幽霊「死ねばよかったのに」
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1:SS速報:2009/11/25(水) 21:21:50.56 ID:1bHSvKVA0
ある有名な心霊スポットへ、深夜に車で行ってみたんです。
トンネルを抜けると、そこが有名な心霊スポット。
と、そこに目の前にふっと女の人の白い影が。
あ! と思って、慌ててブレーキを踏んで降りてみたところ、そこに人影はなく、目の前は崖。
ガードレールが壊れていて、ブレーキを踏んでなかったら落ちてしまっていたかもしれない。
「あの幽霊は助けてくれたんだ」
そう思って、そこで手を合わせ、お祈りして帰路についた。
トンネルを引き返す途中、ふとミラーを見ると、後部座席に先ほど目の前を横切った女の人の姿が……。
その女の人は、こう呟いた。
「死ねばよかったのに」
「いや、でもホント助かったよ。ありがと」
「ば……ばかっ、あんたなんか死んじゃえばよかったのよ!」
「お礼しないとな。また来週きてもいいかな」
「ダ、ダメっ! また落ちそうになったら危ないわゎ!!!」
翌週、なんか弁当用意して待っててくれました。
作りすぎただけで、決して僕のために用意したんじゃないそうです。
4:SS速報:2009/11/25(水) 21:23:24.10 ID:1bHSvKVA0
男「やあ、幽霊さん」
幽霊「あ!何しにきたのよ!」
男「昨日の弁当うまかったのでまたお礼にきました。」
幽霊「べ、別に!あなたのお礼なんかいらないわよ!」
男「そうか。。残念です。喜んでもらえたらと思って朝から並んだんだけど・・・。」
幽霊「・・・わかったわよ!そのクレープ食べるから!!でも、もうここには来ちゃ駄目!」
男「なんで?」
幽霊「だ、か、ら!私みたいに事故で死んじゃったら、大変でしょ!」
男「大丈夫。車はそこに置いて歩いてきてるから。」
幽霊「で、でも、他の車が来たら大変でしょ?!」
男「大丈夫。そん時はまた幽霊さんが車も俺も助けてくれるから。」
幽霊「・・・私は悪霊なんだからね!で、でも、このクレープなかなかおいしいじゃない。。。」
5:SS速報:2009/11/25(水) 21:24:05.26 ID:1bHSvKVA0
男「本当に?よかった~。幽霊さん甘いもの好き?」
幽霊「嫌いじゃない。って、あなたは私が怖くないの!?私れっきとした幽霊よ!?」
男「全然。幽霊さん幽霊だけど悪霊ではないでしょ?」
幽霊「悪霊よ!こうやって心霊スポットに人を引き寄せて崖に落とすのよ!」
男「今まで何人落としたんですか?」
幽霊「・・・ゼロだけど、でも!意外と難しいんだからね!どのタイミングで姿をだすか!」
男「じゃあ次車がきたら、僕のタイミングででてください。確実に落とせますから。」
幽霊「いいわよ!私の恐ろしい姿を見て、震え上がればいい!」
男「あ!来ました!」
幽霊「!?」
6:SS速報:2009/11/25(水) 21:24:52.48 ID:1bHSvKVA0
男「まだですよ・・・まだ・・・まだ・・・」
幽霊「・・・」ドキドキ
男「あと少し・・・」
幽霊「(あ~落ちちゃうよ~!!)・・・・もう無理!おりゃ!」
キキー!!
運転手「・・・た、助かった・・」
幽霊「し ね ば よ か っ た の に」
運手手「!?うわぁーーーーーーーーーー!!!」
ブーーーン!!!!
幽霊「ホっ、間にあった・・・」
男「・・・」ニヤニヤ
7:SS速報:2009/11/25(水) 21:26:13.83 ID:1bHSvKVA0
幽霊「い、今のは、殺す価値もなかったのよ!私は、子供や若い女を狙っているのよ!男なんか興味ない!」
男「まぁ、悪霊ということにしましょう。でも怖くないです。」
幽霊「次こそは!確実に殺すから!」
男「き、来ました!かなりの猛スピードですよ!」
幽霊「!?間 に 合 えーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」
男「と思ったら。ぬこでしたw」
幽霊「って、、、アンタ・・・・。」
8:SS速報:2009/11/25(水) 21:26:56.97 ID:1bHSvKVA0
男「おいで~ぬこ~ほら!」
ぬこ「にゃ~にゃ~・・・!?」
男「おや、幽霊さんに気づきましたね。」
ぬこ「にゃ~にゃ~にゃ~にゃ~にゃ~にゃ~にゃ~にゃ~!」
幽霊「ほら!ほら!あっち行け!」
男「悪霊なのにぬこになつかれんですねw」
幽霊「くそ~、私をからかいやがって。」
男「大丈夫です。幽霊さんは悪霊ですよw」
幽霊「ふん!」
男「それじゃ、また来ます。」
幽霊「もう帰るの!?」
男「はい。明日も仕事なので。」
幽霊「まぁ、暗いから・・・気をつけてかえるのよ。」
男「はいw」
幽霊「それじゃ、バイバイ。次こそは真の恐怖を教えてやるわ。」
11:SS速報:2009/11/25(水) 21:28:18.32 ID:1bHSvKVA0
ガン!ガン!ガン!
男「おや、幽霊さん何してはるんですか?」
幽霊「なにって、見れば分かるでしょ!?ガードレール直してるの!何年もやってるけど、これ硬くて全然直らないんだから。」
男「でも、直したら、誰も殺せませんよ?」
幽霊「・・・もうこんな古い手は飽きたの!!!!もっと凄い殺し方を考えたの!」
男「ほ~その方法是非聞きたいです。」
幽霊「ひ、秘密・・・。」
12:SS速報:2009/11/25(水) 21:29:07.77 ID:1bHSvKVA0
男「じゃあ楽しみにしてますwそういえば昨日助けた運転手が新聞記事になってましたよ。」
幽霊「あ~~。また、人が集まっちゃう。」
男「大量に殺せるチャンスじゃないですか!」
幽霊「・・・そ、そうね。まぁ見てなさい」
男「噂をすれば!TVクルーですよ!このまま放っといたら確実に落とせます!」
幽霊「分かってるわよ・・・・・・もう、バカーーーーーーーーー!!!!!!!!!」
キキーーーーーーーーー!!!
