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保健医「初恋の相談?」女生徒「……はい」|エレファント速報:SSまとめブログ

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保健医「初恋の相談?」女生徒「……はい」

1:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/09(土) 22:23:15.19 ID:/r90bd9xo

保健医「私なんかでよければ、いくらでも聞いてあげるわ」

女生徒「ありがとうございます……」

保健医(小動物みたいな子ね……真っ赤になっちゃって、可愛い)

女生徒「その……好きな人、と言うのが」

保健医「うんうん」

女生徒「部活の先輩、なんです」

保健医(先輩かぁ、青春って感じねぇ)

保健医「あなた、何部なの?」

女生徒「……女子バスケ部、です。私はマネージャー、ですが」

保健医「ほうほう、女子バスケ……」

女生徒「……」

保健医「……」

保健医(……なるほど、それでここに来たわけか)

女生徒「……じー」

保健医(どう返答したものかしら……)



2:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/09(土) 22:31:03.96 ID:/r90bd9xo

保健医「ってな事がありましてね」

教師「ふーん」

保健医「もう、せめて視線はこっちに向けて話を聞いてよ」

教師「なんて答えたんだ?」

保健医「もう少しじっくり考えてみて、それでも気持ちが変わらなかったらもう一度来るようにって」

教師「解決になってる?それ」

保健医「学生の恋愛感情って、憧れとかの延長線な事が多いから。冷静になってみると案外落ち着いたりするものなのよ」

教師「説得力ないなぁ」

保健医「……自分で言ってて分かってる」

教師「ごめんごめん、むくれるなよ」



3:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/09(土) 22:37:29.65 ID:/r90bd9xo

保健医「あなたはそういう経験ない?」

教師「恋愛相談?」

保健医「そう。教師になってそれなりに経つでしょ」

教師「んー、あんまキャラじゃないからなぁ。生徒もそれ分かってるのか、その手の話題はからっきしだ」

保健医「そっかー」

教師「あー、でも」

保健医「?」

教師「一回あったな、『先生好きです、付き合ってください!』ってのなら」

保健医「……」

教師「なんて顔してるんだ、相手は学生だぞ?」

保健医「だって、まんざらでもない顔してる」

教師「ちゃんと断ったよ、先約がありますからってな」



4:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/09(土) 22:40:31.42 ID:/r90bd9xo

保健医「……怪しい」

教師「疑り深いやつだなぁ、それじゃ証拠に……」

保健医「あ、ちょっと……っ」

教師「……ん」

保健医「……っふ」

教師「……ぺろ」

保健医「……眼鏡を付けたままじゃ危ないって、前にも言ったのに」

教師「こりゃ失敬、では改めて……」

保健医「……ダメ」

教師「ありゃ?」

保健医「相談の答え、ちゃんと考えてあげなきゃ」

教師「クソ真面目だなぁ、相変わらず」

保健医「あなたが不真面目なだけだと思うけれど」



5:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/09(土) 22:48:43.28 ID:/r90bd9xo

教師「実体験を元にしてみてはいかがだろう」

保健医「……と言うと?」

教師「キミは完全に忘れていますが……こう見えて私は2つ上です」

保健医「……」

教師「……背は低い、ですが」

保健医「……胸もね」

教師「キミは私を泣かせたいのかね」

保健医「あなたと私の関係を参考にさせちゃ、絶対にダメな気がする」

教師「うわ、なんだか傷付くなぁ」

保健医「事実だもの。恋する乙女はもっとロマンチックに恋をするべきです」

教師「……」

保健医「……」

保健医「……もう寝ます」

教師「自分で言っておいてヘソ曲げるって理不尽じゃないかな」

保健医(……先輩、かぁ)

教師(ロマンチック、ねぇ?)



11:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/10(日) 15:18:17.63 ID:V+57+O/co

「一年、声出てないよーっ!」

「ハイッ!」

先輩「……はっ……はっ……」

先輩「……ふぅ」

女生徒「せ、せんぱいっ」

先輩「……?」

女生徒「タオルです、よかったらどうぞっ」

先輩「ん、ありがと」

女生徒「……じー」

先輩「ボクの顔」

女生徒「へっ?」

先輩「何か、付いてる?」

女生徒「あ……ぅ」

「次、2対2ーっ!」

「ハイッ!」

先輩「おっと、もう行かなくちゃ」

先輩「はい、タオルありがとね」


女生徒「先輩……」



12:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/10(日) 15:27:49.57 ID:V+57+O/co

「それじゃ、今日はここまで!」

「お疲れ様でしたーっ!」

女生徒「……」

女生徒(……人のいなくなった体育館って、静かだな)

女生徒(おっと、後片付け急がなくちゃ)

女生徒「あ」

女生徒(これ、先輩が使った……)

女生徒「……」

女生徒「すん、すん……」



13:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/10(日) 15:34:48.56 ID:V+57+O/co

「おーい」

女生徒「……っ!」

「なんだ、まだ残ってる奴いたのか?下校時間ギリギリだぞ」

女生徒「す、すいません。すぐ帰りますっ」

「うわっと……なんだ?顔真っ赤にして」

女生徒(見られた?いや、見られて……ない、よね?)

教師(……私もまだ捨てたもんじゃないか?)

