WCCFtechは10日(現地時間)、米NvidiaのCEOによって、同社の次世代GPU製品群の製造においては台湾TSMCの「16nm FinFETプロセス」が使用される可能性が高いことが改めて明言されたと伝えています。
伝えられるところによると、今回Nvidiaが開催した決算報告会の場において、同社CEOジェン・スン・フアン氏によって「現在においてもTSMCは最重要なパートナーである」とする旨の発言が為されたとのこと。
また今回、第3四半期にいよいよ大量生産が開始される見込みの16nm FinFETはもちろん、次々世代プロセスとなる「10nm FinFETプロセス」を将来の製品に採用する計画であることも示唆されました。
ここ最近の情報では、Nvidiaは韓国サムスンとの間にもパートナーシップを形成しており、次世代GPUには「14nm FinFETプロセス」が採用される可能性も指摘されていましたが(過去記事[1]、[2])、少なくとも現時点においてはTSMCの方が優先順位は高く設定されていることが明らかにされた形となります。
ジェン・スン・フアン氏
しかし一方でフアン氏は、Nvidiaが常に ”新たなファウンダリ” の獲得に対して目を向けていることも明言。そこには、パートナー同士を競合させることで正の相乗効果を生み出すことや、半導体の供給元を分散することによるリスク管理などの意図が存在することが匂わされましたが、その上でそういった意図を排除してもTSMCが最も重要なパートナーであるとしています。
とはいえ、すべてのGPU製品が16nm FinFETプロセスで製造されることが明言された訳ではありません。もしかすると、高いパフォーマンスが求められるハイエンド製品はTSMC、高い電力効率と省電力性が求められるローエンドやモバイル向け製品はサムスン製の半導体、といったような使い分けが行われることになるかもしれません。
[WCCFtech]
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著者
2014年10月1日より、縁あってGGSOKUメインライターに正式に就任。ここ最近は、スマートフォンやタブレットを始めとするガジェット類全般から、各種周辺機器にデジタルカメラ。果ては自作PCパーツやソフトウェア類にまでも食指を動かすに至る始末。イロモノ・キワモノガジェットもこよなく愛する、興味と好奇心の赴くままに生きる元人力車夫。2015年元日より、Twitterアカウント開設。
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