13:SS速報:2009/11/25(水) 21:29:52.03 ID:1bHSvKVA0
TVクルー1「・・・・見たか?」
TVクルー2 「はい・・・・しかも結構かわいかった気が・・・」
「し ね ば よ か っ た の に」
TVクルー「!?うわぁああああああああああ!!!!!」
男「ちょっとすいません。」
TVクルー1「!?アンタは!?」
男「ただのサラリーマンです。それよりさっきの幽霊はあなた達を助けようとしたのですよ?」
TVクルー2「でも、死ねばよかったって・・・」
男「そういう子なんですあの子は。なのにあなた達は彼女を悪者扱いなんですか?TVでそう流すんですか?」
幽霊「ちょっと男・・・止めなさいよ!私は・・・悪霊なんだから。」
男「止めないでください。僕は納得できないんですよ。この報道に。」
TVクルー1「お前・・・誰と喋ってんだ・・・?」
14:SS速報:2009/11/25(水) 21:30:33.17 ID:1bHSvKVA0
男「!?」
TVクルー2「おいおい・・・幽霊だけゃなく基地外までいんのかよ・・・ここ。」
TVクルー1「こんなの・・・使えねぇよ!!くっそ!撤収!」
男「なぜ?僕にしか見えないんだ?」
幽霊「し、知らない!(あんたが、純粋だからに決まってんでしょ・・・!)」
男「しかし、納得できん。こんなに優しい幽霊なのに。」
幽霊「だからあたしは悪霊だって!」
男「幽霊さん。その格好が駄目なんですよ。普通の人は怖がってしまいます。」
幽霊「怖がっていいんだって!」
男「幽霊さん見た目が凄くかわいいんだから、おしゃれしないと・・・そうだ!!」
幽霊「悪霊がかわいくなる必要はないの!それにこの服高かったんだからね!」
男「とにかく、今日はもう帰ります。明日また来るんで。」
幽霊「う、うん。またね。気をつけて帰って。」
男「はいw」
16:SS速報:2009/11/25(水) 21:31:25.09 ID:1bHSvKVA0
男「幽霊さんこんにちは、いや、こんばんわ。」
ガン!ガン!ガン!ガン!ガン!ガン!ガン!
男「ゆ、ゆれいさん!!」
幽霊「あ!こんばんわ!それより、見て!ここ昨日より曲がったと思わない?」
男「確かに!すごいです!」
幽霊「へへ、昨日徹夜でやったのだ。」
男「徹夜ですか。(幽霊って寝るんだ
。)」
幽霊「ねぇその袋なに!」
男「はい!とりあえずこれを着てみてください。」
17:SS速報:2009/11/25(水) 21:32:16.17 ID:1bHSvKVA0
幽霊「着たけど・・・これって・・・メイド服・・・?」
男「やっぱり!バッチし似合ってますよ幽霊さん!」
幽霊「いや、私悪霊なんですけど・・・。」
男「これからは「コワかわいい☆」の時代だと思うんですよ。」
幽霊「まってよ!これじゃ誰も怖がらないわよ!私の存在価値が・・・!」
男「僕は好きです。幽霊さんのメイド服。」
幽霊「・・・バ、バカじゃない!それよりこの服どうしたの?」
男「元カノが部屋に残したやつです。」
幽霊「!?・・・・やっぱりいらない。」
男「どうしてですか?凄く似合ってますよ。」
幽霊「要らないって言ってるでしょ!!!この変態!!!・・・・私TUTAYAにDVD返しにいくから。バイバイ。」
男「・・・サイズはぴったしだったなぁ。」
18:SS速報:2009/11/25(水) 21:32:57.30 ID:1bHSvKVA0
幽霊「なに!?普通元カノの服とか着せる!?しかもメイド服!?完全に変態じゃない!!いったい何に使ったのやら!」
男「幽霊さん。」
幽霊「うわぁ!ちょっと!幽霊以上に気配消さないでよ!」
男「さっきはすみませんでした。これは僕が丸井で買ったやつです。これから寒いので、良かったら使ってください。」
幽霊「別に、、気にしてないもん。まぁ、受け取っておくわ。」
男「それより幽霊さん何のDVD借りてたんですか?」
幽霊「フォレストガンプ。一番好きな映画なの。1年に1回は必ずみるもん。」
男「・・・フォレストガンプ・・・ホラーとか見て勉強したほうがいいんじゃないですか?」
幽霊「私、幽霊とか血とかグロは駄目なの。」
男「悪霊なんですよね?」
幽霊「人間でも人間嫌いはいるでしょ?」
男「納得できるような、出来ないような。」
19:SS速報:2009/11/25(水) 21:33:40.44 ID:1bHSvKVA0
幽霊「男はさ、映画見ないの?」
男「・・・昔は彼女と見てましたけど。最近は・・。」
幽霊「ねえ。」
男「はい。」
幽霊「私の前で元カノの話禁止ね。」
男「なんでですか?」
幽霊「そのしんきくさい顔ムカつくからです。」
男「・・・・・・・・・・・・・・・わかりました。」
20:SS速報:2009/11/25(水) 21:34:22.93 ID:1bHSvKVA0
幽霊「わかったらよろし。ねぇ、あなたPSP持ってる?」
男「はい。でも旧型ですよ。」
幽霊「本当に!?ね!ね!貸して!私モンハンやってみたかったの!」
男「別にいいですけど。じゃあ、明日持ってきますね。」
幽霊「・・・」ジー
男「分かりました。今持ってきますから、睨むのはやめてください。呪われそうです。」
幽霊「わ た し 、悪 霊 で す か ら www」
男 (・・・悪霊はモンハンなんてやらないよ)
21:SS速報:2009/11/25(水) 21:35:05.79 ID:1bHSvKVA0
男「持って来ましたよ。はい。UMDと本体です。」
幽霊「わぁ~!ありがとう!」ニコニコ
男「う~ん。とても悪霊とは程遠い笑顔。」
幽霊「って!もう1台もってるの!?」
男「はいwだから一緒にやりましょう。」
幽霊「・・・男は、武器何にしたの?」
男「弓です。遠くからちまちまと当てていこうかと。幽霊さんは?」
幽霊「ふっ、男の性格らしい武器ね。私は大剣!一番強そうじゃん!」
男「ふふ、まぁ頑張りましょう。」
幽霊「なにこれ!?めちゃくちゃ重くて、ぜんぜん当たらない!」
男「幽霊さんとりあえず、武器に慣れるまでランポス相手に頑張りましょう。」
22:SS速報:2009/11/25(水) 21:35:49.92 ID:1bHSvKVA0
~かれこれ、3時間~
男「幽霊さんやっと大剣に慣れてきましたね。」
幽霊「次はこのイヤンクックを殺ってみたい!」
男「確かに今の僕達なら倒せそうですね。でも残念。もう遅いので帰ります。」
幽霊「え!?なんでもう少しやろうよ・・!」
男「すみません。一応社会人なので明日の業務に支障をきたすのはちょっと・・・。」
幽霊「・・・分かった。でも明日は絶対来てね!二人でイヤンクック倒すんだからね!」
男「はいw僕も楽しみにしてます。」
23:SS速報:2009/11/25(水) 21:36:46.71 ID:1bHSvKVA0
「 死 ね ば よ か っ た の に 」
カップル「うわぁあああああああああああああ!」
ブオーーーーーーン!
