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モンスター田嶋、出力1.1MWの専用EVでパイクスピーク・ヒルクライムに参戦 - Engadget Japanese
 
電気自動車普及協会(APEV)が、6月22~28日に米国コロラド州で開催されるヒルクライムレース、パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムに Team APEV with MONSTER SPORT として参戦することを発表しました。マシンは世界初を謳う出力 1.1MW のヒルクライム専用 EV。ドライバーには6度のパイクスピーク総合優勝経験を持つ「モンスター」こと田嶋伸博氏を擁します。
 
 
パイクスピークといえば、ヒルクライムレースの最高峰にして世界でもインディ500につぐ歴史を持つモータースポーツイベント。一部ロッキー山脈にもかかるコースは標高2862mにスタート地点があり、そこから標高4302mの山頂まで、全長約20kmを駆け上ります。ドライバーはつづら折りになった156か所のコーナーをクリアしつつ、薄くなっていく酸素濃度とも戦わなければなりません。

EV 改造車クラスは近年、ガソリン車のアンリミテッドクラスに肉薄するタイムを記録しており、2014年に総合2位となった三菱自動車チームは総合優勝マシンに対してわずか2.5秒まで迫りました。
 
 
今年、田嶋選手が使用するマシン「2015 Tajima Rimac E-Runner Concept_One」は Rimac 製のモーター4基を搭載し、1.1MW(1496ps)の高出力を誇ります。これは満を持して総合優勝を狙うラトビア製の EV Drive eO PP03 が持つ最高出力1.02MW(1382ps)をさらに上回る仕様。最高速度は270km/h、0-100km/h 加速2.2秒。最大トルク1500Nm、車重は1500kg。

ただ、コーナーの多いパイクスではむしろ最高出力よりも加速性能とコーナリング速度の高さも重要です。この点においては Drive eO のマシンが最大トルク2160Nm、車重1200kgで有利とも考えられ、決勝の舞台でどのような戦いが見られるのか注目したいところです。

ちなみに昨年の公式リザルトを紐解けば、コースを4つのに区切った各セクションタイムの比較において標高の低いセクション1~2ではアンリミテッドクラスのマシンが EV クラスに4~5秒もの差をつけています。一方で酸素濃度が下がるセクション3およびセクション4では、逆にそれぞれ3秒程度 EV マシンがアンリミテッドクラスを退けていることがわかります。EV 初の総合優勝のためには、ガソリンエンジン搭載マシンが速い前半戦をいかにカバーするかがカギとなりそうです。

なお、6月1日付けのエントリーリストでは田嶋選手の出身地が"Shinuya Tokyo"と誤記されています。そのまま発音すると縁起でもないので早めに訂正をかけておくほうがいいかもしれません。
モンスター田嶋、出力1.1MWの専用EVでパイクスピーク・ヒルクライムに参戦

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