テクノロジーの力でホームレスに仕事を。素敵なアイディアだけどちょっと待った
今年3月に日本ではじめて開催されたGoogleインパクトチャレンジ。「世界をよくするスピードをあげよう」を掲げるこのイベントでは、「テクノロジーで世界をよくするアイディア」を実行する非営利団体(NPO)10団体がファイナリストとして選ばれ、活動支援金が贈呈されました。その額なんと3.5億円。
グランプリを受賞したアイディアは「CRIMELESS」というプロジェクト。犯罪統計や市民から集めた情報などをマップ化し、ホームレスの人に地域のパトロールをしてもらう仕組み。
期待の声があがる一方で、アイディアに対する問題点も指摘されています。相互に監視する社会を生んでしまう危うさがあるのでは? パトロールをするホームレスの人に危険が及ぶことはないか? あるいはプロジェクトに参加していないホームレスの人が排除されることはないか?など懸念の声が。
@KawaguchiKana おめでとうございます。1当事者の方をくれぐれも危険に晒さないように、2市民が相互監視するような地域にしないように、3冤罪や新たな排除を生まないように、4警察などの公的責任を肩代わりしないように、など相当懸念を持っています。事業を再検討ください。
— 藤田孝典 (@fujitatakanori) March 26, 2015
「CRIMELESS」を考案したHomedoorは検討委員会を設置し、専門家と協議を続けているようです。つい魔法の杖みたいに思えてくるテクノロジーも、いろんな要素が絡み合う複雑な社会問題まで一発で解決できるほど万能ではないのです。
社会をよりよくするテクノロジーのことは、英語で「Tech for Good(テックフォーグッド)」とよばれたりもします。なんだかわくわくする響きですよね。けれどもHomedoorの例でもわかるとおり、社会や人間にとって本当に「よりよいもの」なのかは、いろんな視点からじっくり考えないといけないこと。その意味でTech for Goodは、テクノロジーとわたしたちの関係を見直すきっかけをくれるのかもしれません。
ギズモードは、”Socially Conscious Nerds (社会の問題に関心の高いオタク)”を自称するNick Martinにインタビューしてきました。彼は、Tech for Goodを実践する人の教育に携わってきたソーシャルエンタープライズ「TechChange」のファウンダー。ギズモード読者と同じくらいナードな彼と、"テクノロジーと人間"についてちょっくら考えてみませんか? インタビューは来週公開です。
(Haruka Mukai)
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