新メディア「ジモコロ」スタート
こんにちは。ヨッピーです。上野駅に来ております。
何故なら……
新しいWebメディア「ジモコロ」の第一弾企画として「野沢温泉レポート」をお届けするからです!
※撮影にはカメラマンとしてジモコロ編集長の柿次郎が同行しています
「そもそもなんなのよ『ジモコロ』って」
「求人情報でお馴染み『イーアイデム』とバーグハンバーグバーグが新たに立ち上げたWebメディアです。全国の“地元”にコロがっている素敵な場所や人、仕事を拾って、ダイヤモンドみたいに磨き上げるのが僕達の役割なんですよ! ヨッピーさん!!」
「まあそれは良いとしても気合い入りすぎだろ。Tシャツとか着る意味あるのかこれ」
「Tシャツ以外にもまだありますよ」
「これです。地元の人にインタビューする用にジモコロマイクを作りました」
「『ジモコロ』の裏設定は『地元のコロッケ』なんで、マイク部分がコロッケになってるんですよ。誰しもが『地元の肉屋のコロッケ』ってひいきにしているお店があるはずだし、そういう『地元のコロッケ的なもの』に密着したメディアにしたい。編集長の僕だけがクライアントを無視してゴリ押ししています」
「めちゃくちゃシンナー臭い」
「昨日出来上がったばっかりです」
「こんなの作るお金あるならギャラ上げろ」
「うるさい」
野沢温泉に向けて出発
そんなわけで開通したばかりの北陸新幹線に乗って、一路「野沢温泉」を目指します。ちなみに上野駅→飯山駅は約1時間45分。近い。
これが北陸新幹線の車内!綺麗!
東海道新幹線では窓際にしか設置されていないコンセントが各座席に付属しております。これは地味にありがたいけど、ホ、ホコリがー!
駅弁が美味い!
「そもそも、なんで野沢温泉に行くの?」
「まず、北陸新幹線が開通して上野から野沢温泉まで2時間半くらいで行けるようになったんです。あとは野沢温泉には外湯が13箇所もあって宿泊客は無料で入れるんですね。『外湯めぐり』って関東だと草津、関西だと野々村議員のおかげで城崎が有名ですけど、草津だと片道3時間かかるんで野沢温泉の方が実は近いんですよね」
「なるほど。温泉の神と呼ばれた僕の初陣にはふさわしい土地ですね。タダで温泉入れるとか最高。13箇所全部制覇しよう」
「ふやける」
※気付いたら寝てました
そんなわけで出来たばっかりの飯山駅に到着。流石に綺麗やわー!
外観はこんな感じ。
「JRってお金持ってるな……。僕にもお金くれればいいのに……」
「さっきから金の話ばっかりじゃないですか」
飯山駅から野沢温泉までは直行バスで30分。
道中の景色はこんな感じ! 山だーーー!スイスかーーーー!
スイスかここはーーー!
「うるさい」
そして野沢温泉に到着~~~!
早速温泉入るどー!
温泉神が教える野沢温泉の楽しみ方
……と、その前に!
野沢温泉で外湯巡りをする前に、是非ご用意頂きたいのがこちら。
卵とネットであります。
野沢温泉内の雑貨屋さんで販売中。
これをどうするかと言うと、
こんな感じで野沢温泉内に13箇所ある無料温泉施設「外湯」を見つけたら……
外にある温泉卵用の熱湯に卵を沈めるのです!(約13分)
こうしておけば温泉卵が出来上がる!
そして温泉卵を待っている間に温泉に入る。
贅沢な源泉かけ流し100%の温泉!
湯花が浮いているのがわかるでしょうか?
僕、死ぬほどあちこちの温泉に行ってるせいか、
だいぶ「泉質の良し悪し」をわかって来た気がするのですが、
ここ野沢温泉はどこも贅沢にかけ流しだし、フレッシュな香りがして最高。
温泉の効果と温度が結構熱めなこともあって、入ってるとすぐに汗が出てくる。
うおー!