幽霊「ふぅ・・・。イチャつきやがって。それにしてもあいつ、遅いなぁ~。暇すぎてランポス4000匹も殺しちゃったよ。」
男「どうも。」
幽霊「うわぁ!びっくりした!アンタどうして幽霊より気配を消せるの!?」
男「まぁ、いろいろと理由が・・・。」
幽霊「理由って。」
男「はい・・・小、中、高、大と人生の大半を孤独に過ごしました。」
幽霊「・・・」
24:SS速報:2009/11/25(水) 21:37:30.76 ID:1bHSvKVA0
男「さすがの幽霊さんもどん引きですよね。」
幽霊「おい、男とやら。」
男「はい。」
幽霊「今までの人生は孤独だったかもしれん。」
男「・・・」
幽霊「ただ、これからお主といくハンターの戦場においては」
男「・・・」
幽霊「大剣を持ったわらが最後まで隣にいるぞ。」
男「・・・」
幽霊「約束する」
25:SS速報:2009/11/25(水) 21:38:21.58 ID:1bHSvKVA0
男「・・・身に余る、大変光栄なお言葉でございます。」
幽霊「うむ。さぁPSPをもつのじゃ!」
男「はい!」
幽霊「しまった!回復薬を忘れた!」
男「うわぁ・・・。」
26:SS速報:2009/11/25(水) 21:39:05.53 ID:1bHSvKVA0
男「じゃあ、そろそろ帰りますね。」
幽霊「うん。明日も絶対やろうねw」
男「あ~、すみません。明日は大事な用事があって。」
幽霊「遅くなってもいいから!」
男「う~ん。あまり期待しないでください。」
幽霊「わかった!お弁当作って待ってる!」
男「聞いてました?」
幽霊「へへ~。」
男「あなた悪霊なんですから、僕を殺すぐらいの気持ちでいないと。」
幽霊「確かに。でも、モンハンにおいては、私とあなたは「戦友」です。」
男「ふふ。了解です。それじゃ。」
27:SS速報:2009/11/25(水) 21:39:46.24 ID:1bHSvKVA0
幽霊「ったく遅いな。今日は仕事休みなのに。」
幽霊「まさか、デート・・・!?」
幽霊「まぁ、死んでる人間より、生きてる人間よね・・・。」
男「どうしたんですか?」
幽霊「うわぁ!驚かさないでよ!!ってか遅い!」
男「すみません。ってか遅くなるっていったじゃないですかw」
幽霊「な、何してたのよ!?今日は仕事休みでしょう!?」
男「言えません。」
幽霊「新しい女?」
男「下の中レベルの僕にガールフレンドは都市伝説です。」
幽霊「でも元カノいるんでしょ?」
男「誰にでも奇跡が起こるものです」
幽霊「・・・じゃあ誰と会ってたの?」
男「男なのは確かです。しかも、」
29:SS速報:2009/11/25(水) 21:40:48.97 ID:1bHSvKVA0
幽霊「しかも?」
男「まぁ、機会がありましたらお伝えしますよ。それよりお弁当は?」
幽霊「ったく、・・・はい。」
男「相変わらず料理の上手な悪霊ですね。上手すぎです。」
幽霊「まぁ、死んでからかなり練習してたからね。」
男「健気だ。」パクパク
幽霊「意外と幽霊って暇なのよ?あなたみたいな人に出会えるのは珍しいんだから。」
男「たしかにTVクルーには見えていませんでした。」パクパク
幽霊「あなた霊感がかなり強いんじゃないの?」
男「う~ん、今まで見たことなかったのですが。」パクパク
幽霊「じゃあ、私と波長があうのかしら。」
男「他の霊も幽霊さんみたいに優しいんですか?」パクパク
幽霊「だから、私は悪霊なんだって。」
30:SS速報:2009/11/25(水) 21:41:33.43 ID:1bHSvKVA0
男「まあまあ。」パクパク
幽霊「・・・ったく。まちまちかな。たまにヤバイ浮幽霊とかにあうけど。あそこの廃病院の霊はいい人達よ。会ってみたら?」
男「う~ん。遠慮しときます。」パクパク
幽霊「怖いの?」
男「はい。」パクパク
幽霊「なんで私は平気なのwいざとなったら私は呪術もつかえるのよw」
男「幽霊さんは悪霊かもれませんが」パクパク
幽霊「?」
男「僕にとっては大切な人ですから。」パクパク
幽霊「・・・あんた、バカだけどいい奴ね。」
男「ありがとうございますw」パクパク
幽霊「あんた食いすぎでしょ・・・。」
31:SS速報:2009/11/25(水) 21:42:25.59 ID:1bHSvKVA0
男「こんだけの量を作っている幽霊さんもおかしいですよ。」パクパク
幽霊「いつも何食べてるの?」
男「外食ですかね。自炊はまったくしません。」
幽霊「OK!明日からここで料理教えてあげる!」
男「え?」
幽霊「いつも私が作るわけいかないでしょ?だから!」
男「う~ん。めんどくさいのが本音です。」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・!
