ダイソンはコードレス掃除機の新製品 V6シリーズを5月21日に発売します。

従来機種からのもっとも大きな進化点は、吸い取ったゴミの微粒子を排気として部屋に戻さないポストモーターフィルターを搭載すること。フィルターは 0.3μm相当の微粒子を99.97%除去できることに加え、掃除機自体を密閉性の高い設計とすることで、吸い取ったゴミの微粒子を排気に含ませない設計です。




V6から新搭載のポストモーターフィルター

ラインナップはコードレスクリーナーの『V6 フラフィ』とハンディクリーナーの『V6 マットレス』。主な仕様は共通で、違いはパイプの有無や付属ツール、本体カラーなど。

V6 フラフィにはナイロンフェルトとカーボンファイバーブラシからなる新設計のソフトローラークリーナーヘッドを標準装備しており、溝の間の埃といった微細なゴミと、米粒やシリアルなど大きなゴミの両方を一度に吸い取りやすくなりました。また、満充電で約20分の稼働時間を維持しつつ、旧モデルから運転音を30%カットしています。パイプを使わなければ、ハンディクリーナーとしても使用可能です。


新開発のソフトローラークリーナーヘッドを装着したV6 フラフィ（右）

V6 マットレスは、白をベースに赤と緑のカラーリングを施したハンディクリーナー専用モデル。ソフトローラークリーナーヘッドやパイプが付属しません。5月12日に開催された発表会では布団クリーナーとしての用途を推しており、布団の中に潜むアレルゲンについて解説していました。

V6 マットレス

ダイソンの解説によると、アレルギー性の鼻炎、喘息、皮膚炎などの原因となる主なアレルゲンは、布団の中に生息するダニ（ヒョウヒダニ、チリダニ）およびチャタテムシの死骸や排泄物などのハウスダストといいます。ヒョウヒダニはヒトから剥がれ落ちた表皮をエサとして布団の中で繁殖し、それらの死骸と排泄物がハウスダストとなってアレルゲンになる構造です。これに関しては、ダイソンが用意した下の動画がわかりやすいので紹介します。




同社のハンディクリーナーは従来から布団のハウスダスト除去を念頭に開発しており、V6シリーズでは一度吸い込んだゴミを排気に含ませないことで、アレルギー性疾患のリスクを従来よりもさらに低減させています。

ダイソン プロダクトパフォーマンスエンジニアのマニー・ベネット氏によれば、布団の清掃に関して、同社の掃除機が他社製品に見られるようなUV照射式、振動式、温風式を採用しないのは「研究の結果、それらの方式は物理的に強い吸引力を備えた掃除機で清掃する場合に比べて効果が薄いから」と理由を説明しています。


V6 フラフィ（左）と他社従来品（右）の吸引力比較デモ。一度のストロークで溝の中にたまった埃がきちんと取れるかどうかを見ています


排気のデモ。箱の中に充満した煙を吸い込んだとき、排気に煙の粒子が含まれるかどうかを見ています

V６ではほとんど煙が漏れないのに対して、他社の製品では排気で煙がそのまま出ています


V6 マットレス布団清掃のデモ。シーツ内側のゴミをシーツ越しに吸い込んだとき、きちんと吸い取れているかどうかを見ています

V6 フラフィは、ミニモーターヘッド、コンビネーションノズル、隙間ノズル、フトンツール、ハードブラシ、延長ホース、収納用ブラケットが付属するV6 フラフィプラスが税別8万4800円、フトンツール、ハードブラシ、延長ホースが付属しない通常モデルが税別7万4800円。

V6 マットレスは、ミニモーターヘッド、コンビネーションノズル、隙間ノズル、フトンツール、延長ホースが付属する通常モデルが税別4万3800円、フトンツールと延長ホースが付属しない廉価モデルが税別3万9800円。

なお、ハードブラシはV6 フラフィだけに付属するほか、通常のコードレス掃除機として使用するためのパイプはオプションとして用意していませんので、後から追加できません。

顕微鏡でダニやチャタテムシといったハウスダストを観察できる展示もありました

「ダニがエサとするヒトの表皮は数週間で25~28gが剥がれ落ちます。これはポテトチップス一袋分の分量」ということで塩味のポテトチップスが配られました