極楽すぎるーーー!
「まあ温泉が最高なのは良いんだけど、これ僕じゃなくて美人な女子大生とか適当に連れてきて温泉に放り込んだほうがアクセス稼げるんじゃないの。オッサンの裸なんて誰も見たくないだろ」
「女子大生を雇うギャラが出せないですよ」
「女子大生よりギャラが安いのか僕は……」
ちなみにこんな感じの共同浴場が野沢温泉には前述の通り13箇所あって、江戸時代から続く「湯仲間」という地元の組織によって運営されている。
これら共同浴場は村民の共有財産として大切に守られているのだ。
マナーを守ってありがたく入らせて頂こう。
そして温泉から上がったら早速温泉卵を食べる。
出来上がりはどうか!
見た目は完璧だーーー!
「温泉卵の天才かもしれない」
「お湯に浸けただけじゃないですか」
一口で食べます!
「うん。味は普通!」
「まあまあ。こういうのは雰囲気を楽しむものですから。『温泉に来た!』っていうのを確認する儀式みたいなもんです」
こちらは野沢温泉の中でも特に泉質が良いとされている「真湯」!
中はこんな感じ。
残念ながら何かしらの原因で雪解け水が源泉に混ざってしまい、温度はかなりぬるめ。
お腹が空いたので近くの「新屋(あたらしや)」さんで焼き鳥丼を頂くことにします。
はいこれ。100%美味そう。
実際美味いんですよこれが……!
「鶏が死ぬほどジューシー」
「東京で食べるやつとなんでこんなに違うんだ……!」
野沢温泉のシンボル「麻釜(おがま)」!
ご飯を食べた後は天然記念物の「麻釜(おがま)」を見に行くことに。
湯けむりがめちゃくちゃあがってる。風情があっていいですね。
野沢温泉のシンボルである麻釜はその名の通り、麻をここで煮て皮を剥きやすくしたことに由来する。 今では地元の人が温泉卵を作ったり野沢菜のアク抜きで茹でたりするのに使っているそうだ。
麻釜は90℃近い熱湯の源泉。マジで危険なため、地元の人以外の立ち入りは禁止されているのですが……今回は観光協会にご協力頂いて特別に野沢菜を茹でるところを見せてもらった。やったー!
これが茹でる前の野沢菜。ツヤとハリがあります。
熱湯の源泉に漬けます。
冷水でギュッとシメる!
これを何度か繰り返すと明るい緑色に変わります!
そのまま食べても甘味がすごい!
お母さんが言うにはやっぱり普通のお鍋で煮るのと温泉で煮るのでは全然味が違うらしい。地元の旅館の人達なんかがここで野沢菜を煮て、宿泊客に出すのだそうだ。
麻釜の近くにはお土産物屋さんが並んだ通りもあるよ。
向こうの方には山が見える。
いやー、「旅行してる!」って感じがありますな!
趣のある温泉街に訪れて、浴衣でウロウロするのもいいですね。
野沢温泉で泊まるならココ!
一通り見てまわった所で、本日お邪魔する「河一屋」さんにチェックインする事にしました。
長野県野沢温泉 河一屋旅館 公式ホームページ - 信州牛とかけ流し源泉!野沢温泉スキー場にも便利な湯宿
リニューアルしたてで綺麗です!
囲炉裏もあるよ!
大浴場は広々としていて贅沢な温泉!
露天風呂は「真湯」から源泉をひいているのでやはり雪解け水が混ざってかなりゆるめの温度であります。ただいま原因調査中とのこと。自然の恵みなので、常に安定しているわけではないんですね。
ちなみにこれがお部屋です。和モダンって感じでしょうか。ベットはフランスベッドの良いやつだそうなので安眠は保障されております。寝心地も居心地も最高!
