昨年9月、韓国・仁川アジア大会開催中に現地メディアの高級カメラ(時価85万円)を

盗んだとして、起訴された元競泳日本代表の冨田尚弥(とみたなおや 26才)選手が、有罪確定

となる見通しです。

画像:【冨田尚弥】
冨田尚弥
http://www.japantimes.co.jp/sports/2015/01/12/more-sports/swimming/swimmer-tomita-denies-stealing-camera-korean-court/

韓国におもむき、現地の裁判所で争っていた冨田選手。

先月28日には第一審の判決が下り、冨田選手側の主張する

「突然、後ろから左手を強くつかまれ、バッグから手を離して振り払った時に見知らぬ男が変なものをバッグの中に入れた」
「犯人は濃い緑色のズボンと迷彩服を着た、短髪で40才前後のアジア系の男」

という証拠が防犯カメラからは見受けられず、検察の求刑通り、罰金100万ウォン(約11万円)が言い渡

されました。

冨田選手側は二審へ控訴するかどうかを検討していましたが、帰国。

4日、名古屋市内で会見を開き、

「控訴はしません」
「これだけ映像が出て裁判官も私とは断定できないと言ってくれたのに、有罪判決が出て悲しかった。
こちらの言い分を何も聞いてもらえないまま有罪と判断され、勝てない裁判をこれ以上やっても意味はない。控訴はせず有罪のまま終わろうと思った」

また今後については

「今は給料もサポートもなく、この状態で競技を続けていくのは難しい。
裁判に少し疲れたので落ち着いてから考えたい」

と語りました。

騒動の経緯

2014
▼9・25 文鶴水泳場のプールサイドの記者席から記者が離れた隙にカメラのレンズを外し、本体を盗んだとされる(本人は否定)
▼9・26 韓国警察が事情聴取
▼9・27 規律違反があったとして日本選手団から追放
▼9・27 日本選手団の青木剛団長、所属のデサントが謝罪
▼9・29 仁川地検が罰金100万ウォン(約10万円)の略式起訴処分
▼9・30 選手村を離れる
▼9・30 日本オリンピック委員会(JOC)橋本聖子選手強化本部長が謝罪
▼10・1 金浦空港で謝罪、帰国「やってない」発言
▼10・1 所属のデサントが謹慎処分
▼10・3 日本水泳連盟の鈴木大地会長が謝罪
▼10・7 所属のデサントが解雇処分
▼10・30 日本水泳連盟が1年5カ月の選手登録停止処分決定
▼10・30 旧所属のデサント社長が謝罪
▼11・6 弁明会見でえん罪主張

2015
▼1・12 現地韓国で再審開始
▼5・28 ふたたび一審で有罪判決

◆冨田尚弥(とみた・なおや)1989年(平元)4月22日、愛知県東海市出身の25才。
豊川高、中京大を経てチームアリーナ入り。
2010年広州アジア大会男子200メートル平泳ぎで金メダルを獲得。
11年の国際大会代表選考会では北島康介を破り、同年の世界ランク1位の2分8秒25をマーク。12年ロンドン五輪は出場を逃した。1メートル74、74キロ。


(引用元:http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2014/11/06/kiji/K20141106009236640.html)
会見動画:【競泳・冨田尚弥選手、控訴を断念】

真実は本人しかわからなくなってしまいましたが、一応防犯カメラには冨田選手側が主張した「迷彩服を

着た見知らぬ人」は見当たらなかったようです。

事実上、競技選手としての生命は絶たれました。

日本の裁判では基本的に誤審は少ないものですが、これが韓国となると一抹の不信感は否めません。