男「明日からこの料理教室へ通わせて頂きます。なので呪術をかけようとするのはやめてください。」
幽霊「よろし。」
33:SS速報:2009/11/25(水) 21:43:59.61 ID:1bHSvKVA0
ザックザックザック
男「こうですか?」
幽霊「ちがーーーーう!もっと細かく!火が通らないでしょ?」
男「すみません。」
幽霊「はぁ、3週間も通ってこのレベルなの?」
男「やはり才能の問題かと。」
幽霊「諦めないで!頑張ってオムレツぐらいは作れるようにするわよ。」
男「幽霊さん。」
幽霊「なに。」
男「料理はやはり諦めます。そのかわり」
幽霊「ちょっと!勝手な事言わないで!」
男「僕がこの近くに引っ越すので、どうか夕飯だけでも毎日作ってください。」
39:SS速報:2009/11/25(水) 21:50:00.23 ID:1bHSvKVA0
幽霊「は?」
男「それで全て解決だと、わたくし自負しております。」
幽霊「あなたマジで言ってるの?」
男「はい。ただもうひとつだけお願いしたいことが・・・」
幽霊「・・・まさか、こっれて、そんな、私、悪霊だし・・・・」
男「材料費は幽霊さん負担で」
幽霊「・・・やっと悪霊になれる気がする。」
44:SS速報:2009/11/25(水) 21:56:46.46 ID:1bHSvKVA0
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴーーーーーーー!
男「幽霊さんなんだか、体が凄く重い感じが・・・。」
幽霊「大丈夫。少し、反省してもらうだけだから。」
男「う~・・・」
幽霊「男さん、私は、確かに死んでるよ?悪霊だよ?有名スポットになるぐらい知られてるよ?」
ゴンゴンゴンゴンゴンゴンゴンゴンゴンゴンゴンゴン!
男「う~~・・・・体中が・・・熱い・・・」
幽霊「でも、その前に・・・・」
男「・・・・息が出来ない・・・」
幽霊 「 女 の 子 な ん だか ら ね ぇ ええええええええ!!!!! 」
ゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!
45:SS速報:2009/11/25(水) 22:02:55.36 ID:1bHSvKVA0
男「・・・・ぜぇ、ぜぇ、死ぬかと思った・・・。」
幽霊「・・・反省してくれた?」
男「・・・はい。材料費は自分でまかないます。」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!
男「え!?違うの!?」
幽霊「あなたが元カノと別れた理由がわかったわ・・・。」
ゴーーーーーーーーーーーン!
男「・・・」
幽霊「まぁ、・・・夕飯の件に関してはOKしてあげる。」
男「・・・ありがとうございます。」
男「・・・・・悪霊って怖いですね。」
幽霊「いい?一番怖いのは乙女心よ。」
49:SS速報:2009/11/25(水) 22:13:37.90 ID:1bHSvKVA0
幽霊「肝心な所では鈍感なんだから。」
男「・・・?。でもこれで幽霊さんのだし巻き卵が毎日食べれるw」
幽霊「・・・まっ、元カノももったいない事したわね。」
男「それじゃ、さっそく物件を探しに行こう。」
幽霊「加賀不動産だけはやめた方がいいよ。」
男「なんでですか?」
幽霊「私の知り合いのヤバイ悪霊が住んでるアパート平気で紹介してるから。」
男「なるほど。ご忠告ありがとうございます。加賀不動産は絶対だめと・・・。」メモメモ
幽霊「あなた、フラグ立てすぎ。」
50:SS速報:2009/11/25(水) 22:21:31.89 ID:1bHSvKVA0
男「ゆうれいサーン・・・ヒッコシマシタヨー・・・。」
幽霊「まぁ、予測どおりの結果よ。加賀不動産にでも騙されたんでしょ。」
男「てへへ・・・。なんか・・・体が・・・ダルいっす・・・。」
幽霊「はぁ・・・性格が素直すぎるのよ。」
男「でも・・・部屋には・・・悪霊・・・いませんでしたよ・・・?」
幽霊「姿を隠してるだけよ。いいからこっち来て。」
ハッツ!!!!
男「お~~!なんか精器が復活してきました!!」
幽霊「生気ね。」
男「それにしても、これからどうしましょうか。」
幽霊「引っ越せばいいでしょ?」
男「でもなんだかんだ言ってあそこが一番近いんですよね。」
52:SS速報:2009/11/25(水) 22:29:10.90 ID:1bHSvKVA0
幽霊「・・・わかったわ。という事だから、もうこの人から離れてくれる?」
男「!?」
凶悪霊「いや~久しぶりっす!」
男「これが・・・俺の精器がなかった原因ですか・・・」
凶悪霊「・・・生気ね。とにかく幽霊さんお久♪」
幽霊「いちいちムカつくチャラさね。」
凶悪霊「相変わらず、手厳しい~♪このブサ面知り合いっすか?」
幽霊「そう。だからもうその呪縛はやめて。」
凶悪霊「無理ッス♪ちょうどこいつで100人目なんで♪」
幽霊「・・・わかったわ。」
54:SS速報:2009/11/25(水) 22:36:09.69 ID:1bHSvKVA0
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!
凶悪霊「ちょwタンマ!タンマ!ジョークっす!悪霊ジョーックっす♪略してAJ♪」
幽霊「・・・・」
ゴゴッゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!
凶悪霊「なんで!?なんで!?俺なんか余計な事言った!?」
男「凄い・・・悪霊さえねじ伏せる力があるんだ。」
ゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!
58:SS速報:2009/11/25(水) 22:42:44.65 ID:1bHSvKVA0
凶悪「セイキヲウバッテスミマセンデシタ。」
男「いえいえ。こちらも幽霊さんの実力を知れてよかったです。」
幽霊「なんかされたらすぐ言ってね♪ 成 仏 さ せ る か ら ♪」
凶悪霊「ヒエッ!!」
幽霊「とにかくこれで男の身も大丈夫だし、ご飯にしましょう。」
男「ありがとうございます。あとこれ頼まれたモンハンの攻略本です。」
凶悪霊「攻略本ってwwwwwww今どきwwwwwwww wikiしらねーのかよwwwww」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!
