友達の話

身元バレ回避で若干の創作を混ぜるが
本質は実話

淡々と書いてく

俺　大学3年　工学部
友人　同学年　情報学部

高校2年のときクラスで友達になった

俺が東方にハマったのは中学の時
ニコ動のまりさは（ｒｙと算数教室の世代

そのまま、東方厨をこじらせて高校に進学

しかし、進学校で東方オタは少数派
しかも理系クラスでは同志などいない・・・・

と思った時、友人氏に出会った。

最初は、学会員ということは知らなかったし、
そもそも17歳の俺は学会が何かもよく知らなかった。

しかし、そんなことは問題にせず、延々と東方談義に花を咲かせていた。
「大学に入ったら同人誌とか出したいよな」
なんて話もして、あの頃は楽しかった。

高3のころ選挙があって、少し政治の話をした。
当時は非実在青少年問題の直後で、俺はアンチ自民だった。

そんなとき、ふと友人氏が
「ウチは入れる政党が決められてるんだよね」と寂しそうに言った。
それで、始めて学会員だと知ったが、別に気にしなかった。

そんなこんなで、同じ大学へ進学しようと受験生へ突入。
高3の話は特に面白くないのでスルー

大学へは二人共無事に進学。
学部は違うが、よく一緒につるんでた。

漫画研究部への入部も検討したが、
まどマギ勢と創作勢の内ゲバがひどく、やめた。

>>10
俺は風見幽香。
理由は三里塚で察してくれ

友人は、霊夢が好きだった。
これが悲劇の原因。

そんなわけで、フリーの東方友達として
イベントへ出かけたり、コスプレをしたり、ゲームをしてた。

同人誌も一緒に描いて、地方のオンリーイベントで若干数を配布。
コピー本で恥ずかしいから晒はしない。

そんなある日。
友人宅へお邪魔して驚いた。

友人氏の部屋、完全な霊夢ワールドが完成されてた。
博麗神社のジオラマが2段ベッドの上に再現され、
赤い鳥居に霊夢のフィギュア、ぬいぐるみ、ポスターが揃ってる。
キャラ愛に満ちた部屋に驚きつつ、感動しつつ。

その日から、友人家へ時々出入りするようになった。
仏間はなんとなく避けて関わらなかったが、
それ以外は普通の家。ご両親とも仲良くさせてもらってた。当時は。

>>16
別にいいじゃん（汗

友人の両親は、学会2代目らしい。
友人は3代目。
本人の意思に関わらず、強制的に生まれた瞬間から入会させられるパターン。

学会信者祖父母同士で交流があり、その付き合いで入籍したようだ。

しかし、母親は婦人部なんちゃらに顔を出す程度で、
狂信者ではない印象だった。当時は。
父親はほとんど無関心。選挙の時にノルマで電話をかけさせられてるそうだが、
それ以外は一般人みたいな感じのよう。

ってな感じで、東方ヲタが出入りしていてもお咎め無し。
なんか楽しそうに漫画描いてるな、くらいに見ててくれた。

その環境で、友人と例大祭の作戦をねったりしてた。
楽しかった1年生のとき。

そーして2年になった俺達。
ついに、例大祭に出かけてみた。
友人は当然霊夢。俺はチルノのコスプレをしての一般参加。
（サークル参加は落選）
夜行バスでビッグサイトへでかけ、紙袋いっぱいの薄い本を買って帰った。
あの雰囲気、やっぱ楽しかった。
神主の結婚祝福を祝うイベントみたいなのもあって、熱気にシビレた。
それに、地方イベントではありえない人出。こんなに仲間が多いと感動。

しかし、これが、終わりの始まりだった・・・。

ビッグサイトから帰り、最寄り駅バスターミナルで友人と別れた。
俺は自宅へ直行。
友人も、友人宅へ直行。

しかし、そこで友人に悲劇が訪れた。

学会の肉団子が、帰り道の友人を見ていたのだ

詳しいことは知らんが、
どうも例大祭の直前に学会婦人部の地区リーダーみたいなのが代わったらしい。
そして、今まではユルい人だったのが、狂信者になってしまったようだ。

そして、その肉団子体型ババアが、友人を見ていた。
友人の姿・・・・
・手に「博麗神社例大祭」と書いてある、鳥居の絵の付いた紙袋
・キャリーバックから突き出したお祓い棒
・リュックに巫女服色の霊夢ぬいぐるみストラップ（ほんわかれいむ）
・ウォークマンから和風アレンジの東方Vocalをシャカシャカ音漏れ
それを友人宅前で見られ、しかも玄関に入るところまで見られてたらしい。

