提督「鎮守府にスパイがいる?」
大淀「はい、間違いありません」
大淀「作戦内容が深海棲艦側に漏れているようです」
大淀「そして、それを流しているのが……」
長門「スパイ、というわけか」
陸奥「そんな、まさか……一体、誰が!?」
港湾「テイトク、ワタシ、コワイ……!」ブルブル
提督「大丈夫だ。心配するな」ギュッ
提督「スパイなど、すぐに見つけ出してやるからな……!」
※安価SS
提督「身内を疑うのは心苦しいが……」
提督「日頃から、素行が怪しい者がいたのは確かだ」
提督「そういった艦娘に内々に接触し、スパイを炙り出す」
長門「分かりました。では、早速、私が――」
提督「いや、そのような役目を貴様にさせるわけにはいかない」
提督「嫌われ役は私がやろう。貴様らはフォローを頼む」
陸奥「提督……」
提督(とは言ったものの、まるで思いつかないな)
提督(この二年間、皆、同じ釜の飯を食ってきた面々だ)
提督(スパイがいるとは考えたくないが――)
提督(いざという時は、私も腹をくくろう)
提督「――さて」
提督「怪しい艦娘は、誰だ……?」
>>5
金剛
提督(……)
提督(考えてみれば……)
提督(金剛は、怪しくないか?)
提督(初対面から私に明らかな好意を示し、)
提督(それを公言して憚らない)
提督(あれは……私に近づくための演技だったのでは?)
提督(人の恋愛感情を疑いたくはないが――)
提督(念のために、話を聞いておくか)
~艦娘寮 廊下にて~
提督「ああ、金剛。ここにいたのか」
金剛「Wow、提督ぅー! 私に会いに来てくれたの?」
金剛「んー、チュッチュッ! 嬉しいデース!」
提督「うわっぷ。ま、待て。時と場所を弁えろ」
提督「まずは私の用件を聞いてくれ」
金剛「What?」
提督「単刀直入に聞こう」
提督「金剛。貴様、何か私に隠していないか?」
提督「私の目を見て、包み隠さず話してくれ」
金剛「提督……」
金剛「……どうやら、本気のようネ」
金剛「誤魔化しや言い逃れは……できそうにありませーん」
金剛「Yes……隠し事、ありマス」
金剛「それは……」
>>18
実は深海側のスパイ
金剛「実は深海側のスパイ……だったのデース……」
提督「っ!!!!」
提督「ば、馬鹿な……!?」
提督「そんな、どうして……!?」
提督「嘘だろう? 嘘だと言ってくれ!」ガシッ
金剛「……」
金剛「残念ながら、事実デース……」
金剛「おかしいとは思いませんデシタか?」
金剛「ヴィッカース社で作られたのは私一人」
金剛「それ以降、英国から艦娘が送られてキマシタか?」
金剛「深海棲艦は人類共通のenemy」
金剛「それなのに、どうして、英国は音沙汰がないのか――」
金剛「不思議には思いませんデシタか……?」
提督「……っ!」
金剛「答えはeasy」
金剛「ヴィッカース社は深海棲艦が作った架空会社で――」
金剛「初期型の艦娘である私は、この戦争のパワーバランスを保つため、」
金剛「人類に贈られた兵器」
金剛「そして……スパイなのデス」
提督「馬鹿……な……!」
金剛「フフッ、面白かったデス」
金剛「私が細工しているとも知らずに――」
金剛「羅針盤の結果に、右往左往する提督の姿は」
提督「あ、あれは貴様が……!」
提督「何ということだ……」
提督「信を置いていた貴様が、まさか、獅子身中の虫だったとは……」
金剛「……デスが」
提督「……?」
金剛「初めのうちは、演技デシタけど……」
金剛「私は……次第に……」
金剛「提督のことを、心から、愛するようになってしまったのデース……」ポロポロ
提督「……金剛」
金剛「温かな風……優しい人々……静かな海……」
金剛「そして、いつも諦めず、前を向く提督……」
金剛「私はいつしか、貴方を裏切るのに、罪悪感を覚えるようになりマシタ」ポロポロ
金剛「でも、私の罪は消えない……スパイをした事実は、変わらないのデース」
金剛「だから、きっと、罰が当たったのデス」
金剛「幸せの中にいる、今、この瞬間に――」
金剛「罪の告白をしなければならなくなった」
金剛「これは、『トウゼンノムクイ』デスよね……?」
金剛「分かりマス……今の私には、全部、全部、分かりマース……」ポロポロ
提督「金剛……」
提督(今の話を聞く限り、金剛はスパイ……『だった』ということになる)
提督(今はそのことを悔いており……)
提督(どうやら、情報を流しているスパイとは違うようだが……)
提督(私は彼女を赦すべきなのだろうか……)
>>40
赦す or 赦さない
ゆ゛る゛ざん゛!