「いやー、旅館の良いところが詰まってるわ」
「でしょう。『何もしない、をする』みたいな感じで滞在するのに最適ですよ。Wi-Fiも完備されてるんで籠もって原稿書くのにもぴったり!」
「なるほど。たまにはのんびりするのも大事なことやからね」
「今回の企画は普段から42.195kg背負ってマラソン走らされたり、ゴムボート5時間漕いだりさせられてるヨッピーさんの慰労も含めてるんですよ」
「よし!じゃあ今から外湯13ヶ所全部行くか!」
「全然ゆっくりする気無いなこの人」
そんなわけで浴衣に着替えて登場。
外湯はスタンプラリーみたいになっていて、この集印帖に印をしていくことで外湯に行ったことの証明になる。
13ヶ所全部まわると観光協会から記念のタオルが貰えるぞ!
時間が無いので、ひとつの温泉につき入浴時間は1分という制限でまわりたいと思います。
寒い。
こちらの立派な建物は「大湯」! 外湯の中でも一番お客さんが多いらしい。
中は撮影許可を取っていないので撮影できませんでしたが、ちゃんと入りましたよ!
以下、ダイジェスト版です。
詳細は外伝記事のこちらをご確認ください。
結局2時間半くらいかけて13ヶ所達成ーー! 1日で周るのは大変ー!!
気付いたら雨も止んでてめちゃくちゃ綺麗!
いやー、最高ですねこれ。
そして旅館に戻ったら最高の食事でおもてなし!
なにこのお肉……!
100%美味いやつじゃん……。
サービスで地ビールもつけて頂きました。
お腹がいっぱいになってご満悦の僕。
なんなのもう……。完全に骨抜きにする勢いで来てるじゃん……。
毎月来たいわ……!
地元の人にいろいろ聞いてみた
というわけで本日お世話になった「河一屋旅館」さんのご主人・河野今朝成さんに野沢温泉について色々聞いてみることにしました。
「本日はありがとうございます。早速ですが記事中でだいぶ宣伝したので宿泊料がタダになったりしませんか?」
「いや、それは難しいです」
「チッ……」
「舌打ちをするな!」
「あの、野沢温泉と言えば外湯巡りだと思うんですけど、あれって本当に地元の人もたくさんいらっしゃってて、観光客とトラブルになったりしないんですか?」
「いや、しますよ。一番多いトラブルがそれです。マナー問題ですね」
「やっぱり」
「外湯って、江戸時代から続く『湯仲間』っていう組織で運営されてるんですけど、野沢って昔から自宅にお風呂を作らずに、外湯を日常的に使う文化があるので地元の人達からしたら『自分家のお風呂』っていう感覚なんですよ。掃除してるのも自分達だし。それだけに好き勝手に使われちゃうとやっぱりカチンと来るみたいで」
「なるほど……。でも冬場なんかは外国人観光客も多いんですよね? 日本人同士でもトラブるのに、外国の人なんかだと余計マナーがわかんなかったりするんじゃないですか?」
「それがそうでもないんですよ。野沢って日本の観光地の中ではそこまでメジャーではないので、外国の方でわざわざ野沢に来る人は一通り日本の観光地を見てまわった日本ファンが多い。そのため、もっと日本の文化に触れられるところを求めて野沢に来る人が多いんです。事前にちゃんとマナーについて調べていてルールを守ってくださる方が多いんですね。おじいさんが日本語で外国人の方にルールを説明していたりして、それを外国の方が神妙に聞いてたりで『言葉はわからないはずなのに不思議と通じるもんだなぁ』と思いますね」
「えーそうなんだ! 意外!」
「外国人の方より、団体で来る日本の若い人達がお風呂で騒いだりとかお酒を持ち込んだりで問題になる事の方が多いかもしれません」
「なるほど。最近だと海外のツアー客のマナーがちょっと問題視されてたりするからここもそうなのかと思った」
「野沢もいずれはそうなるかも知れませんね。外国人観光客は年々増えているので、変にブームになっちゃうとキチンと調べずに来る人たちとのトラブルが頻発するようになるかもですね」
