4月26日まで幕張メッセで開催中のニコニコ超会議2015より。ニコニコ学会βブースでは、筑波大学視覚メディア研究室が「NHKだけ映らないアンテナ」を出展しています。このアンテナを使えば『
受信料を払わなくても違法となる根拠はない』と担当者は話します。
NHKだけ映らないアンテナ
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NHKが映らないアンテナは、テレビ放送波のうちNHKだけを映らないようにする八木アンテナ。
ニコニコ超会議ではスペースの都合上アンテナの一部のみの出展でした。
仕組みは、554.5MHz近辺をピークに放送波の一部を減衰させるフィルタ装置をアンテナと一体化させて、NHKの2チャンネル(NHK総合・Eテレ)を減衰しています。実際にはNHKに隣接する日本テレビの放送波も減衰させていますが『
日本テレビはテレビ側で復号できるレベルだが、NHKの場合は復号できないレベルにまで減衰させている』と話します。
554.5MHz近辺にピークのあるノッチフィルタがNHKの2チャンネルを復号不能なレベルにまで減衰させます。
なお我々が気になるのは、このアンテナを付ければ受信料を払わなくて済むかという点です。
放送法第64条によれば、NHKを受信できる設備を設置した者は、NHKと受信契約を交わさなければならないことになっています。
この点について担当者に尋ねると『
法律を読む限り、このアンテナを付ければ受信料を払わなくても違法となる根拠はない』とする一方『
NHKは非常に優秀な弁護士をたいへんな高給で雇っており、何かしら妨害してくる可能性はある』とも話します。
こちらは単体のフィルタ装置です。アンテナからの配線に装着する形で、関東広域圏のNHK2チャンネルをカットします。ただこちらはアンテナとは一体化しておらず、取り外し可能なことから受信料を払わなくても済む根拠としては弱くなるそうです。
また成果の続報として関東広域圏の地上波だけでなく、BS版のNHK放送のカットも実現。このフィルタ装置単体は2014年7月からAmazonで販売しています。
なお今後は関東広域圏以外のNHK放送のカットを目指します。
実際にスカイツリーから届く放送波を幕張メッセで受信した様子。会場内ではアンテナは使えないため、放送波が送られてくるケーブルにフィルタ装置を噛ませてデモ。チャンネルを回すと民放は映るもののNHKは映らない様子を実際に確認できました。