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唯「あはは、レズだってー」



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1:SS速報:2009/11/21(土) 14:03:06.28 ID:OsGNB8S30


唯「そういえばさ、女子高ってなかなか出会いないよね?
  みんなどこで彼氏作っているのかなぁ…
  私も彼氏欲しいなぁ~、澪ちゃんって好きな人いるの?
  その容姿はみんな放っておかないだろうから、きっといるよね??」

唐突な質問を受けた澪はピクンと反応し、何やら落ち着かない。
少し慌てた彼女は焦点が合わない目で返答をした。

澪「あっ…あぁ…いるぞ、好きというか付き合っている人が」

唯「へぇ~、澪ちゃんってやっぱり彼氏いたんだ」

澪「…うん、でも付き合っている人は彼氏じゃないんだ…」

唯「へ?澪ちゃん…何言っているの?
  まさか、女の子と付き合っているの…?」

今まで騒がしかった音楽室に、突如静寂が訪れた。
図星を突かれ口を紡ぐ澪、意外にも空気を察した律、
何が起きたか解らずキョトンとしている梓、ぽわぽわと頬を染める紬…。
反応はそれぞれだった。
すると、カンに触る笑い声が静寂を突き破った。

唯「あははははっ、冗談で言ったつもりだったのに、
  本当に女の子と付き合っているんだ?
  へぇ~、澪ちゃんってレズだったんだー… …キモチワルいよね」

律(あっ…澪、泣きそう…)


4:SS速報:2009/11/21(土) 14:07:52.43 ID:OsGNB8S30


澪の感情が変化することを察した律は、ふわりと手を取り音楽室のドアを目指して駆け出した。

律「そ…そうだ、今日は買いたいモノがあったんだ!
  今日は先に帰るわ、後よろしくなっ! 澪、いこっか!!」

澪「っう… うん…」

二人はバタバタと慌しく音楽室を後にした。

唯「うわぁ…何あれ、手なんて繋いじゃって…
  もしかして、りっちゃんもレズだったりするのかな?」

紬「でも…本人同士がいいなら、それでいいんじゃないかしら?」

唯「えっ?ムギちゃんもそっちの人だったりするの…?
  それとも、私が下流階級の庶民だから感覚が違うのかなぁ…?」

己の意見を否定された唯はムッと顔をしからめ、紬の表情を執拗に覗き込み
嫌味ったらしく問いかけた。

唯「…もういいや、今日は気分が悪いから帰ろうっと!
  ういー、憂の晩御飯が待ってるよーっと♪」

バタン

梓「どうしたのでしょうね?
  いつもなら唯先輩はしつこいほど私に抱きついてくるというのに…」

むぐむぐと口に含んでいる物を飲み込み終え、
頬袋が空っぽになったところでようやく梓が口を開いた。


9:SS速報:2009/11/21(土) 14:17:32.95 ID:OsGNB8S30


「そうね、のほほんとしたアホの子っぽい唯ちゃんが、あんな悪態つくなんて…
 一体何があったのかしら?」

彼女のポリシーである同性愛(ただし女性限定)を否定されたのか、若干怒っているのだろう。
さりげなく毒を加えて話しているものの、紬の全体から放たれる穏やかな空気で
中和され、梓は気づかず話を進めた。

「それに律先輩に澪先輩も、何だかよそよそしかったですね」

「そうねぇ…
 澪ちゃんが女の子と付き合っているっていうのは解ったけれども、
 まさかあの二人が…って あら?」

澪が誰かと付き合っていることが気がかりになった梓は、既に音楽室に居なかった。
飲みかけのお茶、転がっている椅子、開けっ放しのドア…小さなつむじ風が通り過ぎた形跡だけが残っていた。

「あらあら、梓ちゃんったら…どっちを追いかけたのかしら?」

眉をハの字にして困っている風には見えるものの、どこか胸躍らせている雰囲気が感じられる。
紬はカチャカチャと陶器で高音を奏で、ティーセットを片付け始めた。



二つの連なった影が冷えたアスファルトに細長く映る。
律と澪は互いの体温を行き来させるように手を繋ぎ、温もりを共有している。

「なぁ澪…いい加減にグズるのやめよう…な?」

「う…ぐっ、でも…私と律が付き合っていること…
 唯にバカにされたらなんだか悔しくて、泣きたくないんだけどガマンできないんだ…グスッ」


10:SS速報:2009/11/21(土) 14:22:45.32 ID:OsGNB8S30


「そっか…」

ぼろぼろと涙を流す澪を前に律は何も出来ず、ただアスファルトに涙を落とす姿を見つめていた。
埒が明かない。
そう思ったのだろうか、律はチャームポイントのカチューシャを取り外し、髪の毛を下ろし整えた。
長い前髪は顔の上半分を覆い、知人・友人が見ても彼女が"田井中 律"であることは分からないだろう。

「じゃーん、見ろっ!V系男子~っ…なんちて」

突然の一発芸に、はずしたか?と思う冷たい空気が流れた。
気まずく澪に視線を送ると、一発芸の見物客は肩を細かく震わせ始めた。
だが…それも限界、ついに澪は声を上げ笑い出した。

「あっはは、律…慰めてくれてありがと。
 そうだよな、一々あんな白痴女の言うことなんて気にしていられないよな!」

「あ…あはは… そ、そうだよ!
 気にすることなんてない!私達、付き合っているのは事実だからなっ。
 だから、堂々としていようっ!」

そう言うと律は胸を張り、少し頬を染め笑った。
どうやら、自分が恥ずかしいセリフを言った事に気づいたようだ。
恥ずかしさのあまり少し汗がにじみ、下ろした前髪がぺっとりと額に張り付いている。

「くすっ、律が恥ずかしがるなんて珍しいな」

沈みかけの夕日は二人を照らし地面に細く長い影をつくると、
1つの影はもう1つの影に寄り添い、やがてぴとりと密着し1つの影となった。







13:SS速報:2009/11/21(土) 14:35:08.52 ID:OsGNB8S30


「…これだ…」

「ん?」

何か思い立ったのだろう、澪がボソリと呟いた。
その言葉に反応した律は聞き返すと、澪の瞳はキラキラと光を宿り出し律の両手を強く握った。
あまりの強さで律の胸同様、ぺったんこになってしまいそうな程である。

「あだだだだっ!ど…どうしたんだっ…澪っ!?」

「これだよっ!これっ!」

日ごろクールで大人びた一面をしている澪だが、
今は子供の様な満面の笑顔を浮かべ、ギリギリと握った律の両手を上下に振っている。
その振幅の反動で律の肩パーツは軋み、外れそうになっている。

「いだいっ!痛いってばっ!!」

「それじゃ、律の家で作戦会議しよう!」

逆転したのは雰囲気だけではなく、澪と律の立ち位置まで変化したようだ。
突然の変化ぶりに対応できず疲れきった律は、澪により搬送先まで引きずられて行った。



14:SS速報:2009/11/21(土) 14:44:59.03 ID:OsGNB8S30


てくてく…
勢いで音楽室を後にしたものの、唯が出て行った方角など解るはずもなく、
アーケード街をウロウロする小柄な少女の姿があった。
辺りからは特売セールを呼びかける声や、行き交う人々の声で騒がしいが、
梓の耳に入ることは無かった。
彼女は唯のことを考え、ただゆらゆらと人ごみの流れに逆らい歩き続けた。

(唯先輩…なんであんなカリカリしていたんだろう…)

ドンッ

「あっ… すいません…」

「ととっ、お嬢ちゃんゴメンよっ!」

人とぶつかることがトリガとなり、
ハッと我に返た梓はキョロキョロと周囲を見渡し、自分の位置を確認した。
すると見覚えのある二人の姿がコロコロとした瞳に映った。
どうやらアンティーク調の喫茶店に入ろうとしているようだ。

(えっ…
 あの二人…つき合ってたの??)