凶悪霊「あ」
59:SS速報:2009/11/25(水) 22:50:04.17 ID:1bHSvKVA0
幽霊「ちょおと!凶悪霊どこに閃光玉なげてんのよ!」ピコピコ
凶悪霊「スミマセン。」ピコピコ
男「まぁまぁ。凶悪霊さんは今日は調子が悪いんですよ。あっ、罠しかけました。」ピコピコ
凶悪霊「リョウカイデス。ユウレイサンソッチニイキマシタヨ。」ピコピコ
幽霊「OK。ったくなんで凶悪霊と武器かぶんのよ~!」ピコピコ
男「まぁまぁ。」
凶悪霊「ゴメンナサイユウレイサン。」
男「あ、そろそろ帰ります。」
幽霊「うん。分かった。で、こいつどうする?」
61:SS速報:2009/11/25(水) 22:58:56.99 ID:1bHSvKVA0
凶悪霊「・・・・」モジモジ
男「あ~、おいで。」
凶悪霊「!?あ、あざーーーーっス!!」
幽霊「っち。二人だけの時間が。」
男「どうしたんですか?」
幽霊「い、いや。なんでも。凶悪霊がなんかしたら言ってね。」
男「はいw幽霊さんがいるか安心です。」
凶悪霊「死んでるけど、死んでも何もしねぇよ。」
幽霊「何か言った?」
凶悪霊「ユウレイサンサヨウナラマタアシタ。」
63:SS速報:2009/11/25(水) 23:05:04.25 ID:1bHSvKVA0
男「ねぇ、凶悪霊は生前何してたの?」
凶悪霊「生前っすか?そーッすね~実は全然覚えてないんすよ♪」
男「そうなの?」
凶悪霊「はい♪ただ、あの部屋で893に撃たれて死んだのは覚えてるんすけど♪」
男「気づいたら幽霊だったの?」
凶悪霊「はい♪まぁ、正直生前とかどうでもいいかな~って感じっす♪」
男「ふ~ん。って事はあの壁の変なシミは・・・」
凶悪霊「サーセンwwww」
64:SS速報:2009/11/25(水) 23:14:47.52 ID:1bHSvKVA0
幽霊「あ、来た来た。」
男「幽霊さんこんばんわ。」
幽霊「あれ?今日はあのゴミ屑は?」
男「なんか、『最近、幽霊姉さんの目が怖ぇ』って言って来ないです。」
幽霊「そ~なんだ~♪久しぶりに二人きりだね。」
男「そうですね。今日は一緒にDVDでも見ませんか?」
幽霊「いいね!賛成!」
男「シックスセンスっていう映画です。」
65:SS速報:2009/11/25(水) 23:15:33.20 ID:1bHSvKVA0
幽霊「怖いの?」
男「いや、怒ったときの幽霊さんに比べれば天使のような映画です。」
幽霊「ふ~ん。」
男「よいしょ」
ポチ
『アフ~~~~~ン♪いや~~~ん♪いく~~~~~♪』
ポチ
男「・・・」
幽霊「・・・」
66:SS速報:2009/11/25(水) 23:18:40.01 ID:1bHSvKVA0
男「あれ?」
ポチ
『アフ~~~~~ン♪いや~~~ん♪いく~~~~~♪』
ポチ
ポチ
『アフ~~~~~ン♪いや~~~ん♪いく~~~~~♪』
ポチ
幽霊「・・・」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!
男「凶悪霊め・・・。」
ゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!
68:SS速報:2009/11/25(水) 23:28:22.87 ID:1bHSvKVA0
幽霊「男もああいうの・・・見るの?」
男「まぁ、一応男の子なんで・・・。」
幽霊「元カノとそういう事やったの?」
男「元カノの話はタブーなんじゃ」
幽霊「いいから!」
男「やって・・・ないです」
幽霊「本当に?」
男「誰にも言わないでください。僕、 童貞というハイスキルがあるんです・・・。」
幽霊「男って・・・今、何歳?」
男「・・・・・・・・・・・・・28歳です」
幽霊「・・・・・・・・ごめんなさい。」
男「僕はいつか」
幽霊「うん」
男「魔法使いになると思います。」
幽霊「・・・頑張って。」
70:SS速報:2009/11/25(水) 23:36:41.48 ID:1bHSvKVA0
凶悪霊「ふふ♪男さんどうでしたか♪映画♪」
男「いや~良かった。あの子役天才だね!」
凶悪霊「あれ?そ、そうすか♪」
カランカラン
凶悪霊「男さんなにしてはるんですか?」
男「日本酒と塩を探してるんだ。」
凶悪霊「え?」
男「幽霊さんから、簡易成仏キットってのを教えてもらったから♪」
凶悪霊「え?」
男「長い間お世話になりました。」
凶悪霊「え?」
男「天国でお会いしましょう!」
ゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!
男「あ~、君は地獄だったか。」
男「・・・童貞なめんなよ。」
74:SS速報:2009/11/25(水) 23:56:26.59 ID:1bHSvKVA0
凶悪霊「ゼェ・・・ゼェ・・男さんそのキット洒落にならないっす・・・ぜぇ・・」
男「おや?追い返されてきた?」
凶悪霊「・・・ゼェ・・まぁ、そんな感じっす・・・ゼェ・・ゼェ・・」
男「まぁいいでしょう。以後気をつけるように。」
凶悪霊「・・・凶悪カップルだ・・・」
ピンポーン
男「は~い」ガチャ
OL「あっ、やっぱり男君だ。」
男「OLさんどうしてここに・・・?」
OL「さっき見かけたの!最近付き合い悪いからさ~つけてきちゃった♪」
男「あ~そうですか。でもここのアパート悪霊が出るんで帰ったほうがいいですよ?」
凶悪霊「いや~なんか悪い気しませんね~♪」
79:SS速報:2009/11/26(木) 00:13:53.71 ID:hG0ef3qY0
ササッ!
凶悪霊「あ、あれは・・・!簡易成仏キット・・・!」
男 「・・・ニヤ」
凶悪霊「手、手がだせねぇぜ・・・。」
OL「何もないね~。この部屋~。」
男「あ~PSPぐらいかな。つまんないでしょ?ね?ね?」
OL「う~ん。男君さ、最近変わったよね。」
男「どこが?」
OL「生き生きしてる。この間まで死んだうおの目みたいだったのに。」
凶悪霊「・・・魚の目だろ。このデコビッチ馬鹿すぎるっす。」
男 ササッ!
凶悪霊「・・・!?・・・・・。ちっ。」
OL「なんか、逆に心配になっちゃって・・・。」
81:SS速報:2009/11/26(木) 00:22:02.99 ID:hG0ef3qY0
凶悪霊「はは~この貧にゅ~デコビッチめ。兄貴気をつけてください!」
男「(・・・うるせ~))だ、大丈夫だよ!最近モンハン仲間ができたんだ!それで!」
デコビッチ「モンハン?あの男君が昼休みに一人でピコピコしてるやつ?」
男「そ、そう!それ!」
デコビッチ「そんなゲームなんかで、忘れられるわけないでしょ・・・?」
男「・・・・。」
凶悪霊「兄貴、もう俺がなんか威嚇しますか?威嚇ぐらいなら余裕っすよ!」
男「・・・・・・・・・頼む。」
デコビッチ「?」
86:SS速報:2009/11/26(木) 00:31:15.36 ID:hG0ef3qY0
ガタガタガガタガタガタガタガ!
