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【VIP】漫画家を目指した俺が崩壊するまでを粛々と語る てんこもり。


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【VIP】漫画家を目指した俺が崩壊するまでを粛々と語る

1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/09/11(土) 16:36:46.24 ID:dXi1bY/U0

全ての漫画家志望に捧ぐ



3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/09/11(土) 16:37:42.68
聞こうか

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/09/11(土) 16:38:20.88
絵うp

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/09/11(土) 16:40:35.93 ID:dXi1bY/U0
スペック 
男・フツメン 
17歳まではごく普通の生活を送ってきた。 
特に大それた短所も長所も無い感じ。 
まさに「どこにでもいるようなごく普通の男」 

人生の分岐点が訪れるのは17歳の夏。 
進路希望表が配られた日のことだった。

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/09/11(土) 16:43:52.49 ID:dXi1bY/U0
俺の高校は割と偏差値のいい高校だったが、 
周囲の頭のよさに付いていくことに俺は限界を感じていた。 
そこに俺の親友だった男に進路をどうするつもりかを相談してみた。 

彼は「俺はミュージシャンになるぜ」と言った。 


その迷い無き即答っぷりに… 

俺はカッコイイと思った。

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/09/11(土) 16:46:28.59 ID:dXi1bY/U0
「人生は一度きり、ならば好きなことを全力でやってみたい」 
「退いて後悔するより、進んで後悔したい」 
彼の口癖だったが、それまで何となくのレールに乗ってきた俺には新鮮な発想だった。 

そして、俺も昔から大好きだった漫画家を真剣に目指すことを考え始めた。 




18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/09/11(土) 16:53:11.98 ID:dXi1bY/U0

「漫画家になろうかな」と思ってから、成績が下がるまでの間は凄まじかった。
「漫画家に学歴は関係ない」というのが逃げの口実となり、
次の考査で一気に赤点連発。落第の一歩手前まで行きかけた。

高校をちゃんと卒業してから漫画を描き始めようと決めていたが、
あの成績では意味が無かったかも。

ともかく、高校は無事卒業できて、俺は漫画を見よう見真似で書き上げ、
S社に持ち込みに行った。


23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/09/11(土) 16:57:18.39

小学館?集英社?


31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/09/11(土) 17:00:36.13 ID:dXi1bY/U0

S社で俺を受け持ってくれた編集さんは今振り返ると結構な敏腕編集だったのかもしれない。
一流少年誌の看板漫画の当時担当編集だった。
俺の原稿をとても字を追ってるとは思えないくらいのスピードで読み、
「君の原稿を読む義理は読者には無い」というようなことを言った。

俺は自信があったということもあり、その言葉一つ、その編集の厳しいテンションに
一気になえてしまった。
「金の卵がやってきた!これは即デビュー、次は連載用のネームを持ってきて」
くらいの反応を期待していたのだ。
今思うと本当に有り得ないことだけど、当時は本気でそうなると信じていた。

しかし、その時点ではまだ士気は折れていなかった。


32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/09/11(土) 17:00:41.81

なんか夢のないバクマンみたいだな


33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/09/11(土) 17:04:53.03 ID:dXi1bY/U0

S社の編集の腕なのかもしれないが、けなされはしたけど俺の作品のいい所も挙げてくれて、
いい具合にやる気を促されたような気がした。

その作品は月例賞にまわされることになった。


発表日まで何も手につかないくらいにそわそわしたが、
結局「あと一歩」にも引っかからず落選。
これにも相当なショックを受けた。
今まで自信満々だったが、ここで初めて自分は天才ではないと思い知らされた。

そして、そんな中なんとか第二作目をかき上げ、同じ編集さんに見てもらうことになった。


34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/09/11(土) 17:06:52.03

ショックを受けるレベルが低すぎるんじゃないの


36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/09/11(土) 17:08:55.88

構わん、続けてくれ


38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/09/11(土) 17:10:22.02 ID:dXi1bY/U0

第二作目の持込のとき、その編集さんは1時間も遅刻した。
俺はいつ訪れるか分からない編集さんに失礼のないよう、
背筋を伸ばしたままで1時間待ち続けた。

一時間後訪れた編集さんは、大げさな仕草で事務的に謝罪し、
特に雑談も無く俺の原稿をめくり始めた。
相変わらずめくる速度が速い。

そして「これは賞に出しても絶対に引っかからないでしょう」と言った。
「え?」
「主人公にまったく感情移入できません。例えばここのvんヴぁいhbf」

そこから先はよく覚えていないが、とにかくこの作品は賞に出すことすら拒まれた。
2ヶ月掛けて仕上げた俺の第2作目は、預かってもらうことすら出来ずに
そのまま家へと持ち帰ることになったのだ。
帰りの電車の中、ものすごく惨めだった。