驚きのあまり、黒く長いツインテールをピリリと跳ねさせ、
二人を追うべく小さな体を閉まりかけのドアのスキマへ滑り込ませた。
ドアをくぐると、新築の木造独特の香りが梓の鼻腔をくすぐる。


16:SS速報:2009/11/21(土) 14:59:25.95 ID:OsGNB8S30


少し鼻の奥がむず痒くなったのだろうか?
梓はむにゅむにゅと表情を変化させ痒みを和らげようとしている。
そして、ウェイトレスに案内されたテーブルは、目的の二人と背中合わせの場所。
二人のおしゃべりに耳を傾けると、部室では聞くことができない内容だった。

「へぇ~…それじゃあ、今でも彼氏と仲良くしているんだぁ?
 あのブサでヲタっぽい人なのに、ずいぶん長続きするんだねぇ」

「えぇ、彼はああ見えて優しいのよ。
 それに…一緒に居ると結構楽しいものよ?何気ない会話一つでも私は幸せ」

「あっは…は、そっかぁ…
 でも、服装もダサいし会話もマニアックすぎるしで、一緒にいて恥ずかしくないの?」

「恥ずかしがるところなんて、全く無いわよ。
 一緒に歩いて話して時間と空間を共有するのって楽しいの。
 私はそれで十分、言うことは何もないわ。」

毎日の耳にする声に甘さは無く、爪楊枝でチクチクと話し相手を突付く。
突付かれている方は何もせず、ただ大人びた口調でやんわりと攻撃を受け入れている。

(うわ…付き合っているんじゃ無くて、彼氏持ちだったんだ…意外。)

期待していた内容と全く異なった事実で少しホッとした梓はミルクをすすった。
ほんのりとしたガムシロップの甘さが複雑な気持ちを解す。
しかし、梓の背後ではピリピリした空気が漂い始めており、
先ほどまで聞こえていた会話はピタリと止み食器が奏でる音のみが聞こえる様になった。


23:SS速報:2009/11/21(土) 15:35:45.96 ID:OsGNB8S30


やがて陶器と金属がぶつかる音すら止み、梓の背後は静かになった。
背後の二人に何が起こっているのか分からない。
聴覚を研ぎ澄ましてみるものの布が擦れる音や、2色の溜息しか聞こえない。
すると、イスを引く音が梓の耳に入ると、真横を通り過ぎる少女の姿があった。
その少女はイライラした様子で支払いを済ませると、荒々しくドアを開け店を後にした。

梓(唯先輩…寂しいのかな?)

梓は店を出た女性を追う為に席を立つと、
後の席へ振り向きメガネの少女にペコリと一礼し、ドアを開け店を後にした。

「あっ…ちょっと!」

メガネの少女も席を立ち後を追おうとしたが、店員に止められた。
同じ学校の制服でツインテールの少女と顔見知りと感じた店員は、
和のケーキセットの他に梓のミルク代を請求した。

和「ったく…でも、梓ならなんとかしてくれるかな?」

くすりと微笑み、和はガマグチをカパリと開け代金を支払おうとした。
その時、ガマグチの異様な軽さを感じた。
ゴソゴソ何度か漁ってみるが千円どころか、小銭すら入っていない…。
あまりの単純ミスに和は落胆し、青ざめた表情で店員に申し出た。

和「あの、お金無いので、皿洗いでも何でもお申し付けください」

「…いや、いまどき皿洗いのバイトとか募集していないんで、
 後で払って頂いてもよろしいですよ?」

容姿のおかげだろうか?食い逃げ…いや、お金を取りに行かせてもらうことができた。


26:SS速報:2009/11/21(土) 15:54:54.57 ID:OsGNB8S30



特に行くあても無いく、商店街をぶらついている寂しい影。
先ほどまでピリピリした空気を放っていたとは思えない。

唯(なんで私…こんなにイライラしているんだろう?
  私よりも早く和ちゃんに彼氏ができたからかな?
  もしかして、私…慌てている?)

ぽすんっ

唯「ふ…ふぇっ?」

唯は己の本心に気づいたと同時に、行き交う人の一人にぶつかってしまった。
バナナのようなココナッツのような、甘ったるいフルーツ系の香りが唯を包む。

唯「ごめんなさいっ!」

「おっと…キミ、大丈夫?」

中性的な声に反応した唯はふかぶかと下げていた頭を上げると、
目の前にはモノトーンでドレスアップした細い身体。
首には銀色のアクセント、ゴツゴツした下品な首飾りが目に付く。
メッシュの入った前髪は長く顔の半分を覆ってしまっており、
髪がかかっていない顔の下半分からは、ワルガキを連想させる口元が見える。

唯「えっと、えっと!?お金ならありませんよっ!!」

「へっ?」


30:SS速報:2009/11/21(土) 16:06:09.35 ID:OsGNB8S30


見た目からしてヤンキーとかチーマー等、社会不適合者と思われる容姿をした相手を前に、
唯は瞳を潤ませ肩を震わせた。
唯を目にした相手はというと、頭部をポリポリと人差し指で掻き困った様子をしている。
それもそのはず、ぶつかられた側は被害者だというのに、ぶつかってきた加害者は目の前で泣いている。
どちらが被害者なのか、最早区別がつかない。

「うーん…とりあえず、ちょっとお茶でもしない?」

唯「えっ!?おごってくれるの??」

「…」

唯の潤んだ瞳はキラキラと輝く瞳へ変化し、二人は最寄のファミレスへ足を運んだ。
当たり屋というのは、このような人を言うのだろうか?

唯「それじゃ、私はバケツパフェ!」

「それ、4人で食べるサイズだけど…大丈夫なのか?」

唯「うん、私はいくら食べても太らない体質だから大丈夫!」

「はいはい、それじゃ…わた…僕はホットティーにしようかな」

店員は「かしこまりました」と軽くお辞儀をし、事務的にメニューの読み合わせを行い
カウンターの奥へ消えた。
初見である二人はしばし黙ったままであったが、不良っぽい少年が口を開いた。

「あの…唯ってさ、彼氏っていたりする?」

唯「えぇぇっ!?」







33:SS速報:2009/11/21(土) 16:32:07.19 ID:OsGNB8S30


突然の質問に唯は素っ頓狂な声を上げ、顔を赤らめ慌てた。
内容はナンパそのものであり、突然のフラグ到来で唯の脳はフル回転している。
しかし、一つの疑問が浮かび上がり脳は平静になり始めた。

唯「えっ!?なんで私の名前知ってるの?」

「あっと…えーっと… ほら、アレだ!? アレだよアレ!
 学園祭ライブのMCで自己紹介していたじゃないか!」

唯「ほへぇ~?
  そういえばそんなこともあった気がする…
  あ、バケツパフェ来たみたい、がんばって食べるぞ~」

「これ…マジで食べるの?いや、むしろ食べられるの?」

唯「余裕のよっちゃんだよっ!」

胸を張り鼻息を荒くし、バケツパフェを攻略しようと意気込んでいる。
そのせいか、どこからか聞こえた溜息の音は唯の耳に入らなかった。

「うっ…食べている姿見ているだけで、お腹一杯になってくる…」

唯「そう?」

ガッツリとシャベルのようなスプーンをクリームとチョコフレークの
山に突き立てると、パフェは土石流を起こし見事に崩れた。


35:SS速報:2009/11/21(土) 17:02:08.12 ID:OsGNB8S30


唯「そういえば、キミの名前はなんていうの??」

「えっ、あぁ…僕は… んー…そう!律彰っていうんだ!
 バンド仲間からは"リツ"って呼ばれているから、そう呼んでくれていいよ」

唯「そっか…律彰君っていうんだ、よろしくね律君♪」

律「あ…あはは、こちらこそよろしくね、唯」

唯「そういえば、律君ってバンド組んでるって言ってたけど…何のパートやっているの?」

律「えっと…ドラムー…じゃなくて、コレっ!」

律はゴソゴソと懐を漁ると、キラリと光る銀色の楽器を取り出した。
多くの人が幼少の頃に吹いたことがあるだろう、ハーモニカだ。
唯はそのハーモニカに同調し、瞳を輝かせた。