赦す
赦す
許さない
提督「……話は全て分かった」
提督「私は立場ある人間として、貴様を赦すことはできない」
提督「相応の厳罰は――覚悟してもらおう」
金剛「……」グスグス
金剛「……ハイ」
金剛「どんな罰でも……ちゃんと受けマス」
金剛「だって、それは――愛する人たちを騙した、罪だから」ポロッ
提督「――言ったな?」
提督「来いっ! 貴様に罪を与えてやる!」グイッ
金剛「アッ、提督、な、何をっ!?」
金剛「何をするんデスか!?」
提督「黙れっ! さあ、ここに入るんだ!」
金剛「ここは――提督の、寝室」カァァ
提督「今夜は寝かさんぞ、金剛」
提督「貴様の身体に、罪の重さを――」
提督「刻みつけてやるっ!」ガオー!
金剛「アッ、提督ぅ! アッ、アッ、アアッ!?」
<ア~~~~…………
~翌朝~
チュンチュン チュンチュンチュン
金剛「提督ぅ……愛してマース……」ムニャムニャ
提督「……」
提督「ふう」
提督「金剛に対する厳罰は、このようなものでいいだろう」
提督「しかし、参ったな。スパイが見つかったと思ったら、別口だったとは……」
提督(おそらく、金剛が任務を放棄したことで、新たなスパイが送られてきたのだろうが……)ガチャ
提督(それは誰なんだ?)スタスタ
提督(素行や言動の怪しい艦娘はまだいる)スタスタ
提督(あのうちの、誰が……)スタスタ……
北方「テートク、オハヨー」
提督「おお、ほっぽちゃん。今日も早いのだな」
提督「姉さんはまだ寝ているのか?」
北方「ウン。オネエチャン、ネボスケ」
提督「ハハハ……」
提督「そうだ、ほっぽちゃん。最近、怪しい動きをしている人を見なかったか」
提督「そういった人を調査してるのだが……」
北方「アヤシイヒト?」
北方「ウーン……」
北方「アッ!」
提督「見たのか」
北方「ウン」
それは誰?
>>65
港湾
北方「オネエチャン、サイキン、ヘン!」
北方「ナニカ、カクシゴトシテル!」
提督「そうか……」
提督(港湾棲姫、か)
提督(内気で、人見知りで、臆病で)
提督(そんなあの子にスパイが務まるとは思えないが――)
提督(……探りを入れてみるか)
~鎮守府 執務室~
港湾「テイトク。コレガ、キョウノショルイデス」
港湾「メヲトオシテオイテクダサイネ?」
提督「ああ」
提督「いつも助かる」
提督「すまないな」
港湾「イ、イエ……」
コメント一覧
-
- 2015年05月18日 23:23
- この鎮守府セキュリティガバガバすぎんよー
-
- 2015年05月18日 23:23
- いい安価捌きだった。
おもしろかった(小並感)
-
- 2015年05月18日 23:24
- 大淀が悪女のわけないだろ!(T督の野望大淀編を読みながら)
-
- 2015年05月18日 23:24
- 大淀「解せぬ」
-
- 2015年05月18日 23:25
- なんて平和な……つか、普通に姫が働いてるのに誰もツッコミ入れないとか皆スパイなんじゃね?
-
- 2015年05月18日 23:25
- 1スレ目でなんかおかしかったんだが気のせいか?
-
- 2015年05月18日 23:31
- ここだけの話でありますが、じつはここの鎮守府に陸軍からのスパイが潜入しているようであります
-
- 2015年05月18日 23:34
- ※5※6
お前らちょっと疲れてるんだよ
いい機会だからしばらく休みを取るといい
-
- 2015年05月18日 23:35
- 皆正直に白状しすぎだろwwww
-
- 2015年05月18日 23:37
- ※7
まるゆですな
どう見ても潜水艦じゃないし、前々から怪しいと睨んでいたのであります!
-
- 2015年05月18日 23:38
- 今日も鎮守府は平和です(白目)
-
- 2015年05月18日 23:38
- ※10 ※7
おうそこの強襲揚陸艦 テメーら陸軍の管轄やろ
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- 2015年05月18日 23:39
- まーた大淀下げか
もういいよ、マジで
-
- 2015年05月18日 23:40
- 7
お前ちんポついてる方のあきつまるだろ
-
- 2015年05月19日 00:00
- ま、大淀だよな(笑)これは仕方ない
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