肉団子は、性狂新聞の配達先をだいたい把握しているらしいから
その家が学会宅と知ってたらしい。

そうとは知らない友人。
例大祭と、そのあと寄った秋葉原で買い込んだ霊夢グッズを部屋へ陳列していた。

そして翌日。
俺は友人宅へ招かれ、例大祭の総括と、戦利品の見せ合いをしていた。
VocalアレンジのCDを流しながら、画集をめくる俺達。
これが最後の晩餐だった。

翌日じゃない、翌週。
書き間違えた。

翌日は大学。
疲れて授業中に爆睡してたｗ

翌週の週末、俺達が友人部屋という「砦」で東方を楽しんでいると・・・。

「ピンポーン」

ドアチャイムがなり、友人母が応対するのが聞こえた。
すると、

「ドスドスドス」

すごい足音で階段を登ってくる人がいた。
それも、複数人。

若干嫌な予感がするも、
俺達はとりあえず霊夢とてんこを格闘させる二次創作ゲーに夢中だった

「バァン！！！」

突然、ドアが開け放たれた。
そこにいたのは、俺の知らない中高年が4人。
呆然とする俺、目を丸くする友人。

一人は、言わずもがな、肉団子。
2人は、母方の祖父母。
1人は、父方の祖母。
俺は当然誰も知らないが、
友人は自分のじいちゃん、ばあちゃんが揃って突然現れ、
しかも知らないおばさんが混ざっているのに困惑してたようだ。

「おさいせーん♪」

友人氏の愛機であるフロンティア製ノートパソコンの中で、
霊夢の一撃がてんこに向かって自動的に発射された。

その瞬間。
突然、肉団子が意味のわからない奇声を上げ始めた。
驚き、部屋の奥へ後退りする俺。
呆然とフリーズする友人。
操作手を失ってアイドル状態のままBGMだけを流すパソコン。

突然、祖父母が号泣を始め、狂ったように

「おんみょーなんちゃら」

と唱え始めた。

肉団子は友人母を呼び、意味のわからないことを大声でどなりつけ、
友人氏の部屋を指さしながら、
「仏のなんちゃらに背く～！これは神社の～！」
みたいなことをわめき始めた。
萎縮する友人母。

>>47
結論からいくと、
東方がアウトっていうより

博麗「神社」ってのが気に入らなかったらしい。

次の瞬間。
悲劇は起きた。

肉団子は突然、Nゲージの敷設された博麗神社のジオラマに手をかけ、
レールを引きちぎると、鳥居と社殿を拳で叩き潰した。
霊夢の痛電車が床に落下して台車が外れ、パンタグラフがひしゃげて転がった。

顔をひきつらせて身動きできなくなる友人。

そこへ、肉団子は大声で聞き取れないわめき声を浴びせた。

廃墟となったミニサイズの博麗神社。

破壊はそれだけに、とどまらなかった。

標的は、ジオラマから霊夢に移った。
奇声をあげながら手当たりしだいに、壁の霊夢ポスターを引き裂き、破り捨てた。
そして、フィギュアをガラスの展示棚から落とすと、踏みつけ、

破断した胴体を踏みにじり、スカートとペチコートの破片が粉末になって飛び散った。

そして、更に衝撃。
俺は当時知る由もなかったが、同伴の老人たちが、その暴虐に加わった。

「仏のなんたら、許したまえ」

のようなことを泣き叫びながら、霊夢の破砕を続けた。

今や貴重な「もふもふ霊夢らーじ」。
http://stat.ameba.jp/user_images/20120511/20/yurikakuma/11/f1/j/o0768102411967433883.jpg

最近はホワキャンで5体2000円で叩き売りされているが、
友人は1体3800円で購入した「ふにふにぬいぐるみ　れいむ」（右）

かわいいストラップの「ほんわかれいむ」（左）
http://blog-imgs-46.fc2.com/w/a/d/wadaico/DCF00127.jpg

こんなにやわらかいぬいぐるみたちも、暴圧の対象からは逃げられなかった。

肉団子はその首を引きちぎり、踏みつけ、引き裂いた。
亡骸から吹き出し、部屋中に舞う白い綿。

ブチッ！ブチッ！という鈍い音と、狂信者たちの奇声だけが部屋に響いた。

>>70
袖かなぁ、と思う。
和風仕上げのポスターが多かったので、雰囲気から分かると思う。
あと若干の旧作グッズが目につくところにあったし・・・。

鳥居の絵の下に赤白の女の子が書いてあったら、たぶん分かるんじゃね？

ここで我に返り、身の危険を感じた俺。
呆然と床に座り込んだ友人をひっ叩き、腕を引っ張って部屋の外へ逃げ出した。

このままでは、マジで危ない！

着の身着のまま、持つものも持たず、家の外へ飛び出した俺達。

恐怖心から、とにかく遠くへ逃げようと思った。
そして、俺が乗ってきた萃香痛車のアルトワークスに飛び乗り、
全開走行で隣町のファミレスまで逃亡・・・

真っ青になり、震える俺達。
泣くべきなのか、怒るべきなのか、それも分からず。

ドリンクバーを飲みながら、まず状況の整理を試みる。
しかし、1年前の俺には、まず何が発生したのかを理解することができなかった。
友人も、ユルい両親を学会員の標準と思っていたので、狂信者を目の当たりにしても
それを受け入れることが全くできなかったという。