唯「ねぇっ!律君、演奏してみてよ!!」

律「いや…ここさ、店内だし…」

唯「それもそうだね。それじゃぁ今度会うとき、演奏聴かせて♪
  これ、私の携帯の番号とメールアドレス、連絡待ってるね!」

紙ナプキンにサラサラとメールアドレスと電話番号を書いて渡すと、唯は店を後にした。
律は呆然とし前髪のスキマから唯の背中が遠ざかっていくことを確認すると、
紙ナプキンを丸め深い溜息と共にゴミ箱へ捨てた。

「ぷっ…くくっ…」


36:SS速報:2009/11/21(土) 17:04:58.11 ID:OsGNB8S30


律「何笑っているんだよ…」

律は後方を見ると、身を潜めて笑う怪しげな女性に声をかけた。
バカみたいに大きいサングラスにレザーの帽子。
いつ職務質問されてもおかしくない格好である。

澪「だって、唯ったら…律の事を"律君"って呼ぶんだもんな」

律「私だって、そんなこと言われるなんて思って無かったぞ!」

澪「そうだよなぁ…まぁ、唯らしいっちゃ唯らしいな」

笑いもようやく落ち着いたのだろう、
澪は無粋なアイテムを取り外し細い指で目元に沸いた涙を拭った。
いつもとは違う明るみを帯びた涙を見ることができた律は、
ホッとしドッキリ大成功の満足感に浸っている。

澪「ところで…ネタバレしてなかったようだけど、大丈夫なのか?」

律「え!? やばっ、忘れてた…」

表情は次第に硬くなっていき、顔色も少しずつ青ざめていく。
すると、律の携帯電話から聞き覚えのある着信音が流れた。
"平沢 唯"という文字表示されており、電話を取るまで鳴り止まなさそうだ。

澪「…唯からか?」

律「うん、ここでバラしちゃおうか??」

澪「そうだな、その方が賢明かもしれないな」


40:SS速報:2009/11/21(土) 17:29:38.17 ID:OsGNB8S30


ピッ

律「…唯?どうしたの?」

唯「やっぱりさ、私思うんだけど…レズって有り得ないと思うんだよね。
  実は今日、カッコイイ男の人と一緒にお茶してとても楽しかったんだ。
  澪ちゃんもそこに居るんでしょ?
  だったら、早く彼氏作りなよって伝えておいて♪それじゃ、またね~」

一方的な攻撃を浴びせられた律は、携帯電話を握りプルプルと腕を震わせており、
前髪越しではあるが怒りの表情を出していることが分かる。

澪「律…?」

律「澪、やっぱりネタバレなんかしないで、このままいこう…」

律の口から出た言葉は、いつもよりもトーンが低く暗い。
執念深さが宿っている怒りの表情に澪は怖がり涙目になると思われたが、
彼女の恐怖指数は限界を超えたのか無表情で固まっている。

「あの…こちらお下げしてもよろしいでしょうか?」

二人の沈黙を破ったのは、第三者である店員の声だった。
そのおかげで、氷像の様になっていた澪は動き出し律の手に触れた。
すると、律の表情は恋人同士でいる時の柔らかく暖かい表情へ変化した。

律「澪…ごめんな、怖がらせちゃって」


43:SS速報:2009/11/21(土) 17:54:31.54 ID:OsGNB8S30


律はバツがわるそうに頭を掻くと、澪に優しく微笑んだ。
その表情を確認した澪は、肩を落とし"ヤレヤレ"とした表情で軽く息をつく。

澪「どこまでやる気なんだ?
  なんか、徹底的にやるような勢いみたいだが…」

律「うん、徹底的にやる」

笑顔で澪に返答するが、明るい声でも言葉はとても重く感じられる。
澪は先ほどとは違う恐怖を感じ、背筋に冷たいものが走ると同時に鳥肌を立たせた。

澪「…やりすぎるなよ…?」

律「わーってるって♪」

ワルガキの様な笑みを浮かべ澪を安心させるもののの、前髪の隙間から見える目は笑っていない。
どうやら、唯を再起不能にするまで痛めつけるつもりらしい。


49:SS速報:2009/11/21(土) 18:22:04.57 ID:OsGNB8S30



梓「はぁ…あれからアーケード街探したけれど、全然見つからない。
  さすがにあの雰囲気だったから、もう帰っちゃったのかな??」

梓は未熟な体全体を使い息をしている。
ツインテールは乱れ、その髪の束は今にもバラけてしまいそうだ。
また、肌は寒さと体温の上昇で紅潮し汗ばんでおり、
ブレザーとブラウスからは果実の様な甘い香りを放っている。

梓「へっ… へぷちんっ!」

小さなクシャミ。
梓は香りを放つ代価として体温を奪われたらしい。
ぺとりと肌に張り付く冷えた衣類のせいか、少し心地悪そうな表情をしている。

「あーっ!あずにゃん…どうしたの?」

梓「!?」

パッと振り返ると、そこには梓が追っていた人物の姿があった。
喫茶店を後にしたイラついた表情ではなく、いつものほんのりとした表情である。

梓「ゆ…ゆぃせんふぁ… ふぁくしょん!」

梓は唯の様子がいつもの様に戻って少しホッとしたのか、名前混じりでクシャミをした。
すると唯は梓が冷えてしまっていることを察し、
自分が巻いているマフラーの半分を解くと梓にそっと巻いた。

唯「あずにゃん、冷えちゃったの?
  よかったら一度うちに上がって着替えて帰った方がいいよ、カゼひいちゃうからね」


52:SS速報:2009/11/21(土) 18:56:13.71 ID:OsGNB8S30


梓「…?? ありがとうございます」

唯の上機嫌ぶりと気遣いで安心し、マフラーに顔をうずめた。
マフラーから漂う唯の香りは、梓自身の香りと混じり眠気を誘う。
アーケード街を何往復もしたせいで疲労も溜まっているのだろう。
二人マフラーで連なって歩いていると、唯は小さなアクビを耳にした。

唯「あずにゃん、眠いの?」

梓「ふぁ…んみゅ」

唯「あはは、子猫みたいでかわいい♪」

唯は梓にそっとハグをすると、梓は温もりを感じ目をこすった。
どうやら、睡魔との闘いも限界らしい。


53:SS速報:2009/11/21(土) 18:59:23.26 ID:OsGNB8S30


唯「あずにゃん、もう少しで家に着くから頑張ろう?」

梓「がんばりま…ひゅ」

こっくりこっくり船を漕ぎ、力の抜けた梓は唯に体重を若干預ける。
その表情は少し幸せそうだ。
道中、梓は何度か睡魔に負けたものの、無事に平沢家に着くことができた。

唯「ただいま~!よいしょっとぉ…憂、お風呂沸いてる?」

憂「おかえり、お姉ちゃん…って梓ちゃんも一緒だったんだ?」

唯「うん、ちょっとね…なんか汗で冷えて疲れちゃっているみたいだから、
  お風呂一緒に入っちゃうね?」

唯の何気ない行動で憂のココロはチクリと痛み、苦笑いを浮かべ二人を浴場へ案内した。

憂(杞憂だといいんだけど…梓ちゃんとは何も無いよね?お姉ちゃん…でも…)


54:SS速報:2009/11/21(土) 19:21:22.13 ID:OsGNB8S30



ごしごし…

梓「んっ…ふあぁ?」

うとうとしていた梓は背中に違和感を感じ、ようやく目覚めた。
乳白色の壁で構成されている室内は湯気で充満しており、温かくじっとりと湿っぽい。
梓自身が浴場にいると認識するまで若干時間がかかった。

唯「あずにゃんの背中ってキレイだねぇ~」

背中に何かが上下運動している感触がある。
唯に背中を流して貰っていると知った梓は立ち上がり、ハイオクターブな声を上げた。
その声は反響し、ガラスをビリビリと振動させる。