デコビッチ「地震・・・?」
「デテケデテケデテケデテケデテケデテケデテケデテケデテケデテケデテケデテケデテケデテケデテケデテケデテケデテケ」
デコビッチ「キャーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
男「デコビッチさん。こういうわけだから僕には今後近寄らないほうがいいよ。」
デコビッチ「・・・男君あなた・・・」
「デテケデテケデテケデテケデテケデテケデテケデテケデテケデテケデテケデテケデテケデテケデテケデテケデテケデテケ」
デコビッチ「!?キャーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
バタン!!
凶悪霊「ヒヒヒヒ!兄貴すいやせん♪やりすぎました♪」
男「いや・・・ありがとう。」
凶悪霊「・・・兄貴?」
88:SS速報:2009/11/26(木) 00:39:01.77 ID:hG0ef3qY0
凶悪霊「・・・『忘れる』・・・?」
凶悪霊「・・・しかも、あの兄貴の落ち込みよう・・・。」
凶悪霊「・・・貧にゅーデコビッチ・・・」
凶悪霊「!?」
凶悪霊「俺は・・・とんでもない真実を知ってしまったかもしれない・・・。」
凶悪霊「兄貴の元カノは・・・」
""D E K O B I T C H ! ! ! ""
幽霊「ふふ~ん♪明日は男に何作ってあげようかな~♪」
凶悪霊「・・・しかも、あの兄貴の落ち込みよう・・・。」
凶悪霊「・・・貧にゅーデコビッチ・・・」
凶悪霊「!?」
凶悪霊「俺は・・・とんでもない真実を知ってしまったかもしれない・・・。」
凶悪霊「兄貴の元カノは・・・」
""D E K O B I T C H ! ! ! ""
幽霊「ふふ~ん♪明日は男に何作ってあげようかな~♪」
90:SS速報:2009/11/26(木) 00:52:02.56 ID:hG0ef3qY0
凶悪霊「兄貴~、「君に届け」始まりましたよ。」
男「うん。」
凶悪霊「なに、ボケーとしてんっすか!」
男「うるさいな~。どうせお前録画してんだろ!?」
凶悪霊「兄貴!!リアルタイムで爽子ちゃんを見ないってどういう事っすか!?」
男「・・・おれにもいろいろあんの。もう寝る。明日の夕飯何かな~。」
凶悪霊「・・・兄貴。」
男「・・・。」
93:SS速報:2009/11/26(木) 01:00:56.38 ID:hG0ef3qY0
凶悪霊「寝てるんだったら、寝ながら聞いてください。」
男「・・・」
凶悪霊「兄貴勘違いしてるみたいっすけど、俺達と兄貴達の世界はやっぱり別ものっす。」
男「・・・」
凶悪霊「生と死。これはどこまで行っても平行ですし、表と裏でもあるっす。」
男「・・・。」
凶悪霊「一旦、一緒にいるように見えるんすけど、実はお互いが向かい合うことは出来ないんです。」
男「・・・。」
凶悪霊「兄貴は生の人間です。だから生の人間と歩いていくべきっす。」
男「・・・」
凶悪霊「・・・すいません生意気な事言っちゃって。」
男「・・・。」
凶悪霊「それにしても。」
男「・・・。」
凶悪霊「この梅ってキャラ、デコビッチと同じ声してんな~。」
94:SS速報:2009/11/26(木) 01:03:16.95 ID:iVJPIcvwO
やっぱりそっちのデコビッチだったのかよっ!wwwww
95:SS速報:2009/11/26(木) 01:11:35.34 ID:hG0ef3qY0
幽霊「お帰りなさい♪」
男「た、ただいまです。それよりその格好・・・」
幽霊「へへ、前のメイド服。似合う?」
男「・・・やっぱり。」
男「幽霊さんが一番素敵です。」
凶悪霊(・・・あ~あ。)
幽霊「へへ、ありがとう。」
凶悪霊「あの~姉さんすいません。今日は俺帰るッス。」
幽霊「あれ?ゴミ屑、どうしたの?せっかくご飯用意したのに。」
凶悪霊「ご、ゴミ・・!?いや、先週録画した「仁-JIN-」見るの忘れてたっす♪」
幽霊「あらそうなの?わかった。」
凶悪霊「ほんじゃ♪」
凶悪霊(・・・兄貴の気持ち考えるといられねぇっす。・・・)
97:SS速報:2009/11/26(木) 01:27:35.28 ID:hG0ef3qY0
幽霊「昨日さ、ティガレックス一人で倒したんだよ!」
男「本当ですか!?凄いです!」
幽霊「今日はどのクエストやる?」
男「シェンガオレンとか倒したいですね。」
幽霊「いこーいこー♪」
・
・
・
・
・
デコビッチ(・・・ついて来て見れば・・・ちょっと・・・男君・・・いったい誰と喋っているの・・・!?)
98:SS速報:2009/11/26(木) 01:41:57.80 ID:hG0ef3qY0
幽霊「ふふ~ん今日は男の好きな出し焼き卵にしよ~。」
凶悪霊「姉さん。」
幽霊「うわぁ!って凶悪霊じゃん。」
凶悪霊「実は聞いてもらいたいことが・・・。」
・・・・・・・・
凶悪霊「という事なんです。」
幽霊「・・・・」
凶悪霊「姉さん。残念ですけど。・・・兄貴を元の世界に戻しましょう。」
99:SS速報:2009/11/26(木) 01:42:39.23 ID:hG0ef3qY0
幽霊「・・・・」
凶悪霊「・・・・・姉さん。俺達はやっぱり混じりあっちゃいけない関係なんです。」
幽霊「・・・・バッカじゃない・・・・。」
凶悪霊「!?」
幽霊「・・・あ、あんなブサ面最初から相手になんかしてないわよ!油断させておいて殺そうと思ったぐらいよ!」
凶悪霊「・・・姉さん。」
幽霊「まぁ、明日あたりでそろそろケリでもつけてやるわ。わ、わたしは・・・あ、悪霊・・・なん・・・だから・・・・。」
凶悪霊「・・・初めて知りました。」
凶悪霊「霊も・・・涙は出るんですね・・・。」
101:SS速報:2009/11/26(木) 01:51:23.04 ID:hG0ef3qY0
デコビッチ「・・・というわけなの。うん、うん、ありがとう。じゃ。」
ピッ!
