アップルがウェブサイト上の iOS 9 プレビューページにて、Androidデバイスの環境をiOSデバイスへと引き継ぐアプリ Move to iOS を発表しました。6月9日未明の開発者向けイベント WWDC 2015 基調講演では触れられなかったアプリですが、Android ユーザーがスムーズに iPhone や iPad などへ移行するのに大きく役立つツールです。
Move to iOS は、Android デバイスと iOS デバイスの両方に導入することで、WiFi を通じてユーザーの環境を iOS デバイスへと引き継げます。
引き継げる項目はアドレス帳、メッセージ履歴、写真や動画、DRM フリーの音楽、電子書籍、ブラウザのブックマーク、そしてメール/カレンダー設定から壁紙に至るまでを網羅。
さらには、フェイスブックやツイッターといった Android と iOS 両方で提供されているアプリなども App Store からダウンロードするよう促します。また有料アプリの場合は App Store のウィッシュリストに登録されます。
アップルはこれまでもウェブサイト上に Android から iOS デバイスへの移行ガイダンスページを提供して来ました。しかしいくら手順が示してあっても移行作業自体はユーザーが手作業で実行しなければならず、たった一度のこととはいえ Android 使用歴の長いユーザーほどその作業は大変なものとなっています。
Move to iOS は、そんな Android から離れられないユーザーの心理的障壁を崩し、大幅に進化した iOS 9 搭載デバイスへの移行を促進するツールと言って良さそうです。
Move to iOS アプリは iOS 9 と同じくこの秋リリース予定。
ちなみに記事執筆時点では、アップルの日本語サイトはまだ iOS 9 プレビューページそのものを掲載していません。