唯「あずにゃん、どうしたの??」

梓「だだだだだっって!唯先輩も裸じゃないですか!?」

唯「へ?だってお風呂なんだから、当たり前だよー。
  あずにゃん…寝覚めでボケてるの??まぁまぁ、座って座って。
  ハダカの付き合いっていうのも大事だよー」

梓は控えめな胸、淡く産毛が生えたデリケートゾーンを隠している。
それに対し、唯は恥じることなく全てを露にし、頭から"?"の文字を浮かべ首をかしげている。

梓「…」

そんな無防備である唯の姿を、梓はじっと見つめた。
合宿の時はドタバタしており、唯の肢体を堪能するような目で見ることはできなかった。


56:SS速報:2009/11/21(土) 19:31:34.16 ID:OsGNB8S30


梓より1つ年上ではあるが、あまり変わらない胸の膨らみの先端には桃色の果実が添えてあり、
付着したボディーソープが生クリームの様に見える。
そのせいで唯の胸はプリン・ア・ラ・モードのように見える。

少々ボリュームは足りないものの、
舌を満足させるであろうことが視覚を通して梓の脳を刺激する。
梓はそのデザートを指で感触を確かめ、舌を這わせ、唇で満遍なく吸い付きたい。
そのような思春期特有の淫猥な思いがココロの底から沸いてきた。

唯「あずにゃん、早く体洗って湯船に入ろうよ」

そんな視線などものともせず、唯はスポンジをふにふにと動かし、
滑らかな泡を作り出している。
梓は唯の一声で正気に戻ったのか、頬をポッと赤らめ唯に背中を向けて座った。

唯「もう少しで背中終わるからね、そしたら前だから…覚悟してね♪」

梓「はい?」

背中が洗い終わるということは理解できたが、
その後の言葉の意図が汲み取れない梓は不思議がり返答した。

唯「~♪」

唯は返答に答えることはなく、鼻歌を歌い始めた。
相当上機嫌な様だが、梓にとっては嫌な予感しか沸いてこなかった。
しかし、その嫌な予感は期待していることでもあった。

梓(でも、唯先輩って…レズを否定していたから、そんなエッチな事は無いよね?)


57:SS速報:2009/11/21(土) 19:44:05.70 ID:OsGNB8S30


梓の考えは甘かった…。
唯は石鹸で滑りを良くした指で、くりゅりと梓の小さな乳首を摘み優しく愛でる。
すると梓はスイッチが入った人形の様にピクンと跳ね上がった。

唯「あずにゃ~ん、ちゃんと隅々まで洗ってあげるから…ガマンしてね」

梓「ゆっ唯先輩、レズのこと…ひてい…していたじゃないですかっ!」

胸の先っぽに走るムズ痒い感覚に邪魔されながらも、梓は強く唯に言葉をかけた。
もちろん唯は聞き入れることなく梓の乳首を弄び続けた。
それは、摘む仕草から人差し指の腹でゆっくりと円を描く仕草へ変わり、
更にはピストン運動をするというような色々な刺激をぷっくりとした乳首に与えた。
その度に梓はピクンピクンと小刻みに跳ね上がる。

唯「ふふっ、あずにゃんってやっぱりかわいいね~」

梓の仕上がりが近いことを悟った唯は唇を梓の耳元に近づけ軽く吐息を当てる。
今度は跳ねることはせず、細かく身震いを始めた。

梓「ふぐっ…んっ…んっ! あぁぁぁっ!!!」

ちゅぷぁぁぁぁ…っ …ぴちゅっ

細いストローをすぼめ、勢い良く液体を噴出した様な音が浴室に響く。
床にこぼれた液体はタイルの溝をレモン色に染め、排水溝へちょろちょろと流れ落ちていく。
小学生以来の"おもらし"に梓は涙を溜め、熱い吐息を零すと両手で顔を覆い隠した。

唯「あはは、ちょっとやりすぎちゃったかな?
  あずにゃん…ゴメンね、怒った??」


58:SS速報:2009/11/21(土) 19:51:13.51 ID:OsGNB8S30


背中を丸め、ぐずついている梓に声をかけるが返答はない。
"おもらし"という惨めな行為のせいで、プライドがズタズタに傷ついたのだから当然だ。

唯「あずにゃん…ごめんね」

いつも部室で構っている以上のことをしてしまった唯は、
さすがに反省したのか梓の頭をそっと抱いた。
控えめなサイズの柔らかく暖かな膨らみを通し、梓の頭に体温を伝える。

梓「ぐすっ… 唯…先輩?」

唯「いー子 いー子」

そのまま頭を優しく撫で梓を落ち着かせ、唯は再度スポンジを手にした。
そして、その手は梓のぷっくりとした蕾へ触れる。

梓「ひゃうぅっ! ぅうんっ… ああっ!」

水分を出し切った秘芽は敏感になっており、ちょっとした刺激でも何十倍にも増幅され伝わる。
ふわっとした泡の先が触れるだけでも、ムズ痒くなり複雑な気持ちになる。
梓は耐えられず、悩ましげな声を上げ必死に堪えた。

唯「あずにゃん…変だよ?大丈夫?」

梓「ふ…ふぅ…大丈夫です、後は自分で洗いますからスポンジを貸してくださいっ!」

唯「だめだよ、あずにゃんは私が洗うんだから!」


60:SS速報:2009/11/21(土) 19:54:03.84 ID:OsGNB8S30



「あああぁぁっ! あっ! んぅっ!」

浴室から聞こえる梓の悩ましげな声に、憂はハッとしポニーテールを揺らせた。
お風呂場で憂が杞憂としていたことが起こっている…そのことを即座に察した。

憂(でも…お姉ちゃんが楽しんでいるっていうなら、仕方ないよね…)

つぷっ…

ふと憂の指先に熱いものが走ったと思うと、指先に浅い切り口ができている。
そこからは、ぷつぷつと赤い液を生み出し赤い道筋を作っている。

憂「痛っ…あはは、私…動揺しているのかな?
  …お姉ちゃんが梓ちゃんを受け入れるなんて…考えたくない、考えられない…。
  だって、お姉ちゃんに"同性愛者はおかしい"…って言われて振られたんだもん。
  梓ちゃんと一緒になるなんて、ありえないよ…ありえないよ…」

唯に秘めていた想いを伝えたあの日を思い出した憂。
彼女の瞳は徐々に淀み、表情は歪んでいった。

憂「お姉ちゃん… お姉ちゃん…」

こんこんと溢れ出る涙は精神を少しずつ疲弊させ、
憂はペタリと床に座り込み泣き続けた。


61:SS速報:2009/11/21(土) 20:01:14.31 ID:OsGNB8S30


「憂?」

冷えた床に体温を奪われている彼女にかけられた声。
その声の主を確認すると、バスタオルを纏った小柄な少女が立っていた。
普段はツインテールにしているが、
今は風呂上りということもあり、シンプルなロングヘアーになっている。

憂「あ…ずさ…ちゃん?」

涙を流した瞳は赤く充血しており、恨みが篭っていると言っても過言ではない。
そして利き手には包丁。その姿に梓は一瞬青ざめた。

梓「あのさ…私、唯先輩に告白したんだけどさ…」

包丁を握っている手に力が入り、じわじわと手のひらから汗が滲み出てくる。
憂の鼓動は少しずつ高まり、いつでも梓を刺せる状況となっていた。

梓「振られちゃった…」

憂「へっ??」

梓「同性愛ってキモチワルイんだって…だから、私… うぐっ…
  あれ?なんで…涙が止まらない…」

心ここにあらずな呆然とした梓の声は、少しずつ涙声になっていく。
振られた瞬間がスライドショーの様に、1枚1枚再生されていったのだろう。

憂「ぐすっ… あずさちゃぁぁん!」

梓「うい…っ!」


66:SS速報:2009/11/21(土) 20:29:43.85 ID:OsGNB8S30


梓と憂は互いの体温を確かめ合うように抱き合い慰めあった。
すると、浴室の方からペタペタと誰かが近づいて来る音が聞こえた。
音の発生源は上機嫌なのか鼻歌を奏で、「アイス~アイス~」と
リズミカルに合いの手を入れている。

