

カタツムリの言うことを聞いた青虫は、今回は納得できたようだ。そう、カタツムリは当たり前のことを言っていると。実際、青虫は殻やネバネバした体のことを考える必要は一度もなかった。しかし、カタツムリは常に殻やネバネバの体のことを考えなければいけない生活を送っているのだ。それが「カタツムリである」ということなのだから。

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この事は彼らだけの問題ではない。我々人間にも言えることではないだろうか?私たちはみんなどこかが異なっている。ある人にとっては楽なことも、ある人には大変なことだってある。

手早くこなす人もいれば時間がかかる人もいる。みんな同じようにできないことがたくさんあるのだ。けれど、他人の苦労を理解するのはとても難しい。なぜなら自分がその立場にいないのだから。 小さい人もいれば、大きい人もいる。右利きの人、左利きの人、異性愛者もいれば同性愛者もいる。性転換者もいる、障害を持っている人もいれば持っていない人もいる。宗教が違う、人種が違う。

私があなたになることはできないし、あなたが私になることはできない。だから、最も大切なことは、自分の観点から物事を決めないこと。そうすれば、お互い助け合えるし、障害だって乗り越えられる。一緒に協力できるはず。

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誰だって、時にはカタツムリになるかもしれないし、青虫になるかもしれない。

えっ?その後カタツムリと青虫がどうなったかって?

彼らは、そのフェンスをくぐることは諦め、庭の反対側へ行き、フェンスが壊れている場所から庭の外に出る事ができた。少し遠回りしちゃったけど、2人で一緒にパーティーに行く事もできたし、お互いが穏やかな気持ちになれた。パーティーでは、青虫はお目当てのテントウ虫を見事口説き落とすことができ、カタツムリは皆に揺れの極意を教え、最高のパーティーとなった。めでたしめでたしっと。

 みんな違ってみんな良くなるためには、みんなが違うことをまず認識する必要があるのだ。違いを認めたうえでどうやったって相手になることはできないことを理解しなければならない。

私は、カタツムリになることもできないし、青虫になることもできない、そしてあなたになることも。

 私はあなたになることはできない。でもあなたも私になることはできない。

誰の人生にも悩みや苦労がある

 大なり小なり、誰でも悩んだり苦労したりしたことはあるはず。小さかったり、可愛くなりたかったり、うざかったり、不公平だったり、皆が人生で抱えている苦労や悩みは本物である。

世の中にはいろんな人がいる

同性愛者、性転換者、障害を持っている、宗教が異なる、人種が異なる、裕福、裕福ではない、二次元が好き、三次元が好き、etc...


つまり、あたなはあなた。他の誰でもない。

 他人の悩みは苦しみを理解するのは難しい事かもしれない、なぜなら、あなたはその人じゃないから。自分の経験や思考から、他人の苦しみを理解しようとしても、わかっているようでその本質はわからない。だから、あなたから見れば、たいしたことはないと思うかもしれない。

 けれど、固定概念、偏見を捨てて、彼らの話をよく聞いてみて
 そして彼らの立場になってちょっとだけ考えてみよう。

 誰だって自分と異なっているものを見れば驚くし、変な目で見ちゃうかもしれない。自分と違う意見を持っている人を快く思わないかもしれない。でも、大なれ小なれ、みんなどこかが違っているのだ。自分と違う人がいるのはあたりまえだということを、みんなが理解できたなら、きっと、今まで見えてなかったものが見えてくるはず。他人の苦しみも少しは理解できるかもしれない。もし全ての人が、こんな風に考えることができれば、この世の中はもっとやさしくなれるかもしれない。

via:upworthy・原文翻訳:melondeau

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コメント

1

1. 匿名処理班

  • 2015年04月21日 23:31
  • ID:1ggZBAN30 #

とある歌の一節、「誰もが誰よりも一番悩んでる」ってのは、本当に至言だよなぁと思う

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