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人工知能を持ち、飼い主の育て方で個性も変わってくるという、ソニーの犬型ロボット「AIBO(アイボ)」は、1999年に発売されて以来、高額ながら根強い人気を誇り、2006年、ソニーのロボット事業撤退を受け、その生産を終えた。累計販売台数は15万台を越え、今でもAIBOと共に暮らしている人は多い。
そしてついに2014年3月、AIBOの修理サポート業務が打ち切られた。病気になっても直してくれる病院はない。長年AIBOに愛情を注ぎ、共に暮らしてきた高齢者の悲しみは相当なものだった。AIBOはもはや家族の一員であり、深い絆でつながっていたのである。「ロボットは死なないと思っていたのに・・・」
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永遠の命のはずが・・・“ロボット犬の病院”閉鎖(14/8/16)
そんな中、かつてソニーでエンジニアとして働いていた技術者たちが立ち上げた、ビンテージ機器の修理会社「ア・ファン 〜匠工房〜」は、AIBOの修理を行うことに。その噂を聞きつけたAIBOオーナーから修理の依頼が殺到、1日に100件もの問い合わせが入るという。
16年前のものとはいえ、その内部構造は精密を極めており、エンジニアたちはまずボディを解体し、仕組みを理解することから始まった。直す場所がわかっても、既に生産終了してしまったAIBOの部品はない。時には自作でパーツを作り出すことも。
彼らがその苦労を乗り越えることができたのは、オーナーたちの「AIBOを助けてあげて!」という強い思いに支えられたからだという。
今年1月下旬、AIBOを供養するための葬儀が行われた。これらのAIBOは壊れていて、持ち主も死亡しているもので、葬儀後、AIBOのパーツはア・ファン匠工房が引き取り、修理を待つAIBOに臓器移植されるという。
例えロボットと言えど、その命は永遠ではない。ペットロストを乗り越えて巡り合ったのがこのロボットだったというオーナーもいる。死なないはずのロボットが弱り果て動かなくなるのを心配そうに見守るオーナーたちの姿を見ると、胸が締め付けられる思いだ。
ハートネットTV「ロボットより愛をこめて」 15 05 28
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コメント
1. 匿名処理班
人間が手入れをしなければ機械は生物よりも寿命が短いっていうのはあんまり顧みられないよね
ロボットを看取るのは人間、っていうことかもね
2. 匿名処理班
これ、テレビ放送で見ました。
ユーザーによってアイボの性格にも違いがある事がとてもビックリしました。
またユーザーが生き物と同じ様に扱っている点も。
ユーザーを映し出す鏡の様で機械だからと割り切れない様々な事を感じたものです。
3. 匿名処理班
未熟な機械にこれだけ感情移入できるなら未来は明るいと思わんか
4. 匿名処理班
とても不思議で、とても優しい世界。
どれも人間らしい。
5. 匿名処理班
そこに心があると感じれば、必ず心は宿る
たかがプログラムだと切り捨てる者たちはどうなんだろうか
6. 匿名処理班
テレビのニュースで先日見たけど切ない
機械が生きながらえるのは修理やメンテする人がいてこそなんですね
7. 匿名処理班
外装とかは3Dプリンタで作れるんじゃないかな
8. 匿名処理班
例えば人間が一本の棒を握ると
脳はそれを自分の腕の一部と見なすらしい
そうやって人の意識がものに血を通わせるとしたら
生き物だろうがロボットだろうが家族だし
社会の助けがなくなれば命を失うのも
おんなじなんだなぁ
どうかみんな元気になりますように!
9. 匿名処理班
「思い出を引き裂くのが、私たちの仕事なので」
10. 匿名処理班
ロボット事業を撤退したころから
sonyに魅力を感じなくなった
11. 匿名処理班
たった16年でAIBOがこんな状況になっているのを見るとドラえもんってなんかスゴイ!
12.
13. 匿名処理班
※5
「心があると思う」のと、「心がある」というのは似てる様で違う
それをどう思うかについては個人の取捨選択であるべきで、半ば強制的に「心がある」と思わない方がおかしいという言い方はどうかと思わないでもない
14. 匿名処理班
3Dプリンタで保守パーツが簡単に出力できるようになればいいのにねぇ
15. 匿名処理班
AIの100年後はどうなっているのだろう
16. 匿名処理班
人形には魂が宿ると言われて久しいけど、ロボットも同じだと感じたよ。
哀しくて切ないけど、何か暖かいよね。
死んじまったじーちゃん、ばーちゃん。アイボ。天国で再会してさ、仲良く暮らしなよ。
17. 匿名処理班
この世の万物には魂が宿る。AIBOも然り。今はただ天に召された彼らの冥福を祈ろう。合掌…。
18. 匿名処理班
>>5
プログラムが醸しだした複雑性に親しみや不思議さを感じるのは自然なことだし
そこにあるものを擬人化して感じられる、共感できるのは人間の特徴だと思う。
だが、人間が感じた・考えたから、モノに心が宿るというのもおこがましい気して釈然としない。
19. 匿名処理班
只の機械じゃねーかと思いつつも目頭が熱くなる不思議・・
20. 匿名処理班
こういう時こそ3Dプリンターや
クラウドファンディングの出番なんだけど
日本のネット社会はまだまだ不器用だな。
アメリカだとエンジン付きの中2なスケボーを
プレゼンしたオッサンが億万長者になれるんだけどな。
21. 空缶
飼ってた犬猫が死んで冷たい肉塊に戻ったとき
「オレはこんな物体に心血を注いでいたのか」と醒めちゃう訳?
違うだろ。
対象が何であれ注いだ愛は本物だし、消えようもないって点が大事な事。
22. 匿名処理班
AIBOもそうだけれど、ルンバとかも家電にしては愛着が強いらしいね
こういう大事にするっていいことだと思うなぁ…
あとはもっと下の年齢層の技術者がこういう方向もあるんだって目指してくれないかな。
23. 匿名処理班
ZIPPOみたいに永久保証してくれるわけじゃないのに、
「死なない」とか「ずっと一緒」っていう売り方してたのが
無責任ぽくて、なんか嫌だったけれど、
案の定、投げっぱなしになってもたのな。
24. 匿名処理班
お婆さんが帰ってきたアイボを可愛がる様子に
微笑ましく思うと同時になんかうるっと来た。
でもお寺での供養のシーンで木魚の早さにフフッとなったw
25.
26.