憂「お姉ちゃんが来ちゃう…」

足音に気が付き、憂が梓に注意を促した時には既に遅かった。
台所の床に落としている影は威圧感があり、影の主は軽蔑した視線を二人にぶつけている。

唯「…憂、どういうこと?…これ?」

憂「お姉ちゃん、これはっ!これは違うのっ!!」

唯「へぇ…何が?
  ま…どうでもいいや、アイス貰っていくね…晩御飯はいらない」

暗く冷たい声を憂にぶつけると、1歩1歩重たい音を立て階段を上り自室へ行った。
日ごろ見せる、のほほんとした様子は全く無い。

梓「憂…ごめんね、私のせいで…」

憂「ううん、最近のお姉ちゃんはずっとこんな感じなの。
  だから気にしなくてもいいよ…ふぅ、ビックリした…」

梓「でも、唯先輩…お風呂であんなことしてきたのに、何で…そんなヒドいことを言うんだろう」

憂「梓ちゃんも…その…体を触られたの??」

頬を赤らめ上目遣いで梓を見る。そして、憂は声を篭らせ尋ねると梓はコクリと頷いた。


69:SS速報:2009/11/21(土) 20:43:06.35 ID:OsGNB8S30


梓「憂もだったの?」

憂「お姉ちゃん、触るのが好きみたいで…
  一緒にお風呂入るたびに私の体を触ってくるの。
  てっきり、私のことを妹以上に愛しているからそういう風にしてくると思って…
  お姉ちゃんに告白したら…振られちゃった。
  それからお姉ちゃんとお風呂に入ることも無くなっちゃった」

梓「え!?でも…そんな…それじゃあ、私の立場って??」

憂「残念だけど…お姉ちゃんにとっては、おもちゃ同然だと思う」

真実を知った梓は両手で顔を覆い、スキマから涙を流した。
両手だけでは掬うことができない涙はフローリングを濡らす。

梓「ううっ… 唯先輩、ヒドいです… ヒドいですよぉ!」

憂「…」

梓がショックで泣き出したその時、憂はチャームポイントであるポニーテールに手をかけ、リボンを解いた。
髪は柔らかい音を立て、重力に従い肩の辺りで止まる。
すると、憂は手グシでバラけた髪を整え、ある人物を作り上げた。

梓「!?」

憂「梓ちゃん…ううん、あずにゃん…おいで」

憂は梓に向けて両手を広げると、小柄な黒猫はふくよかな胸へ飛び込み顔をうずめた。
とても幸せそうな表情をした梓を見ると、憂は梓の頭を優しく抱き寄せた。


74:SS速報:2009/11/21(土) 21:00:47.21 ID:OsGNB8S30



唯「…たく、あずにゃんったら…勘違いもいいところだよね。
  あ、知らないアドレスから連絡来てる… おおっ、律君だぁっ!!」

全体から出していた暗い雰囲気は一転し、電球が点いたように明るくなった。
しかし、アドレスは携帯電話のアドレスではなかったようで、
唯の表情は間接照明の様な微妙な明るさへ変化した。

唯「でも、ここから始まる恋もあるんだよね、うん!
  早速返信しなくちゃ、今日はどうもありがとう…っと」

カチカチカチ…とボタンでリズムを刻む音が室内に響いた。
ベッドの上でゴロゴロとしながらメールを打っているその姿は、とても楽しそうだ。

唯「これで送信っと♪えへへ、返信が楽しみだぁ~」

唯は携帯電話を胸に、ベッドの上をコロコロと転がった。
その速度は気分に比例して加速していく。

唯「うぇ… さすがに眼が回った…
  そういえば、何であずにゃんは私に告白したんだろ?
  女の子同士って付き合えないって解っているのに…」

先ほどまでの元気はどこへ行ったのだろうか?
急にしんみりとした空気が辺りを漂い、枕を胸に抱き寄せ丸く縮こまった。

唯「私も二人のことが好き…でも、私は女の子。
  …私が男の子だったら、二人の望みに応えられたのに…
  憂もあずにゃんも、私の気持ちを考えて欲しい」


75:SS速報:2009/11/21(土) 21:05:54.15 ID:OsGNB8S30



憂「あずにゃん、いー子いー子…」

唯に振られる前、毎日の様にやってもらった撫で方で梓の頭を撫でる。
すると、落ち着きを取り戻したのか、再度睡魔が梓を襲った。
そのせいで彼女は小さなアクビをし、瞳をとろんと半開きにさせている。
そんな目をこすっている少女を憂は自分部屋にエスコートした。

梓「うみゅ…やっぱり、ねむ…い」

憂「あずさ…あずにゃん、私の着替えを貸すから今日はお泊りしていく?」

梓「…??ふぁい、唯せんぱい…」

思考能力は欠け、憂のベッドへ潜り込む梓。
布団にくるまったその表情はとても満足している表情である。
付き添いの憂は梓の頭を撫で続け、もう一方の手は梓の小さな手が強く握っている。

憂「私もお姉ちゃんに、また撫でられたいな…
  大好きなお姉ちゃんの温もり、また感じられる日は来るのかな?
  …来る…よね?」

梓「ゆい…せんぱい… むにゃ…」

こうして、各々の夜は更けていった。



78:SS速報:2009/11/21(土) 21:21:24.13 ID:OsGNB8S30


唯「おっはよ~、憂!あずにゃんっ!」

憂「ん~…?おはよう、お姉ちゃん」

梓「ふぁ~っ…唯先輩…おはようございます…」

満面の笑みをした唯に対する寝ぼけまなこの二人。
憂に起こされてばかりの唯だが、今朝は起こす側であった。

憂「お姉ちゃん、こんな朝早くからどこ行くの?
  土曜日だっていうのに、こんな早く起きるなんて…」

唯「今日は彼氏とデートなんだっ!」

梓「!?」

憂「えぇっ!お姉ちゃん彼氏いたの!?」

二人は驚愕の事実を知り、呆然とした表情で視線を交わした。
どんな人なんだろう?どうやって知り合ったのだろう?性格は?容姿は?そして…性別は?
悶々とした闇が二人の胸の奥に生じ、それは次第に拡大していく。

唯「あっ、急がなきゃ!
  それじゃ、行ってきま~す!」

ひらりと桃色のマフラーをなびかせ、憂の部屋を後にした。
リズミカルに階段を下っていく音が聞こえる。
軽やかではあるものの、途中転びそうになったのか1テンポ早くリズムを刻んだ足音が聞こえた。


82:SS速報:2009/11/21(土) 21:32:23.23 ID:OsGNB8S30


憂(あんなにお姉ちゃんが浮かれ慌てるなんて…本当にデートなんだ…)

ギュッ…

自分が姉に捨てられたことや、姉に彼氏ができた事実でショックを受け、
顔色は青ざめ胸に両手を添えた。鼓動が早まり、息が上がってきている…。

梓「憂? 憂…大丈夫?」

憂「あずさちゃん…大丈夫だよ…うぐっ」

胸に添えていた手は口へと移動し、頬が少し膨らんだ。
回転を休めていた梓の脳はとっさにフル回転を始め、ゴミ箱を憂へ渡した。
その直後、何かがつかえたうめき声が聞こえると、糸を引くような粘ついた音が耳に入る。
しばらくして落ち着いたかと思うと、液体の上に雫が落ちる音が数回聞こえた。

梓「憂!?」

突然の嘔吐に呆然としていた梓はハッと意識を取り戻し、憂いの背中に手を触れた。
…憂が震えている…。
憂が出している振幅は、小さな手を伝い梓のココロへと通じる。

梓「…」

憂「…!? …っ!ダメっ…んっ… 汚いからっ…」

お互い指を探りあい、やがて複雑に絡み合う。
寝起きのせいか梓の手は温かく、嘔吐して冷たくなった憂の手に体温を与えた。







87:SS速報:2009/11/21(土) 21:44:15.92 ID:OsGNB8S30


第三者からすれば複雑な臭いと感じるだろうが、梓にとってはささいなことだった。
憂を愛しい存在であることに気づいた梓は、小さな唇を憂の唇へ這わせ潤いを与える。

ちゅ…ぷ ぷちゅ…っ

上唇と下唇は梓の唾液を纏い、リップクリームを塗ったような淡い艶を帯びている。
そして重なる互いの唇。
濡れた唇は空気が入る隙間など無く密着している。
最初は拒否していた憂であったが、梓のリードにより気分は落ち着いたのだろう。
不安の色を出していた憂の瞳は、とろんと緩やかな瞳へ変わり頬を染め始めた。
キスを始めた頃は悩ましげな声が聞こえていたが、
今の室内は熱い吐息の音と水っぽい粘膜が絡む音しか聞こえない。