デコビッチ「・・・男君・・・」
ザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワ
ザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワ
ザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワ
ザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワ
ザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワ
凶悪霊「・・・なんか、なんか恐ろしいものを感じた気が・・・。」
109:SS速報:2009/11/26(木) 02:06:44.29 ID:hG0ef3qY0
幽霊「って事でさよなら。」
男「え」
幽霊「だから言ってるじゃない。もう飽きたの人間と関わるの。」
男「・・・え」
幽霊「夕飯つくるのもめんどくさいし。もう来ないでくれる?」
男「ど、どうして。昨日まで・・・」
幽霊「はぁ~女の演技ぐらい分かりなさいよ。そんなんだから振られんのよ。」
男「なんで・・・あん時助けてくれたの・・・?」
幽霊「・・・暇だったから。」
幽霊「でもこんなめんどくさい人間なら・・・」
「 死 ね ば よ か っ た の に 」
111:SS速報:2009/11/26(木) 02:10:30.31 ID:hG0ef3qY0
男「・・・どうして・・・」
男「嘘でしょ・・・!?ねぇ!幽霊さん!」
男「あんなに楽しそうにしてたのが演技・・・!?上手いメシも全部演技・・・!?」
男「冗談・・・下手くそ・・・すぎるよ・・・。」
男「嘘って言ってよ・・・。」
幽霊「・・・いくら言われても、気持ちは変わらない。」
幽霊「・・・し、死ねばよ・・よかったのに・・・」
男「や、めて・・・ください・・・。」
男「や・・め・・て・・・・」
男「やめろぉおおおおおおおお!」
112:SS速報:2009/11/26(木) 02:15:06.54 ID:hG0ef3qY0
ダダダダッダッダ!
デコビッチ「男君!?大丈夫!?」
男「!?」
デコビッチ「ごめん。つけて来ちゃった・・・。」
男「なんで・・・。」
幽霊「男の・・・元カノ・・・。」
デコビッチ「もう大丈夫安心して。悪い霊を取り払いましょう・・・。」
男「!?」
113:SS速報:2009/11/26(木) 02:20:09.02 ID:hG0ef3qY0
デコビッチ「・・・・寺生まれのTさんお願い・・・!」
寺生まれのT「わかったデコビッチ。」
男「・・・誰だよ・・あんた・・。やめろぉおおお!あんたらが出てくる事じゃない!!!」
デコビッチ「もう大丈夫。もう大丈夫だから・・・男くん・・。」
男「やめてくれぇええええええええええええええええええええええええええ!!!!!」
116:SS速報:2009/11/26(木) 02:35:32.01 ID:hG0ef3qY0
「死人をぉおおぉおぉなめんなああぁぁあぁぁーーーーーー!!!!」
ゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!
男「!?」
幽霊「!?」
幽霊「・・・き、凶悪霊・・・・。」
凶悪霊「・・・へへへ、やっぱ、昨日のザワザワは、Tさんだったか・・・。」
寺生まれのT「・・・なんか俺、歓迎されてないみたいだな。」
118:SS速報:2009/11/26(木) 02:36:24.75 ID:hG0ef3qY0
凶悪霊「いやいやウェルカムっすよ・・・!かねてからお噂を耳にしてますんで。」
寺生まれのT「それじゃ、また来世でお会いしよう。」
凶悪霊「ま、待ってくれ!!!!一つ約束してくれ!!!!!」
寺生まれのT「!?」
凶悪霊「ねぇさ・・・幽霊さんには手を出さないでくれ。彼女は悪霊じゃない。」
寺生まれのT「・・・」
凶悪霊「ここで、何千人と事故になりそうな人を救ってきたんだ。」
寺生まれのT「・・・」
凶悪霊「彼女は俺と違って悪霊なんかじゃねぇ・・・!」
120:SS速報:2009/11/26(木) 02:51:19.47 ID:hG0ef3qY0
寺生まれのT「・・・・」
凶悪霊「へへへ・・・俺も年貢の納め時っす・・・。」
幽霊「うぅ・・・き・・・・きょおぉう・・・れ・・・いぃ・・・」
寺生まれのT「・・・」
デコビッチ「Tさん・・・終わったの・・?」
寺生まれのT「ねぇ、男さん。ちょっと手のひらを貸してちょ。」
121:SS速報:2009/11/26(木) 02:59:00.58 ID:hG0ef3qY0
男「・・・嫌です。幽霊も凶悪霊も両方消させません。」
寺生まれのT「ははは。ほんじゃ。力ずくで。おりゃ!」
バキ。
男「いっってぇえ!」
デコビッチ「ちょっとT!!!!何してんの!?」
寺生まれのT「・・・ふむ。」
デコビッチ「ちょっと・・・T・・・早く悪霊を・・・・。」
寺生まれのT「なぁデコビッチ。」
デコビッチ「な、なに・・?」
寺生まれのT「ここには悪霊なんかいないよ。」
124:SS速報:2009/11/26(木) 03:08:47.01 ID:hG0ef3qY0
デコビッチ「・・・え?だって男君がこんなに苦しんでるじゃない・・・!!!」
寺生まれのT「う~ん。強いていえば・・・やっぱ恥ずかしくていえねぇやw」
デコビッチ「はぁ?」
寺生まれのT「とにかく!!!!!!そのブサ面はとりつかれてもねぇし、呪われてもねぇ!以上!」
凶悪霊「・・・・・・・・へへ、なんだ、ビビッて損したっす・・・・。」
幽霊「うぅ・・・きょ・・・うぅうう・・・あくぅ・・・れ~~。」
男「・・・・分かってくれたんですか・・・?」
寺生まれのT「まぁ、手のひら見れば基本なんでもわかんだよw俺様はw」
デコビッチ「ちょっと!T!私納得できないんだけど!?」
寺生まれのT「いいから!お前はここではお邪魔虫なんだから、さっさと帰るんだ!」
デコビッチ「!?!??!?!?!??!」
寺生まれのT「あ~誤解してすまんかった。男君。デコビッチの早とちりだったわw」
男「はぁ。」
寺生まれのT「ただ、君も隠していた二人(?)に隠している事があるみたいだね。」
男「!?」
126:SS速報:2009/11/26(木) 03:20:32.13 ID:hG0ef3qY0
