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MSがWindows 10版MADOSMAやXbox Oneストリーミングプレイを世界初公開、IoTや機械学習関連デモも多数 - Engadget Japanese


2015年5月26、27日にマイクロソフトが東京で開催しているソフトウェア開発者向けイベント『de:code 2015』より。展示コーナーのマイクロソフトブースでは、Windows 10 Insider Preview(IP)をインストールした数々のPCや組み込みシステム、そして初公開となるXbox Oneからのストリーミングプレイデモが来場者を出迎えました。



同イベントではターゲットを完全にWindows 10に絞っているため、展示されているPCはすべてがWin 10 IP、もちろん最新ビルド10122の入った状態。これはマイクロソフト側がアップデート作業をしたとのこと。さらにマウスコンピューターが発売予定のWindows Phone『MADOSMA』も、マイクロソフト側がWin 10 Mobile IPのビルド12558をインストールし、展示していました。

de:code 2015 マイクロソフトブース

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24 枚



de;code 2015 マウスコンピューター MADOSMA

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13 枚




目玉的展示は世界でも初公開となるという、Xbox Oneからのストリーミングプレイデモ。これはWin 10 IPに加えて、まだ非公開となっているXboxアプリの最新版をインストールしたHPのOMEN 15-5000シリーズのノートPCとXbox OneをWi-Fiで接続。さらにXbox直結のディスプレイを隣に置いた状態で「Forza Horizon 2」をプレイできるという趣向です。
なおこの機能に関する詳細は、発表時記事を参照ください。

Windows 10はXboxアプリを標準搭載。Xbox Oneからのストリーミングプレイも対応

ちなみにOMENのCPUはCore i7-4710HQ、液晶パネル側解像度はフルHD。ストリーミングなのでGPUは比較的能力を問われませんが、GeForce GTX 860M搭載モデルです。

デモは写真のように、XboxとPCとの距離がほぼ隣接とはいえ、隣にあるXbox One側のディスプレイを見るだけで簡単に遅延が確認できる状態。さらにプレイ中にフレームレートが落ち込むと、操作感覚にまで影響が及びやすい(それだけ条件が厳しい)ジャンルであるドライブゲームを選んでいるだけに、これはかなりの自信がありそうだ......と思ってプレイしてみましたが、仕上がりはかなり良好。

5分ほどプレイしたところではフレームレートの落ち込みはまったくと言っていいほどなく、体感では60fpsを確保しているようでした。気になる遅延も体感0.1秒前後で、シビアなタイムアタックでない限り十分プレイ可能に見えます。



解像度に関しても会場内の接続条件が良かったのか十分で、少なくとも低解像度から来るボヤケ感などはありませんでした。Xbox One側でホーム画面を表示した際、赤いタイルに白抜き文字の表示などではさすがに圧縮ならではの荒れはありましたが、逆に言えばそのぐらい悪条件でなければ気にならないレベル。プレイステーション4のリモートプレイとも十二分に戦えそうな仕上がりです。

ちなみにBlu-ray版映画などの著作権保護作品についての扱いについて聞いてみましたが、こちらは残念ながらブロックされるとのこと。



Win 10 IPを自由に試せるコーナーとしては、Surface Pro 3をはじめ、富士通のストリーミングワイアレスディスプレイ搭載デスクトップ『LIFEBOOK GH77/T』やインテルのRealsenseカメラを搭載した富士通『ESPRIMO WH77/S』、そして昨今話題のスティック型PCのコーナーなどを用意。これら最新モデルでの使用感が確認できました。



Surface Pro 3では、タブレット向けとデスクトップ向け操作モードをキーボードの脱着により自動切り替えできる『Continuum』機能も自由に試せる状態。スタートボタン回りの挙動などを重点的に確認した人が多かったのが印象的です。

ちなみにSurface 3とPro 3は独立したコーナーが設けられており、そちらはさらに盛況。マイクロソフト側がSurface 3を本気で販売する姿勢が伝わってくるものでした。



そしてWin 10 Mobile(Windows Phone)の展示としては、上述したように『MADOSMA』を用意。MADOSMAはWindows Phone 8.1端末として発売されるため、本来はIP非対応機種です。今回はそこをマイクロソフト側が半ば強引に入れたという形ですが、ただしそのためか、一部入力の反応が若干悪く、カメラアプリなども不調という状態。



また最新ビルドとはいえホーム画面などではWebブラウザの『Microsoft Edge』が開発コード『Project Spartan』として表示されているなど、まだまだ開発中である点を意識させる状態です。



ただし基本的な処理速度はWindows Phoneらしく高速で、画面遷移などもスムーズでした。MADOSMAはSoCとしてクアルコム Snapdragon 410(MSM8916:4コア、動作クロック1.2GHz)、液晶パネルは1280×720解像度、メインメモリは1GBという控えめな仕様ですが、ホーム画面やEdgeの動作を撮影した動画を見れば、非常にスムーズであることがわかると思います。




そして隠れた見所が現在ホットなWin 10 IoT、つまり組み込み機器向けの展示、およびマシンラーニング(機械学習)関連のデモです。目に付いたところでは、マイクロソフトの品川テクノロジーセンターで3年ほど使われているという、来場者数予測システムが興味深いもの。

これは接続したKinectから得られた人の流れ(人流)の多さと方向を検出。さらに日時や天気と紐付けされ、マシンラーニング(機械学習)によって算出された過去のデータも勘案し、予測来場者数を算出するというシステム。



デモでは各種条件(過去データは実際に品川で取られたものとのこと)を変えつつ予測を見られましたが、過去データがしっかりしているためか、非常にありそうな予測が出てくるのが興味深いものでした。





合わせてIoT向け機器として、Win 10 IoTがインストール可能なRaspberry Pi 2やMinnnowboard Maxを展示。さらにマイクロソフトが開発用キットとして販売予定のGR版 IoT Kit(仮称)の中心となるCPUボード『GR-PEACH』や、東芝LSIが開発中のBluetooth LE対応各種センサー付きデバイス(仮称)といったアイテムも展示されていました。





加えて、Xbox One版Kinectの開発キットや、パナソニック『タフパッド FZ-E1』をはじめとする業務用端末なども実機展示。なかなか実物を見られる機会のない機種だけあり、興味深そうに手に取る来場者が多かったのが印象的です。


このようにマイクロソフトブースは、全方位にWindows 10を大プッシュする非常に力が入ったものでした。過去の開発中段階のWindowsでは「基調講演でこそ大々的に紹介するが、ブースでは限られた展示機のみで試せる」というパターンもありましたが、この展示の推しっぷりを見ていると、マイクロソフト側の本気度が十二分に伺えます。

ここを見る限り、少なくとも開発者レベルでは、Win 10はかなりイケるんじゃないんだろうか......と思える雰囲気を味わえた展示です。

MSがWindows 10版MADOSMAやXbox Oneストリーミングプレイを世界初公開、IoTや機械学習関連デモも多数

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