梓の小さい舌は、憂の粘液で汚れた唇を細かく丁寧に拭う。
ちろちろとミルクを舐める子猫の様な舌の動きをこそばゆく感じた憂。
彼女は強く執拗な舌使いで梓の舌に絡みついた。

ちゅるっ…ぬりゅりっ… りゅっ…っ

ふと絡み合っていた舌が離れると、憂は舌を尖らせ梓の柔らかい頬の触感を確かめた。
憂の口中にあったこそばゆさは梓の口へと移り、それは増幅され全身に伝わる。
彼女は大きな身震いをし、密着していた唇を離した。

「ぷふっ… はふぁ… ふぅ」

二人の唇は今にも切れそうな繊細な糸で繋がり、
カーテンのスキマから入り込む朝日でキラキラと光っている。
部屋に響いていた粘ついた音は吐息の音へ変わり、
二人は肩で息をし瞳を潤わせて見つめ合っている。


88:SS速報:2009/11/21(土) 21:45:35.16 ID:OsGNB8S30


「ふぅ… ふ…ぅ…」

大きな呼吸の間隔は徐々に広くなっていく。
それに連れ、二人の心拍数も正常値に近づいてきている。

憂「梓ちゃん…」

梓「うん?」

憂「梓ちゃん、その…言いにくいんだけど」

梓「どうしたの?」

もじもじしながらどもる憂、俯き上目遣いで梓に何かを言おうとしている。
他人に対してはあまり積極的になれない彼女にとって、
とても恥ずかしいお願いをしようとしているようだ。
一度引いた頬の赤らみは再度おとずれ、少しずつ紅潮してきている。
声は震えており、緊張していることを隠せない。

憂「…口、ゆすいできていい?
  梓ちゃんも、口…ゆすいで欲しいかな?」

梓「…」

拒絶され落胆した梓は暗い表情をしたが、
ひそひそと耳元でささやかれた「続き…してもいい?」という言葉で表情は明るさを取り戻した。


89:SS速報:2009/11/21(土) 21:46:58.70 ID:OsGNB8S30



唯「ふふ~ん♪ふんふん♪ 律君まだかなぁ~♪」

律(う…跳ね回って、恥ずかしい人になってる…)

唯「あ!律君~!こっちだよ~」

律「おーいっ!唯ーっ!」

唯「寒いね…ふはぁ」

律「だなぁ…どこか喫茶店で温まろうか?」

唯「そうだね、どんなパフェにしようかな??」

律「ただでさえ寒いっていうのに、さらに体を冷やすつもりか…」

唯「だって…あの底にあるチョコフレークが美味しいんだもん」

律「はぁ…やれやれ…」

他愛も無い会話をやりとりする二人だが、体の間隔は徐々に狭まり肩がぶつかる。
そして手の甲が触れた時、唯は律の手を握った。
それは握手の様であったが、それは指と指を絡ませる恋人同士の繋がり方へと進歩した。

唯「律君の手、あったかい…」

律「唯の手、震えているけど…もしかして緊張している?」

初めて握る男の子の手に緊張したのか、唯の手は徐々に湿り始めていた。


91:SS速報:2009/11/21(土) 21:58:10.20 ID:OsGNB8S30


律「唯の手も…とってもあったかいよ」

唯「えへへ、律君の顔もあったかそうだよ?」

律「へっ!?うそっ!?」

唯「冗談だよ。律君ってかわいい声出すんだね…女の子みたい」

律「うるさいっ!とっとととっとっとと店入るぞっ!」

唯「顔真っ赤だね♪」

先日合った様に、律は前髪を下ろしている。
微妙に覗かせている頬は若干火照って桃色に染まっている。
"恥ずかしい"というコンセプトは澪のモノであるはずだが、
唯のキラキラした笑顔の前ではさすがの律も澪の立ち場になってしまうようだ。
そんな唯の手を引き店のドアをくぐると、律は適当な席をチョイスし唯をエスコートした。

律「さってと…何にしようかな~っと…」

席に座りページをめると、唯が目を細くして律の向こう側を見ている。
そう、律の後ろには黒髪のツインテールをした女性の姿があった。
屋内だというのにハンチング帽をかぶり、90年代序盤を彷彿させるサングラスをかけている。
普段空気の読めない唯だが何かを察したようだ。

律「唯…どうしたの?」

唯「えーっと…律君の後の人、わたしの部の後輩みたいなんだよね」


92:SS速報:2009/11/21(土) 22:13:12.91 ID:OsGNB8S30


律「あはは、唯ったら考えすぎだよ」

ヒソヒソと唯は話すが、律はいつも通りのハキハキとした声で笑い飛ばす。
律の笑い声を不快に感じたのか、その女性は席を立ち少し離れた場所へ移動した。
見た目ところ唯よりも若干身長が高いことから、唯が考えていた人物とは別人らしい。

唯「あっ…やっぱり考えすぎだったみたい」

律「だって、まだ結構早い時間だよ?
  まだショッピングモールも開いてないし、高校生がうろつく時間はもっと後だよ。
  …って言っても、僕も唯も高校生か…あはっ、何言ってるんだろ!?あははは」

唯「それもそうだよね、なんか…その…私たち、早朝デートってやつをしているのかな?」

律「ん~、そうかもしれないね」

律は口元を上げると、恥らいながら言葉を発した唯をからかってみた。
すると、唯はスネるどころか顔を紅潮させ俯くと、何かブツブツと呟いた。

唯「律君の…ばか」

律「えっ?何か言った…?」

「お待たせしましたー」

唯「わぁ、美味しそう♪…律君も一口食べる?」

律「うわ…また朝からすごい食べるなぁ…貰っていいの?」

唯「いいですともっ!はい、あ~ん…して?」


98:SS速報:2009/11/21(土) 22:34:42.28 ID:OsGNB8S30



唯「…とまぁ、こんなことがありまして、私にも無事彼氏ができましたっ!」

律「へぇ~、すごいじゃん!」

澪「これで結婚第一候補生は唯に決定だな、よかったよかった」
 (あの時、律の後ろに居たときはさすがにヒヤヒヤした…
  でも、律は何か楽しそうだったな…)

梓「…そうですか、おめでとうございます」

彼氏ができたことを"表面上"祝う律と澪、そして複雑な気持ちで胸を痛めている梓というように、
メンバーの反応は分かれた。
紬は唯の出来事に興味はなく、ただ一人窓辺で静かに紅茶をすすっている。

律「ところで、キスはもうしたのか?」

唯「まだだよ?」

律「てっきり、付き合いだして1週間経ったから、キスはもう済ませたかと思ったよ。
  もしかして唯…その彼氏のことをサイフだと思っていたりするのか?」

唯「ちがうよっ!大好きだもん!
  今度デート行ったらキスするよ!みんなより先に行くっ!」

唯は髪型と呼吸を乱し律に反論する。
単調な言葉を並べただけであるが、彼氏への想いは本当であることをアピールしたいようだ。


104:SS速報:2009/11/21(土) 22:44:09.31 ID:OsGNB8S30


律「ふ~ん、そりゃ楽しみだ」

唯「むっ…少なくとも、レズの澪ちゃんとりっちゃんよりは現実味あると思う!
  結婚だってできるし、将来は子供だって産むことだってできるんだよ?
  あーあ、女同士だなんてバカみたい!…"絶対に"どうにもできない愛の形なのに。
  叶わぬ恋なんだよ?分かってる!?」

律「っ…!」

ジョークでも聞いた様な反応をした律だったが、熱くなっている唯はそれを敵意として捉え、
攻撃を受けたと勘違いし熱くなった唯は言葉を選ばずに反撃した。
それは致命的な攻撃だった。
沸き上がる怒りを抑えられない律はイスを蹴飛ばし、泣き崩れた澪を連れて音楽室を後にした。