今のままではいけない!と思った。


42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/09/11(土) 17:15:01.46

俺なんか「これで賞とるのは厳しいよね・・・;^^」って苦笑いされて送り返されたぞ


43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/09/11(土) 17:15:02.47 ID:dXi1bY/U0

次の作品をかき上げるのには半年以上かかった。
バイトで生活費を稼ぐのも楽じゃなかったし、
原稿も今まで以上に丁寧に仕上げた。
ネットや本屋で技術を学び、透視法、ケズリなどの技術も織り込ませた。

すると明らかに今までと違う、かなりいい原稿に仕上がった。
ストーリーは「金色のガッシュ」の亜流みたいな感じになってしまったが、
少年誌らしい自分の漫画に満足だった。

意気揚々とS社にカムバック。同じ編集さんに見てもらうことになった。


50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/09/11(土) 17:20:10.38 ID:dXi1bY/U0

反応は良かった。
今活躍している作家陣の新人時代と比べても遜色ないよ…とまで言ってくれた。
「これは賞に出しましょう」とも言ってくれた。

やった!!!!と思った。

それから賞の結果が出るまでの一ヶ月間、本当に幸せだった。
どれくらいの賞がもらえるのかがかなり気になった。
ちなみに漫画の賞はどこも大体同じような名前で、
大賞→準大賞→入選→準入選→佳作→奨励賞→期待賞→もう一歩
という格付け。
佳作をとれればデビューレベルなので、俺はその佳作に何とか食い込めないものかと願った。


しかし、結果は…もう一歩にすら名前がなかった。


51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/09/11(土) 17:22:09.57

なかなかおもしろい
このストーリーで漫画描けば


52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/09/11(土) 17:22:31.02

鳥山明の新人時代のボツ原稿は1年で500枚だったと
WIKI先生が言っていたぞ


56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/09/11(土) 17:25:06.87 ID:dXi1bY/U0

信じられなかった。
何かの間違いかとも100回くらい思った。
しかし確認の電話を入れられるほどの度胸もないため、
放心のまま一週間くらいを過ごした。

ここで俺は初めて将来に対して焦り始めた。
こんなニートに近いフリーターのような生活をしていて、
ものにならなかったらどうなるんだろう?

当然、こんな場合は我武者羅に漫画を描き続けるしかない。
でもクオリティを落とすわけにはいかないし、
やる気が加速につながらないのも作画のじれったいところだ。

結局バイトに追われながら次の作品が仕上がったのは8ヶ月以上も経ってからだった。


58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/09/11(土) 17:26:38.64

どうゆう展開になるかwktk


59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/09/11(土) 17:28:31.72 ID:dXi1bY/U0

しかし、俺はS社には連絡を入れられずにいた。
編集さんが俺のことを覚えているはずもないだろうし、
いよいよとなるとこの8ヶ月分の結晶が砕かれるのが怖くなったのだ。

そして俺は、別の出版社A社に持ち込むことにした。
S社に比べるとかなり格が落ちてしまうが、俺はとにかく結果が欲しかった。


61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/09/11(土) 17:30:43.92

S社は分かるけどA社って何処だろう


68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/09/11(土) 17:32:48.05

>>61
秋田じゃなイカ?


74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/09/11(土) 17:34:55.16 ID:dXi1bY/U0

A社の編集さんは恐ろしく優しかった。
志望雑誌のレベルを下げたこともあり、俺は初めてそこの賞で期待賞を獲った。

これは本当に嬉しかった。
受賞者は名前とカットが雑誌に掲載されるのだが、
その雑誌が発売される日は、近くのコンビニまで0時を回ってから、自分のカットをチェックしに行ったくらいだった。

その時点で俺の年齢は21歳。大学に行った奴らは3年生。
もうすぐ就職活動という時期。
順調に人生を歩き始める同級生。
この波にきちんと乗れれば、何とか彼らと肩
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♯51286
同人しか描いたこと無い人がアシスタントに行った話に似てるな。なんかアシになってからのcさんやらが前見たネタに似てると思った。
♯51287
漫画化目指してただけあってなかなか読ませる構成だったな
♯51288
頑張り屋だし繊細だけど、才能がなかったんだろうな…
最後、扉を開けてS先生たちに食ってかかるような奴こそが成功するんじゃないかなと思った
♯51289
俺はリーマンだけど、身の程を知るっていうのは大事だよね。
煽っている訳ではなく、俺がそうだから。
♯51290
忍耐力ありすぎだな
作家は向いてないんじゃね?
良くも悪くも俺が俺がってやつが作家になるもんだからさ
この人は真面目だけど、そういう才能はなかったのかも
♯51291
10代20代つったら精神的にも肉体的にも一番充実してる時間じゃん
それで破滅とか言われたら40代の俺はどーすんだよ甘えんじゃねーよ
かうんたっく

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