ジェイク・ダイソンが、人工衛星のような高出力LEDライト Ariel (アリエル) を発表しました。
ジェイク・ダイソン ライトは父親ジェームズ・ダイソンが創業した Dysonブランド傘下に入ったため、新作 Ariel も、すでに販売中のタスクライト CSYS(シーシス)と同様にDyson直販店で販売されることになります。
Jake Dyson Light
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「Ariel」シリーズは消費電力100wで9000ルーメンもの光束を実現したペンダントライトとダウンライト。当初はオフィスや店舗などの照明としての利用を見込んでいます。
40年使えるLEDライト
一般的なLED電球は5万時間程度の製品寿命とされています。高出力のLEDチップは発熱量が高くなる傾向があり、LED素子そのものはまだ寿命があっても、制御チップが熱で故障してしまうことが製品寿命を決定していました。そこでジェイク ダイソンは、「一生使えるLED照明を作るにはどうすれば良いか」を命題に製品開発を進めたとのこと。
LEDを半導体として捉えるところからスタート
ジェイクは、LEDを半導体として捉えるところからスタート。LEDから発生した熱を逃がすために、最初はPCなどに採用されている冷却ファンを考えたが、冷却ファンのために電力が必要な事などから搭載をみおくり、最終的に人工衛星にも用いられている「ヒートパイプテクノロジー」を採用。中が真空になった銅製のチューブには1滴の水が入っており、熱が加わる事で蒸発。温度が低い部分で液化する事で高効率な熱伝導、冷却を実現しています。
「Ariel」シリーズでは、6本のヒートパイプがヒートシンクと組み合わさって、効果的な冷却を行います。これにより、LEDユニットの温度は50℃前後に抑えられます。
LEDユニットは、9000ルーメンもの光束を実現した高出力な物を1つ搭載し、特殊なレンズを使用して広範囲に光を照射します。消費電力は100W。家庭内での使用というよりはオフィスなど企業での使用を想定しています。
「Ariel(アリエル)」は、イギリスが初めて宇宙に出した人工衛星と同じ名前。人工衛星でも採用されている「ヒートパイプテクノロジー」を採用していること、またダイソンがBtoB分野に進出してゆくことなども含め、象徴的な製品になっているとのこと。
つり下げラインには、電源ケーブルとしての機能も内包しており、照明制御規格「DALI(Digital Addressable Lighting Interface)」にも対応する計画があるそうです。リモートコントロールユニットにより調光や個別の点灯、消灯ができます。発売日・価格は今のところ未定。