唯「あーあ、本当のこと言っただけだったのに…」

梓「…唯先輩…いくらなんでもヒドすぎますよ」

唯「ほへ、あの二人が?私もそう思うよ??」

梓「違います、唯先輩がですっ!!」

唯「そういえば、あずにゃんも…あっち系の人だったんだよね、私にコクっちゃってさ」

紬「ブフゥッ!!」

意外な言葉を耳にした紬は紅茶を吹き出した。
霧状となった褐色の液体は窓へぶちまかれ、奇妙なステンドグラスを生み出した。


105:SS速報:2009/11/21(土) 22:44:18.19 ID:/WVMXeEWO


自分を偽るりっちゃんがもの凄く愛しいのれす



109:SS速報:2009/11/21(土) 22:49:09.05 ID:OsGNB8S30



澪「律っ!待ってぇっ!!」

アスファルトを砕く勢いで歩く律の影を、澪は必死で追う。
そのせいか自慢の艶やかな髪は、どんどん四散していっている。
彼女の涙は止むことはなく、持続して頬を伝い水道を作りだしていた。
律はというと、おデコから湯気でも出さんばかりの怒りっぷりを露にしていた。

律「澪っ!」

澪「ひぃっ!」

突然大きな声で名前を呼ばれた澪は驚き立ち止まる。
そしてペタリと尻餅をつき、ひんやりとしたアスファルトを桃尻で温めた。

律「唯は"律君"とキスをするって言ったけど、
  澪は…その…もし私と唯がキスすることになったら、許してくれるか?」

澪「う…うん、いいよ。
  律とファーストキスもしたし…その、カラダも…」

律「うきゃーっ!それ以上の説明はいらない!やめてくれー!」

ただ澪の同意を得ようとしただけだったのだが、
初体験を共にした一晩のことを語りだしそうな澪を必死になって止めた。


116:SS速報:2009/11/21(土) 23:22:11.02 ID:OsGNB8S30


律「そんなことじゃなくて!今日…唯を堕とそうと思うんだ。
  もう…もう、澪が泣く所を見たくない!
  だから、唯を徹底的に"これでもか!"っていうくらいに潰してやるんだ」

澪「律…でも、わたしの為でも唯は友達なんだぞ!?
  夏休みとか、放課後の雑談とか、ライブを成功させた時のこと…忘れたのか!?」

律「覚えてる…でも、友達だからって恋人を傷つける真似されると黙っていられない」

律は軽くステップを踏み、澪の方向へ振り返り。
何かを企んでいる少年とでもいうところだろうか、"徹底的に痛めつける"という言葉を発した顔ではない。
小規模のいたずらを起こすような表情をしている。

澪「それじゃ…その前に、キス…し…むぐっ」

律は澪が考えていることなどお見通しであるかのように先手を取った。
駆け寄った律は澪の頭をしっかりと掴み、力強く唇に吸い付いた。
律からのキスはいつも荒々しく短時間で終わるのだが、今回のキスはそうではなかった。
力強さはあるものの、丁寧であり澪の口内の型でも取るかのように舌で舐り回す。
澪の頬の裏側に舌を這わせ、質感を確かめる。
柔らかく水気を帯びた口内は生暖かく、ローションを薄く延ばした様な滑りがある。

澪「んっ… ふぁ…」

くちゅっ…っ  ちゅりゅっ…

律は自分の唾液を澪の口へ運び、舌を絡め澪の唾液と混ぜ合わせた。
最初はトロリとした濃厚なジュースであったが、激しく絡み合う舌はその液体を泡立てる。
澪の口の中でシロップが出来上がり飲み込んだことを確認すると、澪がとろけそうな表情をしている。
そんな呆然として隙だらけの澪の首筋を、律はそっと人差し指でなぞった。


119:SS速報:2009/11/21(土) 23:28:43.73 ID:OsGNB8S30


澪「ひっ!はわぁっ!!
  …って、いきなり何をするんだっ!」

律「どうだった?私のキス…」

澪「あの、その、いつものキスと違うっていうか…
  丁寧で愛してくれているっていうか…もう、恥ずかしい」

律「私だって、恥ずかしいさぁっ!
  でも…澪にしっかり愛情を伝えることができてよかった…。
  それじゃ、私は行ってくるよ…澪の為に頑張ってくる」



唯「律君、遅いよ~!」

律「ごめんごめん、ちょっと取り込んでいてね。
  今日はちょっと変わった所に行こうか?
  40型のデカい液晶テレビがあるカラオケでさ、
  店員も入ってこないし二人きりになれるところなんだ」
  
唯「へぇ~、最近のカラオケのお店も進歩してきているんだねぇ」

律「しかも、風呂付きベッド付きなんだぜっ!」

唯「ほへぇ…ん?
  もしかして律君、えっちなこと考えてる?」


121:SS速報:2009/11/21(土) 23:30:44.84 ID:OsGNB8S30


律はギクリとした素振りを見せると、唯は何も言わず俯いた。
唯は自分自身のカラダを律へ委ねることに、どこか期待しているようだ。
…そのせいか、律が宿している陰りに気づくことは無かった。

律「それじゃ、どの部屋にしようか?」

唯「律君って慣れているんだねー、それじゃカラオケできる部屋にしようよ♪」

律「んじゃ、ココだな…ポチっとな」

唯「おおっ、こうやってカギを受け取るのかっ」

律「ビックリした?」

唯の様子を伺うと、首をもぐかの勢いで大きく頷いている。
そして、興奮しているのか若干息が荒くしている。
そんな唯を見て律は"ヤレヤレ"とした表情でキーを取り、二人は部屋へ向かった。

唯「おお~、広い!」

律「それじゃ、唯…先に風呂入って来て。
  私は数曲歌ってから入るから」

唯「こういうのって、一緒に入るもんじゃないの?」

律「いや…だって、その…恥ずかしいし」

唯「そうだよね、あはは… は…」

無意識に言った唯の言葉と律の反応で、部屋にギコチナイ空気が漂い始めた。


123:SS速報:2009/11/21(土) 23:33:16.72 ID:OsGNB8S30


唯「あ…あわわっと…それじゃ、先に入ってくるね!
  その…覗いたら、お湯かけちゃうんだから…」

律「…ばか、覗かないよ…」
 (なんで私まで恥ずかしがっているんだ、さっきのは恥ずかしがっている振りだったのに!!
  とりあえず、無事に…済ませられるかな?)

シャワーの音が聞こえると、律は着々と唯を汚す為の準備を始めた。
澪を一途に想っている律の瞳は怒りのせいか焦点が合っていない。
そして、目的を達成できるという躍動感は律の口元をニヤつかせる。

律「ふふ… ふふふふ…」

レザーのショルダーバッグを開けると、
チープなピンク色をしたシリコンの道具や、薄気味悪い色をした粘液を封入したビン等が顔を覗かせる。
律からすれば普段使い慣れているアイテムであるが、職務質問をされたら言い逃れできない。
そんな気味が悪いバッグをゴソゴソと漁り出した。

律「これにしようかな?それとも、アレにして… ふふっ」

お菓子を選ぶ子供のような仕草でバッグを漁り、男性器を模した道具を取り出した。
どうやら準備が整ったらしい…律はベッドの上に道具を放置すると、
風呂場のドアへ移動し唯を待ち伏せた。



律「…しかし、唯のヤツ遅いな…」

ガチャッ


124:SS速報:2009/11/21(土) 23:39:03.45 ID:OsGNB8S30


ドアが開いた…スタートシグナルが青に替わった瞬間だ。
律はすかさず唯の瞳をタオルで覆い、両手を強く縛った。
それは、獲物を捕獲するような素早い動きであった。

唯「り…律君、何するの!?」

返事は無い。
視覚を失った唯は首を左右にふりタオルを落とそうとするが、
髪に付着している水分を吸った縛り目は硬く、解ける気配は全く無い。

律(髪の毛まで洗ったのかよ…)

唯の相変わらずの行動に律は軽く溜息をつくと、
そのままベッドへと連行していきベッドの上へ突き飛ばした。

唯「ふぁっ!」

纏っていたバスタオルは宙を舞い、ひらりと床へ落ちる。
露になる柔肌はしっとりとしており、全体的に淡い紅色を帯びている。
どうやら、しっかり入浴してきたらしい。

律(…風呂入るのかよ…)

ツッコミどころが多々ある唯の姿に肩を落とした律であったが、
本来の目的を達成すべく意気込み唯に手をかけた。


125:SS速報:2009/11/21(土) 23:41:36.29 ID:He6rXwqQO


まさかレイプだったとは・・・

こいつは燃えるぜぇああ!!!