・・・・そのまま、なすすべもなく、暫くコーラを何杯か飲み続けた。

>>73
学会は、仏教から追い出された側
仏教は、基地外を全否定する良心を持ってたようだ。
そこに八つ当たりしても仕方ないさ・・・・・

>>78
友人も、就職したらそうしたいと思っているようだ。

どれくらいの時間が経ったろう。

ほとぼりがさめたころ、少し動悸・冷や汗も落ち着いた俺らは、
アルトワークスに乗り込むと、そろそろと友人家へ戻ってみることにした。

・・・・・・・・・・。
廃墟。

自慢の砦は、無残にも、破壊され尽くしていた。
ISISがメソポタミアの神殿を爆破した後のような、惨状。

辛うじて、赤と白、一部に黒の色彩から、
それが霊夢だったものの亡骸であると、視認できた。

床には、画面が折れたフロンティアパソコン。

俺が持ってきた風見幽香とチルノ、射命丸の画集も、
神社に全く無関係であるというのに、破りさられていた。

「俺の・・・・。」
とつぶやく俺に、友人母は、ひたすら平謝り。

しかし、その光景すら、これが最後になろうとは・・・・・

ここまでの悲劇を経験した友人に、
なぜ追い打ちをかける必要があるのだろうか・・・・。

しばらくして。
突然の悲劇と、それに「大好きだった祖父母」が加担した事実に打ちひしがれ、
大学を休んでいた友人が復帰してきた。

しかし、その口から出た言葉は、俺の想像を超えていた。

「母親が、狂信者になった」

どうも、母親が肉団子ババアに洗脳されたようだ。
そして、仏云々を唱え、東方を憎むようになったという。

友人母はベルばら世代で、父親はガンダムファースト世代。
両親とも、漫画や二次元には寛容だった。

それが、あの日からしばらくして・・・
友人が、東方どころか二次元的なものに感心を示すことすら、
激しく嫌悪するようになったという。
その豹変に、友人は完全に参っていた。

しかも、父親は洗脳されておらず、
狂信者と一般人の夫婦が突然発生した状態になったらしい。
父親は友人の薄い本を見ても、
「俺も昔は、豊丸の写真とか持ってたよなぁ」
くらいに反応しかしなかったようだ。

そういう対応の父親と、
「漫画は不健全！女性の敵！仏の敵！」
みたいな思想に取り憑かれてしまった母親。

友人のことに関して、夫婦げんかが始まり、
家族の雰囲気は一気に殺伐としてしまった。

しかも、祖父母からも「神社を崇拝している」と思われたらしく、
どうも不仲な感じになり、孤立しているっていう。

それから、1年が経った。

友人は、東方を捨てたわけではないが、ひたすら隠すようになった。
俺とも、大学以外では合わなくなった。
大学で会っても、もう楽しそうな表情は見せてくれない。
もちろん、イベントに参加するなんてもってのほか。

俺は一人でこの前の例大祭へ参加してきたが、
その話をすることさえ躊躇われた。

就職したら一人暮らしをして、遠く離れたところで東方ライフを満喫したいらしい。
でも、そうなったら地元就職を目指す俺とは、それっきりになりそうだ。
どう転んでも、もう、楽しかった日は戻らない・・・

>>105
抜けることはできるんだろうけど・・・。
学会に内容証明郵便を1通送ればいいだけらしい。
しかし、それをやったら完全に家族崩壊で居場所がなくなってしまう。

学生で親に喰わせて貰ってる状況だと、それができないんだろう。
きっと就職したら、そうするさ！

今、友人の拠り所は、仮想マシン。
新たに購入したASUSのパソコンに、VMwarePlayerを入れてあげた。

そして、Windows10TechnicalPreviewを仮想ドライブに導入し、
その中でだけ、東方のある生活を送っている。

自宅では、狂信化した母親が、パソコンの中身をチェックしてくるらしい。
なので、ネットの履歴から、フォルダの中まで、何も隠せない。

とはいえ、流石に仮想環境の存在は知らないようだから、そこへ逃げこませてあげた。
大学で隠れて、東方画像を見ている。

でもグラボがないから原作は遊べないし、
もちろん家でpixivを見るなんて論外。

いつか、この窮屈な鉄鎖を打ち砕ける日がくるのを願う・・・。

日付もかわったので、寝ます。
ここまで付き合ってくれた人たちありがとう！

おやすみ！