寺生まれのT「結末がどうなろうと、君には前に進む権利がある。いつまでも後ろをむくな。」
男「・・・はい・・・。」
寺生まれのT「な~んて♪渋い事いっちゃたりして♪まぁ、あの二人も誤解しているみたいだから。あとは、ね?」
男「・・Tさん・・・ありがとうございます。」
寺生まれのT「ふふふ。んじゃ、グッドラック!青年よ!!バイバイ~。デコビッチ帰るぞ~。」
デコビッチ「!?!??!?!??!?!??!」
男「Tさん・・・・・
僕より年下っぽいのに・・・・・。」
132:SS速報:2009/11/26(木) 03:41:28.18 ID:hG0ef3qY0
凶悪霊「・・・」
幽霊「・・・」
男「・・・どうしてこうなったんでしたっけ?」
凶悪霊「・・・兄貴の元カノがでてきて・・・」
男「元カノ・・・?デコビッチが・・・?」
凶悪霊「はい・・・。違うんですか?」
男「そうか、だからあんな態度を・・・。」
幽霊「・・・元カノが誰にしよ、私達とあなたは住む世界がちがうの。お願い・・・・、わかって・・・・。」
男「・・・・わかった。」
幽霊「・・・ありがとう。男。」
133:SS速報:2009/11/26(木) 03:50:15.84 ID:hG0ef3qY0
男「・・・でも最後に聞いてほしい事があるんだ。」
幽霊「・・・うん。」
男「・・・俺には高校から大学卒業後まで付き合っていた彼女がいた。」
男「彼女は、とても綺麗で優しい人だった。」
男「僕はそんな彼女が好きでたまらなかった。」
凶悪霊(・・・姉さんには辛すぎる話っす・・・。)
男「でも彼女は死んでしまったんだ。」
幽霊「・・・!?」
凶悪霊「・・・!?」
134:SS速報:2009/11/26(木) 03:51:55.82 ID:hG0ef3qY0
男「交通事故だった。お弁当を持って俺の家に向かっている途中だった。」
男「初めて死んだ人の顔を見た。とても綺麗な顔をしていた。動き出すんじゃないかってぐらいに。」
男「僕はそれから外界との接触は拒み。心を殻に閉じ込めたんだ。」
男「そしてある日、噂を聞き、僕はここに来て君に出会った。」
男「彼女が亡くなったこの崖で。」
幽霊「!?」
男「そう、僕の元カノは君なんだ・・・幽霊。」
136:SS速報:2009/11/26(木) 03:58:06.67 ID:hG0ef3qY0
男「でも・・君は生前の記憶を失っていた。だから僕には気がつかなかったんだ。」
男「凶悪霊に聞いてわかった。霊ってのは死ぬ直前の記憶しかないって。」
男「でも君は記憶の片鱗は見せてくれた。」
男「猫に懐かれたり、フォレストガンプが好きだったり、なによりあの出し巻き卵の味が、君そのものだったんだ。」
男「僕は閉ざした殻をやぶり、もう一度君との関係を始めた。」
男「それが楽しくて仕方なかった。また君と過ごせることが。」
幽霊「・・・わ、わたし・・・そんな・・・大事なこと・・・忘れてたの・・・?」
凶悪霊「・・・こればっかしは、仕方ないっす・・・。死んだ者のさだめッス・・。」
男「いままで黙っててごめん。」
141:SS速報:2009/11/26(木) 04:20:55.02 ID:hG0ef3qY0
男「たしかに君と僕は交われない関係だ。」
男「でも君も・・ずっとここに居なくてもいいんだ」
男「今まで怖くてできなかった・・・。君に会えなくなるから。」
男「・・・僕が知ってる、君を救う方法・・・。」
男 『××(彼女の名前)、もう大丈夫だよ。』
142:SS速報:2009/11/26(木) 04:21:37.58 ID:hG0ef3qY0
幽霊「・・・・!?」
・・・・ガガガッガッガガッガガッガッガッガガッガガガガッガガッガガ・・・・
「××(彼女の名前)!またその映画みてんのw」
「××(彼女の名前)のだし巻きはうまいなぁ~~w」
「××(彼女の名前)!メイド服超似合ってるよ!!!」
「××(彼女の名前)、 好 き だ よ 。 」
143:SS速報:2009/11/26(木) 04:22:45.42 ID:hG0ef3qY0
・
・
・
・
・
・
幽霊「・・・お、男くん・・・男くん・・・わたし・・・わたし・・・・思い出した・・・・全部・・・。」
幽霊「・・私・・・こんな事になっちゃってたんだ・・・」
幽霊「・・・死んでも、男くん、ずっと、そばにいてくれてたんだ・・・。」
男「・・・・うん・・・・。これからも僕の思い出の中ではずっと一緒だよ・・・。」
男「・・・悲しいけど・・・またお別れだ・・・。」
幽霊「・・・・うん。・・」
144:SS速報:2009/11/26(木) 04:23:49.05 ID:hG0ef3qY0
幽霊「・・・今度・・」
幽霊「・・生まれて・・ら」
幽霊「・・・また・・だし巻き・・・・・」
幽霊「・・・・る・・・か・・ら・・」
幽霊「・・・で」
幽霊「・・・あ・・・り・・・が・・・・」
・
・
・
・
・
・
・
・
・
「 と 」
男「・・・う・・・う・・ん、また、、楽・・・しみにして・・るよ・・・・」
151:SS速報:2009/11/26(木) 04:36:27.86 ID:hG0ef3qY0
それからあの崖のガードレールは修理され。
この町の幽霊スポットはひとつなくなった。
優しい彼女は、自分が壊してしまったガードレールのせいで新たな犠牲者を出すのを防ぐためこの世界に残っていたのだろう。
その彼女の優しさも大多数の人間が忘れ、今日ものんびりとこの町で暮らしている。
まぁ、僕だけでもその優しさだけは忘れずにいよう。
僕は相変わらず毎日ここに通っている。
今でも聞こえてきそうなんだ。
彼女が安堵の表情浮かべて言う
「 し ね ば よ か っ た の に 」が。
~おしまい~
152:SS速報:2009/11/26(木) 04:37:39.29 ID:RI4huIefO
乙良かった
169:SS速報:2009/11/26(木) 05:51:11.20 ID:90mF9mfHO
気に入ってたんだね
駄文生産機の称号
とにかく乙でした
神まちも幽霊も面白かったです
駄文生産機の称号
とにかく乙でした
神まちも幽霊も面白かったです
174:SS速報:2009/11/26(木) 07:24:20.11 ID:zAj8hCh7O
乙
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