「なかなか難しい問題ですよね、それ。でもそういう人たちのおかげで経営が成り立つっていう部分もあるだろうし。やっぱり海外マネーの力はすごいですか」
「そうですね。世界中の投資家が野沢に投資し始めているので、やっぱり勢いは感じますよ。聞いた話ですが北海道のニセコは、オーストラリアからの投資が盛んでオーストラリア人観光客がものすごく多いため、街中が英語だらけのようです。野沢は日本の古き良き文化を観光の核にしているので、仮にそうなってしまうと野沢の良さが失われてしまうかもしれないですし」
「なるほど。じゃあまだ野沢は頑張ってるほうなんですね」
「そうですね。他の地域と比べて地元の経営者が多いのが強みです。外国の資本が入ってる旅館はまだ数軒だけですし。これが同じ長野の白馬では、結構な割合で外国の資本が入ってきているらしく、どんどん街が変わりつつあるようです」
「確かに、白馬って外国人向けのペンションや飲食店が目立ちますねぇ」
「旅行」の醍醐味は異文化に触れること
「『旅行』の醍醐味って異文化に触れることだと思うんですよ」
「と言いますと?」
「例えばハワイなんかはどこでも日本語が通じたりするし、食べ物も日本人向けの味つけだったりするわけじゃないですか。でもそれって本当の意味での『旅』ではないと思うんですよ」
「あーなるほど。確かに言葉が通じなかったり、食べ物が口に合わなかったりとかそういうのが『旅』ですもんね。わざわざハワイに行って国内にいるのと同じような生活してたら面白くない」
「そうそう。だから、変に外国人観光客に迎合するより、野沢のやり方を押し通した方がある意味では『サービス』だと言えるのかなと思ってます」
「東京オリンピックでもっと人が来そうですしね」
「そうですね。温泉、東京からのアクセス、雪質っていう三拍子揃ってるところはなかなかないので、これからどんどん増えていくと思います」
「今後の展望とかあるんですか?」
「火祭りも有名になったり、日本政府の外国人観光客の誘致もあっておかげさまで野沢は外国のお客様が増えていますが、もっと奥信濃全体を盛り上げるような施作を色々と考えたいですね。あとはやっぱり後継者の問題で旅館をしめちゃう所もあるので、若い人達にもっと野沢に住んで貰えるようなことを考えたいです」
「なるほど……。ありがとうございました!」
というわけで、これだけ魅力的な観光地でもある野沢温泉でも、後継者問題に悩まされているそうです。 アルバイトからでもいいので無職の人は、野沢温泉で働いてみてはいかがでしょうか!
他にも伝えたい野沢温泉の良いところ!
お土産屋近くの足湯は、かなりアツめの温度ですが一瞬で身体が温まります。
4月(取材時)の野沢温泉は、雪解け水がすごい。
街のあちこちにあるこのオブジェは古くからこの地方で信仰されている神様「道祖神」で、「道祖神祭り」と言えば過激な火祭りで知られる。
攻撃側と防御側に別れて松明を打ち合い、怪我人が続出するこのお祭りは世界的にも有名で、釘を一切使わずに組み上げられた20mの社殿に火が入る様は圧巻の一言!
野沢温泉村が一年で一番盛り上がるのがこの日なのだ。
この荒々しいお祭りを見るために世界中から人が集まる。
野沢温泉に訪れたら絶対買って欲しいお土産がこちら!
その名も「みなごろしキムチ」。物騒な名前ですが、浸かり具合で名前が変わる一品で、その前は「はんごろしキムチ」らしいです。名前に惹かれて買ってみたら、ご飯がめちゃめちゃススむ、ススむ。ネットでほとんど買えないので現地で買おう!
書いた人:ヨッピー
「オモコロ」「トゥギャッチ」「ぐるなび」「Yahoo! Japan」「ライブドアニュース」など、さまざまなWEBメディアで活躍中のライター。「WEBでウケること」の第一人者として、タイアップ広告案件なども多数手がける
Twitter ID: @yoppymodel / 公式サイト:ヨッピーのブログ(仮)