127:SS速報:2009/11/21(土) 23:44:04.07 ID:OsGNB8S30


唯「何!?何なの…ふ…むぐぅっ!」

律「…」

律は唯の鼻をつまみ、強制的に口を開けさせた。
その隙を見て唯の口に強く吸い付き、舌を入れかき混ぜた。
そして舌を尖らせると頬をなぞり、首筋、耳というルートで粘液の道を作った。

唯「はへぁ…」

鼻からの呼吸は未だ閉ざされており、唯は苦しんでいる。
口から酸素を取り込もうと深呼吸をしようとしたことに気づいた律は、
再度唯の口に強く吸い付く。

唯の苦しさも限界にきたのだろう、彼女は首を振りキスを逃れた。
それに負けじと律は人差し指と中指を唯の口に入れかき回す。
律は何度か噛まれたが、その度に張った音が部屋に響き唯をしつける。

汚された口、真っ赤な頬…唯にとって最悪のファーストキスとなった。


129:SS速報:2009/11/21(土) 23:51:55.75 ID:OsGNB8S30


唯「っぷはっ!やめて…律君、怖いよ…痛いよ」

両腕を組んで控えめな乳房を隠そうとしているが、腕をはずれピンクの突起が顔を覗かせている。
下半身は意識していなかったのか、ぱっくりとしたクレバスが丸見えである。
それはひくつき、律を誘っている。

律(唯のバージン…さようなら…っと)

浅いクレバスに男性器を模した道具を当てると、力強く押し込んだ。
しかし、一般的なサイズではあるものの、露を纏っていない蕾は固く器具はスムーズに入っていかない。
そのことに苛立ったのか、律はスナップを利かせ回転を加えねじこんだ。

唯「ひゃっ!?
  いぎぃっ!! やめっ…いぎゃぁぁぁぁぁっ!!!」

グリグリと処女膜を抉じ開け、肉を巻き込み唯は破瓜を向かえた。
拳が入りそうなほどに開いた口の脇からは涎を零し、
宙空を見つめている瞳からは、こんこんと溢れ出る涙はタオルの吸水力を越え頬を伝っている。
そして、開花を遂げた蕾からは真紅の蜜が湧き出していた。

唯「…っが… っかっ… …かふっ!」

鼓膜を突き破る勢いで出した叫び声は、喉を激しく炎症させ美声は擦れ声へと変化した。
それでも律の行動は止まず、今度は唯の秘部に入ったモノをピストン運動させ始める。
オイルが無い状態でのピストン運動は摩擦で唯の秘部を荒らす。
裂傷している箇所は増え、それに比例し赤い液体の量も増してきている。

視覚を奪われた唯の肌の感度は高くなっており、
痛覚が何倍にも増幅されて伝わっているせいか、唯は力尽きベッドへ深く身を落とした。


130:SS速報:2009/11/21(土) 23:59:00.82 ID:OsGNB8S30


律「やりすぎたかな…っと」

唯「…」

律は唯の秘部からバイブを取り出すと、
ゴプリと溜まった液体が流れ出てベッドのひずみに水溜りを作る。
そして目的を無事果たすことができた律は、部屋代と退出方法を記したメモを残し部屋を後にした。



「ねぇ、君達?ちょっといいかな??」

唯「ひっ!?」

「…このお店行きたいんで場所教えて欲しいんだけど…って、いない」

憂「すいません、お姉ちゃん…男の人が苦手で…」

あの一件以来、唯は男性に近づくことができなくなってしまった。
律の行為は唯の肉体だけではなく、精神にまで深い傷を作り出した。
そのせいか、常に不安定な精神状態である唯の左手首には無数の引掻きキズができており、
時折幼児的な行動を取る退行現象を見せることもある。
それからはというものの、唯の傍には常時憂が付き添うようになった。
むしろ、唯は憂の居ない生活ができなくなってしまった。
食事、風呂、トイレ、就寝、夜の営み…学校以外ではずっと憂にくっついている。
家の中でも憂と一緒の空間に居ないと、唯は泣き出してしまう。

憂(お姉ちゃんの処女を奪った男は許せないけど…この生活は最高だよ、お姉ちゃん)


132:SS速報:2009/11/22(日) 00:05:09.23 ID:EyWsT/Nq0


唯ざまぁwwwwと言えない俺はきっと甘い人間



137:SS速報:2009/11/22(日) 00:07:46.36 ID:UR++1n7m0


梓「憂…」

成り行きとはいえ、一日中抱き合った梓は憂を想うようになった。
隙あらば唯と憂を引き離そうと目を光らせているが、
女の子にくっつくようになった唯のテクニックは上達し、
以前よりもしつこくなったスキンシップのせいでそうもいかないようだ。
梓はいつもコロっと手懐けられてしまう。
そんな光景を見てギロリと梓を睨みつける憂というような、複雑な三角関係を築いている。

澪「なぁ…律?」

律「んっ、もう朝か?いや…昼だな…
  今日は月曜日だけど、学校…どうする?」

自慢のカチューシャを外し下ろした髪は汗や体液で乱れ、ぐしゃぐしゃになっている。
そんな律の問いかけに対し澪は唇を重ねることで回答をした。


138:SS速報:2009/11/22(日) 00:11:24.63 ID:UR++1n7m0


澪「律…もう1日、しよっか…」

律「あはっ、あはは!澪ったら顔真っ赤だぞ。
  …澪がそう言うなら仕方ないな、今日は学校休んじゃおう!」

澪「ところで…唯にどんな仕返しをしたんだ?
  あれから私と律の関係をバカにしたりしないし、憂ちゃんにくっついてばかりいるし…」

律「ん~、企業秘密っ!」

にひひと白い歯を見せながら笑うと、
澪はどこか安心した様子で微笑むと律の頭を胸元へ引き寄せ耳元でそっと呟いた。

澪「律…愛してる…」

途中途切れた感謝の言葉を耳にすると同時に、律は頭部に大粒の雫が落ちてくるのを感じた。
悲しい時に涙、恥ずかしがっている時の涙、怖がっている時の涙、
律はいつもネガティブな場面で澪の涙を見て来た。
しかし、頭部に落ち続けている涙は温かく律を安心させる。


140:SS速報:2009/11/22(日) 00:14:14.47 ID:UR++1n7m0


澪が涙を流す姿は見たくない思いで起こした行動に背徳感など抱いていない。
それだけ律は澪のことを一途に愛している。

律「澪…」

澪「何?」

律「しばらくこのままでいるから、
  私が顔を上げるまでに泣き顔をどうにかしてくれよ?」

澪「ぐすっ…泣くの止める代わりに、約束して欲しい…」

律「…ん?」

澪「私と結婚する事…小学生の時に誓った約束を諦めないで…な?」

律「うん♪」

★おわり(律澪ハッピーエンド)
 第三者からの視点で書くのって難しいですね orz
 修行して出直してきます…。


144:SS速報:2009/11/22(日) 00:18:23.43 ID:HkQ8ldOx0


だらだらやられるよりもよっぽどいい
おもしろかったぞ 乙



156:SS速報:2009/11/22(日) 00:33:40.26 ID:t3ZLKvlCO


>>1乙 楽しかった



159:SS速報:2009/11/22(日) 00:41:16.71 ID:Nku1Ub3QO


最後律澪エンドで安心した>>1




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