教師(ああいうのはポイント高いだろうな、男女問わず)

教師(っと、やばい。私も急がねば)



14:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/10(日) 15:39:58.15 ID:V+57+O/co

保健医「……んー」

教師「どうした、せっかくいい肉がセールだったのに。何を難しい顔してるんだ」

保健医「前に話した子、いたじゃない?」

教師「はふ、はふ……バスケ部のマネ、とかだっけ」

保健医「何で既に曖昧……まぁいいや。そう、その子」

保健医「あの後、どうなったか気になってね……なんだかこっちから聞くのも変な感じだし」

教師(そういや、体育倉庫で見たあの生徒……)

教師「……もぐもぐ」



15:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/10(日) 15:53:51.56 ID:V+57+O/co

教師「もしさ」

保健医「はむはむ……ん」

教師「もしその子がもう一度来たとして、なんて言うの」

保健医「それは……その」

教師「もふもふ……」

教師「答えがちゃんと定まってないなら、むしろ来てくれない方がいいんでないかね」

保健医「……」

教師「……んー?」

保健医「んがーっ!肉ばっかり食べるなーっ!」

教師「ならキミも食べる?」

保健医「えっ、ちょっ……と」

教師「……」

保健医「……」

教師「ごちそうさまでしたっと」

保健医「……お粗末様、でした」



21:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/12(火) 21:51:28.33 ID:FGP3i1ivo

「一年、ちんたら走ってるともう一週だよ!」

「ハイッ!」

女生徒(……)

女生徒(私はなんてことを、してしまったんだろう)

女生徒(いくら好きでもタオルの匂いを嗅いじゃうなんて、まるで変態……)

「あ、危ないっ!」

女生徒「へっ?」

女生徒「あぅっ!?」

女生徒(め、目の前が……まっ、しろ……)



22:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/12(火) 22:02:09.27 ID:FGP3i1ivo

保健医「……ふー」

保健医(あの子、今日も来なかったわねぇ)

保健医(思い詰めてなければいいんだけれど……)

保健医「……ん」

先輩「失礼します」

保健医「あら、いらっしゃい」

先輩「マネージャーの子にボールがぶつかっちゃって。ベッドをお借りできますか?」

保健医「もちろん、大丈夫よ。ゆっくり降ろしてあげてね」

先輩「はい」

保健医(……)

保健医(この子が、話に出てきた先輩って子かしら?)

先輩「……」

保健医(なるほど、確かに密かな人気を保持してそうなタイプね……)



23:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/12(火) 22:20:54.31 ID:FGP3i1ivo

先輩「先生、後はお願いします」

保健医「えぇ、お任せなさい」

先輩「それじゃ、ボクは練習に戻ります」

保健医「……」

保健医(ボク、ねぇ?)

女生徒「……すー……すー……」

保健医(せっかく麗しの王子様におんぶしてもらったのに、気絶してるなんて残念ね)

保健医(いや、麗しのお姫様かしら?)

保健医(ん……目の下、隈が酷いわね)

保健医「ま、今はゆっくり眠りなさいな」



24:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/12(火) 22:29:30.37 ID:FGP3i1ivo

先輩「……」

「おい」

先輩「?」

「1対1で何をボーッとしてる。お前までケガでもしたら面倒だぞ」

先輩「それは無いと思うけど……」

「そんなに心配なら、目を覚ますまで付いててもよかったんだぞ」

先輩「んー……それはちょっと、ね」

先輩「特別扱いしちゃうと、逆に迷惑かかっちゃいそうだし」

「……なら、もっとシャキッとしろ」

先輩「言われなくても……ねっ!」

「……っ!」

先輩「はい、一本」

「ぐぬぬ……次だ、次っ」


女生徒「くかー……」



25:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/12(火) 22:47:13.76 ID:FGP3i1ivo

教師「おいーっす」

保健医「……ちょっと、何しに来たの?」

教師「突然キミの顔が見たくなって……ね」

保健医「学校では極力会わないようにって、言ったはずだけど」

教師「そんなつれない事言うなよー、どうせ暇だろ?」

保健医「ところがどっこい」

教師「おんやぁ?」

保健医「この子が話してた子」

教師「やっぱり」

保健医「あら、面識ありかしら」

教師「一方的にだけどね」

保健医「ま、そういう事だから。保健室ではお静かに」

教師「……」

保健医「あ、こらっ。眼鏡を返しなさい」



30:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/14(木) 21:32:43.85 ID:kzo5KLS2o

先輩「ふぅ……ふぅ……」

「ハァーッ……ハァーッ……」

先輩(マネージャーさん、大丈夫だったかな?)

「……そのまま付いていてやればよかったと言っただろ」

先輩「あれ、声に出てた?」

「顔見りゃ分かる。まぁ、隠す気も無かったんだろうがな」

先輩「むむむ」

「心ここにあらずな奴と練習しても仕方がない。今日はもう帰れ」

先輩「……ありがと、主将」

「マネージャーの事は私も心配だったからな」

先輩(帰ってないといいけど……いや、無事なら帰ってた方がいいのかな?複雑)

「……」



31:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/14(木) 21:40:10.33 ID:kzo5KLS2o

先輩「……ん?」

『早く返してください。目、かなり悪いんですから』

『ほんとだ、視界がブレッブレ』

先輩(この声、保健の先生……と、誰だろ?)

『なんで掛けるんですか』

『眼鏡ありもいいけど…
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    コメント一覧

      • 1. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2015年06月11日 22:41
      • 百合って良いよね…
        面白かった!!
      • 2. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2015年06月11日 23:17
      • スレだけやったら最初焼きそばのCMみたいのを想像したが、百合ものやったか。

    はじめに

    コメント、はてブなどなど
    ありがとうございます(`・ω・´)

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